うつ病 なぜシリーズ 強迫性障害 理論 統合失調症

何故、統合失調症や強度な不安障害と双極障害というひどい躁病とうつ病の繰り返しが見られる病気を持ったり、あるいは、強迫性観念に囚われている苦しみの極致にいる人が天才と言われノーベル賞を受賞したりする頭脳を持っている人が見られるのでしょうか?更新2025.8.12

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統合失調症と天才という組み合わせは、一見矛盾するように思えるかもしれませんが、実際には、統合失調症の症状の一部が、特定の分野での創造性や独創性を高める可能性があると考えられています。統合失調症では神経細胞の明らかな変性や脱落は伴わないのですが大脳皮質、大脳辺縁系、視床などの細胞に感染したherpesウイルスが細胞ゲノムに自分のゲノムを組み入れて部分的な特定の遺伝子変異を起こしたためにこれらの神経細胞の機能に障害が見られる病気が統合失調症なのです。と同時に大脳皮質、大脳辺縁系、視床などの他の創造性や独創性を高める特異的な遺伝子群の正の突然異をもたらしたのもヘルペスウイルスなのです。いわば後天的に天才になれる遺伝子の働きと発現を圧倒的に高めてくれたのです。人類の英知の遺伝子の突然変異によって進化させて霊長類の頂点に立てさせたのも4億年前に誕生したherpesウイルスが人類の祖先の遺伝子を脈々と突然変異させ続けて来られたのもヘルペスウイルスのおかげなのです。

優れた才能や苦しさに耐える性格を決める特定の遺伝子というものは、今のところ特定されていません。性格形成には、herpesによる遺伝的な進化の要因と環境要因の両方が複雑に関与しており、遺伝の影響は性格の要素によって異なり、遺伝の性格形成に及ぼす影響は30~40%程度とされています。

「天才」と呼ばれるような高度な知的能力や創造性の才能は、特定の遺伝子によって決定されるわけではありません。Herpesによる遺伝の影響は確かに存在しますが、それは自然環境との複雑な相互作用の結果でもあるのです。

これら非凡な頭脳のゲノムを3,253人の「普通の」人々のゲノムと比較されてわかったのは、「天才の遺伝子」が存在しないということだったようですが図抜けた「天才の遺伝子」は存在して要るのですがそれを突き止めることができないだけのことです。例えばAIの創始者であるノイマンの知能指数は300であったのです。因みにノーベル賞受賞者のIQは平均で「145」といわれています。

比較のためにゲノム内の「一塩基多型(SNP:Single Nucleotide Polymorphism)」にフォーカスされたのですが、どんなSNPも、それだけでは、個人間に生じる知性の差の0.16パーセント以上を説明することはできませんでした。また、高度な独創性や創造性やひらめきなどの非凡な知性をもつ人は例外的な一塩基多型(SNP)遺伝子をわずかしかもっていない。ゲノム全体(遺伝情報全体)の構成の統計的なわずかな差異でしかないということが、最高のIQをもつ個人とそうではない人のサンプルを比較することでようやく、この遺伝的「サイン」であるゲノム内の一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism略して)SNP)によって生まれた1個の遺伝子によって決まるものではないことが証明されました。

だからこそ特定の学問や芸術などの分野での創造性や独創性を高める可能性があるのは単一の遺伝子ではなくある特定の遺伝子が集積した遺伝子部位の突然変異がヘルペスによっていくつか生じて生まれたと考えるべきなのです。しかもherpes感染で死ぬことはなかったからです。

統合失調症と創造性の関係:統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)は、しばしば現実との乖離を生じさせ、それが常識にとらわれない発想や、型破りな思考につながることがあります。また、統合失調症の患者は、思考の柔軟性が高く、複数の情報を同時に処理する能力に優れている場合があるため、それが特定の分野での才能開花につながたのです。

天才と病気:歴史上の著名な芸術家や科学者の中には、統合失調症と診断された、あるいはその可能性が指摘されている人物がいます。例えば、数学者のジョン・ナッシュや、画家のエドヴァルド・ムンクなどが挙げられます. ジョン・ナッシュはジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニアは、アメリカ人の数学者。ゲーム理論、微分幾何学、偏微分方程式で著名な業績を残す。受賞歴は ノーベル経済学賞、 アーベル賞、 ジョン・フォン・ノイマン理論賞です。エドヴァルド・ムンクは19世紀 – 20世紀のノルウェー出身の画家。『叫び』の作者として世界的に有名で、ノルウェーでは国民的な画家である。

 

統合失調症は、幻覚、妄想、思考の混乱、意欲の低下など、様々な症状を伴う深刻な病気です。天才的な才能を持つ人が統合失調症であっても、その病気による苦しみは普通の人の統合失調症と変わらず、苦しい病気です。

強迫性障害の人は頭がいいと言われる3つの理由
強迫性障害の人は頭がいいと言われる理由は、おもに3つあります。①天才が多い②こだわりが強い③几帳面
徹底的に物事を追及するという強迫性障害の特性が活かされているため、頭がいいのは当然です。

①天才が多い:強迫性障害には「天才」と言われる人が多いです。後ほど紹介する芸術家の草間彌生、発明家の二コラ・テスラなども強迫性障害でしたが、多くの功績を残してきました。「こだわりが強い」「几帳面で自分に厳しい」という強迫性障害の特性が、それぞれの分野での貢献につながったのでしょう。

②こだわりが強い:頭がいいと言われる理由は、強迫性障害の方はこだわりが強い傾向があるからです。こだわりの強い人は、自分の信念や粘り強さを持っているのが特徴です。好きな分野に対しては、自分が納得できるまでやり続け、努力を惜しみません。したがって完成度の高い作品を作れたり、好きな分野で活躍できたりします。こだわりが強い人は、妥協せずに取り組んでいるので、頭がいいと言われるのでしょう。

③几帳面であることも、頭がいいと言われるのにつながるでしょう。几帳面で真面目な人は、ルールや手順に従って行動することに安心感を覚えます。また、細かい部分にも問題がないか確かめるので、質の高いものを作り上げることが可能です。頭がいいと言われる理由には、最後までやり遂げる真面目さがあるのです。

強迫性障害の有名人5選
強迫性障害の有名人を5人紹介します。①草間彌生②グレン・グールド③デビッド・ベッカム④ニコラ・テスラ⑤ハワード・ヒューズ
彼らの中には天才と言われる人たちもいます。一人一人見ていきましょう。

①草間彌生は日本の芸術家で、90歳を超えても精力的に芸術活動を続けています。作品は水玉や網の模様が反復されていて、ポップでカラフルなのが特徴です。草間彌生は強迫性障害と統合失調症を患っていると、本人自ら語っています。作品のトレードマークでもある水玉は、幻覚や幻聴から逃れるために絵にしたそうです。強迫性障害の特性であるこだわりの強さが、素晴らしい作品をつくるのに貢献しているのでしょう。

②グレン・グールドはカナダのピアニストです。32歳でコンサート活動を止め、その後はレコードだけを発表しました。症状には不潔恐怖、儀式行為があったと言われています。夏でも手袋をしており、ファンから握手を求められても断っていたそうです。また、レコーディングのときには必ずトラの皮を持ってきて、椅子に敷いていたというエピソードもあります。やらねばならないことのリストを作成し、譜面の研究や音楽を聴くことをリストの中に入れていました。リストの中身を実際にやり遂げていたのは、几帳面で完璧主義の特性があったからでしょう。

③デビッド・ベッカムはイングランドの元サッカー選手です。自身が強迫性障害であると告白し、物の配置へのこだわりがあります。たとえば、缶を冷蔵庫に入れる時に一直線に置かないと気が済まないそうです。ホテルに泊まってリラックスする前には、本やパンフレットを引き出しにしまわないと嫌だと述べています。几帳面であるため、サッカーの練習やトレーニングにも一生懸命励み、サッカー界にも大きな功績を残したのでしょう。

④ニコラ・テスラはオーストリア帝国の発明家です。研究や発明は多岐にわたっていて、中でも電気技術の発展に大きな影響を与えました。症状には不潔恐怖、数字へのこだわりがありました。「3」という数字にこだわりを持っていて、プールで泳ぐときにはプールのレーンを33往復泳いでからでないと、プールから出られなかったそうです。さらに、亡くなるまでの間はニューヨーカーホテルの33階のスイート3327号室に滞在していました。ホテルの階数・部屋番号のどちらも3で割り切れる数字です。二コラ・テスラはこだわりの強さを活かして、偉大な業績を収めました。

⑤ハワード・ヒューズはアメリカの実業家です。20世紀を代表する億万長者として知られ、「地球上の富の半分を持つ男」と評価されました。墜落事故による脳への損傷から、強迫性障害になったのではないかと言われています。不潔恐怖の症状があり、極度に細菌を恐れるようになりました。ドアノブは除菌されたハンカチで覆わないと触れなかったり、手を洗い始めると肌が擦り切れて血が出るまで止められなくなってしまいます。年をとるにつれて症状が悪化していましたが、映画界や航空界など多岐にわたって活躍しました。

ただ要因は一つだけではなく、いくつもの要因が関連している可能性があると示唆されています。1番大きな因子はやはりherpesウイルスによる遺伝子の突然変異であります。他の要因には、環境的要因・心理的要因・生理的要因の3つがありますがやはり遺伝子の突然変異が本能的な感情を支配する偏桃体や本能的な感情を伴う記憶を支配する海馬体の遺伝子のherpesによる突然変異が関わっています。

強迫性障害の人の脳内を調べた研究が、放射線医学総合研究所によっておこなわれています。

強迫性障害の患者10人と健常者18人に、放射性薬剤のDASBを使ったPET検査によって脳内のセロトニントランスポーターの量を測定し、脳内のさまざまな部位での結合能を比較検討しました。放射性薬剤のDASBとはセロトニントランスポーター(5-HTT)を標的とする放射性薬剤の一種で、主に精神疾患の診断に用いられるPET(陽電子放出断層撮影)検査で使用されます。具体的には、セロトニン神経系の機能状態を評価するために利用されます。セロトニントランスポーターとは、神経細胞から放出されたセロトニンを細胞内に取り込むタンパク質のことです。強迫性障害群では健常者群に比べて、大脳の一領域である島皮質(とうひしつ)のセロトニントランスポーターが30%減少していることが分かりました。結果として、島皮質でのセロトニン神経機能が、強迫性障害の不安症状に重要な役割を担っていると示唆されました。島皮質(insula)とは、大脳の外側溝の奥深くに位置し、前頭葉、頭頂葉、側頭葉に覆われている脳の領域です。味覚、内臓感覚、感情、痛みの知覚、共感、自己認識など、様々な機能を担っています。この島皮質(とうひしつ)の細胞にherpesウイルスが感染して細胞の核にあるゲノムDNAに感染っして部位特異的遺伝子組み換えという突然変異をセロトニントランスポーター遺伝子に起こしてしまい起こしたためにセロトニントランスポーター蛋白を産生できなくなったためです。島皮質と関連する疾患には:①強迫性障害:島皮質でのセロトニン神経機能が、強迫性障害の病態、特に不安症状に重要な役割を担っていると考えられています。②感情認識:島皮質は、内臓感覚を介して感情を認識する上で重要な役割を果たすと考えられています。

③その他:島皮質の機能障害は、自閉症スペクトラム障害、統合失調症、依存症など、様々な精神疾患の病態に関与しています。

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