心筋細胞にも幹細胞が左心耳にあることを初めて知りました!!!!!
心原性脳塞栓症の原因はヘルペスウイルスであることを理論的に証明しましょう。心原性脳塞栓症とは何でしょうか?心房細動と左心耳は、心原性脳塞栓症という重篤な脳卒中を引き起こす原因として密接に関係しています。心房細動によって心臓の左心耳に血栓ができやすくなるため、両者は深い関わりがあります。左心耳とは、心臓の左心房にある、耳たぶのような形をした小さな袋状の構造のことです。
心房細動が左心耳に血栓を作るメカニズム通常、心房は規則正しく収縮し、血液を心室に送り出します。しかし、心房細動になると心房が痙攣したように小刻みに震えるだけで、正常に収縮しなくなります。
この異常な動きにより、左心房内の血流が滞り、特に左心耳のような袋状の構造で血液がよどんでしまいます。この血流のよどみが血栓(血の塊)を形成する大きな原因となります。
血栓が脳塞栓症を引き起こすまで
左心耳で血栓形成: 心房細動が48時間以上続くと、左心耳に血栓ができやすくなります。
血栓が剥がれる: 左心耳にできた血栓が、何かの拍子に剥がれて血流に乗り出します。
脳へ移動: 血流に乗った血栓が動脈を通って脳まで運ばれます。
血管を詰まらせる: 脳の血管に到達した血栓が血管を詰まらせ、心原性脳塞栓症を引き起こします。
予防と治療
心原性脳塞栓症の予防として、心房細動の患者さんは抗凝固薬を服用して血栓ができにくくする薬物療法が行われます。
抗凝固薬が服用できない患者さんや、長期服用が困難な患者さんには、「経皮的左心耳閉鎖術」という治療法があります。これは、カテーテルを使って左心耳を塞ぎ、血栓ができるのを防ぐ治療です。
左心耳とは、左心房に付属する袋状の構造物です。構造としては、左心房の端にあるひだ状の組織であり、正常な状態では左心房の容積を増やしたり、血液の送り出しを助けたりする役割がありますが、心房細動などの不整脈時には血液がよどんで血栓ができやすい「温床」となり、それが脳梗塞の原因となることがあります。
構造と働き
構造:左心房の左上方にある、ひだ状の袋状の構造物です。
胎生期の働き:胎児期には原始心房としてポンプ機能を持っていました。
成人の働き(正常時):左心房の容積をわずかに増やします。左心房から左心室へ血液を送る勢いを助けます。心臓に負荷がかかった際に、尿を増やすホルモンを分泌する役割も考えられています。
成人の働き(心房細動時):心房細動により心臓が不規則に動くと、血液がよどみます。このよどんだ血液から血栓(血の塊)が形成されやすくなります。
形成された血栓の一部がはがれて血流に乗り、脳の血管に詰まると脳梗塞を引き起こします。
脳梗塞予防への応用
左心耳閉鎖術:心房細動患者の脳梗塞予防のため、左心耳を閉鎖する治療法があります。
閉鎖方法:カテーテルを使って左心耳の入口を塞ぎ、血栓が脳に流れないようにします。
効果:この治療により、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を内服できない、あるいは内服を避けたい患者さんでも、脳梗塞のリスクを減らすことができます。
左心耳(さしんじ)とは、心臓の左心房から突き出した、耳のような形をした袋状の組織です。かつては不要な器官と考えられていましたが、近年、その構造と機能が注目されています。
心房細動による塞栓症予防のための経カテーテル的左心耳閉鎖術
構造
左心耳の構造は、個人差が非常に大きいことが知られています。
形状と大きさ: 親指ほどの大きさで、多様な形をしています。最も一般的なものは「ニワトリの手羽先」に似ていると言われます。
場所: 左心房の筋肉の壁から突出し、心室の近くに位置します。
内部: 内部は複雑な凹凸があり、血液が滞留しやすい構造になっています。
働き
左心耳は、正常な状態と病的な状態とで、異なる働きや役割を担います。
正常な生理機能
血液量の調整: 血圧や血液量が変化した際に、利尿ペプチドというホルモンを分泌して、体内の水分量を調整する役割があります。
減圧室の役割: 心臓の収縮時に左心房の圧力が上昇すると、左心耳が一時的な血液の貯留場所(減圧室)となり、心臓への負担を軽減します。
病的な状態での問題点
血栓形成の温床: 左心耳の最も重要な問題は、心房細動などの不整脈がある場合に、血栓(血の塊)ができやすい場所になることです。
心房細動では、心房が不規則に震えるため、左心耳の中の血液がうまく流れずに滞留します。
その結果、血栓ができやすくなり、この血栓が血流に乗って脳に運ばれると、脳梗塞を引き起こすリスクが高まります。
血栓形成部位: 心房細動の患者で左心房にできる血栓の約9割は、この左心耳で形成されると言われています。
治療と関連性
心房細動に伴う脳梗塞のリスクを低減するため、抗凝固薬による治療が一般的です。しかし、出血リスクが高い患者などには、左心耳そのものを閉鎖する「左心耳閉鎖術」が行われることがあります。この治療法は、心臓の正常な働きには影響しないとされています。
左心耳にはどんな細胞がありますか?左心耳には、主に以下の3種類の細胞が含まれており、それぞれが異なる役割を担っています。
1. 心筋細胞 構造: 心臓を構成する基本的な筋肉の細胞です。左心耳の壁には、他の心房と同様に心筋細胞が存在します。
機能: 左心房の収縮を補助する機械的な機能に加え、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)を分泌する内分泌的な役割も担っています。
特徴: 左心耳の心筋細胞は、ANPを分泌する顆粒を豊富に含んでいることが知られています。
2. 心臓前駆細胞(心臓幹細胞) 構造: 心臓組織の再生に関与する、さまざまな種類の心臓細胞に分化する能力を持つ細胞です。
機能: 左心耳は、心臓の前駆細胞の重要な貯蔵庫と考えられています。
特徴:マウスの研究では、左心耳には(c-kit陽性)の心臓前駆細胞が豊富に存在することが報告されています。(Nkx2.5陽性)の細胞も多く含まれています。
3. 炎症性細胞 構造: 免疫系に関連する細胞で、炎症や組織の修復に関わります。
機能: 心房細動患者の左心耳組織では、CD3陽性T細胞などの炎症性細胞の浸潤が確認されています。これは、心房細動における炎症反応の存在を示唆しています。
特徴: 炎症性細胞の数は、心房細動の種類(発作性、持続性、永続性)によって異なることが示されています。
まとめ 左心耳は、単なる筋肉の袋ではなく、心筋細胞、心臓前駆細胞、炎症性細胞など、多様な細胞で構成されています。特に心臓前駆細胞の存在は、再生医療の分野で注目されており、ANPの分泌機能と合わせて、その役割は多岐にわたると考えられています。