アミロイドーシス ガン ガン コラム

アミロイドーシスとがんの深い関わりは、アミロイドーシスを起こしたのはヘルペスウイルスですから「herpesウイルスと癌との深い関わり」と変えるべきです。アミロイドーシスは原因は不明とされていますがヘルペス感染による細胞変性疾患であるのです。更新2024.4.16

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アミロイドーシスとがんの深い関わりはアミロイドーシスを起こしたのはherpesウイルスですから「herpesウイルスと癌との深い関わり」と変えるべきです。アミロイドーシスは原因は不明とされていますがヘルペス感染による細胞変性疾患であるのです。 

和歌山県立医科大の研究成果で「アミロイドーシスとがんの深い関わり」となっていましたが間違いです。アミロイドーシスとがんの深い関わりについて和歌山県立医大の研究成果を間違いを批判しながら論文を書き進めます。掲載します。 

アミロイドが癌抑制遺伝子である正常なp53の機能を妨げることにより癌病態に寄与する可能性を和歌山県立医科大は示唆していますが、しかしこれは間違っています。アミロイドがp53の機能を妨げているのではなくp53の遺伝子を突然変異させて癌に変えたのはヘルペスなのです。 

和歌山大の研究成果に①~④がありますがすべてヘルペスによって起こされたものです。 

①p53変異型卵巣癌患者の癌組織にはp53と細胞表面の硫酸化糖鎖の一つであるヘパラン硫酸糖鎖が沈着していることが分かりました。 

②p53変異型癌細胞が細胞表面のヘパラン硫酸糖鎖依存的に変異型p53アミロイドを分泌すること、変異型p53アミロイドの細胞による取り込みも細胞表面のヘパラン硫酸糖鎖依存的であることを明らかにしました。特に、p53アミロイドの細胞による取り込みはヘパラン硫酸糖鎖内部の特殊な構造「ヘパラン硫酸多硫酸化ドメイン」により仲介されました。 

③p53アミロイドの伝播にはヘパラン硫酸糖鎖依存的な細胞による取り込みが必要であること、細胞により取り込まれた変異型p53アミロイドは受け手細胞側のp53機能に影響することも明らかにしました。 

④有用な治療標的遺伝子が見つかっていないp53変異型卵巣癌などにおいて、ヘパラン硫酸糖鎖やその硫酸基修飾を標的にした新しい治療ストラテジーの開発が期待されます。ヘパラン硫酸糖鎖とは何でしょうか?ヘパラン硫酸という糖鎖です。ヘパラン硫酸とは何でしょうか?ヘパラン硫酸はグリコサミノグリカンの構成単位であり主なプロテオグリカンの一つです。このヘパラン硫酸型プロテオグリカン(HSPG)は、その糖鎖の部分であるヘパラン硫酸(HS)に、軸索誘導因子、細胞外マトリックス、成長因子やサイトカインなどの分子を結合させる能力を持ち、生体内の発生過程の様々な現象に関わっています。ヘパラン硫酸(HS)はグルクロン酸とN-アセチルグルコサミンからできたググリコサミノグルカンです。グリコサミノグリカン(GAG)の構成単位の中で硫酸基が付かない変わり者はヒアルロン酸だけです。因みにヒアルロン酸とは、体内にある物質で皮膚や目、関節などに存在し、1グラムで2Lから6Lもの水分を保つ「保湿・保水成分」です。 肌に潤いやハリを与え、目の乾き(ドライアイ)を改善、関節の動き滑らかにするなど様々な役割があります。 

1.この研究の背景 

 アミロイドーシスはヘルペス感染によって破壊された細胞の分解されない不溶性のタンパク質の凝集に起因する疾患群であり、異常な構造をとったタンパク質が酵素によって分解できない不溶性のアミロイド線維として全身の様々な臓器/組織に分解できないので沈着します。大きく全身性のものと限局性のものに分けられ、全身性アミロイドーシスには我が国でも熊本や信州に患者集積地があるトランスサイレチンアミロイドーシスなどが挙げられます。限局性アミロイドーシスにはヘルペスによって破壊され機能を失った変性した神経細胞によってアルツハイマー病などの神経変性疾患がうまれます。 

p53はヒトの癌で最も多く変異が見られるがん抑制遺伝子ですが、近年、癌細胞において神経変性疾患で見られるようなアミロイド凝集体が野生型あるいは変異型p53タンパク質により形成されるのです。このような蛋白であるp53凝集体がp53アミロイドですが、プリオン様の伝播性を有するのですが、詳しい機構はまだ分かっていません。本研究では、p53アミロイドの伝播性に重要な分子の候補としてアミロイドーシスにおけるアミロイド沈着物に共通する成分である細胞マトリックスであるプロテオグリカンの構成成分であるグリコサミノグリカンのヘパラン硫酸糖鎖に着目し、p53アミロイドーシス伝播機構の解明が行われました。プロテオグリカンは細胞外マトリックスに保水性と柔らかさを与えることが出来ます。というのはグリコサミノグリカンのヘパラン硫酸糖鎖という多糖がコアタンパク質から枝分かれした構造をしており普通の糖たんぱく質に比べて糖の比率が高いのです。水を吸い込みやすい糖が水を吸い込みにくい蛋白より多いのでプロテオグリカンは 細胞外マトリックスに潤いを与えることが出来るのです。プロテオグリカンの「プロテオ」は、プロテイン、つまりタンパク質であり、「グリカン」は多糖類を意味し、プロテオグリカンは糖とタンパク質の複合体で、「糖タンパク質」のひとつなのです。 

2.研究の成果は間違いです。 

 タンパク質凝集体のプリオン様伝播には、タンパク質凝集体の細胞外への分泌、それらの近傍の細胞による取り込み、そして取り込まれた凝集体のさらなる分泌といった過程が含まれます。プリオンとは、動物がふつうに持っているたんぱく質ですが、異常化したプリオンを食べることが発病の発端となります。 体内に侵入した異常プリオンは、正常プリオンを次々と異常なものに変えてゆき、増殖した異常プリオンは、脳の神経細胞を死滅させ、空胞化するのです。 

プリオン様伝播 まず、遺伝子の運び屋であるベクターになれる大腸菌に遺伝子を組み込んで蛋白質を発現させた野生型p53組み換えタンパク質をインキュベート(培養する、つまり保温して育成すること。)することにより試験管内でp53アミロイドを調製し、それらの細胞による取り込みが細胞表面の硫酸化糖鎖、特にヘパラン硫酸により仲介されました。

培養 (ばいよう)とは微生物学において、培養は、微生物を人工的な環境下で所定の培地を用いて増殖させることです。次に、より生体内の条件に近づけるため、p53変異型卵巣癌由来の細胞株(OVCAR-3細胞)を用いて実験を行いました。このp53変異型卵巣癌由来の細胞株(OVCAR-3細胞)にはヘルペスが感染しているのですが和歌山大の研究者は気が付いていません。その結果、OVCAR-3細胞はp53アミロイドを硫酸化糖鎖依存的に分泌すること、細胞はこの癌細胞由来p53アミロイドを硫酸化糖鎖依存的に取り込みました。また、硫酸化糖鎖依存的に取り込まれたp53アミロイドは取り込まれた細胞からさらに分泌されました。 
 ヘパラン硫酸糖鎖内部には硫酸化修飾の度合いやパターンによりいくつかのドメインが形成されます。本研究では、細胞外スルファターゼにより生合成後に硫酸化度の調節を受けるヘパラン硫酸多硫酸化ドメインに着目しました。p53変異型卵巣癌患者の腫瘍組織にはp53アミロイドと共にヘパラン硫酸多硫酸化ドメインが沈着していました。これはp53変異型卵巣癌におけるp53沈着物が他のアミロイドーシスにおけるアミロイド沈着と同様の性質を持っていることを示唆しています。さらに解析を進め、p53アミロイドの細胞による取り込みは特にヘパラン硫酸多硫酸化ドメインが仲介することが分かりました。p53変異型卵巣癌患者の腫瘍組織にはp53アミロイドと共にヘパラン硫酸多硫酸化ドメインが沈着していたのはp53変異型卵巣癌患者の腫瘍組織にはherpe膨大な数のherpesウイルスが感染していることを和歌山大の研究者は気が付いていません。ヘルペスの増殖によって卵巣癌患者の癌細胞が崩壊した結果、アミロイド沈着が起こったことを彼らは知らないのです。 
 左図に最後に、細胞により取り込まれたp53アミロイドは受け手側の細胞にどのような影響を及ぼすのか、調べた結果が示されています。細胞に紫外線を照射すると、p53依存的な細胞死が起こります。ところが、p53アミロイドを取り込んだ細胞ではこれが起こらず、p53アミロイドにより正常なp53の機能が妨害されていることが分かりました。これはp53アミロイドが正常なp53の機能を妨げることにより癌病態に寄与する可能性を示唆しています。しかしこの研究のまとめの考察が間違っています。というのはこの図で示されているように出して細胞に入れ込んだ変異型P53タンパク質アミロイドはすでに役立たずの変性してしまったP53タンパク質ですからこの実験系は出発から矛盾を孕んでいたのです。 

  

3.波及効果 

 本研究により、癌細胞がp53アミロイドを分泌すること、分泌されたp53アミロイドは他の細胞の機能に影響を及ぼすことが分かりました。本研究により、p53変異型癌(卵巣癌、大腸癌、乳癌、肺癌など)におけるp53アミロイドやヘパラン硫酸糖鎖、特にその多硫酸化ドメインを標的とした新しい治療ストラテジーの開発が期待されますという殺し文句がありますが癌細胞がp53アミロイドを分泌するのは癌の根本原因はヘルペスでありherpesによってすでに癌化した細胞が崩壊してしまったがんを起こさない新しい治療ストラテジーの開発は100%不可能です。 

4.用語説明 

1、 p53。がん抑制タンパク質。様々なヘルペス感染ストレスに対する細胞応答の起点になることにより、がんの発生と進展を抑制する。 

2、 アミロイド。ヘルペス感染によって崩壊したヘルペス感染によって細胞の線維性蛋白質の立体構造も破壊され、ナイロンに似た線維状の異常タンパク質になったもの。アミロイドの元となるタンパク質の細胞の種類に拘わらず、共通の構造を持つのはあらゆる細胞の線維性蛋白質の立体構造は同じですからその異常蛋白が全身の様々な臓器や組織に沈着し、神経変性疾患、β2-ミクログロブリンのアミロイド線維が腎臓に沈着する透析アミロイドーシスなど多くの疾患の原因となる。 

3、 糖鎖。核酸、タンパク質に次ぐ第3の生命鎖。細胞表面や細胞外に多く存在する細胞外マトリックスを作るプロテオグリカンの多糖です。がん、感染症、免疫機能など多くの生命現象に関わる。 

4、 ヘパラン硫酸糖鎖。ウロン酸とグルコサミンで構成される二糖単位が数十回繰り返した構造をとる直鎖状の多糖類。コアタンパク質に結合した状態で細胞表面や細胞外マトリックスに存在する。ウロン酸とは、糖酸の一種。単糖を酸化して得られる誘導体のうち、主鎖の末端のヒドロキシメチル基 がカルボキシ基 に変換された、カルボン酸の総称です。グルコサミンとはグルコサミン は、グルコースの2位の炭素に付いている水酸基がアミノ基に置換されたアミノ糖の一つである。 

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