潰瘍性大腸炎・クローン病 症例報告

潰瘍性大腸炎やクローン病完治の症例報告Part85(コメントなし)更新2023.10.21

投稿日:2023年6月30日 更新日:

症例報告204例目

完治された病名1)クローン病

患者:22歳、男性

患者さんがクローン病と診断されたのは2011年3月23日のことです。患者さんがクローン病の症状が出始めたのは2010年の12月初めの頃でした。口内炎や扁桃腺が腫れやすかったそうですが、この時のロ内炎の数は異常なほど多かったのです。また高熱もあり、便の回数も日がすぎるにつれ増えていき下痢になりやすくなっていきました。

この頃、患者さんは仕事の都合により長期出張中でした。慣れない土地での生活、職場の人間関係や食事の違いなどでストレスが増え、食事も合わないことが多かったため、ファーストフードで食事をすませることが多々ありました。そしてこんな生活が続き、体が不調になり始めていきました。しかし近所の内科に受診するも「風邪からきているロ内炎でしょう」という診断でした。処方される薬を飲むもあまり効果がなく下痢も続いていました。

不安を持ったまま年が明け、早々にインフルエンザにかかってしまいましたが、その時に内科で出された抗生物質が効いたようで、口内炎がなくなり熱も平熱に戻りました。しかし下痢はまだ続いていました。また近所の内科で受診されましたが「インフルエンザの菌が腸に残っているのでしょう」としか診断されませんでした。かなり強めの下痢止めの薬を出されるも効果がなく、その後いろんな病院で受診されましたが結局同じ回答しか返ってこず、患者さんはいつしか「下痢ぐらいだから仕事に差し支えないか」と考えてしまい、そのままの状態で二か月生活されました。

3月に入ると異変が増えていきました。一日の便の回数が6~9回と一気に増えたのです。さらに食欲もなくなり、貧血にもなり始め、体重も減る一方でした。また病院めぐりを行い、そして大きな市立病院にて血液検査と内視鏡検査を受け、2011年3月23日にクローン病が発覚しました。

その後、社宅に帰ってきた患者さんは「本当にクローン病は治らないのか?」と、一度パソコンのインターネットにて調べてみました。その時に見つけたのが松本漢方クリニックにてクローン病を完治させた患者さんの闘病手記だったのです。その時患者さんは希望を持ちました。そしてその手記を無我夢中で読みまくりました。親にもみてもらい、相談した結果、クローン病と診断された時に思った以上に重症と言われましたので、実家に掃って入院して、少し良くなって退院してから松本漢方クリニックに行ってクローン病を治そうと決めました。そして3月25日実家に帰った日、家ですぐ大量の血便をし、緊急入院という形で入院になりました。入院生活の初めは、クローン病患者によく出される薬ペンタサとビオフェルミンとエレンタールからの始まりでしたが、それを飲み続けても一向に回復する気配もなく、むしろ悪くなっていく一方でした。悪くなるにつれて、ヱレンタールをやめて絶食をしたり、薬の量が増えたり40。Cを超える熱が8日間続いたりと苦しい生活が続きました。

そしてある日、クローン病を抑える薬が他にもあると言われ、レミゲートを勧められました。闘病手記を読んでレミケードは免疫抑制作用があるので絶対に使ってはならないとすでに患者さんは知っていましたが、結局入院している身だったので、出された薬はレミゲートではありませんでしたが、ヒュミラという皮下脂肪注射を使用することが決まりました。これは二週間に一回、自宅にて自分で注射するものでした。しかし、この注射はとてつもない痛み伴い、とても自分で打てるような注射ではありませんでした。

ヒュミラを打ってから3日目、体の状態がさらに悪化しました。医師からは「あまり効果がないがこれしか薬がないので、これを投与しながら違う抗生物質を色々試していこう」と言われました。こうして色々抗生物質とヒュミラを投与し続ける日々が続きましたが結局どれも効果なく医師が最後の手段に使ったのがステロイドでした。ステロイドは自分の免疫力を抑えて、それと同時に遺伝子も変えてしまう薬で合併症になりやすく自分の体が弱体化していく薬です。そしてステロイドは投与を始めると一生飲み続けなければなりません。完全な薬漬けの生活が続いていくという意味です。しかし入院しているので何も抵抗できず、泣きながらステロイドを投与されました。こうしてステロイド・ヒュミラ・ペンタサ・エレンタールの薬漬けにあいながらも5月18日退院までたどり着きました。退院するときには食事制限により、油を使う料理はもちろん、食物繊維の多い野菜、豆類、お肉も鳥のささみ肉だけ、基本的に込んだもの以外は食べてはいけませんでした。患者さんは食べる事が好きだったため、ここまで制限されてしまい大変ショックを受けました。

退院しても、薬漬けは続いていましたが、このままじゃ自分が完全に駄目になってしまうと感じ、すぐ松本漢方クリニックに来院されました。患者さんの今までのクローン病の経過を聞き、「大丈夫!!絶対に俺がクローン病治してあげるから、安心しいや!!!」と言って患者さんの不安をなくしました。患者さんもそのときの心の中にあったモヤモヤしていた気持ちが全部なくなるのが感じ取れ、心の底から「松本先生が絶対治してくれるんだ!」と思われたとのことです。

5月22日より漢方治療を開始し、松本漢方クリニックには2週間に1回通うようにしてもらいました。鍼灸治療も受けてもらうためです。初めての方は鍼は痛くてお灸はかなり熱いものだと思われますが、実際には鍼も全然痛くないし、お灸もかなりポカポカする感じでとても気持ち良いのです。ご実家では、自分でもお灸をして、朝昼晩に煎じた漢方薬を飲むように指導しました。

漢方薬は最初、かなり苦く感じ飲むのに大変苦労されましたが、日がたつにつれ段々慣れていきました。漢方薬は体から湿疹(毒素)を出してくれる漢方薬と下痢を止めてくれる漢方の2種類でしたが、飲み始めて2日目から効果が出始めました。下痢は止まり、体から湿疹がたくさん出て体内に入っている化学物質やウイルスを排除しようとしているのがわかりました。また私の治療は、食べ物に関しては何でも食べても構わないので、患者さんは自分の好きな物を食べられるようになり、健常者のような生活スタイルと変わりなく生活ができていました。

そして治療の中でもう一つ大切なことは、いつも私が言っているように頑張り過ぎて自分にストレスを溜め込まず、他人に嫉妬せず自分のことのように幸せに感じて心を穏やかにすることを心がける事です。これがクローン病だけに限らず病気を完治させるために大切なことになります。

当院で治療を始めて3か月後、入院した当時はCRPが20以上あったのが当院で治療を行ってからはCRPが0.8まで下がりました。入院中にステロイドを使っていたので漢方薬に切り替えた時にリバウンドが起こりましたが、そのリバウンドもこの頃にはもうほとんどありません。血液検査をすると、まだ血沈が少し高値でしたがしばらく漢方薬と鍼灸を続けてもらうと正常値まで下がり無事に完治されたのです。体に異常はなく、普通の人と同じように生活でき、楽しく過ごされています。

 

症例報告205例目

完治された病名1)クローン病

患者:20歳、男性

クローン病の症状が出始めたのは大学に入学された頃、高校時代の人間関係や大学受験によるストレスによって痔ができてしまいました。痔は悪化していき、座ってしまうと激痛がおこりさらに電車通学のため電車の揺れも相まって脂汗が止まらなくなってしまうので長時間立ちっぱなしで電車に揺られながら通学されていました。しかし、ついに大学の講義を受けることすらきつくなるまで悪化してしまい、名古屋にある肛門科で診てもらうと痔瘻と診断されました。さらに翌日には手術と入院と患者さんは衝撃の連続でした。その後、内視鏡とバリウム(小腸を調べるため)の検査により正式にクローン病と診断されました。しかし痔ろうもそうですが検査で発見できたのは大腸に虫さされほどの腫れ数か所と小腸と大腸の継ぎ目にあったほんの小さな潰瘍のみで、下痢や腹痛もなく、かなり初期だったため症状はまだ軽い方でした。

「この病気は難病とされ、一生付き合っていかなければなりません。しかし症状を抑える薬がある」と医者に言われた当時、レミケードの存在を知った時の患者さんにとってレミケードは希望の光でした。一生治らないと言われた患者さんにはあまりにも大きすぎるストレスの塊に精神的に耐えることができず考えることを放棄させられ、薬を飲みレミケードを打って免疫を抑えればひとまず心配しなくて良いようと思ってしまったのです。これはストレスを抱え過ぎて鬱になって自殺しないようにするためのある種の防衛です。レミケードが希望とは言える代物ではないことは松本漢方クリニックでようやく理解されました。

しかしその他院で始めに処方されたペンタサを飲むと38度の熱が出ました。風邪やインフルエンザとは全く違った感覚で、動悸や息切れの他に、肩の強い痛みと張りが患者さんを襲いました。そんな息子の状態を見たご両親は松本漢方クリニックを見つけ出し患者さんに勧めたのです。副作用が少ないと言われたペンタサでさえこの様子なのだから、レミケードを打つ前に東洋医学に賭けてみてはどうかということでした。

初めて患者さんの診察を行った時、私のことを信用しておらずしかし自分の病気についてあまり勉強もしてこなかったので随分叱りつけてしまいました。それでも患者さんは当院で治療を受けることにされたのです。のちに何故、私の治療を受けようと思ったのか聞いてみると、私の診察を受けて避けてきた自分自身の病態を初めて受け入れられたと答えてくれました。彼はかなり賢かったのです!

漢方煎じ薬を2種類処方し、一つは体の中に入った毒素を膿として外へ排除する漢方薬を1日朝昼晩と寝る前の4回に分けて食前に飲んでもらい、もう一つはクローン病に対して飲む漢方薬を1日3回に分けて食後に飲むように指導しました。他院で処方されたペンタサをあまり飲まれてこなかったのですぐにリバウンドが起こり、頭痛などがでた時には抗ヘルペス剤に加えたり、腕と足にできていたアトピー(患者さん曰く全く痒くなかった)と痔ろうに漢方の塗り薬を処方しました。さらに免疫を上げるために自宅で毎日お灸をしてもらいました。クローン病を早期発見したため、下痢や腹痛は起こることなく、痔ろうの痛みはほとんど感じなくなりました。血液検査もリンパ球が少ないですが本当にクローン病だったのか疑うほど完治されて良くなりました。

 

症例報告206例目

完治された病名1)クローン病2)痔瘻3)習慣性頭痛4)ヘルペス性神経麻痺

患者:33歳、女性

標準治療に疑問を抱き、自分に納得のいく治療を探した結果、松本漢方クリニックへたどり着いた患者さんです。

患者さんはマイナス思考、劣等感を抱きやすく真面目な性格によりストレスを溜め込みやすく幼少期から頭痛や便秘、倦怠感などの症状が出て頭痛薬、ピル、ステロイドの塗り薬などで散々自分の免疫をいじめ抜いてきました。

そして2012年暮れ頃、切れ痔で使っていた病院に処方された飲み薬やステロイド入りの塗り薬が効かなくなり、少しお腹に力を入れると腸液が出てくるようになりました。しかし下痢にはなっていませんでした。腹痛も酷く、座っているのさえ辛かったそうです。しかし、そんなひどい状態でも仕事が繁忙期で休むこともできず、だましだまし生活されていました。

そして2013年6月に胃カメラと大腸カメラの検査を受けられました。この時に大腸から採取した細胞からクローン病の陽性反応が出たため精密検査をするため医大に検査入院することになりました。8月、医大にて一通りの検査をした結果、直腸とS状結腸の当たりにアフターと潰瘍が少しあるものの細胞診は全て陰性でした。下痢にもなっていません。そして主治医からヒュミラとレミケードでの治療を強く勧められたそうなのです。

しかし患者さんは病院からもらったクローン病について書かれてあるパンフレットにある下痢、腹痛、下血などといったクローン病の自覚症状はないことで自分が本当にクローン病なのか?また仮にクローン病だったとしてもこの治療は本当に必要なのか?と疑問を持ちました。

後日、患者さんはヒュミラとレミケードを使いたくないと不安に押し潰されそうになりながらも勇気を出して言いました。幸いこの若い医師は今回の検査結果からクローン病だと言い切る決定打がないグレーゾーンだという見方だったため、炎症にペンタサと便秘改善のためのマグミットと痔のステロイド入りの塗り薬で様子を見ることになりました。

半年ほど続けてCRPが落ち着いてきたためペンタサは中止になりましたが、相変わらず便秘と切れ痔に悩まされていたのでマグミットと塗り薬は続けていました。しかしCRPが落ち着いていたのはペンタサで免疫を抑制しただけで良くなったわけではありません。ペンタサの効果が切れると抑制され続けていた免疫の細胞の中の遺伝子が逆クラススイッチを起こして腹痛や痔瘻といったクローン病の症状が出てくるのです。

2015年10月頃、お尻が痛くなり、再び医大に受診すると肛門周囲膿瘍と診断されました。そしてこの状態で翌月に旅行に行き旅行先で患部がパンパンに腫れ上がりいたみもありましたが、しばらくするとしぼんで小さくなったそうです。その後、主治医に旅行先での事を伝えたのちにMRI検査を受けられた結果、痔瘻によりクローン病と確定され、またヒュミラとレミケードでの治療を提示されました。「痔瘻が出来ただけでなぜ上記の治療法を提示されるのか?私の症状に対して本当に必要なのか?」と再び疑問が生じた患者さんは、すぐに治療を開始するのではなく考える時間がほしい旨を伝えて帰宅されました。

そんな時、知り合いのつてで松本漢方クリニックとは別の所でクローン病を克服したという人に出会い、クローン病は治るという事実を知ったのです。またその人から「自分が納得のできる治療法を選ぶこと!そしてクローン病は自分で作り出した病気。自分で作った病気は自分で治せる!」とアドバイスをもらい、患者はセカンドオピニオンを受けることにされましたがそこでも提示された治療法はやはりヒュミラ、レミケードでした。

また振り出しに戻った患者さんでしたが、ネットで他の治療法を検索していた時に松本漢方クリニックのホームページを見つけ出しました。さらに偶然にも松本漢方クリニックでアトピーの治療で通われている人の母親と知り合い、また10代の頃にアトピー治療で漢方を飲んでいたことを思い出し、悩んだ末に松本漢方クリニックへ来院されたのでした。

2016年3月、ご両親と一緒に松本漢方クリニックを受診されました。この時点での主な症状は便秘、痔瘻、微熱、倦怠感でしたのでこれらの症状を主とした漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を処方しました。自己免疫疾患は絶対に治ります!しかし治すのはあくまで患者の免疫であって私はただのヘルプにすぎないのです。またクローン病や潰瘍性大腸炎になる方は真面目な人がなる病気なのです。これまでのストレスを溜め込みすぎる生き方を変えていかなければなりません。

当院での治療を始めてしばらく偏頭痛などのリバウンドに苦しみましたが、薬を飲み続けていくうちに倦怠感が改善していき、今までの体調がいかに異常であったのかを思い知り、そして長年悩まされてきた倦怠感の原因がわかり解消されたことを喜んでいました。

4月末、最大のストレスの元だった職場を退職すると本格的にクラススイッチが始まりました。夏頃、約1か月間ほぼ毎日のように偏頭痛がでて寝込んでいましたが、それが嘘のように元気になりました。このまま免疫寛容に向かうかと思いましたが9月からバイトを始めたことでまたストレスが溜まり始めて偏頭痛がときどき出ては寝込んでいました。

しかしクローン病の治療は11月に終了し、12月からヘルペスと痔瘻の治療に入りました。リバウンドによりヘルペス性の神経麻痺が起こって手足の指先が痺れるようになりました。痺れは日々増し、範囲も広がっていき、普通に歩くにも気を張っていないとよろけたり、ちょっとした段差もうまく上がれなくなったり、履いていた靴やスリッパが脱げて飛んでいったりしました。手や足の感覚がおかしくなって凸凹がよくわからない、靴やスリッパの脱げる瞬間がわからない、細かい作業がやりにくいなど、日常生活に支障が出てきました。

この状態から2週間後、この状態に慣れてうまくバランスが取れるようになって以前の様に歩けるようになりました。できないことは周りに助けてもらっていました。初めはこの状況を悲しんでへこんでストレスを溜め込んでいましたが、開き直るようになってからは免疫が上がり痺れや麻痺が指先からだんだん上部に上がってきても、これは免疫が上がって来ている証拠として不安になることをありませんでした。そして痺れや麻痺がなくなり血液検査結果が正常になってからは当院に来られていません。無事に日常生活を送られているのでしょう。

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