やっと真ん中まで来ましたね!次で最後ですので頑張って着いて来て下さい!!!
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統合失調症はドパミンが過剰に分泌することが分かっていますが、臨床現場においてはドパミンを測ることはできません。統合失調症の診断は、問診を中心に行われます。症状を確認して経過を追って診断を行います。統合失調症の治療は、薬物療法に心理社会的治療を組み合わせて行います。現在では治療薬が非常に進歩し、早期に発見して適切な薬物療法を行うことで、病気をコントロールしながら社会生活を続けられる患者さんが多くなっています。
とはいうものの、依然再発・再燃する患者さんが少なくありません。なぜでしょうか?その原因の一つは「統合失調症」という病気に対する理解が不十分だからだと思います。上述のように統合失調症はドパミンが過剰に分泌されることが原因ですが、治療薬はいずれもその過剰分泌を抑えることができません。過剰に分泌したドパミンをブロックすることでドパミン神経を正常に機能するようにして、症状が消えた状態になります。すると薬を止めたくなることもあるでしょう。そこで高血圧や糖尿病などを対比して考えてみますと、薬を中止すると直ちに血圧や血糖が高くなりますので、自分の体を大事にする患者さんは自ら薬を飲み続けるでしょう。しかし統合失調症の場合は薬を一回や数回飲み忘れたくらいでは直ちに病状に変化が現れることは少ないです。そこでだんだんと飲み忘れる回数が増え、過剰分泌のドパミンがブロックされなくなり、病気が再発することになります。それに再発する度に薬を再開しても症状が取り切れず、再発前の状態に戻れなくなると言われています。精神科の専門家として、とても歯がゆい思いです。
私は16歳から誰も診断できなかったヘルペス脳炎で20年以上も苦しみました。もし自分が統合失調症になったらどうするでしょうか?と真剣に考えたことがあります。まずは、急性期に於いての幻覚・妄想などの陽性症状やそのあとに続くやる気が出ないなどの陰性症状に効果がある薬を選ぶでしょう。次には、薬の副作用が少ないことを望むでしょう。手が震えるパーキンソニズム、足がむずむずするアカシジア、体の一部が動き続けるジスキネジア、便秘、口渇、眠気、体重増加、高血糖・高脂血症などなど。そして、気になるのは薬を続けることです。飲み薬だと少なくとも365日毎日飲み続ける必要があります。正直、花粉症を持ちながら、服薬がきちんと出来ず、毎年鼻水や目の痒みに苦しめられています。そう考えると私は二週間に一回や、ひと月一回の持効性注射剤を選ぶことでしょう。血中濃度も安定するし、毎日服薬という煩わしさからも解放できます。毎月主治医に会い、近況報告やいろいろ相談もできます。
統合失調症は持病です。高血圧や糖尿病と同じように治療を続けていくことが大事でしょう。また高血圧と糖尿病と違うのは、再発を繰り返すと脳がだんだん縮むことになり、元のレベルに戻れなくなるというもったいない結果に陥ることです。統合失調症患者さんの各人が各々に合った治療法を見つけ、自分らしい人生を歩むことを祈るばかりです
統合失調症(scizo‐phrenia略してSZ)について現在の標準医学が考えている病気の仕組みについて詳しく説明しましょう。
現在の医療では治らないとされている統合失調症に対する主流となっている現代医療の考え方は快楽を生み出すドパミンが過剰に分泌された結果であるととらえているのは私の意見と同じですが何故ドパミンが増えるかについては意見の違いどころか、現代の世界の標準医療はドパミンが増える根拠については一言も触れてはいません。
ドパミンが増えたためにSZ(統合失調症)起こる根拠の一つは、SZ(統合失調症)の治療薬でSZの症状を軽減させる抗精神病薬はほとんどすべてがドパミンのレセプターを抑止してドパミンの作用を減らす薬であり症状は少しは改善するからです。私は脳疾患のみならずすべての難病はストレスで免疫を減らしてヘルペスを増やしたためであるという証拠を持っていますが統合失調症だけはherpesだけが原因ではないのです。主要な原因はやはり最初はドパミンを患者さん自身が増やし続けてしまうからです。
SZ(統合失調症)がどんな病気であるかをまずは十分に理解しながら私が世界で初めて発見した統合失調症の初期症状は最初は脳幹のドパミン産生細胞核(A8,A9,A10)に感染したherpesでは無くて、ストレスに耐えきって乗り越えたご褒美として快楽を与えてくれる過剰なドパミンが原因であるという世界で初めての松本説の理論を詳しく展開していきます。もちろん最後はSZ(統合失調症)の症状が悪化するのはherpesが絡んでいることについても詳しく説明します。
脳幹は中脳、橋、延髄の三つの脳領域です。領域という言葉は脳の部位を大きく区別するときに用いられ、大脳を4つの領域である前頭葉(Frontal lobe)、側頭葉Temporal lobe)、頭頂葉(Parietal lobe)に後頭葉(Occipital lobe)に分けます。ストレスがかかると同時にストレスを乗り切らせるために副腎髄質で微量ながら必ず乗り切った未来のご褒美に報酬ホルモンであるドパミンをステロイドホルモンは同時に出させるのです。
思春期の15歳前後に統合失調症は始まります。治ることはなく抗精神病薬で症状は軽減できますが病気そのものを治すことは不可能で一生続きます。生まれつきストレスを感じやすい素因を持っている人は他の人ならストレスにならないストレスを感じるたびに免役をおさえる副腎皮質ホルモンである糖質ホルモンを出すたびにヘルペスがすこしずつ増殖しストレスがかかっているのでドパミン少しずつ増えていきます。幼児期からヘルペスが感染する神経細胞が多くなるとドパミン過剰症による統合失調症以外に新たなるherpesによる神経変性疾患と言う病気がSZ(統合失調症)加わります。病気が長くなればなるほど過剰ドパミンによるSZ(統合失調症)とherpesによる神経変性疾患の二つの病気により病状が複雑になっていきます。
統合失調症(scizoーphrenia略してSZ)は100人に一人かかるつまり人口の1%の人がかかる精神疾患です。つまり人口の1%の人がかかりやすい遺伝的気質と発病しやすい環境で育ったということです。発病しやすいのは思春期から30歳までで、統合失調症の人の70〜80%を占めます。 平均の発症年齢は男性が27歳、女性が30歳で、男性のほうが多少発症年齢が低い傾向がありますが男女の差はありません。
統合失調症の診断基準はなんでしょうか?
アメリカのDSMの統合失調症の診断基準はアメリカの医者が常に真実を語るわけでもないのですがアメリカ精神医学会が作成した基準です。DSM はDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disordersの頭文字をとった略称です。実際の診療の場での正確な診断と治療のための指針として多くの国で標準的に用いられており、日本でも精神疾患の診断基準ではDSM-5が主流です。アメリカの巨大製薬メーカーが主導する資本主義医療が世界中の医療を牛耳っているので日本の医療もまねざるを得ないのです。残念です。
DSM-5の統合失調症の診断基準はいかなるものでしょうか?
DSM-5は症状の有無だけでなく、症状のために生活などに支障が出ていることも診断の基準に入れています。大きくA~Fの六種類の診断基準が統合失調症の診断に使われています。しかしこの診断法が正しいとは言えないので多種多様の診断基準があるのです。いずれにしろ統合失調症の症状は多種多様で個人差がありすぎます。ましてや原因がわからないのに出される治療薬の種類によっても新たなる症状が出ますので混沌の世界が統合失調症の世界なのです。ドパミンの過剰分泌が前頭連合野の近くで起これば創造性を生み出し、一方,脳の神経系全体で広く生じれば精神分裂病となるといわれているほどですからドパミンの過剰分泌も病気を起こすだけではないので『天才と狂人は紙一重』と言われ、世界的に有名な芸術家に、特に画家には分裂気質が多いのです。
A. 以下のうち2つ以上のそれぞれの症状が1ヶ月は(治療が成功した場合はより短い期間)ほぼ常に存在する。これらのうち、少なくとも1つは(1)妄想か(2)幻覚か(3)まとまりのない発語のいずれかの症状が診断には必要です。
(1)妄想
(2)幻覚
(3)まとまりのない発語(例:頻繁な脱線または滅裂)
(4)ひどくまとまりのない、または緊張病性の行動、(緊張病性とは、興奮・昏迷を基本として、①カタレプシー(同じ姿勢を固持する。カタレプシー(catalepsy)とは,動物に不自然な姿勢をとらせてもそのまま維持する状態であり,黒質―線条体におけるドパミン作動神経の機能低下を反映した行動で,ヒトの錐体外路症状,とくにパーキンソン症状と関連している症状です。)、②反響言語(相手の言葉をオウム返しする),反響動作(相手の動作を反復する)、常同症(同じ動作をつづける)、拒絶症(態度や行動で拒否を示す、無言などの傾向を示す行動です。)昏迷とは、意識障害の一つで、中等度の意識混濁で、自発的な身体的・精神的表現のない状態です。繰り返し強く呼びかけると一瞬だけ反応がある状態が昏迷で、どんなに強い呼びかけを繰り返しても反応できない意識障害の状態が昏睡です。統合失調症の陽性症状として現れます。
(5)陰性症状(感情表出の減少や意欲の欠如)
B. 仕事、対人関係、自己管理などの面で、1つ以上がSZ(統合失調症)になる前の健康な時の水準より著しく低下している(健康な小児期や青年期の場合と比較して、期待される対人的、学業的、職業的水準にまで達しない)
C. 症状が6ヶ月以上持続している
D. 統合失調による感情障害は見られるが、抑うつ障害または双極性障害(躁鬱)の合併がない
E. 薬物や医薬品などの物質の影響や、または他の疾患によるものではない
F. 自閉スペクトラム症や小児期発症のコミュニケーション症の病歴がある場合、顕著な幻覚や妄想と、上記B~Eの症状が少なくとも1ヶ月(治療が成功した場合はより短い期間)続いた場合のみSZ(統合失調症)と診断できる。自閉スペクトラム症とは自閉症スペクトラム障害とも呼ばれ、正常な社会的関係を構築することができず、言葉の使い方に異常がみられるか、まったく言葉を使おうとせず、限定的な行動または反復行動がみられる病気です。自閉スペクトラム症は従来、自閉症、アスペルガー障害、広汎性発達障害などと呼ばれていた疾患を含む疾患概念になります。自閉症は自閉スペクトラム症と同じと考えてください。
それでは統合失調症と診断されかつ統合失調症の治療を受けている患者さん自身が実際に苦しんでいることは何でしょうか?自分自身の心の症状で苦しんでいること(A)と周りとの社会的な関係で困っていること(B)の二つに分けて説明しましょう。
(A)症状で困っている重い順に①不安や孤独を感じる、②薬に関する問題(多剤投与や副作用など)③身体的な症状(だるい、眠い、気力が続かないなど)④自分がだめな人間だと思ってしまう⑤誰かに悪さをされているように感じる⑥死にたくなる⑦その場にいない人の声が聞こえる⑧興奮しやすい⑨パニック状態になり大声で叫んでしまう。
(B)周りとの関係で困っていることで重い順に①他人の無理解②差別と偏見③家族関係④友人とのトラブル⑤ご近所とのトラブルが多くなる。
統合失調症の治療前の苦痛な症状は強い本能の快楽を求める欲望の記憶が起こす陽性症状の妄想、幻聴、幻覚や理性の減退が起こす陰性症状の無気力、意欲の低下などですが、確かに抗ドパミン剤である(定型)抗精神病薬で治療されると陽性症状の妄想、幻聴、幻覚は消える傾向は見られますが身体的な症状(だるい、眠い、気力が続かないなど)の意欲の低下に関わる陰性症状は残るようです。
そこで現在、統合失調症の治療薬として使用されているのは新しい非定型抗精神病薬と呼ばれる薬です。この非定型抗精神病薬は脳に存在するドパミンD2受容体に加えてセロトニン2A受容体という2種類のたんぱく質の受容体の機能を抑制することでこの二つの受容体を不活化することによって従来の(定型)抗精神病薬よりも症状は軽減できますが新たなる薬による副作用が出ます。というのはこの非定型抗精神病薬はドパミンD2受容体とセロトニン2A受容体と類似する他のモノアミン受容体にも結合してドパミンとセロトニンの本来の作用を不活化してしまうので副作用として眠気、体重増加,高血糖、起立性低血圧などが出てしまうのが問題となっています。モノアミンとはドパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、ヒスタミンなどの5種類の神経伝達物質の総称で非定型抗精神病薬はドパミンとセロトニン以外の他のモノアミンレセプターにも結合してしまうので副作用が新たに出てしまうのです。
セロトニンは脳幹の網様体の中心部の縫線核という神経核で産生される神経伝達物質の一つです。縫線核は網様体抑制系と言われ気分に影響を与える脳内ホルモンの一つであるセロトニン作動性神経核でありセロトニンは睡眠に絶対に欠かせない神経伝達物質です。縫線核は中脳から脳幹のど真ん中の内側部に分布する細胞集団で、9つの神経核B1-B9よりなりセロトニン細胞の分布とほぼ重なります。ただし、セロトニン細胞は縫線核外の近傍領域にも存在し、反対に、縫線核にはセロトニン以外の伝達物質を含む神経細胞も存在する。縫線核は脳のほぼ全域へ投射するが、縫線核内のB1-B9の起始部位によって投射先が異なる。入力元は主に辺縁系に属する前頭葉皮質や皮質下領域である。皮質下領域とは大脳皮質下領域のことであり、大脳の深部にある領域であり、①間脳である視床と、②大脳辺縁系である海馬、扁桃体、側坐核と、③大脳基底核である尾状核、被殻、淡蒼球などが含まれ、系統発生的に古いとされる領域です。 運動機能や記憶・情動・意欲などに関与しています。睡眠覚醒リズム・歩行・呼吸などのパターン的な運動のみならず、注意・報酬などの情動や認知機能にも無意識のうちに深く関与しているのです。
セロトニンは体温調節や過剰な興奮や衝動や抑うつ感情の軽減に働き、幸福感や快楽をももたらすのでセロトニンの働きが不足するとうつ状態になります。幸福感や快楽をも、もたらすセロトニンの働きを抑制するために非定型抗精神病薬が開発されたのです。脳幹のB1-B9のセロトニン作動性神経核のある縫線核(raphe nucleus)から大脳皮質や、大脳基底核、側頭葉、小脳、脊髄などの中枢神経系のすべてにセロトニン作動性神経から伝達されます。縫線核(raphe nucleus)は脳幹被蓋野の正中部に位置する神経核でセロトニン神経細胞の多くが縫線核に局在しています。睡眠,記憶などに加えて,恐怖やストレスの制御に関与しています。特にセロトニンは大脳皮質の活動を抑えて神経を安定させ眠りを促します。
大脳辺縁系のイメージができにくいので「辺縁」の意味について再度、説明しましょう。大脳皮質は、旧皮質、古皮質、新皮質の三つの部分に大きく区別が出来ます。高等動物になるほど人間は進化によって新皮質が旧皮質、古皮質の上に積み重なるようにして出来上がり著しい発達を遂げておりその結果、旧皮質、古皮質は脳の内部に押しやられてしまいました。進化の上で最も古いのが旧皮質で次に、古皮質であり、新皮質が最も新しいのです。旧皮質と古皮質は脳室の辺縁部にあって間脳(視床と視床下部)をぐるりと取り巻く大脳皮質のという意味で旧皮質と古皮質は辺縁皮質と呼ばれ、この辺縁皮質と、解剖学的にも機能的にも、関係の深い中間皮質、中隔核、海馬、偏桃体などをあわせて大脳辺縁系とよばれています。中間皮質(meso‐cortex)とは何でしょうか?中間皮質(meso‐cortex)とは大脳皮質の移行領域であり、真の等皮質と真の不等皮質の境界に形成されます。等皮質は発生過程において一度は6層形成を行う大脳皮質を指し、6層構造を一度もとらないものを不等皮質という。 等皮質は発生学的に新しく、新皮質neocortexともよばれる。中間皮質は位置的にも真の等皮質に近く、細胞構築学および組織学において等皮質により類似している中間皮質の部分は、前等皮質と呼ばれます。一方、真の不等皮質に近く、細胞構築学および組織学において不等皮質により類似している中間皮質の部分は、周囲皮質と呼ばれます。大脳辺縁系に含まれるのは,①帯状回、②海馬傍回(海馬回)、③扁桃核、④鉤、⑤中隔核⑥側頭極④島(とう)⑦前頭葉眼窩皮質⑧海馬⑨側坐核⑩中間皮の10種類の神経核が大脳辺縁系に含まれています。
側頭極は側頭葉の一番前方の部分ではブロードマン領野の38野におおよそあたります。扁桃体は情動を司り海馬は記憶を司っています。中隔核は楽しい感覚に関与する神経核であり、中隔核を破壊すると怒りに対する抑制がなくなってしまう。厳密にいうと、中間皮質は大脳辺縁系に含まれる 新皮質で, 帯状回・海馬傍回(海馬回)・鉤・側頭極・ 島(とう)・ 前頭葉眼窩皮質などが新皮質の中間皮質です。皮質にもいろいろあることを知っておいてください。全部覚える必要はありません。
大脳辺縁系は左右の大脳の側頭葉の白質に囲まれて存在している神経核から成り立っており,帯状回、海馬傍回(海馬回)、扁桃核、鉤、中隔核、乳頭体、側頭極、島(とう)、嗅葉、梨状葉です。前頭葉眼窩皮質は前頭葉なのですがうつ病などのストレス関連精神疾患の症状を引き起こす責任部位として,前頭葉の腹側領域である眼窩前頭皮質は扁桃体などの辺縁系領域や,腹側被蓋野など報酬系といった情動に関与する様々な領域に神経投射を送っており,特に眼窩前頭皮質の外側領域は負の情動処理に重要な機能を持っているので大脳辺縁系に含まれています。
側坐核は腹側線条体(被殻・尾状核)の一部とされているため大脳辺縁系には含めず大脳基底核に入れています。側坐核は錐体外路系の運動を司る大脳基底核に属する最も重要な神経核なのですが大脳基底核と大脳辺縁系の境界に位置し、快感・報酬を求める行動や意欲の向上に重要な役割を果たしているので大脳辺縁系には含めず大脳基底核に含めている学者もいるのです。
側坐核はドパミンを大量に産生する腹側被蓋野からも投射を受けるドパミンのレセプターを持っています。快楽をもたらす脳内ホルモンであるドパミンのレセプターを持っている 側坐核は前頭前野、大脳辺縁系、大脳基底核と緊密な神経連絡をしており運動系の中枢のみならず感情、意欲の維持に特に快感・報酬・嘘をついて快楽を満たす欲求に深く関与しています。その欲求を満たせば側坐核から大量のドパミンの放出が起こり側坐核から報酬回路が前頭前野に向かって投射し意識的な喜びとして記憶に残りさらに同じ快楽を獲得したくならせるのです。この様なドパミン報酬系が世界中の大金持ちにさらに無限の巨万の富を増やし何物にも代えがたい快楽を負い続ける最高の原動力になっているのです。
前頭前野とは前頭葉の前方の前頭葉 (frontal lobe)に位置する連合野です。連合野とは運動野と感覚野を除いた脳の部分を連合野と言います。 連合野は 4つに分けられ、前頭連合野、側頭連合野、頭頂連合野、後頭連合野があります。「前頭前野」は、「考える」「記憶する」「アイデアを出す」「感情をコントロールする」「判断する」「応用する」など、人間にとって最も重要な働きを担っている。将棋やゲームで戦略を立てる時など、目標を設定し、 計画を立て、実際に行動するなど、 思考や判断力、 社会性などを司ります。このように前頭前野は、記憶や感情の制御、行動の抑制など、さまざまな高度な精神活動を司っているので、「脳の中の脳」とも呼ばれている最高に発達した脳領域なのです。人間と動物の脳を比べたときに大きく違うのが、この「前頭前野」です。人間の「前頭前野」は大脳の中の約30%を占めていますが、動物の中でもっとも大きいチンパンジーなどでは7~10%くらいしかありません。
「前頭前野と前頭葉の違い」は?上図で示すように、前頭前野は脳の前方の前頭葉 (frontal lobe)に位置する脳の領域で連合野(前頭連合野)とも呼ばれるのです。またこの部位は前頭連合野、前頭前皮質とも呼ばれます。なお、前頭前野そのものを前頭葉と呼ぶ人もいますが間違いです。さらに前頭前野の脳部位はその第Ⅳ層に顆粒状の細胞が密に存在するという特徴から前頭顆粒皮質と呼ばれることもあります。
「前頭葉と前頭連合野」の違いは?前頭連合野は、前頭葉で前頭葉の運動皮質よりも前の部分である。 前頭連合野は、行動計画に必要な情報を側頭連合野や頭頂連合野や視覚
連合野から受け取り、複雑な行動計画を組み立て、その実行の判断を行うのです。なぜ後頭連合野はないのでしょうか? それは視覚連合野になっているからです。
大脳辺縁系の大きな役割は、記憶(短期記憶と長期記憶)と情動(やる気、怒り、喜び、悲しみ、恨み、嫉妬、驚愕、恐怖、嫌悪、快不快)を支配しているのです。生活の中で大脳辺縁系の「扁桃体」が腹の立つ感情に刺激され強い「怒り」に囚われている時は、とりわけ怒り狂って暴言や暴力を振るいたくなる衝動に駆られたときには本能を司る大脳辺縁系の「扁桃体」が自分を支配していることにすぐ気が付いて6秒だけ我慢することです。6秒過ぎれば必ず社会的な損得を判断してくれる大脳皮質の前頭葉の前頭前野に「扁桃体」から「怒り」の情報が伝わり怒り狂ったところで自分の前頭前野にある理性を支配する大脳皮質の第Ⅳ層に顆粒状の細胞が密に存在する前頭顆粒皮質遺伝子は自分に何の得にもならないどころか損になるので偏桃体の「怒り」を大脳皮質の前頭前野の「理性」が最終的には損にならないように6秒の我慢で収めてくれます。何故ならば怒りすぎて相手に殺されることも有るからです。殺されては元も子も無くなってしまいますから。アッハッハ!!!
本論に戻りましょう。非定型抗精神病薬は脳に存在する興奮性シナプス伝達の長期抑圧の形成に重要な役割を果たすドパミンD2受容体とセロトニン2A受容体という2種類のたんぱく質の機能を抑制することで薬効を発揮しているのです。
非定型抗精神病薬は副作用の多い抗精神病薬であり、かつドパミンを産生し過ぎが統合失調症の本当の原因である上にさらにSZ(統合失調症)になりやすい人はストレスに弱くて耐えるためにステロイドホルモンを出しやすく同時にドパミンも出しすぎ易いのですが同時に免疫を知らず知らず低下させてしまうので徐々に徐々にherpesを増やし過ぎてヘルペス性脳炎にもなりやすく病状をドンドン複雑にするにも拘らず何故ドパミン産生神経細胞の働きを抑える薬を作らないのでしょうか?しかもヘルペスが絡んでくると症状が複雑で酷くなるのに抗ヘルペス剤投与も必要になることを精神科の専門医は誰も気が付かないのです。
統合失調症の最初の本当の原因は生まれつきのストレスがかかりやすい遺伝子によって決定される気質とSZ(統合失調症)が発症しやすい15歳までの間、ストレスの多い生活環境によって患者さん自身が増やしたドパミンとヘルペスの二つが原因なので統合失調症をこのドパミンとヘルペスの二つの要素を完全に消し去る原因療法薬を作ることが出来ないから根治出来ない病気にされているのです。統合失調症はストレスに脆弱な生得の優しい気質と努力せずして快楽を欲しがる気質が原因であるので薬で治すことが極めて難しい病気なのです。しかし抗ヘルペス剤で症状は確実に改善するうえに抗精神病薬と違って副作用が全くないので安心です。
癌を含めてこの世のすべての難病にはherpesが絡んでいるのになぜ全ての難病に保険医療で抗ヘルペス剤を使わせないのか不思議でなりません。答えは簡単です。安い保健医療で抗ヘルペス剤のアシクロビルでほとんどすべての病気が治ってしまうと医者も薬も製薬メーカーもいらなくなるからです。ましてやアシクロビルの2000倍もherpesを増やさせないと言われているソリブジンはどの製薬メーカーも製造しません。ソリブジンについてはここを読んでください。
現在の病気のすべてはストレスによってherpesが無限に増加して起こりますからストレスホルモンを出し過ぎる過剰なお金儲けのハンディキャプをつけない自由競走が原因であります。生活苦は私有財産制に基づく資本主義制度が根本原因だのに何故一般大衆は気づかないのでしょうか?それは不必要にお金を持ちすぎているうえに政治権力も握っている金持ちがいなくなるからです。の必要がなくなってしまうからです。この資本主義システムで金持ちは特権階級ですね。特権階級がなくなってしまうからといって誰がこまるでしょうか?庶民は誰も困ることは無いでしょうに。それよりも生きるために必要ないお金をまじめなしかし生活が苦しい一般庶民に分けてあげればどんなにか幸せになれるどころかすべての犯罪もなくなってしまうのに残念ですね。
何故ならば犯罪は自分の快楽を増やすために他人が持っている快楽を奪い取って減らして自分のものにするという行為がすべての犯罪の定義ですからね。金で買い取ることが出来ない快楽は何かあるでしょうか?一つだけありますね。健康を維持し病気が治ることですね。果たして現代の医者は病気を治していますか?病気を作ってお金を稼いでいるだけではないでしょうか?アッハッハッハ!!!!実は病気を治すことが出来るのは医者や薬ではなく患者さんの免疫だけなのですよ。アッハッハッハ!!!!自由競争で金儲けの才能の有無にかかわらず快楽の源泉であるお金の取り合いをする限りつまり資本主義が続く限り私を含めて一般の大衆には必ずストレスがかかり免疫が落ちてherpesが増え永遠に病気を根絶することはできないでしょう。残念です。
癌を含めて現代の病気のすべての原因はherpesですから知らない内にさまざまなストレスかかりherpesを増やして病気を作っていることになります。ましてや医薬業界は免疫を抑えるしか能がないので治療行為という「嘘」でヘルペスをさらに増えしているので二人に一人がなる癌がいずれ一人に一人が癌になってしまいます。アッハッハ!!!ということで生まれたときに決まる能力の差によりハンディキャップをつけなければ公正な競争ではないのでひとは生まれながらの資本主義システムの中で不公平極まりのない世界に住み続けざるを得ないのです。一握りのとびぬけた才能ある選ばれたごくわずかな人たちだけが快楽と言う名のお金がもたらす幸福を満喫することになり資本主義はお金ですべて支配できるのでストレスもなくherpesも増えることもなく病気にならない特権を享受することになるのです。他方生きるために私も含めてストレスがかかる普通の人には病気は永遠に増えていくことになるでしょう。「Handicap」とは競技で優劣を均衡にするため優れたものに負わせる余分の負担のことで優者にとっては不利な条件となります。
本論に戻りましょう。モノアミン受容体のモノアミンとは何でしょうか?モノアミンのモノとは、アミノ基を一個だけ含む神経伝達物質です。「アミノ基」とは「-NH2 」で表わされる1価の置換基で、アンモニア(NH3)から水素原子1個を除いたものに相当します。アミンとは 炭化水素基とアミノ基が結合した化合物で、モノアミンの代表はドパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、ヒスタミンなどの5種類の神経伝達物質の総称です。
モノアミン系と言われるモノアミン含有神経細胞の細胞体はほとんどすべてが脳幹部(中脳、橋、延髄)にあり、ほぼ脳全体に神経軸索を投射するため、モノアミン神経系(モノアミン系)は広汎投射神経系としての特徴があるので脳に極めて大きな影響力を持っているのです。 いずれの5種類の神経伝達物質も、一つのアミノ基が2つの炭素鎖の炭化水素基により芳香環につながる化学構造を持っています。芳香族化合物は、ベンゼンを代表とする環状不飽和有機化合物の一群です。
アミンとはC-N結合をもつ窒素化合物で窒素を含み人間が作る生体の分子の大半がアミンです。生体アミンには環状の側鎖を持つアミノ酸から作られるものが多いのです。例えば六員環であるベンゼン環に-O H基が2個付いたカテコール環となりこのカテコール環を持っている生体アミンをカテコールアミンと言います。カテコールアミンはアミノ酸のチロシン由来です。カテコールアミン(catechol‐amine略CA)は主に脳,副腎髄質および交感神経に存在する生体アミンの総称で,生体内ではドパミン(DA),ノルアドレナリン(NA),アドレナリン(A)の3種のモノアミンがあります。
ほかにチロシンと同じ芳香族の側鎖を持ったアミノ酸のトリプトファン由来のセロトニンという生体アミンがあります。セロトニンは5-ハイドロオキシトリプタミン(5hydroxy‐tryptamine)とも言い、略して5-HTです。モノアミンの一つであるセロトニン(5-HT)もすでに述べたのですが神経伝達物質であり睡眠や体温調節の機能以外に過剰な興奮や衝動を抑え、抑うつ感の軽減作用もあります。抑うつ状態が見られる疾患にはうつ病や躁うつ病、抑うつ神経症などがあります。抑うつとは、「気分が落ち込んで何にもする気になれない」、「憂鬱な気分」などの心の状態が強くなり、様々な精神症状や身体症状がみられることを言います。 抑うつ状態が見られる疾患にはうつ病や躁うつ病、抑うつ神経症などがあります。
セロトニンは「第二の脳と言われる」腸管に最も多くあり生体内の大部分(~95%)のセロトニンは末梢に存在し、血管収縮、腸管蠕動運動、血小板凝縮などの調節因子として末梢でも多様な作用を持っています。セロトニンはカテコールアミンではなくてインドール核を持ったインドールアミンです。 ベンゼン環がピロール環に縮合した芳香族複素環式化合物です。ピロール環は五員環構造を持つ複素環式芳香族化合物のアミンの一種なのでセロトニンはインドール核(環)を持ったインドールアミンとなるのです。必須アミノ酸である芳香族の側鎖を持ったトリプトファンから生合成される脳内の神経伝達物質のひとつです。視床下部や大脳基底核・延髄の縫線核などに高濃度に分布しています。
セロトニン(serotonin)は人体の2%だけが存在する脳内で働くだけではないのです。ドパミンやノルアドレナリンの暴走をも抑えるセロトニンは腸で腸内細菌との協同作業で作られ、体内のセロトニンの90%は腸に存在し、栄養素を吸収する腸管の蠕動運動に関与し、多ければ下痢をきたし、少なければ便秘になります。
セロトニン(serotonin)の役割は他の神経伝達物質であるドパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。
セロトニン神経の細胞体はそのほとんどが脳幹の縫線核にあるが、神経線維は中枢神経系全体に分布している。そのため、セロトニン神経系によって調節される中枢機能は、摂食行動や性行動などの本能行動から情動、認知機能まで多岐にわたる。精神疾患治療薬などの精神を安定させる働きのある向精神薬にはセロトニン神経系を標的にした薬物が多い。
脳内に存在するセロトニンはたったの人体の2%のみですから90%のセロトニンが存在する腸管が「第二の脳」とも言われる所以なのですが、セロトニンが低下すると、これら2つのドパミン(喜び、快楽)とノルアドレナリン(恐怖、驚き)のコントロールが不安定になりバランスを崩すことで、攻撃性が高まったり、不安やうつやパニック症(パニック障害)などの精神症状を引き起こします。「パニック」とは「恐れ慌てる」と言う意味でパニック障害とは突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作(パニック発作)を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をいいます。このパニック障害も自律神経の神経節に隠れ住んでいたherpesが免疫が落ちて神経細胞体で増殖し始めて神経細胞の機能が落ちてセロトニンの役割が果たせなくなったために生じるのです。セロトニンの低下によって生じるこのパニック発作は、死んでしまうのではないかと思うほど強くて、自分ではコントロールできないと感じるほどです。私自身も経験したことがあります。
アレルギー反応に際し、かゆみをもたらすヒスタミンは脳内では、神経伝達物質として働き、睡眠、覚醒、摂食調節などに関与しています。ヒスタミンはアミノ酸の塩基性の側鎖を持つヒスチジン由来のイミダゾールアミンです。イミダゾールは五員環上に窒素原子を1位と3位に含む複素環式芳香族化合物のアミンです。中枢神経系では、モノアミンの一つであるヒスタミンは覚醒、興奮などをもたらし、血圧や痛みや痒みの調節に関与しています。だからアレルギーを抑える 抗ヒスタミン薬は中枢作用に及ぼす副作用として眠気を催すのです。
小脳や海馬に存在する不安状態や興奮をやわらげる精神安定作用がある抑制性の神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABAギャバ)も生体アミンであります。GABAはアミノ酸のグルタミン酸由来のアミンです。先述したように人間が作る生体の分子の大半がアミンであります。
生体アミンについての話はここまでにして統合失調症に直接かかわるモノアミンとモノアミン受容体の役割について詳しく説明しましょう。先述したようにモノアミンとはドパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、ヒスタミンなどの5種類の神経伝達物質の総称ですが、いずれの神経伝達物質も一つのアミノ基が2つの炭素鎖により芳香環につながるモノアミンという化学構造を有するからです。
モノアミン系と言われるモノアミン含有神経細胞の細胞体は脳幹部にあり、ほぼ脳全体に神経軸索を投射されるため、モノアミン神経系(モノアミン系)は広汎投射神経系としての特徴を有している上に生命中枢である脳幹から分泌されかつ人間の感情に深くかかわっているのでドパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの三つをホルモン扱いにして脳内ホルモンと呼んでいます。
ドパミン(dopamine)とは、中枢神経に存在する神経伝達物質でありカテコールアミンと呼ばれる種類に属し脳ホルモンとも呼ばれ、ドパミンとも表記されます。ドパミンは、アミノ酸のチロシンから合成され、アドレナリンやノルアドレナリンに生成される前の物質つまり前駆物質です。運動の調節、学習、意欲、喜び、快楽に関与「やる気を生み出す」脳内ホルモンです。ストレスがかかると放出されるノルアドレナリンは、自律神経に働きかけて心拍数を上げたり、血液量を増やしたりして、活動しやすい状態をつくる。 一方、ストレスになるようなツライ状況を乗り越えたときの達成感、うれしい気持ち、つまり快感をもたらすのがドパミンです。 この2つをコントロールして、気持ちを安定させるのがセロトニンです。ドパミンは快楽となる脳内報酬系の活性化において中心的な役割を果たし更に、快く感じた原因を快情報として扁桃体が認識して記憶として海馬へ伝えて海馬に覚えさせます。記憶は期待に変わるとドパミンが産生され再び「やる気を生み出す」ことになるのです。この記憶こそ努力の根源となるのです。
ドパミンが働く主な神経経路には黒質線条体路・中脳辺縁系路・中脳皮質路の3つがあります。黒質線条体路はドパミンが減るとパーキンソン病を起こし、中脳辺縁系路と中脳皮質路はドパミンが過剰に作られると統合失調症となります。中脳辺縁系路は、快情動、報酬系に関わるドパミンを分泌する経路で、中脳辺縁系でドパミンが過剰に放出されると統合失調症の幻覚や妄想などの陽性症状が引き起こされます。一方、中脳皮質系の経路では、ドパミンの伝達低下により意欲減退、感情鈍麻などの陰性症状や認知機能障害をひきおこします。中脳皮質路のほうは、不安やストレスにより活性化し、意欲が低下したりする「陰性症状」が発現し感情の平板化や意欲の減退、集中力や持続力の低下などが見られます。
何故、ドパミン過剰が起こり又何故ドパミン過剰が統合失調症を引き起こすのでしょうか?この問いに対する100%正しい答えを出すためにこの論文を書いているのです。すでに答えは出ていますので先に答えを出しておきましょう。その答えをこれから詳細に説明していきましょう。自分の能力以上に、気質的に快楽を欲しがる人が期待通りに思いを実現できず落胆することが多くなりそのたびごとにストレスが重なり副腎髄質でドパミンを作り続けることになります。増えたドパミンはそのたび毎に、ストレスがあるたび毎にドパミン産生細胞である脳幹の黒質や腹側被蓋野や辺縁系の側坐核のドパミンレセプター結合します。結合すると益々これらのドパミン産生細胞ははるかに多くのドパミンを産生してしまうのです。しかし思いはと遂げられないのでストレスは新たに蓄積してしまい消えない新たなるストレスが生じます。このようにストレスの悪循環が思春期まで続くとどうなるでしょうか?いわばドパミン過剰症になってしまうのです。統合失調症はいわば習慣性ドパミン過剰症と言う病気です。やっと15歳から30歳のころになって初めて発症し始めるのです。習慣性ドパミン過剰産生症である統合失調症になるのにこれだけ長い時間がかかるのです。いったん症状が出始めるとあらたなる統合失調症の症状でストレスがかかり自分でドパミン産生を阻止して治すことが一層難しくなるのです。
側坐核は、2つの領域、すなわちシェル領域とコア領域から構成されており、主に条件学習の側面から研究が行われてきた。条件学習とは、パブロフの犬に代表されるような、外的な刺激に対する学習である。側坐核シェルは条件学習には関与せず、学習を必要としない動機づけ行動や無条件刺激に対する動機づけされた行動に関与することが知られている。側坐核シェルと対照的に側坐核コアは条件づけ刺激に対する動機づけされた行動の発現に関与することが知られている。
アルコールを飲むことによって快く感じるのは脳内の報酬系と呼ばれる神経系が活性化するためと考えられますが、この報酬系ではドパミンが中心的な役割を果たしています。アルコール・麻薬・覚せい剤などの依存を形成する薬物の多くはドパミンを活発にする作用があり、そのために報酬系が活性化するので、これらの薬物を使用すると快感をもたらすと考えられます。
広汎投射神経系であるモノアミン系と言われるドパミン作動性神経細胞の異常が脳全体に大きな影響を及ぼし本来は快楽をもたらすドパミンが過剰に分泌され過ぎてしまうと快楽も味わえないどころか永遠に治しようがない脳全体を巻き込む感情も知性も最後には大脳皮質も蝕む統合失調症と言う難病になってしまうのです。だからこそ生命中枢である脳幹でしか作れないドパミンをはじめとするモノアミンを産生するモノアミン系の細胞の働きを極めつくさなければ、かつ脳幹部の解剖とその機能を完全に理解できなければ統合失調症の真実の原因を完璧に理解しこの難病を治す手がかりを得ることはできないのです。
例のごとく私の論文は難しいですがぜひ一緒に勉強しましょう。
ついでにモノアミン系ではないのですが中枢神経のアミン系の神経伝達物質で覚えておいてもらいたいのはアセチルコリンです。脳内では前脳基底核にアセチルコリン産生神経が集結しています。前脳基底核には、記憶に関与する2種類のアセチルコリン作動性神経細胞が存在し、大脳辺縁系に属すると言われる中隔核とマイネルト基底核と呼ばれる脳領域に位置します。中隔は大脳辺縁系に含まれる新皮質です。
脳領域とは神経細胞が少ない脳の部位です。従って中隔とマイネルト基底核は神経細胞が少ない脳の部位です。前脳基底部はその近くに大脳辺縁系の神経核が集中している前頭葉底面の後端に位置し、主に脳幹部と辺縁系から入力を受けます。例えば大脳辺縁系にある海馬の記憶機能低下が見られるアルツハイマー病患者ではこの前脳基底部のコリン作動性ニューロンが減少しています。ですからアルツハイマー病にはコリン作動性ニューロンの働きを高めるドネペジル塩酸塩という薬を用いるのです。この前脳基底核の部位は記憶以外に睡眠にも重要な役割も果たします。
現在アルツハイマー病で用いられている薬にドネペジル塩酸塩がありますが、ドネペジルの作用機序はアセチルコリンを分解させるアセチルコリンエステラーゼを阻害します。 このアセチルコリンエステラーゼを阻害することにより脳内の前脳基底核のアセチルコリン作動性神経がアセチルコリン量を増加させ、アルツハイマー型認知症で認められる脳内コリン作動性神経系の機能低下を改善するのです。 ただし、ドネペジルは脳の変性過程そのものを抑制する作用はないのでアルツハイマー型認知症の進行を止めることは出来ません。しかし抗ヘルペス剤であるアシクロビルは進行を止めることが出来ます。
アルツハイマー病の原因は辺縁系にある記憶を司る海馬の細胞にヘルペスが感染して溶解感染となり海馬の細胞体が変性脱落したり又、脳の免疫細胞であるミクログリアが海馬の細胞体に感染したヘルペスと闘い始めて海馬の細胞が崩壊した結果、アミロイドβが残骸として見られ海馬の機能が落ちて記憶の障害が起こるのです。
又アルツハイマー病においては、ヘルペス感染により、リン酸化されたタウタンパク質が、神経細胞内に蓄積して神経原線維変化を形成する。神経原線維変化(neurofibrillary tangle:NFT)とは、アルツハイマー病患者脳の神経細胞にみられる病理所見で,過剰リン酸化タウの細胞内凝集体であり、さらに神経細胞が変性し細胞膜成分が分解されてNFTが細胞外に露出されたものをghost tangleとよびます。異常にリン酸化された神経軸索内のタウ・タンパク質が樹状突起スパインへ移動し、神経変性が引き起こされ神経細胞死を招いています。元来、タウ・タンパク質(Tau protein)は中枢神経系および末梢神経系の神経細胞(ニューロン)やグリア細胞に発現している能動輸送のレールとして機能している微小管に結合するタンパク質(Microtubule-associated protein; MAP)の一種であり、微小管の重合や安定を調節しています。異常なアミロイドβや異常なリン酸化タウタンパク質は病気の原因ではなくヘルペス感染によって神経細胞が崩壊した後の残骸です。従って抗ヘルペス剤であるアシクロビルやソリブジンを投与すれがアルツハイマーの病気の進行を完全に抑えることはできます。
脳の神経変性疾患とは何でしょうか?脳の神経変性疾患すべてはヘルペスが原因です。神経の病気の原因が、血管障害、感染症、代謝性疾患、腫瘍、中毒、外傷、脱髄などが否定されて神経の病気の原因が同定不能で、言わば原因不明で実はヘルペスが原因で起きる神経組織の疾患を「神経変性疾患」と呼んでいます。正しくは「herpes性神経変性疾患」というべきです。神経変性疾患は、神経難病と言われ、病理学的には神経細胞死と脳内への異常タンパク質の蓄積を特徴とします。難病はすべてherpesが原因であるのですが医学会は認めようとしないだけです。何故ならば認めれば医薬業界は崩壊してしまうからです。というのはこの世に病気が無くなってしまうからです。
現在、それぞれの疾患に対する治せないが病気を悪化させる治療薬はいくらでも存在しますが、病気の進行を阻止するあるいは正常な状態に戻すような根本的な治療法は確立されていませんと言われていますが実はヘルペスが原因ですから抗ヘルペス剤を投与すれば治る病気です。「神経変性疾患」は神経細胞のなかで,ある特定の神経細胞群(例えば認知機能に関係する神経細胞や運動機能に関係する細胞)が徐々にherpesによって障害を受け神経細胞死をもたらし細胞が脱落してしまう病気です.
ALS(筋萎縮性側索硬化症)もまだ原因はわかっていませんといわれていますが大脳皮質の一次運動野の神経細胞に感染したヘルペスが原因で徐々に運動神経細胞を傷つけ最後は神経細胞死をもたらし細胞が変性脱落してしまい脱落してしまう細胞は神経細胞死してしまうと運動を司る神経細胞の機能もなくなってALS(筋萎縮性側索硬化症)になってしまうのです。 ヘルペスによって脱落してしまう細胞は病気によって異なっていると言われますが実は脳のどの病気も神経細胞にヘルペスが感染したために起こり死んでしまった細胞の機能の違いが症状の違いを生み出すだけで原因は同じだけです。
脳の神経変性疾患の5種類を掲げておきます。原因はすべてherpesです。
①スムーズな運動が出来なくなる神経変性疾患:パーキンソン病,パーキンソン症候群(多系統萎縮症,進行性核上性麻痺など)など。「多系統萎縮症」(multiple system atrophy:MSA)とは成年期(30歳以降、多くは40歳以降)に発症し、組織学的には神経細胞とオリゴデンドログリアに不溶化したαシヌクレインが蓄積し、進行性の細胞変性脱落を来す疾患です。αシヌクレインは中枢神経系なかでもシナプス前末端に豊富に存在し、シナプス機能制御に関与している。また、孤発性パーキンソン病およびLewy小体型認知症の神経細胞内にみられるLewy小体、および多系統萎縮症のオリゴデンドロサイト内にみられるグリア細胞内封入体(Glial cytoplasmic inclusion)の主要構成成分は、高度にリン酸化し異常凝集したαシヌクレインである。凝集したαシヌクレインは細胞毒性を有し、同分子はシヌクレイノパチー(Synucleino‐pathy)と総称される疾患群をおこす。「進行性核上性麻痺」とは脳の中の大脳基底核 、脳幹、小脳の神経細胞が減少し、転びやすくなったり、下方を見ることがしにくい、しゃべりにくい、飲み込みにくいといった症状がみられる疾患です。
大脳基底核は、脳の奥深くにある大脳皮質に包み込まれる場所に位置し5種類の神経細胞の集まり(神経核の集まり)で、この5種類の神経核が集団で協力して運動機能を調整する役割を果たしているのでまとめて大脳基底核と脳学者が決めたものです。決まった枠に囲まれているわけではありませんのでイメージしにくいのです。大脳基底核は分かりやすく言えば「大脳皮質に囲まれた大脳の基底層に集まっている五つの神経核」です。大脳基底核には次の五つの神経核が含まれます。①尾状核(後方に向かって先細る形をしたC字型の構造物)②被殻③淡蒼球(被殻の隣にある)④視床下核⑤黒質の五つです。
大脳基底核は,尾状核と被殻から構成される線条体が主な入力部であり,被殻の内側に位置する淡蒼球がその主な出力部です。 大脳基底核は大脳皮質から入力を受け,視床を経て大脳皮質に出力を送るループ回路を構成し,これは大脳皮質-基底核ループとよばれます。
上
図に大脳基底核を示します。「大脳基底核の役割」には、筋肉の運動を開始し、その動きを滑らかにし、不随意運動を抑制し、姿勢の変化を調整する機能があります。
②体のバランスが取りにくくなる神経変性疾患:脊髄小脳変性症,一部の痙性対麻痺など。脊髄小脳変性症は、主にヘルペスに感染した小脳の神経細胞の変性により、「歩行時にふらつく」、「ろれつが、まわらず話しづらい」、「不規則に手がふるえ目的の物をつかみづらい」などの症状をきたす病気の総称です。
③筋力が低下してしまう神経変性疾患:筋萎縮性側索硬化症など。筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは、手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだんやせて力がなくなっていく病気ですが、筋肉そのものの病気ではなく、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる大脳皮質にある一次運動ニューロンだけが障害をうけ脳から「手足を動かせ」という命令が伝わらなくなることにより、力が弱くなり、筋肉がやせていきます。その一方で、体性感覚や、視力や聴力、内臓機能などはすべて保たれることが普通です。何故かと言うと体性感覚は大脳皮質の体性感覚野が支配し、視力や聴力は末梢神経である脳神経が支配し内臓機能は自律神経が支配しているからです。筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因は大脳皮質の一次運動野のヘルペスの感染による随意神経の障害であるから骨格筋だけの病気であるからです。
④認知機能が障害されてしまう神経変性疾患:アルツハイマー病,レビー小体型認知症,皮質基底核変性症などです。皮質基底核変性症は大脳皮質基底核変性症(corticobasal degeneration:CBD)は、大脳皮質と皮質下神経核(特に、黒質と淡蒼球)の神経細胞が脱落し、神経細胞及びグリア細胞内に異常リン酸化タウが蓄積する疾患です。皮質下神経核は大脳基底核で特に、黒質と淡蒼球を指します。一方、皮質下核は大脳辺縁系の扁桃体、中隔、乳頭体のことです。まず皮質下神経核は黒質と淡蒼球と覚えて次に皮質下核は偏桃体と嗅覚に関係する乳頭体と覚えておきましょう。
⑤視力障害、運動障害、感覚障害、認知症、排尿障害などさまざまな神経症状があらわれる神経変性疾患:多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)など。多発性硬化症は神経細胞の突起(軸索)を被う髄鞘に感染したherpesを免疫細胞が標的にして攻撃した結果、髄鞘が壊され(脱随)、神経からの命令が伝わりにくくなります。ヘルペスは複数の有髄神経に感染して障害を中枢神経(脳・脊髄)や視神経に神経変性疾患をおこします。髄鞘が修復されてもherpesが殺されない限り何度も症状の寛解と再発を繰り返します。シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)は運動神経や感覚神経や自律神経や脳神経などのすべての神経に感染したherpesによる遺伝子変異により運動神経障害による筋萎縮と感覚障害や自律神経障害や脳神経障害が進行する病気で、病理学的に脱髄型と軸索型に分けられる。軸索を包んでいるのが髄鞘です。根治療法は抗ヘルペス剤投与です。Herpesによる炎症によってミエリン(髄鞘)が壊れ、中の電線がむき出しになって脱髄となり、神経の電気信号が伝わりにくくなったり、あるいは異常な信号を伝えたりすることになり、視力障害、運動障害、感覚障害、認知症、排尿障害など全ての種類のさまざまな神経症状があらわれるのです。
皮質基底核変性症とはなんでしょうか?大脳皮質大脳基底核変性症を略した病名です。従って大脳皮質と大脳基底核の変性症です。つまり大脳基底核および大脳皮質の神経細胞が脱落し、タウ蛋白という異常なたんぱくが蓄積する変性疾患です。この皮質基底核変性症の原因もherpesです。
もう一度、脳幹部の解剖と機能を復習しましょう。脳幹部は脳の中でも「生命の座」と言われるほどに命にかかわる人体の組織で最も重要な部分です。脳幹部の働きが全くなくなってしまうと脳死になります。従って下手に外科的に触ると生死に直接かかわるので脳幹内部の脳腫瘍は手術で摘出できないことがほとんどです。脳幹部は上から順に,中脳(midbrain),橋 (pons),延髄 (medulla oblongata)と呼ばれます。
中脳(midbrain),橋 (pons),延髄 (medulla oblongata)の三つの内、どの部位が障害されても共通しているのは脳幹部の障害では意識障害が出ることです。意識障害とは、意識が清明ではない状態のことを示し、覚醒度あるいは自分自身と周りの認識のいずれかが障害されていることです。
何故、脳幹部の障害では意識障害が出るのでしょうか?覚醒状態や清明な意識を維持するためには脳幹網様体賦活系(reticular activating system 略してRAS),別名で上行性覚醒系とか、上行毛様体賦活系ともいうのですが意識の覚醒状態を維持する脳内の働きは脳幹にある網様体賦活系が必要なのです。脳幹には神経細胞体と神経線維が入り交じって網目状をなす構造があり、大脳皮質への刺激の通路となり、意識の水準を保つ働きがあります。その機序は一つ目の脳幹の中脳橋被蓋に細胞体を持ち軸索を網様体経由で前脳に送るモノアミンおよびアセチルコリン作動性ニューロン群の働きと、二つ目の視床下部外側野から生じてそこで一つ目の働きと合流する「食欲抑制」効果と交感神経を刺激して「脂肪燃焼」の促進を行うヒスタミン、睡眠と覚醒のスイッチング機能を担うオレキシン、摂食行動、気分、睡眠-覚醒サイクル、エネルギーバランスの調節に関わる視床下部に存在するメラニン凝集ホルモンなどの伝達物質を含むニューロン群の働きと、三つ目の大脳辺縁系に属する前脳基底部から生じてそこで一つ目と二つ目の作用とに合流するアセチルコリン作動性ニューロン群の四つの物質であるヒスタミン、オレキシン、メラニン凝集ホルモン、アセチルコリンの四つが協力して覚醒や睡眠に関連してそれぞれ独特のパターンで活動しつつ、視床や大脳皮質のニューロンへの影響を通じて、覚醒状態を維持・調節する機構が脳幹網様体賦活系の全体の作用なのです。覚醒状態や清明な意識を維持するためには上に上げた四つの複雑な神経の情報のやり取りが必要なのです。
前脳基底部は前頭葉底面の後端に位置し、主に脳幹部と辺縁系から入力を受ける。 アルツハイマー病患者ではこの前脳基底部のコリン作動性ニューロンが減少している。 この部位は記憶や睡眠に重要な役割を果たす
前脳とはヒトの脳のもっとも大きな部分であり、中枢神経系の再前端領域に位置しており、大脳(扁桃体、海馬などの辺縁皮質を含む)、中隔核、乳頭体、視床前核、嗅球といった大脳皮質外の構造、視床、視床上部、視床下部などからなる領域を前脳といいます。前脳はヒトの脳のもっとも大きな部分であるので、様々な脳領域を含んでいるのです。
覚醒状態を保つには,大脳半球の正常機能と網様体賦活系( reticular activating system 略してRAS)は上行性覚醒系とも呼ばれ,橋上部,中脳,および後部間脳に分布する神経核と連絡線維から構成される広範なネットワークが覚醒状態の維持には必要なのです。したがって,意識障害があるときには,両側大脳半球または網様体賦活系(RAS)の機能障害が必ずあります。脳死でも生きられますが脳幹死は死の宣告と同じです。
大脳脚から延髄腹側まで錐体路という随意運動神経を司る経路があり,これが障害されると片麻痺や四肢麻痺がでます。大脳脚(cerebral peduncles)は中脳の一部で,被蓋とともに大脳の高次中枢と下位末梢部とを結ぶ神経路で大脳皮質の発達につれ,その連絡上生じた新しい部分で,大脳皮質から出る新しい下行神経路のみから成り立っており,その中央部に錐体路,内側部に後頭側橋路,外側部に前頭橋路が通り,直接,橋底部にある神経路に続きます。
錐体路とは大脳皮質から発生し、運動線維を脊髄と脳幹に運ぶ経路で、脳から下位運動神経に運動信号が送られる経路です。下位運動神経細胞が直接筋肉を支配して、運動が行われます。体や顔の筋肉を随意的に制御する役割を担っています。
錐体路の図
青色の道が錐体路です
一次運動野が大脳皮質にある随意運動の引き金となる信号が発生する領域で、一次運動野から伸びている青色の経路が運動機能に主に関わる一次運動ニューロンの神経線維が通る下行性白質路で、脊髄の前角で二次運動神経とシナプスを形成します。
錐体神経細胞の一群は、脳を通り、脳幹に沿って、脊髄に至る繊維の密なネットワークを作ります。脊髄に入ると、下位運動ニューロンは、全身の筋肉を支配する二次運動神経にシナプス接続します。
錐体路は中枢神経系の重要な部分であり、身体が行う随意運動を司ります。随意運動が一次運動野の神経細胞から命令が下されると、その信号は錐体路に沿ってニューロンからニューロンへ、目的の神経に到達するまで伝達されます。
この伝達は一瞬で行われるため、人は瞬時に反応することができるのです。錐体路を介した制御は非常に精密で細かく、脳外科手術の際の手の動きの制御からマラソンまで、あらゆることが可能です。
錐体路は機能的には2つに細分化されます。①皮質脊髄路 と②皮質延髄路の二つです。
①皮質脊髄路 –身体の筋組織に神経支配を供給する。大脳皮質の一次運動野の神経細胞から脊髄へ運動を行う情報を伝える主要な経路の一つです。約100万本の神経線維(伝達物質としてグルタミン酸を用い、平均伝導速度は約60m/s)が存在します。人間の運動機能の最高位であり、微細な動きを最も直接的に制御します。皮質脊髄路 の運動神経細胞の軸索の約半分近くは一次運動野のニューロンから伸びていますが、その他は脳の一次運動野以外の体性感覚野などの頭頂葉の領域で発生します。もっと詳しく言うと30%〜40%の神経は一次運動野から発生しますが、残りの線維は、補足運動野、運動前野、体性感覚野の一部、および後頭頂葉の一部から生じます。従って、この皮質脊髄路の運動経路は運動系の一部を形成するだけでなく、大きな感覚的役割も持っています。大脳の感覚皮質に由来する線維は、脊髄の後角で終結します。
脊髄の後角で皮質脊髄路の感覚神経は、体性感覚受容体からの入力を受け取り、脊髄内の末梢受容体からの情報を調節する介在ニューロンとシナプスを形成します。介在ニューロンとは、所属する部位に軸索(神経線維)が限局し、近傍の神経細胞にのみ情報を伝達するニューロンのことです。従って、皮質脊髄路は情報の出入りの遮断機として機能し、有用または無関係と見なされる情報を調整または遮断しているのです。皮質脊髄路に沿ったシグナル伝達は、歩く、手を伸ばすなど様々な動作に関与していますが、特に文字を書く、タイピングする、服のボタンをかけるなどの細かい指の動作に重要です。
皮質脊髄路の軸索は、大脳脚と呼ばれる大きな繊維束の一部として脳幹に下降します。大脳脚とは中脳の一部で,被蓋とともに大脳の高次中枢と末梢部とを結ぶ神経経路です。脳幹の下部の延髄では、皮質脊髄路の線維の約90%が脳幹の反対側へ交差します。これを錐体交差といいます。分節した線維は、外側皮質脊髄路とよばれます。一方、延髄で交叉を行わない残り10%の線維は同側脊髄の前索を下行する繊維は前皮質脊髄路を形成します。前皮質脊髄路は腹側皮質脊髄路とも呼ばれます。皮質脊髄路のこの新たにできた2つの異なる枝の線維は、異なる種類の筋肉の活動を優先的に刺激します。外側皮質脊髄路は主に四肢の筋肉の動きを制御します。前皮質脊髄路は体幹、首、肩の筋肉の動きに関与しています。すべての皮質脊髄線維のうち、55%が頚椎レベルで、約20%が胸椎レベルで、 25%が腰仙椎レベルで、終末を迎えます。運動皮質から発生した脊髄線維の多くは、その後脊髄の前角細胞で終末を迎えここで買い運動ニューロンとシナプスして末梢の骨格筋を動かすことになるのです。運動ニューロンには骨格筋を支配している神経の源である脊髄前角細胞(下位運動ニューロン)、さらにその脊髄前角細胞に随意運動のための刺激を送ってくる大脳皮質の運動神経細胞(上位運動ニューロン)があります。
運動ニューロン(うんどうニューロン)とは骨格筋を支配する神経細胞である。細胞体は主に大脳皮質の運動野と脊髄前角にある。脊髄前角細胞までを上位運動ニューロンといい、脊髄前角細胞以下を下位運動ニューロンというが上位運動ニューロンには、脳幹の神経核から始まるものもある。これらの経路に障害が起きると、それぞれ上位運動ニューロン障害、下位運動ニューロン障害と呼ぶ。上位運動ニューロン障害は錐体路障害とも呼ばれる。一般体性運動ニューロンは以下のような経路を通って筋肉を収縮させる。
大脳中心前回 → 内包後脚 → 大脳脚 → 延髄錐体交差 → 脊髄側索または前索 → 脊髄前角細胞 → 末梢神経 → 神経筋接合部→筋肉に到達して筋肉を収縮させます。
感覚ニューロンには一次ニューロン、二次ニューロン、三次ニューロンがあります。ニューロンを働きで分類すると感覚ニューロン、運動ニューロン、介在ニューロンの3種類に分けられています。 簡単に書くと、外からの刺激を受け取るのが感覚ニューロン、刺激を筋肉に伝えるのが運動ニューロン、ニューロン間での情報伝達をするのが介在ニューロンです。
②皮質延髄路。皮質延髄路は皮質核路とも言います。皮質核路と言うのは大脳皮質から12対の脳神経のうち運動神経を持っている核への経路であるからです。皮質延髄路は、大脳皮質運動野第Ⅴ層のベッツ細胞から内包を通って、中脳の大脳脚から最後は脳神経運動核へ至る伝導路であります。頭頸部の骨格筋系に神経支配を供給するのです。
大脳辺縁系の「情動の中枢」と呼ばれる扁桃体が喜怒哀楽、快不快、好き嫌いなどの感情を判断するとその感情の正当性を判断してもらうために神経伝達物質によって大脳皮質まで伝達されます。この神経伝達物質を分泌するのはモノアミン系と言われる神経細胞の集団です。モノアミン系神経核は中脳、橋、延髄から成り立っている脳幹(中脳、橋、延髄)に沿って存在する約2万個の神経細胞の集団です。脳幹の神経細胞の神経核の総数が大脳の細胞の総数の何百億単位の総数(860億~1000億)に比較して極めて少ないので神経細胞の集団が2万個であるのは少ないから2万個と数えることが出来たのです。神経細胞の集団が2万個であるということは神経線維の数も少ないので束としてよりも網の目に見えるのでこの領域を脳幹網様体というのです。この脳幹の脳幹網様体は、種々の感覚刺激を受けるとともに、これから視床を経て大脳皮質にインパルス(活動電位)を送り、それを賦活(ふかつ)しているので これを上行性網様賦活系と言います。 すなわち、上行性の活性化インパルスを送り出し、大脳の覚醒状態を維持しているのです。
脳幹のモノアミン系の細胞集団は役割によってA,B,Cの三つの系列に分けられます。さらにA系列ノルアドレナリンをノルアドレナリン作動性神経と言われる投射神経に分泌するA1~A7と、ドパミンを分泌するドパミン作動性神経と言われるA8~A12の神経細胞群に区分されます。ノルアドレナリン系列の中のA6の細胞集団は「怒りの中枢」と言われます。人は怒ると、「ノルアドレナリン」と言う神経伝達物質を出すのですがノルアドレナリン系列の中のA6の細胞集団はもっとも大きいので最も多くのノルアドレナルンを分泌するので「怒りの中枢」とも言われるのです。 ノルアドレナリンは意欲や集中力を高めてくれる神経伝達物質でもあり脳内ホルモンの一つです。
ただし、過剰に分泌されると怒りの感情を高める神経伝達物質であるにもかかわらず、ホルモンのような働きに似ていますからモノアミン系の神経伝達物質を脳学者は脳内ホルモンと言い始めましたが神経伝達物質は絶対にホルモンではないのです。
実は神経が神経伝達物質ではなく本当のホルモンを分泌している神経もあるのは御存じでしょう。つまり視床下部の神経細胞が本当のホルモンを合成し分泌する現象があります。間脳には視床と視床下部があります。間脳と脳幹は音がよく似ているので医学の専門家でも混同する人もいますから間違いのないように気を付けてください。その間脳の一部である視床下部にある一部の神経核(神経細胞の細胞体が比較的密に群をつくって存在する部分)の神経細胞がこの現象を示す。このような細胞を神経分泌細胞neuro‐secretory cellといいます。
視床下部には、抗利尿ホルモン(ADH)や、子宮筋収縮および乳腺(にゅうせん)分泌を促す筋上皮細胞収縮ホルモン(オキシトシン)などを分泌する神経細胞が存在し、また、下垂体前葉ホルモンと関係した放出因子を産生する。この間脳の神経分泌細胞により、脳下垂体の血管中にホルモンが分泌される。具体的には下垂体の前葉からは、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、成長ホルモン(GH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、乳汁分泌ホルモン(prolactin: PRL)、性腺刺激ホルモン(LH, FSH)が、下垂体の後葉からは抗利尿ホルモン(ADH)が分泌されます。神経伝達物質ではないのですが視床下部から分泌される神経内分泌ホルモンがあります。二種類の神経内分泌ホルモンがあり下垂体前葉に作用してホルモンの分泌を調節するホルモン(1)と後葉で分泌されるホルモン(2)がある。
(1)下垂体後葉ホルモン(2 種類)
1.バソプレシン
2.オキシトシン
(2)下垂体前葉に作用してホルモンの分泌を調節するホルモン(ホルモン放出ホルモンか抑制ホルモン)(6種類)
1.成長ホルモン放出ホルモン
2.成長ホルモン抑制ホルモン(ソマトスタチン)
3.プロラクチン抑制ホルモン(ドパミン)
4.甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン
5.副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
6.性腺刺激ホルモン放出ホルモン
神経伝達物質とホルモンの違いをまとめましょう。内分泌物質であるホルモンは血中に分泌される化学物質であり神経伝達物質はあくまでも神経から神経に伝えられるアミンであり血中に分泌されるのではなくて神経と神経の間隙であるシナプス間隙に放出されるものです。私も放出と言う言葉を分泌と表現することがありますが正しくは産生とか放出と書くべきなのです。例えば神経細胞体で作られる神経伝達物質のときは産生であり神経同士のシナプス隙間に出すときは放出とすべきなのです。
ドパミンは脳幹にあるA8~A12の神経細胞から分泌されますが、このうちA9神経(黒質の神経核集団)から分泌されるドパミンは主に最初に快楽の表情や態度を決め始めます。一方、人間固有のA10神経(中脳腹側被蓋野)からは多様な快楽を感じさせるドパミンが大量に脳のあちこちの神経に放出され快楽の多様性をもたらします。
脳幹の黒質にあるA9神経から放出された快楽のホルモンであるドパミンはまず視床下部へ向かい最終的には大脳基底核にある運動機能と結びついて顔やからだの筋肉の動きによって自然に快楽の表情や態度が表出されるのです。
又、A10神経(黒質の神経核集団)は多数のドパミンレセプターを持っているのでストレスが副腎髄質で作らせたわずかなドパミンとこのA10神経集団の細胞が持っているドパミンレセプターとが結合してA10神経(中脳腹側被蓋野の神経細胞核集団)の細胞を興奮させて更に多くのドパミンを作って脳のあちこちの神経に放出して人間に多様な快楽を感じさせるのです。
ドパミンを分泌するA8~A12ドパミン作動神経核の中で他の動物にはなく、しかも中脳にある最も大きいA10は統合失調症の陽性症状も陰性症状も引き起こす大量のドパミンを分泌してしまうので統合失調症の原因であるドパミン過剰を引き起こすのはドパミンA10神経集団です。赤核と呼ばれるA8神経集団もドパミン作動性神経核であり大脳辺縁系に投射します。赤核は中脳被蓋部腹側,動眼神経核の側方に位置する 赤色の核で,中脳被蓋部において大きな部分を占める核です。赤核は 名前の由来となったその薄い赤色や中脳の中で占める領域の大きさから,古くからよく知られている神経核である一方,その機能については十分には理解されていません。
最も統合失調症の病気に責任を負うべきは腹側被蓋野のA10ドパミン神経集団です。
しかしドパミンがなければ生き続けることに意味を見出すことが出来ない人であふれかえってしまうでしょう。何故ならば人間はドパミンがあるからこそ幸福と言う名の快楽のためにのみ生きている存在ですから。ワッハッハ!!!!
何故最も統合失調症の病気に責任を負うべきは腹側被蓋野のA10ドパミン神経集団なのでしょうか?三つの理由があります。なお腹側被蓋野と被蓋野腹側核とは同じことです。
一つ目の理由はA10系列(腹側被蓋野)のドパミン放出経路には二つあります。一つ目の経路は中脳被蓋野腹側核から海馬や偏桃体のある大脳辺縁系へドパミンを伝達する経路と二つ目が同じ中脳被蓋野腹側核から大脳皮質にドパミンを大量に伝達分泌する別の経路の二つがあるからです。つまり被蓋野腹側核から快楽の辺縁系へドパミンを伝達する経路と被蓋野腹側核から理性の大脳皮質にドパミンを大量に伝達分泌する別の経路の二つがあるのです。
統合失調症になりやすい人は正常な人よりも気にかけなくてもよいちょっとしたことで過剰なストレスがかかりやすいのでそのたびごとに副腎髄質からアドレナリンとノルアドレナリン以外に必ずドパミンも分泌してしまいます。しかもこのA10ドパミン作動神経核だけには、副腎髄質で作られたドパミンが結合するレセプターが多数あるので結合するとA10ドパミン産生細胞は更に活性化されてストレスがあるたびに、ドパミンをどんどん思春期になるまでの長い期間にわたって知らぬ間に作り放出し続けるのです。
統合失調症は短期間で生まれる病気ではないのです。このA10ドパミン作動神経核が統合失調症を長い時間をかけて引き起こす真犯人だと言っても過言ではないのです。
二つ目の理由はA10ドパミン作動神経核のドパミンが過剰になると感情や情動や快楽を司る大脳辺縁系の扁桃体の働きが強まり扁桃体の神経が興奮してドパミンが多すぎると扁桃体が過剰反応をしてしまい幻聴や幻視、思い込みなどの妄想などの陽性症状が出現し、それに対してドパミンのレセプターを抑制する治療薬として抗精神病薬を飲み過ぎると理性と知性の中枢である大脳皮質の前頭連合野で少なくなったドパミンを受け取るとドパミンレセプターがうまく機能しなくなると、大脳皮質細胞ドパミン減少症となりなり理性を司る前頭連合野の大脳の細胞の機能が正常に働くことが出来なくなり感情表出の減少や意欲の欠如、無気力、無関心、自発性の低下、引きこもりなどの理性的かつ社会的かつ人間的な感性を失い陰性症状を引き起こしてしまうのです。
動物にはA10神経細胞がないので人間以外の動物には統合失調症がないのです。ワッハッハ!!!
ドパミンを産生するA8~A10A神経集団が快楽ホルモン物質のドパミンを過剰に大脳辺縁系の細胞に放出されると辺縁系の情動と記憶を操る偏桃体や記憶を支配する海馬体の細胞が興奮しすぎて「過覚醒」の状態になり、統合失調症の幻覚や興奮などの症状が起きるのです。感情や情動の記憶を司る大脳辺縁系の扁桃体の働きと記憶を操る海馬体がドパミンによって刺激が強まり神経が興奮して幻聴や幻視、思い込みなどの妄想などの陽性症状が出現し、それに対してドパミンのレセプターを抑制する抗精神病薬を飲み過ぎると理性と知性の中枢である前頭連合野でドパミンを受け取るドパミンレセプターの機能が低下してうまく機能しないと、ドパミンの働き低下症となって、無気力、無関心、自発性の低下、引きこもりなどの陰性症状を引き起こしてしまうのです。
何故統合失調症は心の病とか精神の病であるとか言われるのでしょうか?心と精神も脳も同じことです。統合失調症はかつては精神分裂症と言われていました。統合失調症は脳の病気です。人間の脳は情動を作る古い脳である脳幹(A10ドパミン作動性神経集団)と大脳辺縁系(扁桃体と海馬体)と理性と知性を作る新皮質と言われる新しい脳(大脳皮質)の二重構造になっておりこの二つの脳のあいだをドパミン産生ニューロンが作る電気信号が快楽と言う名の幸福をすべての人間に与えるべく瞬間瞬間飛び交っています。残念ながら統合失調症の患者さんは上記に述べた理由のために幸福(快楽)を手にいられないのです。
三つ目の理由はこの病気になりやすい人はストレスがかかりやすくてそのストレスに対抗するためにそのたびごとに副腎皮質でコルチゾールを出すとともに副腎髄質ではアドレナリンとノルアドレナリンとドパミンを出します。コルチゾールは免疫の低下をもたらしヘルペスの体外からの感染も増えるのみならず感染したヘルペスはまずは神経細胞体の集まる神経節の細胞体の核に隠れやすいために入り込みそこで免疫が下がれば細胞の核の中で自分の子供であるビリオンを複製して多くのビリオンを増殖させ始めます。herpesは隠れ家として神経節が免疫から逃れる最高の場所であることを知っているのです。末梢神経の途中にある,神経細胞および神経繊維が集まって結節状にふくらんだもの。 中枢神経系における神経細胞の集合部は神経核と呼んで区別される。 末梢の神経節は大別して感覚神経節と自律神経節の2種がある。感覚神経節と自律神経節の2種のうち。思春期までにどれだけたくさんのヘルペスが神経節に感染して隠れている間に患者さんの免疫がストレスで低下している間に増えるかは個人差がありすぎます。
因みに大量に増えたビリオンが感染細胞から出て隣の細胞に侵入するときに神経細胞に傷つくときに神経細胞の変性がおこることがあります。神経細胞の一部が傷つけられると、その場所よりも細胞体から遠い側は変性して壊れてしまう順行性変性や、細胞体のある側にも変性が進行することがあり、これを逆行性変性といいます。また、神経細胞は互いに神経栄養因子などをやり取りしており、シナプスで接続している細胞がヘルペスのために壊れた場合にも、神経栄養因子の不足からプログラム細胞死を起こすことがあります。これがALSの原因の一つとなっています。例えば、ヘルペス感染により軸索が切られたりすると前シナプス細胞が死んだことにより後シナプス細胞が死ぬ場合を順行性変性(ワーラー変性)と言います。ワーラー変性(順行性変性)とは逆に、後シナプス細胞が死んだことにより前シナプス細胞が死ぬ場合を逆行性変性と呼ぶことがあります。切断面から細胞体側に向かって変性が起こるのです。
中枢神経の障害の程度が激しくて細胞体が死んでしまうと、その中枢神経はもはや再生不能であります。しかし、末梢神経の場合には、細胞体が生きていれば、再び軸索を伸ばして目的細胞との結合を回復できることが多い。その過程には、基底膜やシュワン細胞の関与が必要とされる。一方、末梢神経に比べて中枢神経はほとんど再生能力がなく、脳や脊髄の損傷は生涯に渡って後遺症を残すことが少なくない。HerpesによっておこるALS(筋萎縮性側索硬化症)の詳しい解説は後日します。乞うご期待!!
ヘルペスが細胞に感染して人間の免疫から逃れ絶対に見つからない神経は何でしょうか?細胞の外からも内側からも免疫が一番効きにくいのは神経節の神経細胞です。神経節とは神経細胞や神経細胞体が集団で塊となって集まっている神経細胞集団です。しかも神経細胞の内部で最も安全な神経細胞の部位はどこでしょうか?誰にも見つからない細胞の核の中です。しかも核の中で一番安全な状態はエンベロープもカプシドも脱ぎ捨てた裸の遺伝子のままで環状になって隠れるエピソームという隠れ方が最高なのです。何故ならばこのエピソームとは遺伝子の裸の環状状態を指すのですがこのエピソームでは絶対に感染細胞には異物と認識されないどころかヘルペスであることを気づかれることがない上に、herpesにとって好都合であるには細胞の免疫が落ちればすぐに自分の遺伝子をローリングサークル型DNA複製というやり方ですぐに簡単に増やすことができるのでヘルペスにとっては一石二鳥の効果に加えて感染細胞の遺伝子にこっそりプロウイルスになって感染細胞の一部に成りすませることができるので絶対に細胞に見つけられることはないのです。もう一つヘルペスにとって永遠に生き続けることが出来る方法はプロウイルスから感染細胞を癌化させてしまえば患者さん癌で死なない限り癌細胞として無限に生き増殖が出来るのです。この隠れ方がヘルペスのエピソーム感染と言われ他のいかなるウイルスも真似ができない免疫回避の離れ業のひとつなのです。
ヘルペスの最高の隠れ場でありかつ子孫であるビリオンを増やせる最適の場である神経節がどのようなものでありこの隠れ場が人体にいかにびっくりするほど多くあるかを見てみましょう。びっくりするほど人体中に張り巡らせている神経細胞の神経節にかつ脳の神経の神経核がいかに多くあることを知ってびっくりされるでしょう。だからこそヘルペスは人体のあらゆる神経細胞に病気を作りまわっていることもお判りになるでしょう。世界中の医者はこの真実を誰も口にしないのです。残念です。まずは神経節と神経核について復習しましょう。
神経節とは末梢神経の途中にある,神経細胞および神経繊維が集まって結節状にふくらんだものです。一方神経核とは中枢神経系における神経細胞の集合部です。神経節は感覚神経節と自律神経節の2種がある。感覚神経の神経節には脊髄神経節(脊髄神経)と12対の脳神経の神経節(半月神経節,らせん神経節など)があり,自律神経の神経節には交感神経幹の神経節とその他の交感神経や副交感神経の自律神経系の神経節がある。
神経核は脳や脊髄の中にある、神経細胞体が塊状に集まっている場所で灰白質の一つです。大脳基底核・視床下核・顔面神経核・側坐核・尾状核・赤核などがあります。神経回路の分岐点・中継点としての役割を果たす。神経回路の分岐点は一本の神経が2つに枝分れする点です。神経回路の中継点とは複数の場所の間にあって、一本の神経が次の異なった神経をつなぐ場です。
延髄内部には,いろいろの働きをする神経核(神経細胞またはニューロンの集団)と延髄を通過し,あるいは神経核に結合する神経路とがある。神経核には,迷走・舌咽・副・舌下神経の四つの脳神経の核がある。他に大脳基底核・視床下核・顔面神経核・側坐核・尾状核・赤核などの神経核があります。
赤核の神経核働きは何でしょうか?中脳にある赤核の大細胞層から起始する赤核脊髄路 (rubrospinal tract)はネコやサルにおいては四肢の運動制御に重要であるが一方、ヒトを含む類人猿において赤核脊髄路は退化したと言われるが、実際にどのような機能を持つかは未だに明確ではない。rubrospinalのrubroはスペイン語で「真っ赤な」という意味です。
神経節(ganglion)は末梢神経系の途中で局部的に神経細胞体が数多く集合して太くなり,結節状をしている部分で興奮の伝わり方を調節する。末梢神経系における神経細胞体の集合には,感覚神経系が作る感覚神経節(sensory ganglion)と自律神経節(autonomic ganglion)があります。更に自律神経節には交感神経節と副交感神経節の2種類があります。神経節では神経回路の分岐点・中継点としての役割を果たす。自律神経系の神経節ではここでニューロンが替わるが,感覚性の神経節の場合は,刺激がニューロンを替えることなく中枢神経に向う。感覚性の神経節の場合は,刺激が一直線にことなく中枢神経に向うだけですから途中でニューロンを替える必要がないのです。
一方運動神経の神経核は末梢運動神経系でも中枢神経系でも運動神経系にはありません。なぜ中枢でも末梢でも運動神経系には神経節も神経核も必要ではないのでしょうか?というのは脳が命令するのは運動で特定の筋肉を動かす命令系統は一種類だけですからあちこちから多種類の運動神経を集める必要がないからです。
それではherpesが免疫が高ければ一生隠れ住みたがる末梢神経の神経節は人体にいくつあるでしょうか?
感覚神経節には、末梢で感覚刺激を受容した場合に、その情報を一直線に素早く中枢に伝達する感覚ニューロンの細胞体が集合している。従って感覚神経節でシナプスすることはないのです。一方全ての自律神経節はあまり急ぐことはないので余裕でシナプスされるのです。感覚ニューロンは、下図に示すように形態学的には双極性ニューロンあるいは偽単極性ニューロンである一本のニューロンです。下の図で分かるように自律神経節では節前ニューロン節後ニューロンがシナプスしているのです。
偽単極性ニューロンは、一本の軸索が細胞体から出てしばらくしたところで二本に分かれ、末梢端が樹状突起となる。感覚神経節には、表1で示すように①三叉神経節、②膝神経節、③前庭神経節、④らせん神経節、舌咽神経の⑤上神経節と⑥下神経節、迷走神経の⑦上神経節と⑧下神経節、⑨脊髄後根神経節が含まれる。「表1. 感覚神経節」にはそれぞれの1)神経節の名称、2)その神経節の別名、3)神経節から出力する求心性神経の名称4)神経節の存在する位置の名称、5)それぞれの求心性神経が中枢に伝える感覚の種類、6)中枢に到達するまでの神経回路と最後に終止する神経核の名称が順番に並んでいます。①三叉神経節、②膝神経節、③前庭神経節、④らせん神経節、舌咽神経の⑤上神経節と⑥下神経節、迷走神経の⑦上神経節と⑧下神経節、⑨脊髄後根神経節の9種類があります。
ここで9番目のヘルペスが最も隠れたがる脊髄後根神経節がなんと!62個もあることを説明する必要があります。そのためにまず脊椎(脊柱)の解剖から始めます。
脊椎は脊柱ともいいます。因みに脊柱管狭窄症と言う病気はないのです。というのは脊柱は脊椎という骨ですから骨が狭窄することはないからです。脊椎は椎骨が連なって形成されており,頭側から 7 個の頚椎,12 個の胸椎,5 個の腰椎,5 個の仙椎,3 〜 6 個の尾椎からなる.第 1 頚椎(環椎)と第 2 頚椎(軸椎)を除いて,椎骨の形態は共通の構造を持っている.前方に椎体,後方に椎弓があり,その間の脊柱管内に神経組織の脊髄が存在する.左右には椎間孔があり,脊髄から分岐した2本の神経根が前と後ろから通過すると.後ろの神経根を後根神経根と言います。この後根神経根は脊髄から出た神経細胞体と神経線維が集まっているので脊髄後根神経節といいます。この脊柱の上と下の椎骨は前方では椎間板,後方では椎間関節を介して連結している.この椎間関節は連結した椎骨と椎骨が関節のように動くことで、首や体(上体)の運動を可能にしています。 指や膝など、体の他の関節と同様に、骨同士が靭帯(じんたい)と関節でつながれ、ずれたり、過剰に動いたりしない仕組みになっています。 また、椎間関節の向きによって、首や体の動く方向が決まっています。この椎間関節による連結はいくつかの靱帯(前縦靱帯・後縦靱帯・黄色靱帯・棘間靱帯・棘上靱帯)でさらに強固となっている.仙椎は 5個の椎体が癒合して仙骨を形成している.仙骨は仙腸関節を介して腸骨と結合し,骨盤の一部分となっている.尾椎も癒合し,尾骨を形成している.また,胸椎には 12 対の肋骨が連結する.脊椎の側面配列は成長とともに弯曲が形成される.頚椎と腰椎では前弯が,胸椎では後弯が形成され,全体で S 字状を呈する.脊椎の役割は,主に,体幹の支持性(stability),体幹の可動性(mobility),脊髄などの神経組織の保護(nerve tissue protection)である.
次にヘルペスが大好きな脊髄後根神経節の神経根について説明しましょう。神経根は中枢神経系と末梢神経系をつなぐ神経組織であり,前根と後根からなる.解剖学的には硬膜内の部位をさすが,臨床的には硬膜分岐部から後根神経節の末梢までの部位をさすことが多い.頭側から順に,頚神経(C1 から C8,8 対),胸神経(T1 から T12,12 対),腰神経(L1 からL5,5 対),仙骨神経(S1 から S5,5 対),尾骨神経(1 対)の神経根が分岐する.腰髄以下では脊椎と髄節の高位のずれが大きいため,腰神経,仙骨神経,尾骨神経は馬尾を形成して腰部柱管内を下行する。椎間孔とは、椎体と椎弓をつなぐ椎弓根が上下に重なったときにできる空間で、脊髄から出る末梢神経(脊髄神経)の通り道となります。椎間孔は 隣接する上と下の椎骨において、椎弓の上椎切痕と下椎切痕によって形成される隙間であり 脊髄神経根が通り、脊髄神経節を形成している。
ところが脊髄後根神経節は脊髄に末梢の脊髄神経が31か所の椎間孔からでていくとすぐに後根神経節(dorsal root ganglion)となった脊髄後根(背根)にある神経節であり、末梢からの感覚情報の中継点として機能する神経細胞の集団です。この感覚神経が両側で合計62個の後根神経節(dorsal root ganglion)となり人体の両側から脊髄に入っていくのです。脊柱管の背部にあるので背根神経節ともいう。後根のみに神経節が存在することから、根の名を付さずに脊髄神経節とも呼ばれる。前根は運動神経ですから神経節は作らないのです。
脊髄神経の領域では,31対の脊髄神経のそれぞれに対応して31対の感覚神経節がある。これを脊髄神経節spinal ganglionという。脊髄神経節は,前根と後根が合一して脊髄神経が形成される直前のところで後根の途中にあり,その中枢性突起こそが後根を形成する神経繊維であるから,脊髄神経節を後根神経節ともいう。感覚神経節は求心性神経繊維を中枢神経系に送るニューロンの細胞体の集合であるから,脳神経の領域でも求心性神経繊維を含む12対の脳神経にも感覚神経節があるのは言うまでもありません。下の表1. 感覚神経節の①~⑧までの神経節はすべて脳神経の神経節であり⑨脊髄後根神経節だけが脊髄神経の神経節で特別ですが31対(62種類)もの感覚神経節があります。つまり全身にヘルペスが隠れかつ増殖できる感覚神経節があるのであらゆる病源体に対するワクチンがるにもかかわらずherpesは殺しきれない免疫から逃れ従ってvaccineも作れない特別なウイルスなのです。だからこそ人類が滅びる最後まで人体のあらゆる細胞にとどまり感染し続けて自己免疫疾患や原因不明な病気が増えるのです。それでいて人間を殺すこともしない悪魔のようなウイルスなのです。
いかに表1. 感覚神経節、表2. 自律神経節(副交感性神経節)、表3. 自律神経節(交感性神経節)に分けてそれぞれの神経節に集まっている神経の名前とその神経の役割などについてまとめておきます。神経節にherpesは正常な免疫から隠れ免疫が低下した時に遺伝子を複製し自分のコピー(ビリオン)をできるだけ多く作れる住まいである神経節を中心に表1. 感覚神経節、表2. 自律神経節(副交感性神経節)、表3. 自律神経節(交感性神経節)に分けて下にまとめました。ヘルペスの住処である神経節が人体のあらゆる部位にあることを理解してください。自律神経節が多いために人体はヘルペス感染のために最高の適地となっています。この神経節を基地にして神経節からその結果、現代の原因不明の病気や難病はヘルペスによるものですが私以外の世界中の医者は認めようとはしないのです。極めて残念です。
表1. 感覚神経節 | |||||
1)神経節 | 2)別名 | 3)求心性神経 | 4)位置 | 5)感覚 | 6)中枢の終止 |
①三叉神経節 | 半月神経節 | 眼神経(三叉神経) | 側頭骨岩様部の錐体の尖端部上 | 前頭部、眼(角膜、眼瞼)、鼻(皮膚、鼻腔と副鼻腔の粘膜)の体性感覚 | 三叉神経主感覚核、三叉神経脊髄路核 |
上顎神経(三叉神経のV2) | 上顎部、上顎の歯、上唇の粘膜、頬粘膜、口蓋粘膜、上顎洞の体性感覚 | 三叉神経主感覚核、三叉神経脊髄路核 | |||
下顎神経(三叉神経のV3) | 舌(前方2/3)、下顎部、下顎の歯、下唇の粘膜、頬粘膜の一部、外耳の一部の体性感覚 | 三叉神経主感覚核、三叉神経脊髄路核 | |||
②膝神経節 | 顔面神経 | 顔面神経の最初の彎曲部(顔面神経膝) | 外耳道と耳介の後ろの小領域の体性感覚 | 三叉神経主感覚核、三叉神経脊髄路核 | |
舌の前方2/3の味覚 | 孤束核の吻側部 | ||||
③前庭神経節 | スカルパ神経節 | 前庭神経(内耳神経) | 蝸牛近傍 | 平衡覚 | 前庭神経核群、小脳片葉等 |
④らせん神経節 | 蝸牛神経(内耳神経) | 蝸牛内部 | 聴覚 | 腹側蝸牛神経核、背側蝸牛神経核 | |
⑤舌咽神経の上神経節 | 上舌咽神経節 | 舌咽神経 | 頸静脈孔の上部 | 口腔咽頭の部分、口蓋舌弓、舌の後方部、耳介の後ろの小領域、耳管、鼓室などの体性感覚 | 三叉神経脊髄路核 |
⑥舌咽神経の下神経節 | 下舌咽神経節 | 舌咽神経 | 頸静脈孔の下部 | 口腔咽頭の部分、口蓋舌弓、舌の後方部、頸動脈小体などの内臟性感覚 | 孤束核の尾側部 |
舌の後方1/3の味覚 | 孤束核の吻側部 | ||||
⑦迷走神経の上神経節 | 頸静脈神経節 | 迷走神経 | 頸静脈孔の上部 | 耳介の後ろ、外耳道後壁の体性感覚 | 三叉神経脊髄路核 |
⑧迷走神経の下神経節 | 節状神経節 | 迷走神経 | 頸静脈孔の下部 | 喉頭蓋、喉頭部咽頭、声門下腔、胃腸管、呼吸系、心臓などの内臓性感覚 | 孤束核の尾側部 |
喉頭蓋の味覚 | 孤束核の吻側部 | ||||
⑨脊髄後根神経節 | 脊髄神経節、後根神経節 | 脊髄後根神経 | 脊髄後根 | 皮膚および腱、筋の体性感覚 | 脊髄の後角、延髄後索核 |
体性感覚とは触覚、温度感覚、痛覚などの表在感覚(皮膚感覚)と、関節、筋、腱などに起こる深部感覚から成ります。 表在感覚は表面の感覚であり、深部感覚は体の内部の感覚を言います。 表在感覚には触覚・圧覚・温冷覚・痛覚、深部感覚は運動覚・位置覚・振動覚などがあります。
三叉神経主感覚核ニューロンは主として触覚ニューロンで、限局した末梢受容野を持ち、ニューロンの局在部位と末梢受容野の局在部位の間に一定の対応関係、すなわち体性機能の局在機構がみられる。 背側三叉神経視床路へ繊維を送るニューロンはこの核の背内側部にあって、主として口腔感覚情報を中継している。
三叉神経は半月神経とも言われこの半月神経は脳神経のなかでは最も太く,脳幹の橋とよばれる部分へ入る。三叉とはこの神経が眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)の三神経に分かれることに由来する。体性運動性と知覚性の混合神経であり、脳神経の中で最大の神経である。この橋のすぐ手前のところには,三叉神経を出す神経細胞の集合体,すなわち三叉神経節(半月神経節,ガッセルの神経節)があり,ここにある各神経細胞から出る突起のうち1本が橋に入り,他の1本が末梢のほうへ分布しているのである。橋に向かうほうの突起は全体として太い1本の神経幹にまとまっているが,末梢のほうへ向かう突起は,三叉神経節の近くでは,大きく3本の神経にまとまっている。
三叉神経脊髄路核は吻側亜核、中間亜核および尾側亜核の3部に分けられる。 三叉神経脊髄路核尾側亜核は、脊髄後角に相当し、顎顔面領域の痛みを中継する核である。 吻側亜核は、多くの哺乳動物で顔面神経核の吻側端から下オリーブ核の吻側3分の1レベルにまたがっている。
延髄孤束核は延髄の後部(背側)を通って矢状に伸びる細い細胞柱、菱形窩の床の下、制限溝のすぐ横。 この細胞柱は、より小さな個々の核で構成されており、集合的に、それらは脳幹の内臓感覚(内臓求心性)核であり、孤束を介して迷走神経、舌咽神経、および顔面神経の求心性線維を受け取ります。
小脳片葉とは小脳には9つの大きな内ー外側方向に走る溝があり、そのうちの第一裂(primary fissure)より前方を前葉、第一裂と後外側裂(posterolateral fissure)の間の部分を後葉、後外側裂より後部を片葉―小節葉と呼ぶ。
感覚にはどんなものがあるの?
内臓感覚とは感覚の一つで感覚は1)特殊感覚、2)体性感覚、3)内臓感覚の3つに大別できます。
1)特殊感覚には、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、平衡感覚があります。これらの感覚を担当する感覚器は、眼(視神経)、耳(聴神経)、舌(顔面神経と舌咽神経)、鼻(嗅神経)、内耳(前庭神経)です。感覚器の名称の後ろの()内に書かれた神経は、これらの感覚器で得た情報を脳に伝える感覚神経です。
2)体性感覚には、表面感覚と深部感覚に分けられます。表面感覚は皮膚感覚ともいい、触覚、圧覚、痛覚、冷覚、温覚などがあります。深部感覚には運動感覚や位置感覚、振動感覚などの種類があり、筋肉や腱、関節などの感覚受容器で感知します。感覚受容器で感知した感覚刺激は、脊髄を通って小脳と視床に伝えられ、最終的には大脳に伝わります。
3)内臓感覚には、臓器感覚と内臓痛覚の2つがあります。臓器感覚は空腹感、のどの渇き、尿意など、臓器が物理的・化学的に刺激されることによって生じる感覚です。一方の内臓痛覚は、内臓が痙攣(けいれん)したり、ヘルペスのために炎症を起こしたり、拡張したりすることで生じる痛みです。内臓痛覚は自律神経によって伝わります。
感覚神経は知覚神経ともいい、全身の感覚情報を脳に伝える役割を持ちます。
自律神経節
自律神経節細胞は,自律神経起始ニューロン(細胞体は中枢神経系内にある)の軸索(節前繊維)からの入力を受け,次いでみずからの軸索(節後繊維)によって平滑筋,心筋,腺などを支配する。自律神経節は,集合しているニューロンがノルアドレナリン作動性の場合には交感神経節,アセチルコリン作動性の場合には副交感神経節と呼ばれることがある。星状神経節などの交感神経幹神経節や腹腔神経節などは前者の例であり,毛様体神経節,舌下神経節,顎下神経節,耳神経節,翼口蓋神経節などは後者の例である。
自律神経節内では、中枢神経系に細胞体がある節前ニューロンと、末梢の筋肉や腺などを支配する節後ニューロンがシナプスを形成している。自律神経節には交感神経系のものと、副交感神経系のものとがある。交感神経節前ニューロン、副交感神経節前ニューロン、副交感神経節後ニューロンおよび汗腺を支配する交感神経節後ニューロンでは、アセチルコリンが神経伝達物質として用いられる。それ以外の交感神経節後ニューロンでは、ノルアドレナリンが神経伝達物質として用いられる。副交感神経系の神経節には、①毛様体神経節、②翼口蓋神経節、③顎下神経節、④耳神経節と⑤内臓を支配する副交感神経節(終末神経節、壁内神経節)の6種類が含まれる。交感神経系の神経節には、大きく分けて①交感神経幹神経節、②自律神経叢神経節の2種類が含まれますが、さらに①交感神経幹神経節は脊椎傍神経節、上頸神経節など、20あまりの神経節がつながっているので交感神経幹神経節だけでも20個以上の神経節があることになります。すごいでしょう。
「表2. 自律神経節(副交感性神経節)」示すように「表1. 感覚神経節」にはそれぞれの1)神経節の名称、2)その神経節の別名、3)神経節から出力する求心性神経の名称4)神経節の存在する位置の名称、5)それぞれの求心性神経が中枢に伝える感覚の種類、6)中枢に到達するまでの神経回路と最後に終止する神経核の名称が順番に並んでいます。
ふくこうかんしんけい‐せつ〔フクカウカンシンケイ‐〕【副交感神経節】
中脳・延髄・脊髄下部から出た副交感神経ニューロンの神経線維が、末梢に向かうニューロンとシナプスを作って接続する所。臓器の近くや内部にある。
表2. 自律神経節(副交感性神経節) | |||||
神経節 | 別名 | 脳神経・脊髄神経 | 位置 | 節前線維の起始部位 | 節後線維の支配 |
①毛様体神経節 | 動眼神経 | 眼動脈の外側方で、視神経と外直筋の間 | 中脳のエディンガー・ウェストファル核及びその周辺部 | 副交感性:瞳孔収縮筋、毛様体筋 | |
②翼口蓋神経節 | 中間神経(顔面神経) | 翼口蓋窩で、上顎神経の下内側 | 上唾液核 | 副交感性:涙腺 | |
③顎下神経節 | 中間神経(顔面神経) | 舌骨舌筋の前縁付近で、舌神経と顎下腺の間 | 上唾液核 | 副交感性:顎下腺、舌下腺 | |
④耳神経節 | 舌咽神経 | 卵円孔直下で、下顎神経の内側 | 下唾液核 | 副交感性:耳下腺 | |
⑤終末神経節、壁内神経節 | 副交感神経系の神経節 | 迷走神経、脊髄神経 | 自律神経叢中、内臓周囲、内臓壁内 | 迷走神経背側運動核、延髄の疑核、仙髄の側角(S2-S4) | 副交感性:内臓、皮膚など |
交感神経系の神経節について説明しましょう。
交感神経系の節前ニューロンの細胞体は,脊髄のT1からL2またはL3までの中間外側核に存在する。交感神経節は脊椎に隣接してみられ,脊髄神経節(交感神経鎖)と椎前神経節(上頸神経節,腹腔神経節,上腸間膜神経節,大動脈腎動脈神経節など)から構成される。
上の絵図の神経節からは,次のような効果器に向かって長い神経線維が走行している。①血管平滑筋,内臓,肺,頭皮(立毛筋),および瞳孔の平滑筋②心臓③腺(汗腺,唾液腺,および消化腺)の三つの効果器に向かって長い神経線維が走行している。
表3. 自律神経節(交感性神経節) | |||||
神経節 | 神経節 | 神経節 | 神経節 | 神経節 | 神経節 |
①交感神経幹神経節 | 脊椎傍神経節、上頸神経節など、20あまりの神経節がつながったもの 星状神経節(頸胸神経節)は、下頸神経節と第1胸神経節が融合したもの | 脊髄神経 | 脊椎の両側を縦走 | 胸髄、腰髄の側角(Th1-L2) | 交感性:胸部内臓、皮膚など |
②自律神経叢神経節 | 脊椎前神経節、腹腔神経節 | 脊髄神経 | 自律神経叢中 | 胸髄、腰髄の側角(Th1-L2) | 交感性:腹部内臓など |
交感神経節とは中枢の交感神経から出たニューロンが、末梢へ向かうニューロンと交代する所です。脊柱の両側に二十数対あるほか、腹大動脈などにもある。交感神経系の途中にあって、ふくらみをもった神経節です。人では交感神経幹にある二十数個のほか腹腔神経節、腸間神経節などがある。
脳幹部は脳の中でも最も重要な部分です。何故ならば脳幹部の働きが全くなくなってしまうと脳死になるからです。脳幹内部の脳腫瘍は手術で摘出できないことがほとんどです。
脳幹部(中脳、橋、延髄)のどの部位の障害でも共通しているのは意識障害が出ることです。中脳脚から延髄腹側まで錐体路という運動神経を司る経路があり,これが障害されると片麻痺や四肢麻痺がでます。感覚を伝える脊髄視床路の障害では全身の感覚障害となります。主として背側損傷では運動失調も出ます。脳神経麻痺,眼球運動障害,嘔吐などさまざまで複雑な症候が出る重要な部位が脳幹です。
中脳はとても重要で複雑な意識の維持機能を司ります。脳外科医にとっては,触ることのできない部位ともいえます。意識の中枢。第3脳神経(動眼神経),第4脳神経(滑車神経)が出ます。中脳の背側は,中脳視蓋(上丘と下丘)といって眼球運動や聴覚の中枢になっています。中脳の中央に中脳水道という髄液の流れる管があります。その周囲の灰白質を,水道周囲灰白質といい英語でperi‐aque‐ductal gray matter (PAG)といいます。 PAGは、中脳水道の周囲に広がる細胞集団で、大脳辺縁系や視床下部などから情動やそれに伴う自律神経性の入力を、脳幹や脊髄からは感覚性入力を受け、これらの情報を統合して、適切な行動や自律神経系活動の発現に関与します。刺激,ストレスや外傷に対する,抗侵害反応,行動制御(動機付け行動),自律神経反射,痛みの受容制御などをコントロールしています。
橋は橋からは,第5脳神経(三叉神経),第6脳神経(外転神経),第7脳神経(顔面神経),第8脳神経(前庭神経と蝸牛神経)が出ます。
延髄は延髄には,呼吸中枢,血圧の中枢,嚥下(飲み込み),嘔吐の中枢があります。第9脳神経(舌咽神経),第10脳神経(迷走神経),第11脳神経(迷走神経),第12脳神経(舌下神経)が出ます。
中枢神経の脊髄には何故神経核が必要ではないのか?大脳と脊髄には灰白質と白質があります。灰白質とは中枢神経系組織の中で、ニューロン(神経細胞)の細胞体が集まる領域を指し、白質とは神経線維の集まりです。灰白質と言うのは中枢神経組織の断面を肉眼的に観察したとき、白質よりも色が濃く灰色がかって見えることによる。 灰白質は、大脳や小脳では表層を占め、一方、脊髄では深層を占め、その位置により前角、側角、後角と命名されている。従って灰白質自身が神経細胞の細胞体が集まる場所ですから灰白質全体が神経核そのものです。
それではなぜヘルペスは中枢神経の脊髄の神経細胞体に感染したいのに感染できないのでしょうか?また中枢神経の大脳の神経細胞体に感染したいのに感染できないのでしょうか?まず中枢神経の脊髄の神経細胞体の周囲全体を神経細胞がまとわりついているからです。次に中枢神経の大脳の神経細胞体に感染できないのはしたいのに感染できないのでしょうか?脳にherpesが感染しても大脳の神経細胞体はいわば大脳の神経細胞体は白質の大脳神経によって一番遠い遠い端にあるので大脳の神経細胞体に行き着くのが極めて困難であるからです。何故かと言うとヘルペスがヒトに感染するのはまず末梢神経からです。さらに脳内の神経細胞に感染するルートはいくつかあります。まず一番可能性が高いのは12対の脳神経に感染して脳の中を上向してこれらの脳神経の神経節に感染して隠れ住み免疫が落ちるまでひそかに増殖に機会を狙っているのです。それでは12対の神経節について一つずつ詳しく勉強しましょう。
抗精神病薬には非定型抗精神病薬と定型抗精神病薬の二種類があります。その違いは?
定型抗精神病薬はドパミンD2受容体の遮断を主な作用とし、陽性症状を抑える効果が強いのです。一方、非定型抗精神病薬は、ドパミンD2受容体を遮断する以外にも、セロトニンHT2A受容体を拮抗遮断する効果も併せ持っています。脳内のセロトニン5-HT2受容体の拮抗遮断作用により、陰性症状の改善ができます。非定型抗精神病薬はドパミンD2受容体を遮断する以外にも脳内のセロトニン5-HT2受容体の遮断作用の二つを持っているのです。一方抗精神病薬(定型抗精神病薬)はドパミンD2受容体を遮断するだけです。
非定型抗精神病薬についてもっと詳しく説明しましょう。セロトニン拮抗薬(遮断薬)とドパミン拮抗薬(遮断薬)のことです。拮抗薬(きっこうやく)とは、細胞の受容体に結合し、本来結合するはずであったリガンド(化学物質やホルモンなど)であるセロトニンやドパミンと結合できないようにしてセロトニンやドパミンの働きを阻害する薬のことである。 英語でアンタゴニスト(antagonist)や、ブロッカー(blocker)ともいう。セロトニン拮抗薬・ドパミン拮抗薬はセロトニンやドパミンを作らせない薬ではないのです。統合失調症は脳内のドパミンなどが働き過ぎて脳に異常が生じ、幻覚、妄想などの陽性症状や感情の鈍麻、意欲の減退などの陰性症状などがあらわれる。脳内のドパミンなどの働きに異常が生じる原因は脳幹のドパミン産生細胞核(A8,A9,A10)に感染したherpesでは無くて、ストレスに耐えきって乗り越えたご褒美として快楽を与えてくれる過剰なドパミンが原因であるのでドパミンの働きを抑制すれば症状は軽減できるのです。それが抗精神病薬です。抗精神病薬が持っている脳内のドパミンD2受容体の拮抗作用により、幻覚、妄想などの陽性症状の改善ができるのです。一方非定型抗精神病薬が持っている脳内のセロトニン5-HT2受容体の拮抗作用により、陰性症状の改善ができるのです。陽性症状は正常な人が感じることのない幻聴や幻覚や被害妄想などの症状であり、陰性症状は正常な人が持っていたものを失って生まれる症状である感情鈍麻、思考や会話の貧困化、無為自閉などです。
さて統合失調症が約100年前に一つのまとまりある病気とされてから、その病気の仕組みを調べるために亡くなった統合失調症の患者さんの脳が調べられました。 脳のどこかで何か異常な所見を見つけるために、死体のさまざまな脳の部位の切片が作られ、顕微鏡でも調べられました。その結果、前頭葉・海馬やその周辺の部位などで、神経細胞の数が少なかったり、並び方が乱れていたりするらしいという所見が得られましたが、残念ながらすべての患者さんの脳で確実に見られるというものではありませんでした。前頭葉は脳の一番高等な大脳皮質であり海馬は大脳辺縁系の記憶を司る細胞の集まりです。この海馬の機能がヘルペスで侵されるとアルツハイマーになるのです。
ところが、1970年代から、放射線技術の進歩により人の脳を輪切りの形で撮影することができるようになりました。CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)という脳の画像解析装置を使って分かったことは、統合失調症患者さんの脳の形は正常な対照群に比べ脳脊髄液という液体で満ちている脳室が拡大している一方、脳の実質が小さくなっており、特に前頭葉や側頭葉が小さいこと、大脳辺縁系の海馬や扁桃体がとくに左側で対照群と比較して小さいことがわかりました。扁桃体は人の本能である情動を司ります。これらの脳の部位が小さいということは、その機能もherpesによって障害されて萎縮が見られるのです。それではこのような前頭葉や側頭葉の機能が統合失調症で低下するのはなぜ起こるのでしょうか?大脳辺縁系の海馬や扁桃体がとくに左側で対照群と比較して海馬や扁桃体がとくに左側で対照群と比較して小さいのは学習や経験の記憶にかかわる大脳辺縁系の海馬や喜怒哀楽の情動の記憶にかかわる扁桃体の神経細胞にherpesが感染すると海馬や偏桃体から正常な記憶の電気信号が送られず記憶の機能が低下するのです。さらに統合的な認知機能は前頭葉や側頭葉の連合野を中心として営まれ、例えば、脳の40%を占める前頭葉は行動や言語の記憶に関り前頭葉の一番前にある前頭前野は前頭連合野と言われ『脳の中の脳』と言われるほどです。側頭葉には聴覚野があり音や色や形の情報を処理します。色や形の情報は側頭連合野に長期記憶として固定されるので学習や経験の記憶にかかわる大脳辺縁系の海馬や喜怒哀楽の情動の記憶にかかわる扁桃体の神経細胞にherpesが感染することでこれらの機能不良や機能不全が見られるのです。
何故ストレスが多い神経変性疾患になっている人の脳は脳が委縮していくのでしょうか?ストレスが大量に作り出すストレスホルモンが脳のハウスキーピング遺伝子の働きを抑えてしまい脳性廃用萎縮を引き起こすからです。
大脳連合野とは何でしょうか?大脳の働きは二つに分けられます。大脳半球は中心溝で前後の二つに分けられ前方が前頭葉で運動脳と言い後ろの側頭葉、頭頂葉、後頭葉の三つを感覚脳と言います。因みに人間では前頭葉が大きくかつ一番発達していて前頭葉こそ理性的で計画的な未来の行動の実現にかかわっているのです。前頭葉の運動野から遠心性神経と言われる神経線維が出て運動性の脳神経核や脊髄に至ります。一方頭頂葉の感覚野からは求心神経と言われる末梢からの感覚刺激を伝える神経線維を受け取ります。大脳皮質にはこの他にも運動の指令を出す運動野という領域と感覚などの情報を受け取る感覚野があります。この二つの運動野と感覚野のふたつを橋渡ししている運動野と感覚野を除いた領域を連合野というのです。この連合野は直接に運動繊維や感覚繊維を送ったり受けたりしないで脳のあちこちから送られてきた入力(情報)をまとめて意味づけて判断や思考を行いその結果をあちこちの脳に処理した情報を出力して送り出す最高司令官であるのです。特に前頭葉の連合野を前頭連合野と言い「脳の中の脳」なのですが脳にherpes感染があるととんでもない殺人事件を起こしてしまうのです。前頭連合野の障害は生じたのです。前頭連合野が人の大脳皮質に占める割合はなんと30%です。
最近では、脳の形だけでなく、脳の活動もそのままの状態で調べることができるようになってきました。脳のある部分が活発に活動すると、エネルギーのもとになるブドウ糖がそこでたくさん消費されます。 脳の血流もその部位で増えて、酸素の消費量も増えます。このような高度な検査が増えても極小のherpesウイルスを映し出すことができないので脳疾患のすべての原因であるherpesを見つけ出すことができないのが決定的な欠点です。というよりもそもそも病原体のウイルスが難病の原因であるとは世界中の統合失調症の専門家は思いもつきませんからね。知っていても絶対に口に出しませんものね。
PET(ポジトロン断層撮影法)、SPECT(シングルフォトン断層撮影法)や機能的MRI(fMRI)などとよばれる方法を使うと、検査されている人の脳の中で、どこでブドウ糖の消費や血流が変化しているかを見ることができるのです。
SPECT はSingle Photon Emission Computed Tomography (シングルフォトン断層撮影法)の略で、微量の放射線を出す検査薬を投与し、その検査薬が集積した部位から出てくる放射線を検知し、画像化する検査で、現在では認知症の確定診断には欠かせない検査です。しかし認知症の原因を追及することは相変わらずしていません。診断がついたところで原因が不明である限り根治治療は不可能です。また、詳しく後で書きますがパーキンソン症候群の鑑別診断にも有効です。 頭の中で考え事や計算をしてもらったり、いろいろな精神活動をしているときに、統合失調症の患者さんは、そうでない人と比べて、脳のどこの部位でどのような特徴的な変化を示すのかを調べて 、統合失調症に特徴的な所見を得ることができるようになり、統合失調症では小さくなっている前頭葉の機能が低下しているのみならず、左側の同じように小さくなっている側頭葉の言語に関連する領域の機能が低下しているということもわかりました。又、認知機能は前頭葉や側頭葉を中心として営まれているので、先に述べたfMRIなどの所見とも一致するのです。空間感覚情報は頭頂連合野、色や形や聴覚の情報は側頭連合野に長期記憶として固定されるので大脳辺縁系の神経細胞にherpesが感染することで幻覚や幻聴などの異常が見られるのです。 また言語の機能も記憶に基づいていますから大脳辺縁系の海馬にherpesが感染すると側頭葉の言語に関連する領域の機能が低下するのも当然です。統合失調症の一つの症状としてとらえることはできます。ただしこれらの障害は、それだけで診断ができるほど重篤なものではありませんが統合失調症の一つの症状としてとらえることはできます。この世に治らない病気は何一つないのにすべからく治らない病気だと診断して何の意味があるのでしょうか?
また、PETを使うと脳内の神経伝達物質の受容体なども可視化することができます。FLB457というドパミンD2受容体に結合する標識化合物を使って、ヒトの脳でのD2受容体の分布を可視化して調べることができたのです。
ドパミンD2受容体は、ドパミンにより活性化されて情報伝達を行います。 ドパミンは、運動調節や意欲・学習などに関わる脳内の神経伝達物質です。 脳内のドパミン量が不足するとパーキンソン病になり、過剰になると統合失調症になります。 統合失調症の治療薬はドパミンD2受容体に結合して不活性化します。大脳皮質にもD2受容体は分布していますが、密度は低いようです。従って大脳皮質のD2受容体は分布していますが、密度は低いので大脳皮質には直接には統合失調症 の原因にかかわっていないのです。
それではなぜドパミンが統合失調症(scizophrenia略してSZ)で最も多くどこで産生されるのでしょうか?ドパミンは、チロシン(必須アミノ酸ではない)からチロシン水酸化酵素によってL-ドパへ、L-ドパはドパ脱炭酸酵素によってドパミンに合成される。下図にドパミンを産生するの神経核とのるあどれなりんを産生する神経核の存在する脳幹の場所を神経集団番号まず示します。ドパミン神経核はA8~A10が脳幹の中脳にありA11~A15までは間脳と言われる視床と視床下部にあります。このA8~A15の8個のドパミン神経核に、もしherpesが感染すればドパミンが作れないはずです。統合失調症はドパミンが過剰で起こる病気ですからドパミン神経にはherpesが感染するわけはないと考えるべきです。因みにパーキンソン病の場合はヘルペスが黒質のドパミン神経細胞に感染してドパミン神経細胞が変性脱落してドパミンの産生が少なくなるから起こる病気です。
中脳から大脳に投射するドパミン神経が中枢のドパミン神経系の大部分を占め、運動機能、認知機能などの中枢機能の調節に関与する。 また、ドパミン神経系は精神疾患の病態生理に対する関与が示唆されており、抗精神病薬等の治療薬や依存性薬物の標的となる。
ドパミン作動性・神経細胞の種類を紹介しましょう。ドパミン作動性やドパミン神経細胞とは何でしょうか?どちらもドパミンという神経伝達物質を放出する脳内の神経細胞のことです。ドパミン神経系は、A8細胞集団~A15細胞集団に分類できます。A8~A10神経群は中脳に位置し、A11~A15神経群は、間脳と言われる視床と視床下部に位置します。この脳幹の中脳のA8~A10神経群が作り出す快楽神経伝達物質であるドパミンは脳の90%近くを占めています。したがって統合失調症の原因はこの脳幹の中脳のA8~A10神経群が決定していることがお判りでしょう。
ストレスが幼児期から思春期に至るまで継続的に続くと同時に女性の場合は生理が始まりだすと黄体ホルモンが代謝されてステロイドホルモンであるコルチコステロイドホルモンが加わり免疫が下がってしまうのでherpesも増えていきます。ストレスが増えれば増えるほど副腎髄質で作られる快楽ホルモンであるドパミンもさらに増えます。同時に大量にドパミンを作れるA8~A10までのドパミン作動性神経細胞群にストレスをのり超えさせるために快楽ホルモンであるドパミンを作らせてしまうのです。この様にストレスに弱い人はドパミンを増やし続けるストレスの悪循環を15歳までやり続けると過剰に作ったドパミンのためにいつの間にか統合失調症になってしまうのです。
ストレスがかかると何が起こり、何故ストレスに反応しすぎる人だけがドパミンを出しすぎるのでしょうか?
ストレスがかかるとストレスホルモンと神経伝達物質であるノルアドレナリンとドパミンを出します。多かれ少なかれ誰でも嫌だと思うストレスにさらされると対抗しようとします。ところが性格的にストレスに過剰に反応する人は糖質ホルモンを普通の人以上に産生し、かつストレスホルモンが交感神経を刺激して脳幹のノルアドレナリン作動性神経が活性化されます。ノルアドレナリンは末梢血管を収縮させ血圧を上昇させます。さらにストレスホルモンは快楽と報酬の神経伝達物質であるドパミンを脳幹の中脳のA8~A10神経群を刺激してドパミンを大量に作ってしまうのです。いやなストレスを耐えて乗り越えた人の脳に報酬として快楽を感じさせてあげますという脳のシステムが人間の心(脳)の長い進化の結果生まれたのです。まさに現代の資本主義は報酬の持つ快楽のために最大限にドパミンを出し切った人が成功者として君臨しているのです。ところが逆にドパミンを出して頑張ったにもかかわらず統合失調症になってしまう人もおられるのはどこが違うのでしょうか?この違いについて具体的に考えてみましょう。
何故A1~A17までのドパミン作動性神経細胞群にherpesが感染して脳幹のミクログリアと戦って炎症を起こしてドパミン産生が減ることはないのでしょうか?とりわけ統合失調症の原因となっている腹側被蓋野のA8~A10神経群にherpesが感染してドパミンが減ってパーキンソンには何故ならないのでしょうか?
実はドパミン被蓋神経系と呼ばれる神経核群は脳幹の中脳に腹側被蓋野あるA8~A10神経群以外に大脳基底核に属すると言われている黒質が脳幹にあるのです。脳幹の中脳は背側から中脳蓋、中脳被蓋、大脳脚に分かれています。 黒質は大脳脚の背側にある神経核であり、中脳被蓋と大脳脚との間に位置しています。中脳被蓋はどこにあるのでしょうか?中脳水道の周りは中脳水道周囲灰白質(中心灰白質)に囲まれている。 中脳水道周囲灰白質のすぐ前に、動眼神経核とエディンガー・ウェストファル核(動眼神経副核)がある。 中脳蓋と黒質の間にある部分を被蓋と呼ぶ。元来、被蓋とは脳幹の背側の領域を広く指す言葉であり、系統発生的に古い部分であり赤核や黒質も被蓋に含まれるのです。この被蓋の中の腹側の腹側被蓋野は黒質や赤核に囲まれた内側の領域である。このあたりが大脳解剖学が混乱しているところなのです。というのは黒質は大脳基底核の一部であるのですが解剖学的には脳幹の一部である被蓋にありかつ腹側被蓋野のA8~A10神経群は黒質や赤核に囲まれた内側の領域なのです。従ってパーキンソン病が黒質のドパミンが減少して起こる病気であるのは何の不思議もないのです。老人がなるパーキンソン病は、脳の黒質に存在するドパミン作動性神経細胞群の細胞死による運動機能の低下を主症状とする神経変性疾患であるからです。パーキンソン病は黒質のとりわけ老人でストレスが多かった人の神経細胞にはメラニン色素が極めて多いのでヘルペスが感染しやすくヘルペスが多い感染細胞が最後はミクログリアによって攻撃されてドパミン作動性神経細胞群の細胞死が徐々に徐々に起こりパーキンソンになるのです。メラニン色素が全くない他の被蓋にありかつ腹側被蓋野のA8~A10神経群のみならず脳幹にあるA1~A17のドパミン作動性の神経群にはherpesは神経細胞体が少なくかつ神経線維が多い脳幹には感染しないのです。
何故ストレスが多い人のメラニン色素にherpesは感染したがるのでしょうか?ストレスはACTHのみならずメラニン色素刺激ホルモンやTHRHなどのホルモンを同時に作らせるからです。
人間の脳にあるドパミン作動性の神経核A1~A17の内A1~A17までのドパミン作動性神経細胞群は脳幹にあります。脳幹は中脳、橋、延髄から成り立っています。心臓の拍動や血圧を司る循環、呼吸、飲食物を飲み込む嚥下を担うなどの基本的な生命活動を支配する「生命維持の座」です。脳誕生以来、脳の進化の中で脳幹は最も古い「原始脳」であり魚類や両生類の脳では脳幹が大部分を占めています。しかも脳幹には神経細胞体が大脳基底核の神経核の様には密集せず大脳皮質の様に神経線維とドパミン作動性神経細胞群の個々の神経細胞体と神経線維とまじりあう脳幹に網目状に分布している脳幹網様体から脳幹は成り立って大脳皮質への刺激の通路となり、意識の水準を保つ働きをし、睡眠に関係しているのです。しかもこの脳幹の網様体にはドパミン以外にセロトニン、ノルアドレナリンを神経伝達物質とする神経核があります。脳幹の網様体にあるセロトニン作動性神経核である縫線核とノルアドレナリン作動性は他の神経核や大脳皮質に広範に投射していて脳全体の発達や機能に深くかかわっているのです。しかし統合失調症は脳幹の網様体の腹側被蓋野にあるA8ドパミン作動性神経群とA9ドパミン作動性神経群とA10ドパミン作動性神経群の産生する圧倒的なドパミン過剰によって生ずるので脳幹で作られる他の縫線核で作られるセロトニンや、青斑核で作られるノルアドレナリンは一切考慮する必要はないのです。あくまでも何故、統合失調症の患者さんは脳幹の網様体にあるA8ドパミン作動性神経群とA9ドパミン作動性神経群とA10ドパミン作動性神経群でドパミンを大量に作りすぎるのに対する答えを書きましょう。その答えには「快楽の中枢である」側坐核が絡んできます。A10ドパミン作動性神経群から側坐核に投射入力が入っています。
腹側被蓋野のA10ドパミン作動性神経群から側坐核に投射入力が入っています。このA10ドパミン作動性神経群からのドパミン性入力は側坐核の神経活動を調整しているのですが長い年月かけて統合失調症の患者さん自身が産生した腹側被蓋野からのドパミンが多ければ多いほど腹側被蓋野でのドパミンの分泌は更に促進され側坐核のシナプス間隙のドパミンが増えることによってシナプス後細胞の側坐核が非生理的な興奮状態になりドパミン依存症になった統合失調症の患者さんは実は「何物にも代えがたい幸福感を」ひそかに味わい、ドパミンに心を依存している間に脳幹部の中脳から側坐核にかけてのドーパミン神経系の過活動が生じてドパミン依存症になってしまい幻覚妄想状態が出現してしまったのです。統合失調症の患者さんはこの幻覚妄想状態はドパミン依存症と言う快楽を味わっている最中なのです。この機序はモルヒネ常用者が統合失調症になる機序と同じなのです。皮肉なことですが幻覚妄想状態は統合失調症の患者さんが快楽の極みを味わっている症状なのだともいえるのです。
統合失調症のドーパミン仮説をドーパミン経路を中心にまとめてみましょう。脳内のドーパミン作動神経系のうち、主に以下の4系統が、統合失調症の病気の発生と症状に関係していることは疑いがないのですが、下記の4系統うち、1)のドーパミン作動神経系が産生するドーパミン遮断は治療において中心的な役割を果たしますが、2)3)4)の薬剤のよる遮断は副作用を招くため、好ましくありません。
1)中脳辺縁系ドーパミン経路。脳幹部の中脳から側坐核にかけてのドーパミン神経系の過活動が、幻覚妄想状態の原因です。この部分でのドーパミン受容体を遮断することが、ドーパミン受容体阻害薬である抗精神病薬を用いる目的ですが、黒質線条体ドーパミン経路も抑制してしまうので黒質の産生するドーパミンの作用が減ってしまうのでパーキンソン様の症状副作用が出ます。
2)黒質線条体ドーパミン経路
黒質線条体の大脳基底核に作用するドーパミンは運動機能調節を担っています。中脳辺縁系のみでドーパミン受容体を抑制できればよいのですが、残念ながら、黒質線条体ドーパミン経路も抑制してしまいます。その結果、パーキンソン病と似た症状である錐体外路症状を引き起こすことがあり、抗精神病薬の副作用の最大の原因になっています。いわゆる遅発性ジスキネジアも、長期のドーパミン遮断による受容体のup-regulation(代償性の増加)が原因といわれています。遅発性ジスキネジアは錐体外路症状とは筋緊張が持続的に異常に亢進し全身がくねくね動くような反復する運動や異常な姿勢を来す症候のことです。 首や体幹、胸郭、肘、手首、指などが過度に曲がったり、ねじれたりする。遅発性ジスキネジアの発生機序としては、充分解明されていないが、いくつかの説がある。 一般的に考えられているのは、長期的にブロックされていたドパミン受容体の感受性 が過剰となり、ドパミン受容体(D1、D2 受容体等)での抑制・促通のバランスに狂いを生じ、そのために上記のような症状を呈するという説なのです。
3)中脳皮質ドーパミン経路
大脳皮質は、認知機能にとって重要な領域です。そのため、皮質へ向けたドーパミン経路を遮断すると認知機能低下することがあります。また、抗精神病薬が陰性症状に似た状態を引き起こすことがありますが、おそらくは、この経路のドーパミン抑制が関与しています。
4)漏斗下垂体ドーパミン経路
この経路のドーパミン遮断は、乳汁分泌ホルモンであるプロラクチンの上昇を招き、乳汁漏出の副作用を起こすことがあります。
上記のうち、1)のドーパミン遮断は治療において中心的な役割を果たしますが、2)3)4)の遮断は副作用を招くため、好ましくありません。
統合失調症の現代の標準治療は、薬物療法だけです。ドーパミン神経系の過活動が統合失調症の原因である、との仮定に基づき、抗精神病薬(ドーパミン受容体を遮断するお薬)の内服・注射等が用いられます。herpesが統合失調症の他の原因であることは一切考慮されてはいません。薬物療法が対症療法に過ぎないとしても、現在の医学において脳内のドーパミン機能を抑制する現実的な手段はこれしかなく、治療の中心を担っています。
因みに統合失調症患者さんなどの死後の脳の密度が有意に増加していたのは何故でしょうか?統合失調症や不安およびストレス関連障害などの精神障害に影響する長い闘病生活の中で免疫が落ちてしまうために神経細胞に感染したヘルペスが増加したためにミクログリアも増加したためだと考えられます。
ストレスを感知するレセプターは何か?
ストレスのレセプターは存在しませんが敢えてレセプターと言えば脳の前頭葉になります。前頭葉がストレッサーをストレスと判断すると、ストレスから身体を守るために、視床下部から自律神経系(交感神経)と内分泌系を経由して、臓器や器官に指示を出します。しかし、長い間、過度なストレスを受けると、自律神経系(交感神経)や内分泌系、免疫系にまで影響を及ぼし、ホメオスタシス(恒常性の維持機能)が壊れてしまいます。
このように前頭葉がストレッサーをストレスと判断すると、脳の底部にある進化的に古い視床下部が反応して、下垂体と副腎からのホルモン分泌が促進され、心拍数の増加、血圧の上昇、食欲の低下などが生じるのですがこれらの変化は、脳に生じる原始的な反応なのですがストレスが来たと判断するのは最も進化した前頭葉であるのは脳に生じる原始的な反応を支配しているのも前頭葉なのです。これは前頭葉は過剰な原始的なストレス反応をコントロールするためです。
ところが、ストレスは霊長類で最も発達している大脳皮質前頭前野にも影響を及ぼし、高度な精神機能を奪ってしまうことがあるのです。ストレスは、感情や衝動を抑制している前頭前野の支配力を弱めるため、視床下部などの進化的に古い脳領域の支配が強まった状態になり、不安を感じたり、普段は抑え込んでいる衝動(欲望にまかせた暴飲暴食や薬物乱用、お金の浪費など)に負けたりするというのです。統合失調症も進化的に古い脳領域である偏桃体をコントロールできないどころか本能的な快楽には大脳皮質前頭前野は偏桃体に敗北していると言えます。「脳の中の脳」である前頭前野はそんなに頼りないのでしょうか?前頭前野についてもう一度勉強しましょう。
前頭前野は脳の中で進化的に最も新しく、高度に進化した領域です。ヒトでは大脳皮質の約1/3が前頭前野です。この領域は他の脳部位よりゆっくりと成熟し、20歳代になってようやく完成します。前頭前野には抽象的な思考に関わる神経回路があり、集中力を高めて作業に専念させる役割を果たすとともに、計算をする場合などに情報を一時的に記憶するワーキングメモリーとして働き、本来は、精神(心)の制御装置としての役割を担っており、状況にそぐわない思考や行動を抑制しているので快楽しか求めない偏桃体に負けるはずはないのです。このような働きによって、集中や計画、意思決定、洞察、判断、想起、過剰な快楽の抑制などができるはずなのです。
この前頭前野には抽象的な思考に関わる神経回路の神経の高次中枢は、三角形をした錐体細胞という神経細胞同士が接続した大規模なネットワークを介して働きます。錐体細胞は、感情や欲求、習慣を制御する脳領域とも接続しています。このネットワーク内の回路は、日々遭遇する不安や心配に対して敏感に反応し、非常に脆弱であることが分かってきました。ストレスがかかると、脳全体に突起を伸ばしている神経からノルアドレナリンやドパミンなどの神経伝達物質が放出されます。これらの濃度が前頭前野で高まると、神経細胞間の活動が弱まり、やがて止まってしまいます。ネットワークの活動が弱まると、行動を調節する能力も低下します。視床下部から下垂体に指令が届き、副腎がストレスホルモンであるコルチゾールを血液中に放出して、これが脳に届くと事態はさらに悪化します。こうして、自制心はバランスを崩していくのです。
脳の深部に生じる主な変化としては、まず、快楽の神経伝達物質であるドパミンが古い脳領域である大脳基底核に到達します。大脳基底核は、線条体(被殻、尾状核)などから構成されており、欲求や情動および運動の調節や運動の記憶に関わっている一連の深部脳構造です。別の古い脳領域である扁桃体は、ノルアドレナリンとコルチゾールの濃度が高まると、危険に備えるよう他の神経系に警告を発したり、恐怖などの情動に関わる記憶を強めたりもします。
ヒトを対象とした研究により、ストレスに対する脆弱性は遺伝的背景によって決まる気質や過去のストレス経験などが原因であるのです。ドパミンとノルアドレナリンによって高次認知に必要な前頭前野の回路が停止しても、通常はこれら神経伝達物質の分解酵素が働くため、機能停止は長くは続かず、ストレスが軽減すれば元の状態に戻ります。しかし、遺伝的にこれらの酵素の力が弱い人はストレスに弱いようです。さらに、慢性的なストレスにさらされると、扁桃体の樹状突起(神経細胞から枝状に伸びて信号を受け取っている突起)が拡大する一方、前頭前野の樹状突起は萎縮します。ストレスがなくなれば、前頭前野の樹状突起は再生しますが、ストレスが非常に強い場合には回復能力が失われます。前頭前野の萎縮は、過去のストレス体験と関連しているのです。ストレスによる脳内変化が生じると、以後のストレスに対してさらに脆弱になり、うつ病や依存症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの不安障害につながる悪循環が生じるのです。
脳がストレスを感じると、生体はどのように反応するのでしょうか?脳の視床下部からCRH(CRT)というホルモンが分泌されます。
CRH(CRT)は副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を促進させるホルモンです。
CRHが脳下垂体に移動し副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌されます。
ACTHはコルチゾールの分泌を促進させるためストレス促進ホルモンと呼ばれることもあります。
ACTHが腎臓の上にある副腎を刺激し、副腎皮質ステロイドホルモンと呼ばれるコルチゾールが分泌されます。
コルチゾールはストレスに対処するために分泌されるのでストレス対処ホルモンと呼ばれることもあります。
コルチゾールの主な働きは、脳の覚醒、血糖値・血圧の調整、体内の炎症の修復(?)などになります。
コルチゾールにより体内の調整や修復が進行すると、コルチゾールは脳にあるネガティブフィードバック機構でCRT(CRH)とACTHの分泌を抑制します。
脳内に吸収されたコルチゾールは無害化され、CRT(CRH)とACTHの分泌が抑制されることでコルチゾールの分泌が減少します。
ここまでが正常なストレス反応のサイクルです。
慢性的にストレスを受け続けたときにはCRTとACTHの分泌が抑制できずに常に分泌されている状態となります。CRTとACTHが常に分泌されているということは、コルチゾールも常に分泌されていることになります。コルチゾールを無害化の処理能力を超えたコルチゾールが脳内であふれて様々な悪影響を与えます。
様々な悪影響の1つに脳萎縮、特に前頭前野の容積が縮小するということが挙げられます。コルチゾール以外でも、ストレスを受けることで脳内にノルアドレナリンやドパミンという神経伝達物質が放出されます。因みにドパミンからノルアドレナリンが合成されます。
前頭前野のノルアドレナリンやドパミンの濃度が高まると前頭前野の樹状突起が萎縮します。樹状突起とは神経細胞の部位の一部で伝達される情報を受けとる部位をいいます。神経細胞が萎縮することで脳萎縮します。これがストレスによって脳が萎縮するメカニズムです。
脳萎縮はストレスが無くなると回復します。
しかし、自然回復で元に戻らなければそれ以上の回復は見込めないというのが今の常識になっています。
感情抑制を担う前頭前野の損傷でキレやすくなるのは脳萎縮で前頭前野が損傷すると感情の制御ができなくなりキレやすくなります。前頭前野は喜怒哀楽の感情を制御して理性を保つという働きをしています。前頭前野の機能が低下することで理性をコントロールできなくなります。そのため、キレやすくなったり暴飲暴食や衝動買いを抑えられなくなったりします。
海馬に与える影響については海馬はコルチゾールに対して非常に弱いとされています。
海馬は大脳辺縁系の一部で、記憶や学習能力に関係のある部位です。慢性的にコルチゾールにさらされると海馬の神経細胞が萎縮します。海馬はストレスによる脳萎縮の初期時点で萎縮の反応がでやすいです。
ストレス耐性ホルモンによる悪影響については脳萎縮以外でコルチゾールの過剰分泌による悪影響は糖尿病・高血圧、脂質異常症、白内障・緑内障、筋肉量低下、脂肪沈着、骨粗しょう症、不眠症・うつ病、免疫力低下などが挙げられます。
コルチゾールは交感神経を刺激し血圧を上げたり血糖値を上げたりする作用があります。分泌され続けることで血圧・血糖が上がり過ぎて高血圧、糖尿病を引き起こします。コルチゾールが分泌され続けると脳が覚醒し続けて眠れなくなってしまい不眠症になります。コルチゾールが適量に分泌されれば代謝向上・脂肪燃焼で脂肪が溜まりにくい身体になります。コルチゾールが過剰に分泌されると防衛機能により、身体の代謝を下げて脂肪を減らさないようにします。
本来コルチゾールは免疫力上昇の作用があります。(?)しかし、過剰に分泌されると白血球の働きが鈍り免疫力が低下してしまいます。 生命維持のため、体のさまざまな機能調節の役割を担うホルモン。100種類以上あるホルモンのうち、ストレスから私たちを守る働きを持つのがストレスホルモンと言われる「コルチゾール」です。心理的、身体的ストレスの指標ともなっています。
脳萎縮以外の悪影響は、コルチゾールが減ることで回復は見込めます。
ストレスを受け続けたときに起こる症状についてはストレスを受けたときには精神的・肉体的にさまざまな症状があらわれます。通常はストレスが無くなれば状態は回復します。
しかし、長期にわたるストレスが積み重なることで脳に悪影響を与えます。
自律神経の働きについてはコルチゾールが分泌されると同時に副腎皮質内でアドレナリンも分泌されます。コルチゾールもアドレナリンも自律神経を刺激させる作用があります。慢性的に分泌することで交感神経が優位になり副交感神経が働かなくなります。
自律神経は交感神経・副交感神経の2つに分けられ、このバランスを取りながら働いています。交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで自律神経の乱れが生じます。
うつ病やPTSDの要因になるのは、前頭前野の樹状突起はストレスにより萎縮するからです。
樹状突起とは神経細胞の部位の一部で神経伝達の情報を受け取る部位です。前頭前野の樹状突起は理性・判断・記憶・計算などの情報伝達をするために働きます。
前頭前野の同義語には前頭連合野、前頭前皮質、前頭顆粒皮質があります。 前頭前野はヒトをヒトたらしめ,思考や創造性を担う脳の最高中枢であります。前頭前野は系統発生的にヒトで最もよく発達した脳部位であるとともに,個体発生的には最も遅く成熟する脳部位である。一方老化に伴って最も早く機能低下が起こる部位の一つでもある。この脳部位はワーキングメモリー、反応抑制、行動の切り替え、プラニング、推論などの認知・実行機能を担っている。ワーキングメモリーとは見たり聞いたりしたものを一時的に記憶し、その意味を整理し、必要なもの以外は忘れるという能力です。また、前頭前野は高次な情動・動機づけ機能とそれに基づく意思決定過程も担っている。さらに社会的行動、葛藤の解決や報酬に基づく選択など、多様な機能に関係している。前頭前野には、側頭連合野、頭項連合野などからの入力があり、ほとんどあらゆる感覚刺激に関して高次な処理を受けた情報が集まっている。また、視床背内側核を中心とした視床をはじめ、帯状回や海馬や扁桃核などの大脳辺縁系、それに視床下部、脳幹の中脳網様体などからも線維連絡を受けており、動機づけや覚醒状態に関する情報の入力もある。
視床内側核群は視床背内側核ともいわれ、大量の神経線維が通っている内側髄板の内側を占める核群である。 大脳半球の前頭葉、視床下部、大脳核の線条体などと連絡し、体性、内臓性情報を統合して前頭葉へ投射する。 感覚に基づく情動に関係し、この部分が侵されると強い不安状態に陥る。 また、視床下部から自律神経系にも作用します。なお、前頭前野とこれらの部位の線維連絡は一方通行ではなく、双方向に認められる。さらに前頭前野は、前頭葉内に位置し、運動性連合野である運動前野と補足運動野、それに大脳基底核 (basal ganglia)の尾状核、被殻、淡蒼球などとも相互に線維連絡がある。補足運動野は運動制御において一次運動野とは異なる固有の役割である①自発的な運動の開始、②異なる複数の運動を特定の順序に従って実行する、③両手の協調動作などを果たしている。
樹状突起が萎縮することで、前頭前野の大脳皮質の神経細胞の働きが悪くなり、理性が維持できなくなる、判断ができなくなる、記憶できなくなる、計算できなくなるという症状があらわれます。NMDA受容体 どこにある?
NMDA 受容体は前頭前野をはじめとする中枢神経系を中心に生体内に広く分布し、記憶や学習に深く関与しています。 このNMDA受容体が活性化するためには、グルタミン酸に加えてグリシン(Glycine)が結合する必要もあります。NMDA受容体はリガンド依存性イオンチャネルで、イオンチャネル型のグルタミン酸受容体ファミリーに属し、興奮性シナプス伝達、学習や記憶に重要な役割を果たしている。 NMDA受容体の機能不全は、脳神経変性疾患や脳卒中、統合失調症の原因でもあると言われていますが脳神経変性疾患は脳の神経細胞に感染したherpesにより細胞の機能障害で起こり脳卒中は脳動脈の内皮細胞に感染したherpesが内皮細胞の細胞膜を破ったために出血が生じたものであり統合失調症は陰性症状は大脳皮質の神経細胞にヘルペスが感染したためであります。NMDA型受容体(NMDA型グルタミン酸受容体)を介するグルタミン酸神経伝達は記憶や学習に必須の神経伝達です。下流の神経に正常な神経刺激が与えられるとシナプスが強固になり、記憶が保持されます。一方、グルタミン酸による神経伝達がうまくいかないと、下流の神経にシグナルを効率的に送ることができず、正常な機能が発揮できません。統合失調症などはこのような原因で発症します。他方、グルタミン酸の神経刺激が過剰におこると神経細胞が興奮しすぎることで刺激に耐えられなくなり、アポトーシスという自ら死ぬことを選びます。これはグルタミン酸の神経興奮毒性と呼ばれます。この興奮毒性は、神経系損傷や神経変性疾患の主要な原因とされ、アルツハイマー病や筋萎縮性側索硬化症といった神経変性疾患を引き起こすとされていますがそれは実は脳の神経に感染したherpesが神経を変性させてしまったからです。グルタミン酸の神経興奮毒性はあり得ない病気であり神経変性疾患の原因はすべてヘルペスの感染によるものです。その理由を説明しましょう。統合失調症は神経変性疾患ではありません。神経変性疾患(neurodegenerative disease)とは、神経細胞にherpesが感染した領域の神経系統が侵され、神経細胞を中心とする様々な退行性変化を呈する疾患群で、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症などです。本来はヘルペスによって崩壊した細胞の残骸である除去されるべき異常蛋白質分子が非分裂細胞である神経細胞において蓄積するのです。
イオンチャネル型グルタミン酸受容体は速い興奮性神経伝達を仲介し、シナプス可塑性および学習・記憶に深く関わっています。グルタミン酸が結合するとイオンチャネルが開き、Na+、K+、Ca2+ などの陽イオンが通過します。すると細胞内に流入した陽イオンにより活動電位が生じます。その後次の活動電位に備えるために興奮性アミノ酸輸送体(Excitatory amino acid transporters略 EAAT)が、シナプス間隙からグルタミン酸を取り除いてシナプス前細胞に取り込みシグナルを消去します。イオンチャネル型グルタミン酸受容体が明らかでない理由で長期に渡り過度な刺激を受け続けると、興奮性アミノ酸輸送体(Excitatory amino acid transporters略 EAAT) によるグルタミン酸の除去がうまくいかなくなり、興奮毒性を引き起こす可能性があります。研究者による論文は常に明確な根拠を述べずに「可能性があります」ばかりです。興奮すれば何故毒性がでるのでしょうか?しかもその毒性が何故、神経系損傷や神経変性疾患の主要な原因となるのでしょうか?そのためイオンチャネル型グルタミン酸受容体と興奮性アミノ酸輸送体(Excitatory amino acid transporters略 EAAT) は共に、様々な治療法や薬剤の開発のターゲットになっているようですワクチン以外は薬で病気は治りません。すべての本当の病気は病原体によってしか起こらないのに永遠に殺しきれないherpesを思いつかないのでしょうか?悲しいですね。
通常であれば一時的なストレスが無くなれば樹状突起は回復します。
しかし、非常に強いストレスの場合は樹状突起の回復能力が失われてしまいます。
そして、以後のストレスに対してさらに脆弱になり、うつ病やPTSDや依存症になりやすくなります。
続きはPart4へ行きます!次で最後ですが最後まで膨大な膨大な量になっていますので頑張って着いて来て下さい!!!