潰瘍性大腸炎・クローン病 症例報告

潰瘍性大腸炎やクローン病完治の症例報告Part57(コメントなし)更新2022.10.7

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症例報告131例目

完治された病名1)クローン病

患者:35歳、男性

最初に発症したのは2016年8月末、ガスも便も出ない、身動きも取れない程の極度の腹痛になり、腸閉塞疑いで緊急入院されました。そして9月半ばに小腸大腸クローン病と宣告を受けました。狭窄部位手術の為、10月11日に実績の高い病院へ転院し、再検査されると回盲部付近に狭窄部位と病変もいくつか出ており、19日に手術を受けられました。

その入院中にクローン病について調べていくなかで松本漢方クリニックを知り、ステロイド治療や免疫抑制剤であるヒュミラやレミケード等は良くない事を知った患者さんは、担当医に薬を使わないで欲しいと伝えたそうです。

入院中は絶食・絶飲、鼻からチューブ管を腸まで入れ定期的に内容物を抜いたり、腕や首から点滴をしたりと2ヵ月間近く過酷な入院生活を過ごされました。

この病気になった原因は、当時、最低労働時間が12時間以上と暴力的なストレスによる過剰な副腎皮質ホルモン(別名ステロイドホルモン)の分泌と、乱れた食生活によるものでした。また入院中にヘンプオイルで回復できた話を聞き、術後に試すと治りが早く感じられたとのことです。医療用として覚醒作用を持たない大麻の茎から作られたヘンプオイルは癌や数々の病に対して治癒力を高める効果をもつオイルで国産品もあるそうです。

ようやく11月から食事制限内の液状の食事から徐々に形ある食事へ変わり、7日午前中に退院されました。退院時の体重48kg。1日1本、2週間分エレンタールを処方され自炊の食事制限をしつつ、12月から松本漢方クリニックを受診すべく高槻市に転居までされて13日に当院へ受診されたのです。

予約を入れてもらった鍼灸を受けてもらった後、診断した後、最後には「治るから」と握手を交わし、完治を目指し免疫力を高める治療が始まりました。

1月17日~2月半ばの4週間に渡り漢方に加え、フラジール錠剤処方によりガス発生率減少させ、下痢症状も改善されました。フラジールは下痢症状を起こすウェルシュ菌(腸内にいる悪玉菌の中でも酸素を嫌う嫌気性菌というタイプです)の細胞分裂を阻害し増殖を抑える効果があります。そのため、悪玉菌優勢であった腸内環境が改善されガス溜まりや下痢症状が改善されることです。

特に症状に変化はなかったそうですが、2017年2月の血液検査結果では炎症は無いに等しい数値でリンパ球値も29.3%前回の22.8%より少し上がりました。また冷え症がなくなりました。赤血球数値も432とようやく基準値に入りました。

2017年3月、仕事も再開され、体重は55kgになりました。漢方煎じも慣れ、じっくり煎じて濃い目にすると効果が高い事に身を以て理解して頂きました。下痢症状に悩まされた日々も過ぎ、痔瘻も安定してきて便の状態も普通便寄りに戻りました。ウェルシュ菌を抑えた調理法を実践されているようです。日々、食事制限を実施されており、鶏胸肉メインで(皮はダシとして利用)、御坊と蒟蒻は不溶性食物繊維の塊の為避けたり、炒め油は一切使わず野菜の生食は避けたりされました。鮮度がよければ握り寿司やラーメンや焼きそば、などかん水や油脂やスパイスに注意しながらでも外食できていました。

クローン病を患ったことで、ストレスを溜めない無理のない適度な休息をもつ生活(安全な食事)を送ることが大切だと改めて実感されました。現在も普通の生活を送られているようで当院には通われておりません。

症例報告132例目

完治された病名1)クローン病

患者:21歳、女性

2011年秋頃、16歳で発症され、母親はインターネットでいろんな人の闘病ブログなどで情報を集め、その時には松本漢方クリニックを見つけていたのですが、その頃は西洋医学が当たり前と思い込んでいたことや、ネットの中でも賛否両論があるのを見て躊躇され、結局標準医療を選びました。1ヵ月の入院中にステロイドを約3週間使用され、エレンタールとペンタサ、アザニン(免疫抑制剤)、ビオスリー(整腸剤)、食事療法を受けていました。しかし、発症4ヵ月目、ヒュミラを始めて5回で効かなくなり、レミケードに変更されました。そして5回目から倍量を投与され、6回目投与後1ヵ月でCRP10.12に上がってしまいレミケードを中止されました。

そして標準治療を受けて1年経過後、治療法に疑念を抱き代替療法を模索され、あいうべ体操や爪もみの病院へ行きましたが、娘さんはあいうべ体操をせず、また少し怪しかったため1ヵ月でやめられました。

岡山にある漢方薬局での漢方治療を受けました。4ヵ月治療を続け、クラススイッチらしき湿疹が一瞬だけ起こり、リバウンド症状らしきものが現れましたがそのリバウンドの対処ができず治療を断念され、発症から1年8ヵ月後、松本漢方クリニックで治療を開始されたのです。

松本漢方クリニック初診日に採血した血液検査の結果は、惨憺たるものでした。赤血球からの項目はマイナスが続き、白血球は112と多く、IgGが2128、CRPが6.89になっていました。血沈が85もありました。相当きついリバウンドが来ることを覚悟するように患者さんと母親に言いました。

リバウンドが起き始めると、断痢湯(下痢止め)を飲んでも下痢は全然治まらず、熱が39度近く出る日が続き、学校も何日も休まれました。すねの「結節性紅斑」は靴が入らなくなるほど膝から下の足がパンパンに腫れ上がり、歩行が困難な状態になりました。娘さんのリバウンドは、顔は青白く、体がひゅーっと小さくなってしまい、腹痛がやんでも、熱が引いても、膝を抱え、難民のように痩せた姿になり、今までにない酷い状態で、母親は涙が出てしまったほどでした。高3のリバウンドは発熱、腹痛、血便、倦怠感、頭痛、痔瘻、結節性紅斑など、約1年間続きました。38度くらいの熱は下がったり上がったり、半年くらい続きました。寝たきりのような状態が2ヵ月くらいあり、高3で63日欠席していましたが、ぎりぎりで卒業できました。

そこからガクッと痩せてしまい体力がかなり低下してしまいまいた。IVHをするために腕にCVポートを埋め込み、4ヵ月間、食事もしながら、中心静脈高濃度栄養剤の点滴を受けました。(1日1パック)貧血も改善し、アルブミンも若干増えました。元気になって冗談が言えるようにまでなりました。そして、全身に湿疹が出てきました。すぐに消えてしまいましたが、2度ほど同じことが繰り返し起こりました。クラススイッチによりIgEで対処したことでアレルギー反応を起こったのです。それに伴い、お腹の痛みも減り、下痢が軟便になっていきました。

そして大学入学の夢に向かって勉強するため、予備校に通いだしました。それまで毎日使っていたCVポートは徐々に間隔をあけて使わなくなっていきました。1ヵ月に1度、体内に挿入されているカテーテルにヘパリンという血液が固まらないための保存液のようなものを入れていました。ところが、久しぶりに栄養剤の点滴をすると、急な寒気が起き、その次に40度の高熱が起こりました。CVポートから採血をするだけでも同じような高熱が出たため、CVポートそのものに原因があるだろうということで抜去することにしました。

ところが、抜去後にまたしても39度、40度の高熱が1週間も続きました。インフルエンザでもなく、CVポート内の感染はなかったとのことです。免疫がCVポートという異物に対して攻撃をしたのか、抜くときに静脈を傷つけたということだったのか、わかりません。しかし、その高熱のあと、娘さんは大変元気になり、普通便が続きました。本人はクローン病自体が治ったのではないか、というくらいに元気になり半年予備校に通った後、国立大学に無事合格されました。

2016年大学2年の8月に高熱が続き41度まで出ました。熱中症ではないかと点滴を受け、いったん熱が下がるも、またすぐに上がり、4~5日発熱を繰り返した後、今度は肝臓付近を痛がりました。胆石や胆管の炎症かと思い、専門の病院で見てもらいました。胆石はなく、肝臓に白いモヤがあちこちにありましたが、はっきりしたことがわからないとのことでした。しかし敗血症のような数値でもなく、重篤な状態ではないと診断されてほっとされました。クローン病との関連があるかもしれないのでこれ以上はここでは判断できないと言われ診断が終わりました。CTの画像から肝臓に浮腫、胆管に軽度の炎症、大腸にも浮腫があり炎症が起きているとのことでした。

その後、松本漢方クリニックへも相談されました。高熱の原因は肝臓にヘルペスが入り込んで肝臓で悪さをしているので、「治打撲一方湯(じだぼくいっぽうとう)」とアシクロビル(抗ヘルペス剤)を処方しました。電話を受けた際にはもう熱は下がっていたので、すでに娘さん自分の免疫で治した後のようでしたが、薬が変わってからずいぶん症状が安定していきました。

2016年9月中頃、大学生として青春を謳歌されていましたが、ときどき下痢、血便、貧血、CRPも約3ありました。まだまだリンパ球は少ないので、ストレスをなるべく少なくして日々を過ごしていけるようにされました。

今でも何でも食べて、ときどき下痢を起こすこともあるようですが安定して日々を過ごせているようです。

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