症例報告21例目
治した病名:1)関節リウマチ、2)アレルギー性鼻炎
ご夫婦で膠原病にかかっていましたが、当院で治療を行って二人とも完治されました。
患者:当時69歳、女性
2007年の冬から春にかけて、花粉症(アレルギー性鼻炎)により、プールから帰ると、鼻水がいっぱい出て、両方の鼻がふさがれ、一晩中眠れなくなりました。また風邪も引き易くなっていました。そのうちに、ペットボトルの蓋が開けられなくなったり、ボールペンが握れなくなったりされました。丁度その頃、英会話の勉強を始めて、スペルをよく書いていたので腱鞘炎かなと軽く考えていたそうです。次に足の裏が痛くなり、階段の上り下りがスムーズに行かなくなったりされました。もともと足裏は魚の目が出来ていたので、そのせいかと思い、皮膚科へ行って削ってもらいました。しかし、未だ変な感覚があったので整形外科へ行ってレントゲンを取られましたが、異常無しとのことでした。
そして数日後の朝、右小指の第2関節がプクッと赤く腫れ、痛みで目が覚めました。患者さんは普段からインターネットをよく見ている方で、リウマチの事を知っていたため、5月23日急いで整形外科へ行って血液検査をしたところ、プラス1、陽性と出ました。当初、患者さんは今までの体の不調がリウマチと病名をはっきりされた事でホッとされました。また、現代は医学が進んでいるのでどんな病気も治ってしまうものだと簡単に考えていました。
3ヵ月後に再度、血液検査をして様子を見ることになりましたが、知人や周りの人にリウマチにかかったことを話すと、車椅子生活をしているとか、手足の指が曲がって大変な人がいるとか、リウマチで何年も入院しているとか、それはそれは大変な話ばかり聞かされました。
毎日朝から晩までインターネットでリウマチについて検索するも悲惨なページばかりで、「とんでもない病気にかかってしまったものだ。だけど、落ち着け!落ち着け!」と自分に言い聞かせて、インターネットを一生懸命検索していくと、当院のホームページに辿り着きました。「リウマチは完治する、ステロイドは使わない」と赤い文字で書かれた理論や、当時掲載していた患者さんの闘病手記を朝から晩までパソコンの前に座りっぱなしで読み漁ったそうです。
患者さんは、2000年に家のリフォームを機に顔にアトピーが出た際、当時診察を受けた医師からステロイドの怖さを知らされ、脱ステをしたつもりでしたが、2001年に膣炎を起こし婦人科でステロイドを処方され服用し、再び脱ステをされた経験があります。この時は顔中ボツボツで真っ赤になり、ご主人曰くお岩さんみたいだったとのことでした。それ以来、ステロイドにはかなり神経質になっていたのです。しかし他の皮膚科や病院で「ステロイドは嫌だ」と患者さんが言っても「これは大丈夫だから」と医師に言われ、無知な患者さんにステロイドを使用させていたのです。
当時、エステの仕事を辞めて、パソコンのインストラクターの資格を取得して講師を務め、米国在住の息子たちの就職と結婚、父親の介護と相続、ご主人の入院等があり、後にリウマチの症状が現れてきたのでした。本来はアトピーが出るべきところ、ストレスの為に自らの副腎皮質ホルモンを出し続け、膠原病になってしまったのです。
私の理論は難しいのですが、何度も何度も読んで、納得でき、6月10日から患者自身で足の裏にお灸をし始め、待ちに待った7月1日に当院へ診察にこられました。
遠方だったため心細そうにされていたので私は余談話などをしてリラックスしてもらってから診察を行いました。またご主人も時々、手足の関節が痛むと言っていたので、一緒に診ました。後日に血液検査の結果、ご主人は間質性肺炎であることがわかりました。関節リウマチに効く漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を処方し、何かあればすぐ連絡ができるように私の個人の携帯電話を教えて診察を終えました。
7月5日から治療を開始し、初めて漢方を飲んだ時は全身血が駆け巡っているような感じだったとのことです。2週間位で足の浮腫みが大分引き、つま先立ちができるようになり、7月13日からアトピーが出始め、8月16日頃からお腹に派手にアトピーが出てきました。その後小指、膝、肩が痛かったり、目が痒かったり、色々少しずつ症状が出てきました。しかし、手記で見るような凄いリバウンドも無く、普段の生活、ストレッチ、プールや家庭菜園も中断する事も無く続けられました。当時掲載されていた患者さんの手記を読みながら、自分の症状の軽さに感謝しながら、畑で働いたりしていました。当院に受診する前だと少し張り切りすぎると、足が腫れたり、痛みも出たものですが、それも前より少なくなったようです。患者さんは「この調子なら早く治る」と楽観されていました。
しかし、初診から5年が経過した2013年の5月から8月にかけて、両足の甲と左手首に特にひどいアトピーが現れました。しかし、身体の調子が良かったためクラススイッチが起こって長年のリウマチも治ると思い、2014年4月から両足首に重りを付けて自転車に乗ったり、ウォーキングをしたりして体を鍛えようと無理をしてしまいました。そして逆に足首に負担をかけてしまいました。
2015年1月、右足首が腫れ、歩行も困難になってしまいました。お灸の頻度を増やしてもらい、抗ヘルペス薬も症状に合わせ、量を変えて飲んでもらうようにし指導されました。
以前からしばしば鼻の頭にニキビのような赤いブツブツができることがあり悩みの種になっていましたが、4月末には鼻の頭だけでなく顔や首、デコルテが痒くなり、真っ赤になりました。顔が歪み、人相も完全に変わってしまうほどでした。患者さんはあまりの変わりように大変ショックを受けましたが、「これでやっと人並みに大きなクラススイッチの症状が来たのだ」と納得もされていました。
外出もできず、ゴミ出し、買い物等をご主人に任せるようになりました。私の論文や手記を読むこと、さらに自分の症状を詳細に観察して、論文や手記に書かれている症状と照らし合わせる事が、大きな日課となっていました。この頃は相当なストレスを受けていたためか、これまで気にならなかった白髪が急に増えてしまいました。
私は、以前からしばしば鼻の頭にニキビのような赤いブツブツができることがあり悩みの種になっていましたが、4月末には鼻の頭だけでなく顔や首、デコルテが痒くなり、真っ赤になりました。顔が歪み、人相も完全に変わってしまいました。鏡を見たときは「これが本当に自分の顔?」と、大変ショックを受けたほどです。しかし、「これでやっと自分にも人並みに大きなクラススイッチの症状が来たのだ」と、変に納得もしました。
8ヶ月が経過した12月頃、顔の輪郭はほぼ元に戻りましたが、首はかなりシワシワになってしまいました。しかしいずれは強い肌に生まれ変わり、苦しんだ分、喜びも大きくなるはずと前向きに楽しんでおられました。
右足首は未だ腫れていましたが、幸いなことに毎日30分散歩出来る程度に良くなりました。後にご主人と約30分のウォーキングを継続出来るようになりました。しかし、ウォーキングも患者さんの性格上、つい油断してやり過ぎる傾向があるので気を付けなければいけませんでした。
リウマチに罹る前は、頻繁に鼻が詰まり、喉が痛くなることが多く、睡眠が十分に取れなかったようですが、リウマチ発症以降いつの間にか、これらの症状が治まっていたそうです。昔は虚弱体質だと勝手に思い込んでいたのが、自分自身の無知や不勉強からくる錯覚だったと理解されました。ご主人も殆ど、関節が痛む事は無いそうですが、湿疹は派手によく出るようです。
しかしながら、リウマチに罹ったことでリウマチの怖さを知り、パソコンを勉強して、インターネットを知り、当院に辿り着き、ご夫婦共々、治療を受けて健康を手に入れました。世の中は誠に皮肉なものであります。諺に言う「万事塞翁が馬」とはこのことです。患者さんは今までの自分を180度変えられたことに関しては、まさに「リウマチに感謝」という気持ちを持てたそうです。
二人の息子さんがおられますが、米国で働いており、結婚もされているのでなかなか帰国することができません。なので、ご夫婦の健康は、ご自身で守るしかないとのことです。今では当院で治療を受けて、リウマチになる前の身体より遥かに健康的になり、ご夫婦とも完治され当院には通っておらず、食生活を無理のない範囲で徹底し、水泳やウォーキングもむりのないように身体を鍛え、頭を使い、楽しい日々を送られています。
ご主人の症例報告はこちらですので、良かったら読んで下さい!