ガン コラム なぜシリーズ

何故癌細胞は不死化するのでしょうか?更新2024.11.12

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何故癌細胞は不死化するのでしょうか?癌細胞が不死化するのはテロメラーゼという酵素とテロメアとは全く関係がないことを論証しましょう。

癌細胞は、テロメラーゼという酵素の働きによってテロメアが安定に維持されているため、無限に分裂することができ、不死化していますと言われますが嘘です。テロメラーゼはテロメア合成酵素と呼ばれ、がん細胞ではたいていテロメラーゼは活性化しています。嘘です。がん細胞ではたいてい活性化している分の中の「たいてい」という表現はどんな意味で書かれたのでしょうか?例外があるわけはないでしょうに。すべての癌細胞は「必ず」不死化しています。正常な細胞は細胞分裂の回数に制限がありますが、がん細胞はテロメラーゼによって細胞不死化能と呼ばれる能力を持ち、無制限に細胞分裂を繰り返すことができます。この癌細胞の不死化能はテロメラーゼによって与えられた能力ではないのです。

がんは、細胞の遺伝子に癌ウイルスであるherpesウイルスによってがん関連遺伝子が変異が生じることによって発生したのであって、遺伝子に傷が付く原因としては、加齢やたばこ、食生活などの生活習慣や環境要因などですと言われていますがこれも嘘です。正常な細胞には遺伝子の傷を修復する仕組みがありますが、と言われますが正しくは「DNA」の損傷を修復できますが遺伝子の傷を修復することはできないのです。何故ならば「DNA」が即「遺伝子」ではないからです。しかも「DNA」の損傷と修復ついてはいろいろ研究されていますがうまくいかないと遺伝情報が書き換わってしまうことがありますと逃げていますが間違いだからです。更に加齢やたばこ、食生活などの生活習慣や環境要因などがどのように正常なゲノムの癌原遺伝子のDNAに配列に突然変異を起こして癌化させるのかについては一切書かれていないのです。

一切書かれていないのは何故でしょうか?それは「DNA」と「遺伝子」との間に超えられない深淵があるからです。というのは「DNA」の配列と「遺伝子」が蛋白を決定しているのはすべて偶然でありかつその正しい「DNA」の配列が変異したのも偶然なのです。

従って世界中のすべての癌学者が認めるように「癌の発生は正常な癌原遺伝子が癌化させられ異常な蛋白質が癌の原因である。」という真実は正しいのですが「DNA」の配列が変異して偶然に癌が生じるだけではなくあらゆる偶然によって生じる遺伝子配列の変異によって生じる遺伝子形質転換病(遺伝子病)はすべて偶然なのです。

それでは現代の遺伝子の変異に関わる偶然はどのようにかつ何が遺伝子の変異を起こしたのでしょうか?言わずと知れた「herpesウイルス」なのです。herpesについてはここを読んでください。外界から偶然に人体に感染して細胞のゲノムに潜伏している間に自分のゲノムを「DNA」2本鎖に組み込み部位特異的組み換えという組み換えを気まぐれに偶然に起こして細胞の形質転換をおこしてしまうのです。しかもこの気まぐれなherpesによる偶然の遺伝子の形質転換は癌原遺伝子のみならずあらゆる遺伝子に起こしてしまうのです。この変異こそ偶然の突然変異でありこれがあらゆる遺伝子病のきっかけとなり最終的には長い時間をかけた生命の遺伝子の進化につながるのです。

アトポーシスの仕組みと癌細胞の不死化とは真逆のことなのです。アトポーシスとp53とは反対の仕事をします。何故腫瘍は良性腫瘍と悪性腫瘍の二つが生まれるのでしょうか?

アポトーシスに関係する蛋白質を4つに分けてアポトーシスとは何かを十分に理解しましょう。その4つとは①アポトーシス誘導因子②カスパーゼ酵素蛋白質③Bclファミリー蛋白質④シトクロムcの4つです。

アポトーシスに関係する4つのタンパク質。

一番目のアポトーシス誘導因子については。

①Fasリガンドは、細胞傷害性Tリンパ球やNK細胞の表面に埋め込まれたタンパク質です。このFasリガンドと接触した細胞にアポ トーシスを誘導します。

②Fas受容体は細胞表面にある受容体で,Fasリガンドと結合するとアポトーシスのシグナルを細胞内に出します。

③生存因子受容体は生存因子であるEGF,FGF,NGFなどの増殖・成長因子 結合するとアポ トーシスを阻害するシグナルを出す。EGFは, EGF(上皮成長因子)とは、人間の体内で生成されるタンパク質の一種で、肌の表FGFとは, FGF(Fibroblast Growth Factor)とは、線維芽細胞増殖因子と呼ばれる人体で作られるたんぱく質の一種でNGFとはNGF(Nerve Growth Factor)とは、神経成長因子を意味するタンパク質です。神経細胞の成長や分化、維持、修復、機能回復などを促進する働きがあります。

NGFの働きには、次のようなものがあります。神経軸索の伸長を促進する。神経伝達物質の合成を促進する。末梢神経系では、交感神経細胞や脊髄感覚ニューロンの生存や成長を促進する。中枢神経系では、前脳基底核のコリン作動性神経細胞の生存や分化を促進する生存因子(survival factor)とは、動物細胞が生存するために他細胞から受けるシグナルのことです。前脳基底核とは、前頭葉底面の後端に位置する神経核の集まりで、記憶や睡眠に重要な役割を果たしています。

生存因子受容体には、上皮細胞の生存や増殖、再生に重要な役割を持つMet受容体などがあります。Met受容体のMetは、英語で「mesenchymal-epithelial transition factor」の略で、間葉上皮転換因子を意味します。

Met受容体は、肝細胞増殖因子(HGF)をリガンドとする受容体型チロシンキナーゼで、細胞の成長、増殖、生存に関与しています。主に上皮細胞で高発現し、上皮細胞の生存、増殖、再生において重要な役割を果たします。

また、Met遺伝子は、様々な癌で見つかる遺伝子異常で、主に非小細胞肺がんに関連しています。近年、この遺伝子異常を発見する技術と、この遺伝子異常に対する薬剤の開発が進んでおり、保険適応となった薬剤もあります。生存因子受容体には、上皮細胞の生存や増殖、再生に重要な役割を持つMet受容体などがあります。MET受容体は、細胞膜を貫通するタンパク質で、肝細胞増殖因子(HGF)に対する受容体です。受容体チロシンキナーゼファミリーのメンバーで、がん原遺伝子METの産物をコードしています。

受容体は、構造によってイオンチャネル内蔵型、Gタンパク質結合型、チロシンキナーゼ関連型の3タイプに分類されます。

また、細胞死受容体という受容体も存在し、特定のリガンドによって開始されるアポトーシスシグナルを伝達し、アポトーシスにおいて中心的役割を果たします。 

受容体とは、生物の体内で外界や体内からの刺激を受け取る構造や、その構造を構成するタンパク質、分子などを指します。細胞膜に存在する受容体や、細胞質や核内に存在する受容体などがあります。

受容体とシグナル伝達について、細胞膜受容体と細胞増殖因子の例を挙げてみましょう。

細胞膜受容体:細胞膜上に存在し、ホルモンや神経伝達物質などのシグナル分子と結合して、細胞の内側に向けて新しい情報を送り込みます。

細胞増殖因子:細胞表面にある受容体に結合すると、受容体から発せられたシグナルが細胞質を通して核に伝えられ、細胞増殖に必要な遺伝子の発現が誘導されます。

また、細胞死受容体という受容体も存在し、特定のリガンドによって開始されるアポトーシスシグナルを伝達し、アポトーシスにおいて中心的役割を果たします。

生物が生存を維持するには、細胞の生死が適切に制御される必要があります。細胞の生存を支える因子として、神経細胞生存因子(神経細胞成長因子で英語でNGF)などが存在します。 

また、細胞の品質管理機構としてアポトーシスという仕組みがあり、不要な細胞や危険な細胞を除去する役割を担っています。アポトーシスは、細胞恒常性を維持し、癌などの病気の発症を防ぐ重要なメカニズムです。

④p53はDNA損傷に反応 してアポトーシスのシグナルを出す。p53は遺伝子そのものの損傷でアポトーシスのシグナルを出すわけではないのです。p53は、癌抑制遺伝子として知られる転写因子で、細胞のストレスに反応してさまざまな役割を果たします。p53の役割は細胞周期を停止させ、過剰な増殖を防ぐ。DNAの損傷を修復する。アポトーシスと呼ばれる細胞死プログラムを活性化し、がん細胞を根絶する。p53は、ヒトの癌において最も高頻度に変異が認められる遺伝子です。多くのヒトがん患者で癌細胞増殖抑制機能が喪失しています。

p53遺伝子の変異に対して作られる抗p53抗体とは、変異した癌抑制遺伝子p53の産物である変異したp53蛋白に対する自己抗体なのですがこの抗体を自己抗体というのは問題です。何故ならば自己の免役は自己の成分に対して自己免疫抗体は絶対に作れないからです。自己免疫疾患ないことを知りたい人はここを読んでください。しかしherpesによって変異させられた遺伝子が作る蛋白質も免疫が異物と認識するかどうか問題は誰も解決していません。もし変性した遺伝子が作り出した自分の変性した蛋白質を敵として認識するとすれば変異した自己の蛋白質を異物として癌細胞の細胞膜に呈示できるので癌細胞もキラーT細胞が簡単に殺し切ることができるはずですがそんな話は聞いたことがありません。いずれこの難問も私が答えを出して見せます。乞うご期待!!!!変異した癌抑制遺伝子p53の産物である変異したp53タンパク質に抗体は作られ、の抗体は「抗p53抗体」と呼ばれ、変異したp53遺伝子の産生に伴って作られますといわれていますが、真偽は未定です。

p53はがん抑制遺伝子として知られており、正常な細胞を守る司令塔のような役割を担っています。p53遺伝子が変異すると、p53タンパク質が機能を失い、がん発生の原因となります。

抗p53抗体は、遺伝子変異を起こしたp53タンパク質が細胞核内に蓄積されることで産生されます。従来の腫瘍マーカーでは診断が難しかった早期の食道がん、大腸がん、乳がんでの検出が報告されており、その有用性が示唆されていますが本当でしょうか?変異した癌抑制遺伝子p53の産物である変異したp53タンパク質に抗体は作られ、この抗体は「抗p53抗体」と呼ばれ、変異したp53遺伝子の産生に伴って作られるといわれています。

p53はがん抑制遺伝子として知られており、正常な細胞を守る司令塔のような役割を担っています。p53遺伝子が変異すると、p53タンパク質が機能を失い、がん発生の原因となる二つの癌関連遺伝子の一つである癌増殖抑制遺伝子なのでこの遺伝子が変異してしまうと癌他の正常な人と比べて癌になりやすくなるのです。



抗p53抗体は、遺伝子変異を起こしたp53タンパク質が細胞核内に蓄積されていきます。従来の腫瘍マーカーでは診断が難しかった早期の食道がん、大腸がん、乳がんでの検出が報告されており、その有用性が示唆されます。悪性腫瘍でp53遺伝子の変異が起きている場合に出現することがあり、信頼できる 腫瘍マーカーとして利用することができます。悪性腫瘍に対する感度はそれほど高くないのですが、特異性が高く、また、早期の悪性腫瘍でも陽性になることがある。特異性が高いとは、検査が陽性であればその病気を持っている確率が非常に高いことを意味します。病気の有無を調べる検査では、特異度とは病気でない人を検出する力を示す値です。一方、感度は病気の人を検出する力を示す値で、特異度と感度の両方の値が高いほど良い検査なのです。たとえば、新型コロナウイルスのPCR検査は、感度が30-70%程度、特異度がほぼ100%でした。

また、抗体においても特異性という概念があり、1つの抗体は特定の抗原しか認識できないことを指します。抗体の量を測定する「P53抗体」という検査があります。他の腫瘍マーカーでは異常値を示さないごく初期のがんステージから高い数値を示す特性があるため、早期がんを見つけることができます。p53抗体は、がん抑制遺伝子であるp53遺伝子の変異に対して作られる抗体を測定する腫瘍マーカーです。がんの早期発見や治療効果の判定、術後の経過判定などに使用されます。p53遺伝子は17染色体短腕に位置し、DNA修復や細胞周期の調節などに働いています。p53遺伝子が変異すると発がんリスクが高まります。p53抗体は、変異したp53遺伝子による蛋白の産生にともなってその蛋白質に対して作られる抗体です。

二つ目はカスパーゼ(caspase)という酵素蛋白質について。

カスパーゼ(Caspase)は、細胞死や炎症などのプロセスにおいて中心的な役割を果たすタンパク質分解酵素です。アポトーシス(プログラムされた細胞死)における死刑執行人とも呼ばれ、細胞内の重要なタンパク質を粉砕することで細胞死を実行しますが他の細胞には迷惑をかけないのです。

カスパーゼは多細胞生物に広く保存されており、恒常性の維持に重要な役割を果たします。また、細胞移動や細胞の運命決定、精子の成熟や神経軸索の刈り込みなど、細胞死に関わらない生理機能も持っています。

哺乳類のカスパーゼは、機能的に細胞死を誘導型カスパーゼ(Caspase-2、8、9、10)と死刑を実行する実行型カスパーゼ(Caspase-3、6、7)に分類されます。何故、カスパーゼ酵素という名前が付けられたんでしょうか?カスパーゼ酵素の活性部位に硫黄を側鎖として持つシスティン(cystein)があり、細胞死をもたらす標的蛋白質の酸性の側鎖を持つアスパラギン酸(aspartate)のところを切る酵素であるのでシスティンの(c)とアスパラギン酸の(asp)から(c)と(asp)をくっ付けてcとaspでc-aspとなりcaspに酵素のaseを加えてCaspase(カスパーゼ)となったのです。カスパーゼは普段は活性のないプロカスパーゼですがミトコンドリアから放出されたシトクロームcに反応して初めて活性化したカスパーゼは別のカスパーゼを切断してさらに別のカスパーゼを切断する連鎖反応が起こって最終的には細胞全体が分解してしまう反応が起こるのです。

それではミトコンドリアから出てきたどのようにしてシトクロムcの流出はどのようにしてBcl-2ファミリータンパク質に調節されているのでしょうか?シトクロムcの本来の仕事はミトコンドリア内膜に埋め込まれたプロトンをマトリックスからプロトンを汲み出すポンプの間で電子を運ぶのが本来の仕事です。アポトーシスではこのシトクロムcがミトコンドリアの外膜を通り越して細胞質に出てきます。細胞質に出てきたシトクロムcは細胞質にあるApaf-1と結合してカスパーゼ切断の連鎖反応を誘発するのです。このシトクロムcの流出を調節しているのがミトコンドリアの外膜にいるBcl-2ファミリータンパク質なのです。Bcl-2ファミリータンパク質には4種類あり流出を抑える2種類のBcl-2とBcl-XLと流出2種類の流出を促すBcl-XSとBAXがあります。この四者の相対的な力関係でシトクロムcの流出が調節されているのです。さらにFas受容体からくるアポトーシスシグナルもDNA損傷からくるアポトーシスシグナルも更に生存因子の欠如からくるアポトーシスシグナルの3つとも最終的にはBcl-2ファミリータンパク質の流出を抑える2種類のBcl-2とBcl-XLと流出2種類の流出を促すBcl-XSとBAXのいずれかに作用することによってアポトーシスを誘導するのです。

実は「ミトコンドリアからシトクロムc」の経路を経由しないアポトーシスもあるのです。Fasリガンドや腫瘍壊死因子(TNF)のシグナルはカスパーゼ8→カスパーゼ3と伝わって直後にアポトーシスを誘導することがあるのです。

更に、切断されると活性化し,標的となるタンパク質 (別のカスパーゼ)を 切断する性質をもつプロテアーゼです。

①カスパーゼ9はミトコンドリアから放出されたシトクロムcに反応して最初に切断され活性化されるカスパーゼです。活性化されたカスパーゼ9が連鎖反応を起こして次々と他の仲間のプロカスパーゼを活性化して最終的にはその細胞はアポトーシスを起こして分解して他の細胞に迷惑をかけずに食細胞に美しく食われて死んでしまうのです。アポトーシスを起こす細胞膜ではふだんはししつにじゅうそうの内側にあるホスファチジルセリンというリン脂質が反転して外側に露出して姉妹これを食細胞が見つけて貪食して跡形もなく処理してくれるのです。

②カスパーゼ3はカスパーゼ9またはカスパーゼ8によって切断され活性化するカスパーゼです。活性化すべき複数の標的を切断 してアポトーシスを引き起こします。

③カスパーゼ8はFas受容体からのシグナルを受けてBidタンパク質を切断する。カ スパーゼ3に直接作用することもある。Bcl-2ファミリータンパク質であるBidタンパク質(BH3 interacting domain death antagonist)です。

三つ目のBcl–2ファミリータンパク質について。

Bcl-2(B- cell CLL/1ymphoma 2)は 当初がん原遺伝子として見つかった。

ミトコンドリア外膜のタンパク質で,外膜からのシトクロムcの 放出を抑制または促進したりします。

①Bcl-2とBcl-XLはシトクロムcの放出を抑制→アポトーシスを阻害するのでBcl-2とBcl-XLは生存因子なのです。

② BAXとBcl-XS はシトクロムcの 放出を促進→アポトーシスを誘導します。

③Bid(BH3 interacthg domain death altagomst)はカスパーゼ8で切断→ ミトコンドリアに移行→シトクロムcの 放出を促進→アポトーシスを誘導します。

④ Bad(Bcl-2-antagonist of cell death)はBcl-2を阻害→シトクロムcの放出を促進→アポ トーシスを誘導します。生存因子からのシグナルでBadは不活性化されるとアポトーシスは起こらないのです。生存因子とは生存因子(survival factor)とは、動物細胞が生存するために他細胞から受けるシグナルのことです。Bc1-2はアポトーシスに対する生存因子であるのでBcl-2を阻害するBadは不活性化されるとアポトーシスは起こらないのです。アポトーシスを起こす物質はすべて生存因子の敵です。bcl-2は、アポトーシスの抑制因子である生存因子の一つなのです。<①のBcl-2とBcl-XLはシトクロムcの放出を抑制するのでアポ トーシスを阻害しますので、Bcl-2とBcl-XLは生存因子なのです。不死化した癌細胞は生存因子で生き続けているのです。生存因子が死なないように送る続けるシグナルを生存シグナルといいます。生存シグナルとは、細胞や生体において生存に不可欠なシグナル伝達や細胞内シグナル、細胞外基質への接着、サイトカインなどです。アポトーシスの死のシグナルとは真逆のシグナルです。しかも生存因子がある限りBadを抑えることができます。生存因子とは(survival factor)とは、動物細胞が生存するために他細胞から受けるシグナルのことです。Bc1-2はアポトーシスに対する生存因子であるのでBcl-2を阻害するBadは不活性化されるとアポトーシスは絶対に起こらないのです。アポトーシスを起こす物質はすべて生存因子の敵です。bcl-2は、アポトーシスの抑制因子である極めて重要な生存因子の一つなのです。

ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)→プロテインキナーゼB (Akt)→ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)はPI3K→Akt→mTOR経路とも呼ばれ、広範な正常細胞機能に必要とされる主要なシグナル伝達経路でアポトーシスを起こすBcl-2を抑える働きがあります。何故ならば、Bcl-2はシトクロムcの放出を促す働きがあるからです。ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3キナーゼ)とはホスファチジルイノシトールの3位水酸基をリン酸化するキナーゼの総称です。プロテインキナーゼB(PKB)とは何でしょうか?別名にAkt(アクト)があります。Akt(アクト)の正式名称は、AKT serine/threonine kinase 1(AKTセリン/スレオニンキナーゼ1)です。また、プロテインキナーゼBとも呼ばれます。セリン/スレオニンをリン酸化するキナーゼです。全プロテインキナーゼの約80%を占め、細胞内の多彩なシグナル伝達に関与しています。

Akt(プロテインキナーゼB)は、セリン/スレオニンキナーゼの一種で、シグナル伝達ネットワークの中心的存在として、タンパク質の合成や増殖、生存などの細胞プロセスに関与しています。セリン/スレオニンキナーゼのキナーゼ はリン酸化酵素とも呼ばれ、ATPなどに含まれる「リン酸基」を特定の化合物に転移し、リン酸化合物を生じる反応を触媒する酵素の総称です。特にタンパク質をリン酸化するキナーゼをプロテインキナーゼと呼び、タンパク質の重要な翻訳後修飾の一つを担っています。リン酸化によるタンパク質活性の制御は細胞において、タンパク質を構成するアミノ酸の内、セリン、スレオニン、チロシンの側鎖がリン酸化の標的となります。これらの側鎖の水酸基(-OH)がリン酸基に置き換わるとタンパク質の立体構造が変化し、それに伴って活性も変化します。ヒトにはプロテインキナーゼをコードする遺伝子が518種類存在します。プロテインキナーゼはリン酸化するアミノ酸残基によってセリン/スレオニンキナーゼ (Serine/Threonine Kinase/STK)とチロシンキナーゼ (Tyrosine Kinase / TK) に大きく二つに分けることができます。

Akt経路(PI3K-Akt経路)は、ホルモンや成長因子、細胞外基質(ECM)の成分などのシグナルによって活性化されます。AktにはThr(スレオニン)308とSer(セリン)473という重要なリン酸化部位があり、PDK1やmTORC2によってリン酸化されます。Akt(アクト)の正式名称は、AKT serine/threonine kinase 1(AKTセリン/スレオニンキナーゼ1)です。また、プロテインキナーゼB(PKB)とも呼ばれます。

Aktは、セリン/スレオニンキナーゼの一種で、シグナル伝達ネットワークの中心的存在として、タンパク質の合成や増殖、生存などの細胞プロセスに関与しています。

成長因子はホスホイノシチド3-キナーゼとプロテインキナーゼB(PKB)の活性化を誘導し、ラパマイシンの標的のmTORの活性を増加させます。ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)とは、細胞のエネルギーや栄養状態、増殖因子刺激などの情報を統合して、細胞の成長や増殖、生存を制御するタンパク質リン酸化酵素です。mTORは、アミノ酸やグルコースなどの栄養源によって活性が制御されており、標的分子のリン酸化を通してタンパク質合成を調節します。また、増殖因子経路のシグナルを伝播する機能を持ち、細胞の成長や増殖、生存をサポートします。mTORは、がん細胞の増殖につながる細胞内のシグナル伝達に働き、これが活性化することでがん細胞の増殖が亢進します。そのため、mTORを標的とする創薬努力が成功を収めていますが一時的にmTORの働きを抑制しているだけで癌は絶対治りません。根本的な最高の治療はロイアルレイモンドライフ博士の「光癌療法」を復活させて癌ウイルスであるヘルペスを殺し切ることです。ロイアルレイモンドライフ博士についてはここを読んでください。

癌を生み出すのはヘルペスウイルスですからヘルペスを殺し切る新たな薬を創薬するか、ヘルペスに対して絶対的に免疫が付く効果的なワクチンを作るか、ヘルペスを増やさないゾビラックスやアシクロビルを用いてさらにストレスを減らして免疫を抑えないかであるかだけです。がんは本来ならば癌は死ぬ病気ではないのです。世界中の医者たちが免疫を抑える癌を直せない三大医療をやって患者の命を縮めて癌患者を殺しているだけです。近頃故近藤誠さんに口調が似てきたと言われだしました。なにも真似をしているわけでもないのですが。癌細胞は癌関連遺伝子をヘルペスが塩基の配列を変えてその結果変異遺伝子ができ変異蛋白を作らせたに過ぎないので変異蛋白自身は全く怖くはないのです。この世に人が作った変異した蛋白がひとを殺す根拠はどこにも絶対にないからです。ヘルペスが作らせた変異蛋白が問題ではなく無限に増えすぎるためにヘルペスが人体からすべての栄養素やエネルギーを奪い続けた結果癌患者は悪液質で餓死してしまうのです。

PI3K/Akt /mTOR経路は、この経路のいくつかのメディエーター(シグナル伝達物質)においてさまざまな発がん性変異および腫瘍抑制機能喪失につながる変異が起こるのもヘルペスウイルスは癌関連遺伝子の二種類の遺伝子を癌化させるだけではなく癌細胞が増殖するように促す他のメディエーター(シグナル伝達物質)を含めた様々な遺伝子を変異させたためにメディエーターの機能も異常になった結果に過ぎないのです。ヒトの癌ではこのPI3K/Akt /mTOR経路において最も活発に頻繁に活動が起こっているので癌が生じているのが解明介みされているのです。メディエーターの意味は医学で細胞間のシグナル伝達を行う物質、ケミカルメディエーター(Chemical mediator)のことで体内の代謝によって合成され、微量でも他の細胞や器官に作用して特定の反応を引き起こす物質を指し、伝達物質とも呼ばれます。

何故癌においてPI3K/Akt /mTOR経路において最も頻繁に活動が見られ癌が生じているのでしょうか?細胞外から加えられた活性酸素や放射能などが核DNAの損傷を引き起こして修復されずに長年にわたって蓄積されて癌になると言われていますがウソです。というのはこのように細胞外から加えられた異常な刺激は細胞のアトポーシスを促進させる誘因となりきちんと制御された一連の反応であるアトポーシスを起こすのです。アポトーシスが起きるには三つの誘因があります。一つ目の誘因にはこのような外部からの刺激によってアポトーシスを起こすものと二つ目の誘因は細胞表面のFas受容体にそのリガンドである FasLが結合するとアトポーシスをもたらします。Fas(別名Apo-1、D95、TNFRSF6)とは、腫瘍壊死因子(TNF)受容体スーパーファミリーに属する I 型膜貫通受容体です。胸腺細胞、活性化T細胞、肝細胞、心臓、腎臓などさまざまな細胞型や組織で発現しています。Fasと は、免疫の恒常性を維持するためにプログラム細胞死(アポトーシス)を媒介する細胞死受容体です。 Fas とそのリガンドである FasLとの相互作用により、カスパーゼ 8 が活性化され、その後カスパーゼ 8 がシグナルを送り、下流のエフェクターカスパーゼを介してアポトーシスが開始されます。

三つ目の誘因はアポトーシスを抑制している生存因子がなくなったときです。生存因子であるEGF(epidermal growth Factor,上皮成長因子)とFGF(Fibroblast Growth Factor,線維芽細胞成長因子)と、NGF(Nerve Growth Factor、神経成長因子)などの増殖・成長因子である生存因子と生存因子受容体と結合するとアポトーシスを阻害するシグナルを出すのです。成長因子は増殖因子とも言われ他の増殖因子には腫瘍増殖因子(TGF)、ケラチン細胞増殖因子(KGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インスリン様成長因子(IGF)があります。

腫瘍増殖因子(TGF)とは、細胞の働きを調節する分泌性タンパク質の一種であるサイトカインの一種で、細胞増殖や分化、細胞死を制御する機能を担っています。例外的な増殖因子には腫瘍増殖因子(TGF)があり、癌細胞の生存因子といえるのでアポトーシスをさせない不思議な腫瘍増殖因子(TGF)と言えます。特にTGF-β(トランスフォーミング増殖因子β)は、がんの悪性化の因子として注目されており、その作用は①上皮がん細胞の上皮間葉移行(EMT)を促進する。②癌を起こし永遠に増えていくヘルペスに栄養を与えるために腫瘍血管新生を促進する。③CAF(がん関連線維芽細胞)の形成を促進する。④制御性T細胞の分化誘導を促進する。④しかもTGF-βの作用は細胞によって異なり、上皮細胞や血管内皮細胞、リンパ球などの増殖は抑制しますが、線維芽細胞や平滑筋細胞などの増殖は促進します。

何故TGF-βの作用は狂っているようにみえるのでしょうか?この狂ったTGF-βについては以前に真剣に勉強したことがあったのですが結論としては癌の原因は細胞に感染したヘルペスウイルスが細胞に感染してその細胞のゲノムに自分のゲノムを組み込ませて細胞のゲノムを自由自在に組み替えて23500個の遺伝子をかえてしまったのです。たまたま組み替えた遺伝子が二種類の癌連遺伝子の癌原遺伝子と癌抑制遺伝子であれば一個の癌細胞の細胞が誕生となるだけです。ところが23500個の遺伝子には癌連遺伝子は500個はあるのですが残りの癌とは全くかかわりのない23000個の遺伝子も実は突然変異をヘルペスウイルスが変えて新しい病気を生み出す異常なタンパクを作り出して原因のわからない難病にならせることはヘルペスウイルスにはとってはいとも簡単なのです。というのはひとたび人の細胞に感染してしまえば一生、免疫で殺されることがないからです。しかも感染した人の免疫が下がり細胞が二個に分裂する時にヘルペスは似際しては何十、何百個の自分の子供であるビリオンを増やすことができるのです。

TGF( Transforming Growth Factor)とは何でしょうか?TGFはトランスフォーミング増殖因子,形質転換増殖因子,形質転換成長因子ともいう。腫瘍細胞から分泌され、TGFα,TGFβに大別される。αは,ペプチドで細胞増殖の促進などの活性がある。βは40種類以上が知られており,分子量12k〜15kのペプチドの二量体。上皮成長因子(上皮増殖因子)のグループに属し,上皮細胞の増殖抑制,創傷治癒の促進などの活性がある。自然に存在する多くの特色ある増殖因子の1つである。他の多数のシグナル経路と同様に組織発生、細胞分化、胚発育における極めて重要な役割を果たす。TGF-βファミリーにはTGF-βの3つのアイソフォーム(TGF-β1から3、ヒトではそれぞれTGFB1、TGFB2(英語版)、TGFB3(英語版)遺伝子にコードされる)や他の多くのシグナル伝達タンパク質が含まれる。TGF-βは全ての白血球系統の細胞で産生される。TGF-の発現の増加は多くのがんで悪性度と相関しており、その免疫抑制機能は間接的に腫瘍の成長に寄与するほか、腫瘍細胞ではTGF-βに対する増殖抑制応答のみが選択的に失われていることもある。

TGF受容体(TGFR)はマイトーゲン活性化タンパク(MAP)キナーゼファミリーの一部である。ホモまたはヘテロダイマーになる多くの異なるアイソフォームが存在している。TGFスーパーファミリーに同定されたリガンド数はその受容体の数より遥かに少なく、リガンドと受容体の相互作用の間は乱雑である。

ヒトではTGF-β1、TGF-β2、TGF-β3の3種類のアイソフォームが存在し、細胞増殖・分化を制御し、細胞死を促すことが知られているサイトカインです。哺乳類においてそのファミリー分子は約40種類報告されており、アクチビンもBMP もTGF-βスーパーファミリーに属しています。TGF-βの最も研究されている生物活性は、細胞増殖抑制作用です。がん細胞では、本本来正常なTGF-シグナル因子で細胞増殖抑制作用なのですがTGFシグナルに関与する分子が欠損しているためにTGF-βによる細胞増殖抑制作用をがん細胞はその作用を回避することによりがん細胞となる症例が多数報告されています。アクチビンは、下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されるのを促進するホルモンであり「卵胞刺激ホルモン分泌促進タンパク質」と呼ばれ、さまざまな生理活性を示し、赤血球分化、神経分化ならびに生殖細胞の成熟に関与することが見出され、発生初期段階から重要な働きをします。

BMP(bone morphogenetic protein)は、骨形成因子と訳されるサイトカインタンパク質の一群で、骨や軟骨の形成する因子です。神経系を含む組織や器官の発生、細胞死の誘導、細胞分化の制御など、様々な過程で重要な役割を果たし、BMPは、骨基質の中に含まれるタンパク質で、幹細胞から骨芽細胞を誘導する働きをもつ。BMPは、単球遊走能亢進、神経細胞分化、血管新生促進等の作用やアクチビンと同様に胎児期において様々な作用を及ぼしています。

TGF-βスーパーファミリーは、細胞膜上に存在する特異的な2型受容体に結合します。TGF-βと結合した2型受容体は、1型受容体と複合体を形成します。2型受容体は、細胞内領域にセリン・スレオニンキナーゼ活性を有しており、結合した1型受容体の細胞内GS領域をリン酸化します。細胞内GS領域とは、TGF-β Ⅰ型やTGF-β Ⅱ型の受容体にあるセリン・トレオニンキナーゼドメインを指します。

細胞内ドメインとは、細胞表面レセプターの細胞内部分で、細胞内蛋白をリン酸化するなどの反応を起こして細胞内にシグナルを伝達します。

TGF-β Ⅱ型受容体は、細胞内領域にセリン・スレオニンキナーゼ活性を有しており、結合した1型受容体の細胞内GS領域をリン酸化します。 1型受容体もセリン・スレオニンキナーゼ型受容体ですが、GS領域がリン酸化されて初めて活性型キナーゼとなり、細胞の中にシグナルを伝えることができるようになります。1型受容体キナーゼが活性化されると細胞内情報伝達分子であるR-SmadのC末端SXSのセリン残基をリン酸化します。このR-Smadは、TGF-βやアクチビンのシグナルを伝えるSmad2及びSmad3、BMPのシグナルを伝えるSmad1、Smad5、Smad8に分類され、R-Smadがリン酸化されるとCo-Smadと呼ばれるSmad4と結合することができるようになり、この複合体は、細胞質から核に移行します。核内でSmad複合体は、標的遺伝子の転写調節領域に存在するSBE(Smad binding element)に結合し、他の転写因子ならびに転写共役因子と共に標的遺伝子の発現を制御します。また、Smadには、I-SmadといってR-SmadやCo-Smadの働きを抑制する作用をもつものもあり、Smad6とSmad7が属しています。

TGF-β (Transforming growth factor-β)ファミリーは、多彩な機能を持つサイトカインで、その生理作用は細胞増殖、細胞死、細胞分化、免疫調節、細胞運動等多岐に及んでいます。そのため、TGF-βファミリーシグナルに関与する分子の遺伝子異常は、様々な疾患を引き起こします。

細胞増殖抑制作用をもつTGF-βシグナルの異常として最も着目されているのは、がん化との関係です。ご存知のようにがん化は、正常細胞の遺伝子に生じた何らかの異常によって、無秩序な細胞増殖が起こる病気です。大腸がんにおいて、TGF-β2型受容体、Smad2及びSmad4の変異が認められており、これらの変異によりTGF-βの細胞増殖抑制作用が伝わらないために細胞が無秩序な増殖をするからです。何故ならばヘルペスウイルスは癌関連遺伝子突然変異させて癌という病気になるだけでなく癌細胞がヘルペスによって増えれば増えるほどヘルペス自身が指数関数的に増殖します。人体のゲノムは30億対(60億個))のの塩基の配列によって構成されています。そのうちのたった1.2%の7.2億個の塩基だけが蛋白を指定する遺伝子に過ぎないのです。この遺伝子となるわずかな塩基の並びをエキソンというのです。残りの遺伝子に関わらない98.8%の塩基をイントロンといいます。ところがこのエキソンである7.2億の塩基の中に人体の蛋白質である約10万種類のすべての蛋白質の設計図になる遺伝子の数は全部で23500個あります。この23500個の遺伝子の内の200個~500個前後が現在では癌関連遺伝子とされています。すると23500個の遺伝子から500個の癌関連遺伝子を除けば残りの23000個の遺伝子が癌関連遺伝子ではない遺伝子が残ることになります。

ここで問題が出てきます。残りの23000個の遺伝子がヘルペスウイルスによって突然変異を起こされてしまうかという問題です。当然おきます。herpesはあらゆる細胞に感染して細胞の60億個の塩基の配列によって構成されている細胞染色体のゲノムに細胞の分裂に際して自分の15万個の塩基から成り立っている自分のゲノムを自由自在に組み込み細胞が分裂して2倍になるたびに何100倍もの数のゲノムを増やします。増えたゲノムを持っているヘルペスウイルスの子供である何百個以上ビリオンは再び細胞が死ぬまで利用しきるまで細胞のゲノムに自分のゲノムを組み込むことを繰り返します。これが可能なのは一個のヘルペスのゲノムはわずか15万個の塩基だけなので、細胞の60億個の塩基から成り立っているゲノムにやすやすと好きな配列に潜り込むことができるのです。しかもそのたびごとに細胞のゲノムの塩基の配列部位に自由自在に必然的に染色体のゲノムの塩基の配列を組み替えてしまうのです。細胞のゲノムに侵入するためには染色体を切断してゲノムも切断せざるを得ないから、その結果ゲノムの遺伝子部分も切断され遺伝子が組み換えられてしまい異常なたんぱく質が生まれてしまい原因不明の説明不可能な矛盾だらけの病気が生まれ間違った医学理論が生まれてしまうのは当たり前のことなのです。現代医学理論がすべて眉唾物のインチキな医学に堕落するのは「すべての病気はヘルペスが感染細胞の23500個の遺伝子を変異させてしまう」という真実を認めないからです。23500個の遺伝子を変異させてしまうことをヘルペスの「部位特異的遺伝子組み換え」というのです。一流の大学教授や研究者の論文には相反する事実が多くなりました。特に「制御する」ということ。

また、膵臓がんの50%にもSmad4の変異が認められており、TGF-βシグナルが細胞のがん化を未然に防いでいると考えられます。TGF-βシグナルの異常は、がん化以外の病態においても知られています。たとえば、過度のTGF-βシグナルによるコラーゲン蓄積が関与する強皮症や種々の線維症疾患、TGF-β受容体遺伝子(ALK1、エンドグリン)変異が認められる遺伝性出血性末梢血管拡張症、BMP2型受容体遺伝子異常による原発性肺高血圧症です。このようにTGF-βスーパーファミリーは、細胞の増殖・分化を制御し、生体の恒常性を維持する重要なサイトカインの一つで、その異常が様々な病気の進展に関っているものとして注目されています。

TGF-βの本来の正常な役割は何でしょうか?ヘルペスウイルスは免疫では絶対に殺せないことも知っているサイトカインと考えていました。だからこそ本格的な癌細胞には必ずヘルペスが感染していることを知っているのでTGF-βは細胞増殖抑制作用をもつTGF-βシグナルの異常として最も着目されているのは、がん化との関係なのです。がん化は、ヘルペスによって正常細胞の癌関連遺伝子遺伝子に生じた突然変異が、無秩序な細胞増殖が起こす病気です。大腸がんにおいて、おそらくヘルペスウイルスによってTGF-β2型受容体、Smad2及びSmad4の変異が起こってしまい、これらの変異によりTGF-βの細胞増殖抑制作用が伝わらないために細胞が無秩序な増殖をするのです。また、膵臓がんの50%にもSmad4の変異が認められており、正常なTGF-βシグナルが細胞のがん化を未然に防いでいると考えられます。TGF-βシグナルの異常は、がん化以外の病態においても知られています。たとえば、ヘルペスによって変異させられたために過度で強すぎるようになったTGF-βシグナルによるコラーゲン蓄積が関与する強皮症や種々の線維症疾患や、TGF-β受容体遺伝子(ALK1、エンドグリン)変異が認められる遺伝性出血性末梢血管拡張症や、BMP2型受容体遺伝子異常による原発性肺高血圧症などはヘルペスが感染した細胞のゲノムを突然変異させて以上にあげた病気を容器起こす変異蛋白を起こしたからです。Herpesウイルスはこの細胞の23,500個の遺伝子にある数百個の癌関連遺伝子のみならずそれ以外の様々な遺伝子を簡単に突然変異を起こして上記の難病を起こしてしまうのです。

このようにTGF-βスーパーファミリーは、細胞の増殖・分化を制御し、生体の恒常性を維持する重要なサイトカインの一つなのですが、TGF-βスーパーファミリーの多種類の遺伝子もいとも簡単に変えたしまうことができるのです。そのヘルペスが遺伝子に起こした異常が異常な遺伝子の発現によって様々な一生治らない難病が起こってしまうのです。

また、TGF-β発現の異常は全身性硬化症(SSc)における線維症の発症機序に関与しています。CAFとは医学においてCAFには、がん関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblast)と、乳がんの化学療法の名前(CAF療法)の2つの意味があります。一つ目のがん関連線維芽細胞(CAF)は、がん間質(がん細胞を支える組織)を構成する線維芽細胞です。がん細胞の増殖を促進する増殖因子を産生し、慢性炎症や免疫寛容の環境を作り出す役割を担っています。膵がんなどの難治がんでは、がん間質にCAFが増えるのです。

CAF療法は、乳がんに対する標準的な化学療法のひとつで、シクロフォスファミド(Cyclophosphamide)、メソトレキセート(Methotorexate)、5-FU(ファイブエフユー)の3つの抗がん剤を組み合わせて行われます。

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