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アセチルコリン(Acetyl-choline;Ach)は神経伝達物質として初めて発見されたのですが、アセチルコリン(Acetyl-choline;Ach)は、中枢神経で働く場合と末梢神経で働く場合で作用が異なります。以下に主なる中枢神経系のアセチルコリン(Acetylcholine)を産生し含有しているアセチルコリン作動性の神経核の分布をアセチルコリンの1)神経集団番号とその2)神経集団の名称と3)主な作用をまとめましょう。Acetyl-cholineの略はAchであります。
実はアセチルコリンを神経伝達物質としている神経をまとめて、コリン作動性神経と呼びアセチルコリン作動性神経とは言いません。アセチルコリンは、コリンエステラーゼ(AchE)の作用で、コリンと酢酸に分解されるのでアセチルコリンは、コリンは別の化学物質なのです。下図にアセチルコリンはアセチルコリンコリンエステラーゼという酵素によって酢酸とコリンに分解されます。一方はアセチルコリンは、コリンとアセチルCoAから、ChAT(コリンアセチルトランスフェラーゼ)の作用で作られる。アセチルコリン(ACh)は下図に示すようにコリン作動性神経終末で、コリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT:コリンアセチラーゼ)の作用によってコリンとアセチルCoAより生合成され、シナプス小胞に貯蔵され、必要に応じて神経終末からシナプス間隙に遊離される。
コリンはコリンアセチルトランスフェラーゼと言う酵素によってHS-Coとアセチルコリンに変えられます。
脳内に存在するacetylcholine(Ch)は二つ目の下図の脳で提示したように8種類の異なった部位で産生されるので産生される部位によってその部位を番号でCh 1~Ch8で表示します。又、白い丸印と赤い丸印はアセチルコリン神経集団(核)の存在部位でありそこから出ていく赤線はその核からacetylcholine(Ch)を神経線維が投射する行き先の部位を示しています。
アセチルコリンは、AchE(コリンエステラーゼ)の作用で、コリンと酢酸に簡単に分解されてしまうので、NA神経(ノルアドレナリン神経)や5-HT神経(5-hydroxytryptamine:5-HT、別名は(serotonin, 5-hydroxytryptamine:5-HTでセロトニン神経)のような自己受容体を持たないので蓄積性はないのです。
Acetylcholineが過剰になると特徴的な副作用に下痢、腹痛、吐き気、発汗、縮瞳(瞳孔が過度に縮小すること)、徐脈、呼吸困難などを起こすのでAchE(コリンエステラーゼ)の作用で素早く処理するのでしょう。逆にヘルペス感染が下の八つのコリン神経核に感染するとアセチルコリンの産生が減るので下の一覧表で示すacetylcholine(Ch)の主な作用が認知症ではなくなるのでアセチルコリンを分解する酵素であるAchE(コリンエステラーゼ)の作用を抑制する薬がアルツハイマーで用いられます。その薬の名前がドネペジル(日本名:アリセプト)です。しかしアルツハイマーの原因もherpesですから根本治療ではないのでacetylcholine(Ch)を増やしてもアリセプトではアルツハイマーは治せません。
アセチルコリン(acetylcholine)含有神経核の分類一覧表
神経集団番号 | 神経集団名称 | 主な作用 |
Ch1 | 内側中隔核 | 大脳基底核の下にある前脳基底部に存在している核群。海馬へ投射。海馬への入力は、θ波を発生させ、海馬の記憶固定に深く関与している。 |
Ch2 | ブローカ対角帯核 | |
Ch3 | ブローカ対角水平亜核 | 大脳基底核の下にある前脳基底部に存在している核群。大脳皮質の嗅結節へ投射。大脳の嗅結節は腹側線条体の一部であり、他の嗅皮質領域に出力せず腹側淡蒼球へと出力する。大脳皮質の嗅結節と呼ばれる部位に、食べ物の匂いで「食べたい」(摂食)モチベーションを引き起こす神経回路と、危険な匂いにより「避けたい」(警戒・忌避)モチベーションを引き起こす神経回路が、別々に分かれて存在する |
Ch4 | マイネルト基底核 | 大脳基底核の下にある前脳基底部に存在している核群。前脳基底部にある神経細胞群で大脳皮質・扁桃体・視床に神経線維が繋がっており投射。大脳皮質へ投射、認知・記憶力増強。アルツハイマーの傷害部位です。マイネルト基底核はコリン作動性の神経核として知られてきたが、アセチルコリン(acetylcholine, ACh)を含む神経細胞だけでなく、GABAあるいはグルタミン酸を含む神経細胞も存在する。 関与する機能には、脳波制御、皮質可塑性、脳血流制御などが知られている。 |
Ch5 | 橋脚被蓋核 | 中脳橋領域にある。背側路(視床へ行き上行網様体賦活系)と腹側路(マイネルト基底核へ行き皮質賦活)の2通りの経路。背側路と腹側路の2つの経路を介して覚醒に深く関わっている。 |
Ch6 | 背側外側被蓋核 | |
Ch7 | 内側手綱核 | 手綱核は、終脳の情動系神経核群と、脳幹部のモノアミン神経細胞群とを中継する神経回路を構成する。動物が恐怖刺激に対して、経験に依存してどのような対処をするかの決定で,手綱核を含む神経回路が、重要な役割を果たしている。手綱核と脚間核をつなぐ2つの回路が競合し、いわゆる「逃走か、闘争か」という正反対の行動のうちの1つが誘導されて、動物同士の優劣が決定されることを示しています。 |
Ch8 | 二丘体傍核 | 二丘傍核 (para‐bigeminal nucleus = PBN)は、下丘のレベルで外側毛帯の外側に横たわっている散在細胞です。中脳上丘の近傍にある小さな核で、アセチルコリン作動性ニューロンを多く含み、上丘との間に双方向性の結合を有し、上丘の “サテライト核” と呼ばれてきました。上丘は視覚に関わり下丘は聴覚に関わっています。サテライト核とは「本体の上丘から離れて存在する核なので“サテライト核”と言われますが実は、視覚に関する学習行動に重要な役割を果たしているのが二丘傍核なのです。二丘傍核が、上方から到来する捕食者や異物などに関する視覚情報を、側方抑制を増強させることでより鮮明にする機能があるのです。 |
大脳基底核の下にある前脳基底部の役割は何でしょうか?前脳基底部は、睡眠・覚醒に重要な役割を果たす脳幹の縫線核と大脳皮質との中継的役割を果たしている。前脳基底部の損傷により睡眠障害が起こる。 アセチリコリンの作動薬はREM睡眠を促進し、拮抗薬はREM睡眠を抑制する。
レム睡眠では全身の筋肉が弛緩し、エネルギーを節約して身体を休める睡眠といえます。 レム睡眠時の脳波活動は比較的活発で夢をよく見るほか血圧や脈拍が変動することから、心身ともに覚醒への準備状態にある睡眠ともいえます。レム睡眠では、脳が活発に働いており、記憶の整理や定着が行われています。レム睡眠中は目がぴくぴく活発に動く、Rapid Eye Movement(急速眼球運動)があることからREM(レム)睡眠と呼ばれています。一方、REMのないノンレム(non-REM)睡眠では、大脳は休息していると考えられ、脳や肉体の疲労回復のために重要だとされています。
アルツハイマー型認知症では、進行する神経変性と共に重篤な記憶障害が生じますが、その初期症状として再認記憶の障害が顕著に現れます。それと同時に、様々なシナプスの変性や神経細胞の死滅に先んじてアセチルコリンを伝達物質とする神経細胞が脱落を始めることも知られています。これまで、認知症の記憶障害にアセチルコリン神経細胞の機能低下が関わっていることは、早くから指摘され、研究が積み重ねられてきましたが、どのアセチルコリン作動性神経細胞が再認記憶にどのようにして関わっているのかについてはほとんど明らかになっていませんでした。
前脳基底部には主なアセチルコリン神経細胞が2種類あります。ひとつは内側中隔に存在する神経細胞群で、海馬に脳領域に投射しています。もうひとつはマイネルト基底核に存在し、大脳皮質に投射しています。中隔と海馬を結ぶアセチルコリン神経細胞は場所の認識に関わる記憶に重要な役割を持ち、マイネルト基底核と大脳皮質を結ぶアセチルコリン神経細胞は物体自身の認識に関わる記憶に必須であることが示されました。2種類のアセチルコリン神経細胞は別々のタイプの再認記憶を分担して調節していることが初めて証明されました。
Ch1からCh4までの神経核は、大脳基底核の下にある前脳基底部に存在している核群で、中でもCh4(マイネルト基底核)は記憶や覚醒、認知、思考に非常に重要な役割を担う。
Ch1(内側中隔核)、Ch2(ブローカ対角帯核)からの海馬への入力は、θ波を発生させ、海馬の記憶固定に深く関与している。
中脳橋領域にあるCh5(橋脚被蓋核)とCh6(背側外側被蓋核)は、背側路と腹側路の2つの経路を介して覚醒に深く関わっている。
背側路のコリン作動性神経は、視床非特殊核を介して大脳皮質を覚醒させる経路である。脊髄視床路を上行する知覚神経ニューロンの一部が中脳網様体へ分岐し、髄板内核群へと投射して覚醒を担う上行性網様体賦活系の一部として働く。
腹側路のコリン作動性神経は、視床下部の内側前脳束を経由して、前脳基底部のマイネルト基底核に投射する。マイネルト基底核は大脳皮質の広範な領域に軸索を投射する。
内側前脳束経由でマイネルト基底核に投射するのはCh5,6神経以外にも背側縫線核(B7)5-HT神経、青斑核(A6)NA神経、網様体のグルタメート神経があり、マイネルト基底核は、これらの神経から興奮もしくは抑制入力を受けている。
具体的には、マイネルト基底核による大脳皮質賦活作用は、ノルアドレナリンとグルタメート(グルタミン酸)により増強される。セロトニンはマイネルト基底核を抑制するが、覚醒には関与せず、レム睡眠の発現にのみ関わる。
アルツハイマー病は大脳皮質に投射するCh4(マイネルト基底核)や海馬に投射するCh1(内側中隔核)、Ch2(ブローカ対角帯核)の細胞が脱落していることが原因で起こる。
大脳基底核と 脚橋被蓋核(pedunculo‐pontine‐nucleus ;PPN) との線維連絡がほかにもあり、脚橋被蓋核(pedunculo‐pontine‐nucleus;PPN) が強く結合するもう 1 つの大脳基底核が黒質(substantia nigra; SN)である。Herpesが脚橋被蓋核(PPN)に感染する経路はこの黒質(substantia nigra; SN)からです。herpesはメラニン色素を持っている黒質に一番感染したがるのです。黒質とヘルペス感染についてはここを読んでください。
パーキンソン病(PD)とレビー小体(Lewy‐ body)認知症の最新の脳の組織学的な関係を述べましょう。
PDでは脳の外表には病的な変化は認められませんが、脳幹の内部に特徴的な変化が認められます。正常の大人の脳では、中脳の黒質と橋の青斑核が黒く見えます。一方、PDでは黒質と青斑核は黒褐色の色を失っています。黒質のメラニン神経細胞はドパミンという伝達物質を含み、青斑核の神経細胞はノルアドレナリンという伝達物質を含んでいます。
正常な黒質と青斑核が黒く見えるのはこの部分の神経細胞が神経メラニン(ニューロンメラニン)という色素を持っているからです。PDではメラニンを持った神経細胞の脱落が高度なため黒質と青斑核の色が淡く見えます。黒質のメラニン神経細胞はドパミンという伝達物質を含み、青斑核の神経細胞はノルアドレナリンという伝達物質を含んでいます。したがって、PDの脳の中では黒質のメラニン神経細胞のドパミンや青斑核の神経細胞のノルアドレナリンなどの神経伝達物質が黒質や青斑核の神経細胞にヘルペスが感染しやすいのです。何故ならば神経メラニン(ニューロメラニン)という色素をつくる黒質と青斑核にherpesが感染したがるからです。herpesはメラニン色素を作る細胞に感染しやすいのはここを読んでください。ヘルペスが感染した細胞で増殖すると最後は生きる機能を失った神経細胞の脱落が起こりドパミンやノルアドレナリンが作れなくなり、減少するため運動障害を呈するのです。
レビー小体はPD(パーキンソン病)の黒質や青斑核では神経細胞の細胞体内に円形で周囲が白く抜けてみえる封入体が認められ、レビー小体(Lewy body)と呼ばれています。封入体とは異常な物質の集積により形成されるのですが現在はウイルスがほとんどであり、とりわけherpesウイルスが大部分を占めます。herpesウイルスが細胞に感染し、増殖していく過程で、細胞はウイルスが次の細胞に感染させまいとして封入体として封入体の中に閉じ込めようとするから封入体が生まれたのです。herpesは細胞質でも核内でもエピソウムと呼ばれる裸の遺伝子のままでの形で隠れることが出来るのですが、免疫が低下すると遺伝子を複製し始め増殖しようとするので細胞の方は増殖をさせまいとして封入体で閉じ込めようとするのです。
封入体には大きく分けて細胞質内に形成される封入体の細胞質内封入体、核内に形成される封入体の核内封入体、両者に形成される封入体の混合型封入体に分けられます。さらに核内封入体(intranuclear inclusion body)には、核全体を占めるfull型と封入体周辺にhaloを伴うCowdryA型があります。
レビー小体封入体は神経細胞体内に加え、樹状突起の中や神経軸索にいるherpesから細胞を守るためにも形成されます。電子顕微鏡ではレビー小体は異常なフィラメントの集合として認められます。レビー小体はPD(パーキンソン病)の黒質および青斑核では100%の症例に認められます。まさにPD(パーキンソン病)の黒質および青斑核に100%herpesが感染しているという証拠です。さらに視床下部、マイネルト核、迷走神経背側核、脊髄中間質外側核、末梢交感神経節、内臓自律神経系にも高頻度に認められるのもこのような神経核や神経節や内臓自律神経系の細胞にもヘルペスが感染しているからです。
PD(パーキンソン病)では中枢神経系における自律神経核や末梢自律神経系にもレビー小体が出現しているのはherpesは自律神経核や自律神経節に隠れ患者に免疫が低下するのを待ち構えて免疫が弱くなったときに増殖して自律神経細胞を崩壊させ自律神経障害を起こすのです。PD(パーキンソン病)が進行性の病気であるのはherpesがおこす脳の病気であるからです。この世に脳の神経変性疾患になった人でストレスのない人がいますか?
大脳皮質にも少数のレビー小体が認められることがあるのも脳に感染したヘルペスは最後は脳の最も高等な大脳皮質まで増殖感染を起こすからです。というのは脳は正に神経線維でつながった巨大な神経情報ネットワークを形成していますので長い時間をかけて神経軸索を通じて大脳皮質の神経細胞体に感染することが出来、そこでヘルペス感染による神経細胞変性によりその結果レビー小体を形成してしまい、このレビー正体を大脳皮質型レビー小体と呼ぶのです。皮質型レビー小体が大脳皮質に広範かつ多数認められると痴呆や精神症状が目立ちレビー小体型痴呆と呼んでいます。本当はherpes性痴呆と呼ぶべきなのですが誰一人口にしません。何故口にしたがらないのでしょうか?二つ原因があります。ストレスが多すぎるハンディなしの間違った過剰な十競走自由競争の資本主義政治経済制度の重圧と免疫を抑えて症状だけを消す医療が作り出した結果だからどうにもなりません。残念です。
パーキンソン症候の治療で用いられる抗パーキンソン病薬は、初期には見かけは少しは症状は楽になりますので治療が開始されますが医薬業界だけが得をするだけです。根本治療ではないからです。抗パーキンソン病薬とはエルドパ、レボドパなどと呼ばれ、現代の対症療法である標準医療のパーキンソン病治療の柱となる飲み薬です。 脳内でドパミンに変化して、不足しているドパミンを補充する薬です。 脳内でドパミンを受け取る側(受容体)に刺激を与えて、ドパミンが出たのと同じ状態にする薬です。パーキンソン症候群の症状を治療し軽減する目的で用いられる薬物の種類であり、中枢神経系におけるドーパミン活性を増加させたりアセチルコリン活性を低下させることによって作用するのです。自律神経症状や小脳失調症が加わってきたときには、それぞれの対症療法が加わります。呼吸障害には非侵襲性陽圧換気法などの補助が有用で、気管切開を必要とする場合がある。嚥下障害が高度なときは胃瘻が必要となることも多い。リハビリテーションは残っている運動機能の活用、維持に少しは有効であり積極的に勧め、日常生活も工夫して寝たきりになることを少しでも遅らせるだけで本当の根本治療は抗ヘルペス剤のアシクロビルの大量投与ですが大学病院で治験だけでもやれいいのにどの医者もやりません。一番賢い医者は知っているのですが病気がすべて無くしてしまうと患者さんからは感謝されますが一番困るのは医薬関係業界ですから。アッハッハ!!!!
既に詳しく述べた多系統萎縮症(multiple system atrophy略してMSA)ではヘルペス感染により線条体の神経細胞が変性・脱落してしまうために、多系統萎縮症(multiple system atrophy;MSA)ではパーキンソン病に比べて抗パーキンソン病薬は効きが悪いのです。また、小脳症状や自律神経障害も加わってくるため全体として進行性に増悪していきます。進行性に増悪していく病気の原因はherpesです。我が国での多系統萎縮症(MSA) の発症後平均約5年で車椅子使用、約8年で臥床状態となり、死ぬまでの罹病期間は9年程度とされています。生活習慣病以外の病気で死ぬ原因はherpesです。
多系統萎縮症、パーキンソン病、認知症のすべてに脳内にαシヌクレインが凝集・蓄積します。これは多系統萎縮症、パーキンソン病、認知症は神経変性疾患であり原因はherpesであることを証明しています。言い換えるとすべての神経変性疾患は原因がヘルペスであるということは何年も前から臨床的に私が証明していることです。今書いている論文は正に他の学者の研究を利用しながら全ての現在の難病はherpesだという真実を敵の武器を用いて返り討ちを浴びせているだけです。現代の無駄な研究は「~と考えられる。」とか「この研究は難病を治すことが出来る可能性がある。」とか希望だけを述べているだけで意味がありません。一番失敗した研究成果で大失敗したのはiPSでしょう。ノーベル賞をもらったうえに1000億以上も無駄使いした山中先生は京大iPS研究所の所長もやめられて基礎研究をやっておられるようですが今さらと思うのですが、近頃はメディアにもほとんど姿を見せられなくなったのは何故なのでしょうか?見てもらえる研究成果が何もないからではないでしょうか?
この私の真実の病気を治せる医学を支えてくれるαシヌクレインについて以下に詳しく詳しく述べましょう。
シヌクレイン(神経細胞間の連絡を補助している脳内のタンパク質ですが、その機能はまだ十分に解明されていません)が異常に蓄積することが原因で発生します。シヌクレインの蓄積は、 パーキンソン病、 多系統萎縮症、 レビー小体型認知症の患者にもみられます。純粋自律神経不全症の患者の中には、やがて 多系統萎縮症またはレビー小体型認知症を発症する人もいます。
純粋自律神経不全症などのシヌクレインが蓄積する病気の患者には、しばしば レム睡眠行動障害がみられます。
αシヌクレインは、元来、正常な脳の神経細胞に発現するタンパク質です。特に神経細胞の軸索終末端に多く存在し、シナプス機能の調整や神経の可塑性の仕事を担っています。ところが黒質の神経細胞に感染したherpesによりパーキンソン病になった患者の脳内では、異常な構造をとったαシヌクレインが凝集・蓄積することが判明し、これがドパミンを分泌する中脳黒質の神経細胞を死に至らしめ、異常な運動症状などを引き起こすと言われていますが、実はαシヌクレインはherpesの増殖によって黒質の神経細胞が機能不全となったためにガラクタとなった神経細胞の成分の一つがαシヌクレインであるにすぎないのにも拘らず世界中の医者たちはαシヌクレインがパーキンソンの原因だと馬鹿なことを言っています。パーキンソン病のほかにレビー小体型認知症や多系統萎縮症などの脳の神経変性疾患のすべての病気にはαシヌクレインが凝集・蓄積が当然みられるのは原因は同じherpesであり、これらは総称して「シヌクレイノパチー」と呼ばれます。
何故これらのすべての脳神経変性疾患は共通に「シヌクレイノパチー」と呼んでもおかしくはないのです。何故でしょうか?答えは極めて簡単です。全ての脳神経細胞は神経軸索を持っており、神経細胞の軸索終末端はsynapseを形成して電気信号を次の神経細胞に伝えるためにはシナプス機能の調整を行うためにαシヌクレインが必要ですべての軸索終末端に多く存在するからです。Herpesが神経細胞に感染してしまうとシナプスの働きが異常になるのは神経軸索末端にあるαシヌクレインが凝集・蓄積してしまいシナプスの働きが不可能となり神経変性疾患という名の脳疾患があちこちの脳組織で起こってしまうからなのです。
神経変性疾患とは何でしょうか?神経難病と言われる病気はすべて神経変性疾患です。神経変性疾患とは脳や脊髄にある中枢神経の神経細胞がヘルペス感染によってそれぞれの病名に対応した、ある特定の神経細胞群が徐々に障害を受け神経細胞が死んでしまい神経が脱落してその神経細胞が持つ特定の機能を発揮できなくなり、その失われた機能にふさわしい症状が現れて発症する病気です。ところが間違った免疫を抑制する治療が行われるのでヘルペスは更に脳のあちこちの神経細胞へと広範に広がり進行していくので最終的にはすべての神経変性疾患は似た症状が発現してしまうのです。何故ならば原因はherpesでありherpesによってあちこちの神経細胞が徐々に死んでいくからです。一度神経細胞死が起こると海馬以外の神経組織には幹細胞がないので再生されないからです。
神経変性疾患のうちとりわけ難病中の難病とされている疾患名を上げて簡単に説明しましょう。
1)球脊髄性筋萎縮症(Spinal and bulbar muscular atrophy:SBMA)。脳の一部や脊髄の 運動神経 細胞の障害により、しゃべったり、飲み込んだりするときに使う筋肉や舌の筋肉、さらには手足の筋肉が萎縮(やせること)する病気です。
アンドロゲンという男性ホルモンの受容体の異常によって発症します。 異常なアンドロゲン受容体はタンパク質の高次構造の異常を来し、神経細胞の核に蓄積します。 これにより脳や脊髄の神経細胞に障害を来します。通常成人男性に発症する、遺伝性下位運動ニューロン疾患である。四肢の筋力低下及び筋萎縮、延髄の球麻痺を主症状とし、女性化乳房など軽度のアンドロゲン不全症や耐糖能異常、脂質異常症などを合併する。
延髄を外側から見るとボールのように丸い形をしているので “球”と呼ばれるので、延髄の麻痺のことを球麻痺といい、臨床では延髄の運動神経麻痺に限定して用いる。 延髄には9番(舌咽神経)、10番(迷走神経)、11番の副神経、12番(舌下神経)の四つの脳神経核が存在する。筋力低下の発症は通常30~60歳頃で、経過は緩徐進行性である。国際名称は Spinal and Bulbar Muscular Atrophy (SBMA)であるが、Kennedy diseaseとも呼ばれる。
X染色体長腕近位部に位置する、アンドロゲン受容体遺伝子第1エクソン内にあるCAG(シトシン、アデニン、グアニン)の繰り返しが、38回以上に異常延長していることが本症の原因である(正常では36以下)。CAGの繰り返し数と発症年齢との間に逆相関がみられる。男性ホルモンが、神経障害の発症・進展に深く関与していると考えられている。
2)筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis :ALS)。体を動かすのに必要な筋肉が徐々にやせていき、力が入らなくなる病気です。筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis :ALS)についてはここを読んでください。
3)脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy: SMA)脊髄の運動神経 細胞(脊髄前角細胞)の病変によって起こる神経原性の筋萎縮症で、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同じ運動ニューロン病の範疇に入る病気です。 体幹や四肢の筋力低下、筋萎縮を進行性に示します。
4)原発性側索硬化症 (primary lateral sclerosis: PLS)とは、大脳から脊髄にいたる 運動神経 が障害されるために、通常は45才を過ぎた頃より下肢のツッパリ感、歩行障害を自覚症状として発病します。その後、徐々に上肢の症状、しゃべりにくい、飲み込みづらいという症状が加わってきます。病気の進行は、筋萎縮性側索硬化症に較べて 緩徐 とされています。原発性とは他の病気が原因となって引き起こされる疾患に対して「二次性」あるいは「続発性」と呼びますが、それに対して原因となる病気がない場合や、あるいは原因不明の場合に「原発性」と呼びます。
5)進行性核上性麻痺(progressive supranuclea palsy:PSP)中年期以降に発症し、淡蒼球、視床下核、小脳歯状核、赤核、黒質、脳幹被蓋の神経細胞が脱落し、異常リン酸化タウ蛋白が神経細胞内及びグリア細胞内に蓄積する疾患である。
6)Parkinson病(Parkinson disease :PD)振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(転びやすいこと)を主な運動症状とする病気で、50歳以上で起こる病気です。時々は40歳以下で起こる方もあり、若年性パーキンソン病と呼んでいます。脳の指令を伝える“ドパミン”と呼ばれる物質が減ることによって起こります。
7)大脳皮質基底核変性症(cortico-basal degeneration:CBD)は、大脳皮質と大脳皮質下神経核(特に、黒質と淡蒼球)の神経細胞が脱落し、神経細胞及びグリア細胞内に異常リン酸化タウが蓄積する疾患である。大脳皮質と皮質下神経核の神経細胞が脱落し、中年期以降に発症し、緩徐に進行する神経変性疾患で、大脳皮質徴候として肢節運動失行、観念運動失行、皮質性感覚障害、把握反応、他人の手徴候などが現れ、錐体外路徴候として無動・筋強剛やジストニア(異常な筋肉の収縮)、ミオクローヌス(不随意筋収縮)が出現します。
8)Huntington病(Huntington disease :HD)常染色体優性遺伝様式をとり、舞踏病運動を主体とする不随意運動と精神症状、認知症を主症状とする慢性進行性神経変性疾患である。
9)神経有棘赤血球症(NA)
10) Charcot-Marie-Tooth病;(シャルコー-マリー-トゥース病:腓骨筋萎縮症)下腿(脚の膝より下の部分)の筋肉に筋力低下と萎縮が起こる遺伝性ニューロパチーです。筋肉の活動を制御する神経と感覚情報を脳に送る神経が侵されます。
11)特発性基底核石灰化症(Idiopathic basal ganglia calcification:IBGC)両側の大脳基底核をはじめ,小脳歯状核,視床,大脳皮質脳回谷部,大脳白質深部などの脳内に,両側対称性に異所性石灰化をきたす疾患である.臨床症候はパーキンソニズム,認知機能低下,精神症状など多岐にわたっている.
12)脊髄空洞症(脊髄または脳幹空洞症)脳や脊髄は液体の中に浮かんで、外部からの衝撃から守られています。 この液体を脳脊髄液といいます。 脊髄空洞症では、脊髄の中にこの脳脊髄液がたまった大きな空洞ができて脊髄を内側から圧迫するため、いろいろな神経症状や全身症状をきたす病気です。何らかの原因により、脊髄の内部に隙間が生じて脊髄周囲の脳脊髄液が内部に貯留して脊髄自体が膨れ上がってしまう非常に珍しい病気です。)
13)脊髄髄膜瘤。ヒトが母親の胎内で形成されていく過程で、主に腰やお尻の上の皮膚や骨が閉じきれず、脳から続く脊髄と呼ばれる神経も開いたまま体表に出ている状態で、最近では胎児期の超音波検査などによって出生前にもわかるようになってきました。妊娠のごく初期に脳や脊髄の基となる神経管という部分の一部が開いたままになってしまうことです。
14)遺伝性ジストニア(ジストニア)遺伝子の異常によりジストニア症状を含む様々な症状を来す疾患で、遺伝性ジストニアの多くは幼児から成年期(遅くても30歳代)に発症し、四肢、体幹、頭頸部のいずれかにジストニアを認める。ジストニアとは意志によらない自分では制御できない運動である不随意運動の一つで、比較的長い筋肉の収縮により生じます。ジストニアは体の様々な部位にみられ、頻度の高いものとして斜頸、顔面痙攣、書痙などがあります。
斜頸とは後頭部と鎖骨・胸骨を繋ぐ胸鎖乳突筋という筋肉の拘縮で生じます。典型的な斜頸では、患側と反対側に顔を向け、同側に頚が傾く形です。
書痙とは人前で字を書く時に緊張して手が震え、うまく書けなくなったり、利き手をもう一方の手で支えなければいけないほど震えてしまうことです。 症状が字を書く時だけに限られる人もあれば、お酒を注ぐときやコーヒーに砂糖を入れるときにも持ち手が震える方がいます。
ジストニアにより多くの場合は意志による運動(随意運動)が妨げられます。ジストニアがみられる疾患は非常に多く、様々な疾患に伴ったジストニア(たとえば脳性麻痺、脳血管障害、パーキンソニズムなど)と、遺伝性ジストニアという遺伝子異常を原因とするジストニアそのものを生じる希少疾患群とがあります。遺伝性ジストニアのほとんどは小児期から青年期に症状が現れ、ジストニアが主症状以外に、他の不随意運動を伴うこと、疾患によっては精神発達遅滞を伴うことも遺伝性ジストニアにはあります。
15)脳内鉄沈着神経変性症(Neurodegeneration with Brain Iron Accumulation:NBIA)。 脳内に鉄沈着を伴う神経変性症(NBIA)とは,主に大脳基底核(淡蒼球や黒質)に鉄が沈着する遺伝性神経疾患で,ジストニア,痙性麻痺,パーキンソニズム,精神異常,認知機能障害などを生じる.稀な疾患群ではあるが,脳MRIで黒質に特徴的な所見が見られることで診断されます。大脳基底核(淡蒼球や黒質)への鉄沈着を特徴とする遺伝性神経変性疾患群で、現在までに10の原因遺伝子が同定されています。
小児期には知的障害やてんかんを認めるものの安定して過ごされますが、成人早期からパーキンソン症状や認知症が急激に進行して数年で寝たきり状態になってしまいます。
16)Perry病。Perry症候群は手足のふるえ、バランスの悪さ、動きのにぶさ、筋肉のかたさなどのパーキンソニズム(パーキンソン病様症状)、うつ症状、原因不明の体重減少、中枢性の呼吸障害の4徴候を特徴とする遺伝性の疾患で、発症年齢が40歳代と若く、約5年の経過で死に至る疾患です。
17)前頭側頭葉変性症(frontotemporal lobar degeneration:FTLD)。 Pick 病を原型とし,主として初老期に発症します。ピック病とは、前頭側頭型認知症の一つで、前頭側頭型認知症の約8割は、ピック病だといわれています。 前頭側頭型認知症とは、主に前頭葉、側頭葉前方に委縮が見られる認知症ですが、その中でも脳の神経細胞に「Pick球」が見られるものを、ピック病とよぶことが多いです。
ピック病とは前頭側頭型認知症にはさまざまな種類がありますが、ピック病もそのひとつです。脳の神経細胞に「ピック球」というタンパク質が変性した塊が現れることから、ピック病と呼ばれていました。現在ではピック病ではなく前頭側頭型認知症と診断されることのほうが多くなりました。
前頭側頭葉変性症(fronto‐temporal lobar degeneration:FTLD)は前頭葉と側頭葉を中心とする神経細胞の変性・脱落により,著明な行動異常,精神症状,言語障害などを特徴とする進行性の非 Alzheimer 病であり,経過中に行動障害や認知機能障害以外にも,パーキンソニズムや運動ニューロン症状をはじめとする種々の程度の運動障害を認めうる.FTLD の概念には,名称,分類には変遷があり,非 Alzheimer 型前頭葉変性症,前頭葉型認知症という用語が用いられた時代もあったが、現在は前頭側頭葉変性症(fronto‐temporal lobar degeneration:FTLD)になっていますがいつ変わるかもしれません。
18)(紀伊)筋萎縮性側索硬化症/Parkinson認知症複合(紀伊ALS/PDC)。紀伊半島の神経風土病とも言われたり、筋萎縮性側索硬化症・パーキンソン・認知症複合(Kii ALS/PDC)とも言われます。紀伊半島南部の牟婁(むろ)地方には、進行性の筋萎縮症、パーキンソン病に似た動作緩慢と筋強直、意欲低下が目立つ認知症の3症状出現を特徴とする神経風土病があるので、筋萎縮性側索硬化症(ALS)・パーキンソン認知症複合 (PDC)と呼ばれ、多発地名にちなんで牟婁病(むろびょう)と呼ばれることもある。脳には、神経細胞とグリア細胞の中に、細胞骨格形成に関与するタウ蛋白のリン酸化産物が、異常蛋白として大量に蓄積する。
タウ蛋白のリン酸化産物とは神経軸索内の微小管結合タンパク質であり、 細胞内輸送の安定化に寄与するが、リン酸化を受けると不安定となり、アルツハイマー病などの神経疾患を惹起するのです。グアム南部地域のチャモロ人にも紀伊半島南部の牟婁(むろ)地方類似疾患が多発する。近年、ALSの激減と並行してPDCの増加が確認され、生活習慣の変化と高齢化が病気の姿を変化させた可能性が考えられている。病気を起こす原因として、遺伝素因に何らかの環境要因が働いて多発や減少を引き起こした可能性がある。
α-シヌクレイン (SNCA)の遺伝子はSNCA gene であり、α-シヌクレイン (SNCA)遺伝子はパーキンソン病 (PD) にも認められた最初の遺伝子の一つであり、SNCAは分子量14 kDaで、140個のアミノ酸残基から構成されているタンパク質です。SNCAは正常な脳内に豊富に存在し、主に、細胞間の信号伝達に重要な役割を果たしているシナプス前終末に局在しています。α-シヌクレインの蓄積は、パーキンソン病をはじめとする神経変性疾患 (いわゆるシヌクレイノパチー) の原因とされているがherpesが原因です。
α-シヌクレインは主として神経組織内にみられる機能不明のタンパク質であり、細胞質中のタンパク質の約1%にのぼる。α-シヌクレインは主に大脳新皮質、海馬、黒質、視床および小脳に発現する。主として神経細胞内に存在するが、グリア細胞内でも見られる。メラニン細胞では、SNCA遺伝子の発現を小眼球症関連転写因子 (microphthalmia-associated transcription factor, MITF) が調節しているのです。
α-シヌクレインが哺乳類の神経細胞体の核周辺にも広く存在していることがわかっており、このタンパク質が核内で何らかの役割を果たしている可能性が考えられる。しかしむしろシナプス前終末で圧倒的に多くみられ、脂質二重膜に結合しあるいは細胞質中に遊離して存在するが、膜結合型のものは約15%程度にすぎない。
α-シヌクレインは神経細胞のミトコンドリア内部に局在することが明らかになってきた。嗅球、海馬、線条体、黒質、視床では細胞質・ミトコンドリア内部にともに高濃度のα-シヌクレインが存在するが、一方大脳皮質と小脳では細胞質には豊富に存在するもののミトコンドリア内部には少ない、あるいはほとんど存在しない。ミトコンドリア内部のα-シヌクレインが、内膜上に局在していること、そして濃度依存的にミトコンドリア呼吸鎖の複合体Iに対して阻害的に作用する。これらのことから、もともとミトコンドリア内部でのα-シヌクレイン発現のしかたは脳内の部位によって異なり、この発現の程度が、ミトコンドリア機能に影響し、また神経変性を起こしやすくなる潜在的因子であるherpesによるものです。
SNCA遺伝子の選択的スプライシングによって、少なくとも3種のアイソフォーム (アミノ酸残基の配列は多少異なるが、働きそのものは変わらないタンパク質en) が産生されるよく研究されている主要なものは140アミノ酸残基からなるアイソフォームで、遺伝子すべてが翻訳される。その他エクソン3が欠けたα-シヌクレイン126 (41-54残基がない) や、エクソン5を欠いたα-シヌクレイン112 (103-130残基がない) などがある。
学習に伴うシナプス再構築の際に、α-シヌクレインのシナプス前終末における数が特異的に上方制御 (ある刺激によって遺伝子発現が加速し、タンパク質産生が増加する調節) される。α-シヌクレインはチューブリンと相互作用し、(タウタンパクのように) 微小管結合タンパクとなりうる活性を持つことが示されている。
SNAREタンパク質複合体 (神経伝達物質放出において、シナプス小胞と細胞膜の融合にかかわる物質) の形成に際して、α-シヌクレインが分子シャペロンとして働いている可能性が示唆されている。特に、N末端ドメインで細胞膜のリン脂質と、C末端ドメインでシナプトブレビン-2 (SNAREタンパクの一種) と同時に結合するが、これはシナプス活性化の際には特に重要である。α-シヌクレインが神経細胞のゴルジ装置や小胞輸送の機能にかかわっています。
α-シヌクレインは可溶性のherpesによって変性タンパク質です。パーキンソン病・レビー小体型認知症・多系統萎縮症のような疾患では、レビー小体に代表される不溶性の原線維を形成するため、これらの疾患はシヌクレイノパチーと呼ばれる。α-シヌクレインはレビー小体中のフィラメントとして代表的な構造体だが、レビー小体中にタウタンパク質が存在したり、また同一封入体中にα-シヌクレインとタウタンパク質のフィラメントがそれぞれ集合して存在していることもある。Herpesによる病的なα-シヌクレインはまた、孤発性および家族性アルツハイマー病のどちらの場合にもみられる。
α-シヌクレインの断片は、タウオパチー もherpesによって生じたタウタンパク質が原因となる疾患群 にも関与しています。
レビー小体が発見されたのは、約100年前です。その構造がいまだに分からないのはなぜでしょうか。
レビー小体の主成分であるα-シヌクレインの構造についてはどのようなことが分かっているのでしょうか。従来から、タンパク質はすべて、それぞれ特定の構造になることで、ほかのタンパク質などと結合して機能を発揮するのですが、特定の構造を持たないherpesによる変性タンパク質がたくさんあります。正にα-シヌクレインは、ヘルペス感染によって生じた典型的な変性タンパク質です。
パーキンソン病とレビー小体型認知症の脳から採取したαシヌクレイン線維の構造が決定されましたがこの線維の形成は、パーキンソン病とレビー小体型認知症の原因は上で述べたようにherpesによる神経細胞の変性でありやパーキンソン病とレビー小体型認知症の症状をherpesが引き起こしているだけです。
パーキンソン病 (PD) は最も一般的な運動障害であり、安静時振戦、硬直、運動緩慢、および姿勢の不安定性が主な症状です 。神経病理学的には、黒質のドーパミン作動性神経細胞を含む一部の脳細胞に、レビー小体およびレビー神経突起の形で α-シヌクレインの豊富な繊維状封入体が存在することを特徴としています。PD は、認知機能低下が最も一般的な非運動症状が現れる多系統障害の 1 つです。多くの PD 患者は、診断から 10 年以上経過して認知症を発症します。PD認知症 (PDD) は、臨床的および神経病理学的にレビー小体型認知症 (DLB) に類似しています。PDと DLB に加えて、多系統萎縮症 (MSA) は 3 番目の主要なシヌクレイノパチーです。これは、脳細胞、特にオリゴデンドロサイト (Papp-Lantos body) に豊富な繊維状 α-シヌクレイン封入体が存在することを特徴としていることは既に述べました。
PDは神経変性疾患の中でも2番目に多い疾患です。この疾患の特徴は、運動制御に関与する黒質緻密部のドパミン作動性ニューロン細胞が選択的に消失することや、脳神経細胞内凝集体の一種であるレビー小体が存在することです。SNCAはこのレビー小体の主要構成要素です。SNCAのドパミン作動性ニューロン細胞内での蓄積は、これらの細胞の機能不全や細胞死に関連していると考えられています。この機能不全や細胞死はやがてPDにみられる運動制御の喪失を引き起こします。
また、PDだけではなく、SNCA(α-シヌクレイン)はシヌクレイン症として総称される他の複数の病態とも関連しているのはシヌクレイン症も原因がヘルペスであるからです。
パーキンソン病の治療には、減少したドパミンを補うL-ドパ製剤や、脳内でドパミンと同じように働くドパミン受容体作動薬などが使われますが、いずれも対症療法であり、根本的な治療法は抗ヘルペス剤を大量に服用することです。国内のパーキンソン病の患者数は10万人に100~150人ですが、60歳以上では10万人あたり1000人(100人に1人)と高齢者に多い疾患です。高齢化に伴って患者数は増加していますが、根本治療の開発は必要ありません。パーキンソン病の原因はヘルペスですから根本治療は原因療法ですから抗ヘルペス剤がすでにあるのです。が求められています。
パーキンソン病の患者さんでは、中脳のドーパミン神経が変性脱落しますが、この部分を顕微鏡で丹念に調べると神経細胞の中に特殊な構造物(封入体)が見えます。この構造物を発見者の名前をとって、レビー小体と呼んでいます。レビー小体は、パーキンソン病に特徴的なものと見なされていましたが、最近では、パーキンソン症状のない患者さんでもみられることがわかってきました。特に、大脳皮質と呼ばれる部分にレビー小体が多数出現してくるものを「びまん性レビー小体病」と呼んでいます。
パーキンソン病でも病状が進んだ結果、大脳皮質に多数のレビー小体が出現することがあります。一方、びまん性レビー小体病の患者さんでも、パーキンソン病の症状が全くなく、別の症状を呈している場合があります。具体的には、もの忘れや幻覚(天井の模様が虫に見える、樹木の幹が人に見える)などの症状で始まる場合や、強い立ちくらみや頻尿を呈している場合があります。このように、レビー小体病の初発症状は、もの忘れであったり、立ちくらみや頻尿などの自律神経症状であったりして、全くパーキンソン病とは異なる症状の場合があり、診断がつけにくい場合が少なくありません。また、日によって症状が良かったり、悪かったりすることも特徴です。多くの患者さんでは、経過を追ってゆくとパーキンソン病の症状が出現してくるため、途中でレビー小体病と気づかれる場合が少なくありません。
レビー小体病の患者さんでも、パーキンソンの特徴とされる心臓交感神経の脱落がみられること、進行したパーキンソン病と進行したレビー小体病とでは、症状の上でも共通した特徴が多いのは、進行したパーキンソン病と進行したレビー小体病の原因はいずれもherpesであるからです。
黒質の位置とドーパミン投射部位
中脳の断面図
パーキンソン病になると上記の運動障害以外に運動障害の一つとして姿勢反射障害が出てきます。姿勢反射とは、身体中に存在するセンサーとしての感覚器に加えられた刺激に対応して、反射的に筋が緊張及び収縮することで、身体の位置や姿勢、平衡を維持するものです。パーキンソン病には非運動症状もあり、精神症状や便秘、起立性低血圧など、運動以外の症状も出てきます。
パーキンソン病の姿勢反射障害には①体のバランスがうまく保てなくなり、ふらついたり転びやすくなったりする②歩き出したのに歩くリズムに体がついていけず止まってしまう③止まれない④歩いているとき方向転換がなかなかできない⑤歩くときに前かがみになる⑥姿勢をまっすぐ保つことができず、斜めに傾いていくなどがあります。このように、姿勢反射障害は体のバランスを調整することができないだけでなく、歩くという動作にも影響を及ぼしてしまうのです。パーキンソン病における姿勢反射障害の原因にしろ運動障害の原因にしろいずれも、黒質に感染したヘルペスが炎症を起こして神経伝達物質であるドーパミンを産生できなくさせるからです。従ってパーキンソンの根本治療はherpesを増やさないように抗ヘルペス剤のアシクロビルの大量投与です。
あらゆる怖い病原体に対して効果のあるワクチンが開発され病原体に殺されることはなくなりましたが何をしても殺しきれない最後に残った人類の敵はherpesウイルスなのです。進化した人間の免疫は何とかしてherpes殺そうとして日夜、必死で戦っているのですが逃げ隠れされてしまうのです。herpesに対しては「二度なし病」と言う言葉は通じないのです。
ここでヘルペスウイルスがいつ頃地球に誕生したのかさらにヘルペスウイルスが人間をはじめとする脊椎動物に感染し始め人類を苦しめ始めたのはどのようにいつ頃なのかまた何故そうなったのかを勉強しましょう。
Herpes出現の話は太古の時代ですから「地質時代」の歴史を理解する必要があります。地質時代とはおもな生物種族の生存期間に基づいて地球の歴史を区分したもの。普通は動物の進化が規準にされ,古いほうから順に,①始生代,②原生代,③古生代,④中生代,⑤新生代に大きく区分し現代の地質時代を完新世としています。始生代より前の時代は冥王代では超高温の状態で誕生した地球が徐々に冷え現在と似たような構造になり、大気、海、地殻の誕生と、さらには原初の生命体の誕生、というように重要な多くのイベントが起こっていたようです。冥王代では超高温の状態で誕生した地球が徐々に冷え現在と似たような構造になり、大気、海、地殻の誕生と、さらには原初の生命体の誕生、というように重要な多くのイベントが起こっていたようです。現代を含む完新世は地質時代の区分の一で、最も新しい時代。 更新世の最後の氷期が終わり、温暖化が始まった1万年前から現在まで。 人類が大発展し、ほぼ新石器時代以降にあたる。 沖積世 (ちゅうせきせい) とも言います。
また植物の進化に基づく場合は,古植代,中植代,新植代などという。冥王代から原生代までは合わせて先カンブリア時代と呼ばれる。代の境界は生物界の最も大きな変遷に対応する。古生代以後についてみると,生物の分類単位の門や綱などの変遷の時期にあたる。代はさらに紀,世,期に細分できます。
地質年代とは何でしょうか?地質年代区分表との違いは何でしょうか?地層の中から発見される生物化石の様相から相対的に定めた年代を地質年代といいます。地質年代は絶滅による年代区分であり、地質年代の境界では代表的な生物が絶滅し、それに変わる生物が台頭することになります。さらに生物の絶滅による地質年代に元素の放射壊変から求められた放射年代あるいは酸素同位体比の変化から求めた年代を対比させた表を地質年代区分表といいます。下に地質年代区分表を示します。
上の表に46億年前に誕生した地球の6億年前から明らかになっている地質年代と細分化された新生代の区分表を掲載します。地質年代は古い方から順に、6億年以上前の先カンブリア代、古生代、中生代、新生代の四つに大きく区分され、各々の代・紀・世の順で細分化されています。例えば、新生代新第三紀中新世などと表現し、現在は新生代第四紀完新世になります。
地質年代は絶滅による年代区分であり、地質年代の境界では代表的な生物が絶滅し、それに変わる生物が台頭することになります。例えば、2億5,000万年前の古生代と中生代の境界では紡錘虫やアンモナイトが絶滅しては虫類が栄え、6,600万年前の中生代と新生代の境界では恐竜が絶滅して哺乳類が台頭しました。
紡錘虫は殻が紡錘形(ラグビーのボール状)のものが多いのでこの名があるが、代表的な属の名であるフズリナ(Fusulina)からフズリナ類ともよばれる。紡錘虫fusulinid)とは原生動物門、有孔虫目に属する大形有孔虫の一群で、古生代後期の海中に大繁栄した。進化速度が速く、石炭、ペルム(二畳)両紀の約1億年の間に100以上の属、3600以上の種が出現し、紡錘虫fusulinid)は標準化石として地質時代の決定、地層の対比に利用されている。二畳紀とはペルム紀ともいい,古生代最後の紀で,両生類時代とも呼ばれ2億8600万年前から2億4800万年前までの期間をいう。
アンモナイトは見た目からは貝類に思われますが、実は頭足類と呼ばれるタコやイカの仲間で、アンモナイト類は中生代末に絶滅するまで大繁栄しましたが、白亜紀末(6500万年前)に恐竜とともに完全に地球上から姿を消しました。しかし、オウムガイは現在まで生き残ったのです。
生物の絶滅による地質年代に元素の放射壊変から求められた放射年代あるいは酸素同位体比の変化から求めた年代を対比させた表を地質年代区分表といいます。
陸上に暮らす動物は、すべて海からやってきた種の子孫ですが、生物が陸上に進出できるようになったのは何故でしょうか?46 億年前の地球誕生以来、地球上に海が生まれ、海の中の光合成生物によって大気中に大量の酸素が放出された結果、太陽光による酸素の光分解によって地球大気上層にオゾン層が形成されることとなった。
オゾンは酸素原子3個からなる気体です。オゾンは、酸素原子2個から成る酸素分子が他の酸素原子1個と結びつき三個になることによって発生する気体です。オゾンは殺菌効果があり人体に有害な不安定な物質ですが、オゾンが光を吸収したり他の酸素原子と結びつくと酸素分子となって安定します。
大気中のオゾンは成層圏(約10~50km上空)に約90%存在しており、このオゾンの多い層を一般的にオゾン層といいます。 成層圏オゾンは、太陽からの有害な紫外線を吸収し、地上の生態系を保護しているのです。
地球上にオゾンが作られるようになったのは、海の中に今から約 35 億年も前に原始的な植物である「バクテリア」が生まれるようになったころです。地球は、だいたい 46 億年ぐらい前にできましたから、地球の大気は、とても10億年近くの長い時間をかけて作られてきたといえます。
オゾンの量が増えるにつれ、次第に大気上空でオゾン層が形成されるようになったので オゾン層は、生物にとって有害な、太陽からの紫外線(UV-B)の多くを吸収してくれました。 そのため、海で誕生した生物が陸上に進出できるようになったのです。生物が陸上に進出した時期は、昆虫の祖先がおよそ4億8000万年前、人の祖先である脊椎動物がおよそ3億8500万年前です。
陸上に進出した全ての動物は遺伝子の変異による進化によって、生活環境に適応する能力を持ち合わせるようになりました。動物は陸上に進出すると同時に、大地を動き回るための移動手段をも進化によって獲得しました。魚類・鳥類・哺乳類など、脊椎を体の中心の軸とする脊椎動物は歩き回るための手足を動かすために神経組織をもどんどん進化させていきました。「脊椎動物」とは動物ですが「動物」とは何でしょうか?
生物を三つの界に大別したとき、植物界、菌界、動物界に分けられます。現在地球上には100万~150万種もの動物が生存しており、形態も生活様式も多種多様です。今後さらに少なくとも100万種の動物が新たに発見されるであろうといわれている。それでは三つの生物界の一つである動物界の特性つまり動物としての人間の特性とは何でしょうか?
動物の特徴を、植物との対比でみてみると、次のように七つあげられます。①栄養については、植物は光合成や窒素固定によって無機分子から有機物をつくりだしエネルギー源とする独立栄養生物であるが、動物はこのような能力をもたず、植物や動物のつくりだした有機物を餌として摂取する従属栄養生物です。②運動については動物は運動器官である鞭毛、繊毛、筋肉と骨格と神経をもち自由に動くことができる。③感覚については動物は外界からの刺激を感ずる受容器をもつ。④器官については動物は、体の各部が消化、排出、呼吸、循環、運動、内分泌、神経、感覚、免疫などの諸器官に分化している。⑤細胞壁については植物の細胞はセルロースの細胞壁をもつが、動物細胞にはセルロースはない。⑥炭水化物の貯蔵の仕方は、動物細胞は炭水化物をグリコーゲンの形で蓄えるが、植物細胞はデンプンの形で蓄える。⑦細胞分裂の仕方は、動物細胞は周りがくびれて「2細胞に分裂」するが、植物は「細胞板」によって細胞質が二つに分けられる」。つまり植物の一つの細胞は分裂ではなく二つになるときには細胞板によって仕切られるのです。
例外も少なくない。植物のオジギソウは感覚をもち運動を行います。オジギソウは葉の先を指でさわられると、葉から軸のところにある細胞に「さわられた」という信号がとどき、細胞の中の水分が片方だけぬけて縮んでしまうのです。すると縮んだほうを内側、縮まないほうを外側にしてまがりますので オジギソウというのです。
海綿動物門の海綿動物はあまり運動は顕著ではない。海綿動物は多細胞動物の中では最も下等な体制と言われる形態・構造を有しており、多くは海産で不規則な塊状・壺状・樹枝状をし、岩・海藻などに固着して生活する。体表にある多数の小孔から水をとり、胃腔の襟細胞で餌を消化吸収し、上部の出水孔から水を吐き出す。運動神経や感覚器官はないのです。
また、5億年以上前に誕生した原生動物であるミドリムシ(ユーグレナ Euglena)は植物と動物両方の性質を持った微細藻類です。
ミドリムシは鞭毛をもち運動性に富むが、葉緑体をもっているので光合成が出来る独立栄養生物であります。
それでは本論であるウイルスはいったいいつごろ出現したのでしょうか?分子時計(モレキュラークロック)の研究がそれを明らかにしてくれます。たとえば、エボラ出血熱ウイルスに代表されるフィロウイルス科は約1万年前に誕生したといわれています。今、猖獗を極めている新型コロナウイルスの祖先のコロナウイルス科は約1万年前に誕生したと分子時計(モレキュラークロック)で計算されています。実はこの1万年前(紀元前8000年)に人類に感染するウイルスが誕生したのには大きな理由があるのです。
分子時計(モレキュラークロック)とは何でしょうか?分子進化とはDNAの塩基配列や、タンパク質のアミノ酸配列が長大な時間経過に伴いが変化していくことであり進化速度とは進化の速度のことです。変化の具体的な内容は生物の形質(形態・生理・行動・性質・特徴など)が①生息する環境に、より適合したものになることであり、②既存の種から新しい種が形成されることであり、③単純な原始生命から複雑多様なものへ変化することなどがその変化の内容であります。
DNAの塩基配列や、タンパク質のアミノ酸配列の変化の速度である分子進化の速度が一定であると仮定すれば、各種生物の形質を決める分子配列の違いだけを進化の速度を計る分子時計とみなして、経時的な変化の系列を推定することができる。つまり分子進化速度とは一定の期間内に遺伝子に蓄積される変異の数のことであると考えると、分子進化は原則として中立的な突然変異の累積によって起こると考えられるが、中立的でない突然変異は自然淘汰の影響を受けるので、分子によって進化速度は異なる。突然変異とは生物体に、親の系統になかった新しい形質が突然生じ、それが遺伝する現象で生物やウイルスがもつ遺伝物質の質的・量的変化と、その変化によって生じる状態。 核・葉緑体において、DNA、あるいはRNA上の塩基配列に物理的変化のことで遺伝子突然変異という。
機能的に重要でない分子ほど環境の変化に影響されないので中立的な突然変異の累積が起こりやすいので進化速度が速くなるので、使われていない遺伝暗号の塩基配列などが最も実用的な分子時計となるのです。国立遺伝学研究所の木村資生 によって1960年代後半および1970年代前半に発表されています。
日本人の木村資生が提唱した分子進化の中立説(中立進化説)とは、分子レベルでの遺伝子の変化は大部分が自然淘汰に対して有利でも不利でもなく、突然変異と遺伝的浮動が進化の主因であるとする説。分子進化の中立説、あるいは単に中立説ともいう。
遺伝的浮動とは生物の個体群にみられる現象で、世代ごとの繁殖の際に次の代に伝えられる遺伝子が無作為的に取り出される過程で、遺伝子頻度が変動することをいう。世代を多く重ねている間に、この効果が累積してしだいに元の遺伝子頻度から偏り、著しい場合には対立遺伝子の一方が失われたり、または集団中に固定したりする。この効果は選択や突然変異とともに、集団の遺伝子頻度を変化させる要因の一つとなっているが、自然選択や人為選抜と異なり、変化に方向性がないことです。
それでは1万年前(紀元前8000年)に人類に感染するウイルスが誕生したのには大きな理由は何だったんでしょうか?人類が誕生したのは15万年前ですよ。
人獣共通感染症の始まる条件が1万年前(紀元前8000年)に整ったからです。どうして整ったのかを見ていきましょう。今から1万年前の地球は旧石器時代から新石器時代への移行期にあたり文明の萌芽が生まれ出しました。人類は定住生活を始めるようになり、また、動物性たんぱく質を安定して確保するために野生動物を家畜化した時期なのです。有難いことに一万年前のこのころに私たちの祖先が牛や豚を家畜化してくれたおかげで、今の私たちの食生活が成り立っているのです。ところが、その一方で、家畜とヒトの距離が近くなったために、野生動物が感染していたウイルスや細菌がヒトに感染しやすくなってしまいました。これが人獣共通感染症の始まりです。
そんな背景をもとにフィロウイルスやコロナウイルスが誕生してきたのです。フィロウイルス科に属するエボラ出血熱ウイルスは、人間の細胞に感染しても細胞膜からの切れ具合がうまくいかないため、細胞の表面から細胞外に出芽した後のプロセスがスムーズでなく、ズルズルとつながったまま、細い糸状になって出てくる。そのまま糸状ウイルスになるのもあります。エボラにフィロウイルスという科名がつけられたのも、そもそもは糸を意味するラテン語の「FIRO」に由来する。その糸が途中で切れてしまうと、これがくるくると巻いて、例えば「6」のような形や、80nmの幅のウイルスは糸状ないし「U字」状になることもあり、更に蜘蛛のような形に糸がからみあうこともある。フィロウイルス科のウイルスの遺伝子は、他の多くの出血熱ウイルスと同様、すべてマイナスセンス鎖RNAであります。つまりマイナスセンス鎖RNAで、とりあえず情報倉庫として存在し、複製機能を発揮できない遺伝子なのでそのままでは相手の細胞内で増殖できない。しかし、開始のシグナルの合図があるとすぐに、mRNA遺伝子へと変わる。このmRNAは、翻訳されてタンパクを合成するとともに、一方で再びマイナスセンス鎖に変換されて、子孫ウイルスの体中に装填される仕組みになっているのがマイナスセンス鎖RNAウイルスなのです。
コロナウイルス科とは、ウイルスの分類においてエンベロープを持つ一本鎖プラス鎖RNAウイルスの科の一つです。コロナウイルスはニドウイルス目・コロナウイルス亜科・コロナウイルス科に分類される。電子顕微鏡で観察されるコロナウイルスは、直径約100nmの球形で、表面には突起が見られる。形態が王冠“crown”に似ていることからギリシャ語で王冠を意味する“corona”という名前が付けられた。1964年、最初にコロナウイルスが特定されて以来、現在まで人に感染するものは6種類知られていましたが新型コロナウイルスで7種類目になります。いわゆる風邪の10~15%(流行期は35%)は、このうちの4種が起こしているといわれています。
カンブリア爆発とウイルスの爆発的な誕生について説明しましょう。Herpesウイルス以外のそのほかのウイルスについても見てみましょう。サルのレトロウイルス(SIV)は約3万2000年前に出現し、1910~1950年頃にHIV-1に変異したといわれています。B型肝炎ウイルスは4億年以上前に誕生し、恐竜もB型肝炎ウイルスに感染していたのではないかと考えられています。
ヘルペスウイルスも約4億年前にこの世に出現して、HSV-Iは600万年前、HSV-IIは160万年前に誕生したといわれています。人類は700万年前に出現して100万年後に単純ヘルペス1が生まれたのです。
ヘルペスウイルスが誕生した4億年前の地球はどんな様子だったのでしょうか。5億4200万年前から5億3000万年前にカンブリア爆発が起こりました。カンブリア爆発により生物は多様化したときにウイルスも爆発的に多様化しました。
カンブリア大爆発の時期にとウイルスが爆発的に誕生したと言われますがカンブリア大爆発とは何でしょうか?古生代カンブリア紀の初頭、約5億4千万年前から5億年前頃に、今日見られる動物の門の多くが一気に出現した現象でカンブリア紀に現代も存在する動物の門の多くが大爆発的に誕生したのです。
先カンブリア時代のエディアカラ動物群が衰退したのち、世界中で急激に種の多様化が進んだと考えられ、カナダのロッキー山脈で見つかったバージェス頁岩動物群が知られる。
エディアカラ動物群とは何でしょうか?1947年に発見された、オーストラリア南部フリンダー山脈のトレンズ湖北岸にあるエディアカラとよぶ小さな丘の原生界最上部の地層から産出する動物化石群。クラゲやウミエラの仲間や鉢虫(はちむし)類などの腔腸(こうちょう)動物を主とし、ゴカイの仲間の環形動物をはじめとする無脊椎(せきつい)動物の多くの印象化石(形態の印象だけが型となって残された化石)を含む。腔腸(こうちょう)動物とは何でしょうか?体形は傘状または円筒形で放射状相称(左右または上下が同形)であり、中央の口から内部に入りこんだ腔腸(体の中の空所)をそなえる下等の水中動物。例、クラゲ・サンゴ・イソギンチャクの類。エディアカラ動物群の地質年代は約6億年前とされ、それまでに発見されたカンブリア紀初期のバージェス動物群よりも古く、最古の無脊椎動物として注目された。
動物の「門」とはなんでしょうか?1758年にスウェーデンの「分類学の父」と称されるリンネ(Linnaeus)が動物を進化の系統樹により分類した生物分類学的階級は大きい階級からより小さい階級へ界・門・綱・目・科・属・種の七つの分類階級に分けたのです。「界」が動物界の全体を含みこの分類階級に全ての動物が含まれこの界の階級を小分けすると「門」となり最小の分類階級になるのが一番下の「種」となるのです。「ヒト」は唯一のヒト種です。ちなみに、私たち「ヒト」を生物分類の階級にしたがって表現すると、①動物[界]の、②脊索動物[門]の、③哺乳[綱]の、④サル[目]の、⑤ヒト[科]の、⑥ヒト[属]の、⑦ヒト(sapiens)[種]の七つの生物分類学的階級の中に分類されていくのです。
地球に住む生物が絶滅してしまいそうな時期は過去に5回もあり5大絶滅事件と呼びます。地球の最初の生物の大量絶滅事件が4億3000年前にオルドビス紀末に起こりました。
オルドビス紀にはオウムガイを代表とする軟体動物や節足動物や半索動物などが繁栄しオルドビス後期には顎を持つ魚類が登場しました。
ところが後ほど詳しく説明しますが超新星の爆発によるガンマ線バースト(爆発)が原因でした。ガンマ線バーストとは,宇宙の未知の天体から,突如,数十ミリ秒から数百秒という短時間,ガンマ線が爆発的に放射される現象である。宇宙のきわめて遠方で,莫大なエネルギーを放射する巨大な爆発現象によって地球上で初回のオルドビス紀末の生物の大量絶滅事件が起こったのです。
超新星とは何でしょうか?大質量星や中質量の近接連星が起こす大爆発により突然明るく輝きだす天体。 夜空でそれまで星の見えなかった所に突然明るく輝く星は新星と呼ばれているが、新星のなかで特別に明るいものが「超新星」と分類されるようになったが その後の研究で超新星は恒星全体が爆発する現象であることがわかった。大質量星や中質量の近接連星が起こす大爆発により突然明るく輝きだす天体のことで、夜空でそれまで星の見えなかった所に突然明るく輝く星は新星と呼ばれているが、新星のなかで特別に明るいものが「超新星」と分類されるようになった。近接連星とは両天体の間隔がどちらかの天体の半径程度しか離れていないもの。 互いの天体の大気の構造や進化に影響を与えるほど接近した近接連星が知られています。バーストは英語でburstであり破裂、爆発、突発するという意味です。
ガンマ線バーストとは何でしょうか?またガンマ線バーストの原因はなんでしょうか?ガンマ線バーストは、宇宙で最も高エネルギーの爆発現象であり、中性子星またはブラックホールの形成が原因と考えられています。中性子星とは、質量の大きな恒星が進化した最晩年の天体の一種である。ブラックホールとは、非常に大量の物質が、極限まで狭い領域に押し込められた天体のことを指す。このため重力がとても強く、あらゆるものを吸い込むという特徴をもち、光さえも抜け出すことができない。 そこから、真っ黒(ブラック)で、あらゆるものを吸い込む穴(ホール)として、「ブラックホール」と呼ばれている。
大質量星が寿命を迎え爆発を起こす瞬間、星の表面を突き抜けて超高速のジェットが放出される。「光球面放射モデル」は、このジェットの内部に捕らわれていたガンマ線(白い粒子)が、ジェットが膨張するにつれて外に抜け出すことで、大量のガンマ線が放射されるという説である。拡大図中の青い粒子は陽子を、黄色い粒子は電子を表している。
「ガンマ線バースト」は宇宙最大の爆発現象として知られています。その起源の一部は、大質量星が一生の最期に起こす大爆発の際に形成するジェットによると考えられています。しかし、そのジェットからのガンマ線の放射メカニズムは、長い間謎とされてきました。
ガンマ線バーストの特徴は何でしようか?ガンマ線バーストが起こる際は、「光球面放射モデル」と呼ばれるメカニズムでガンマ線が放射されるのです。光球面放射モデルは、大質量星の内部のジェットに閉じ込められたガンマ線が、ジェットの膨張とともに解放される際に大質量の星の球面から放射されるという説です。ジェットとは気体または液体が連続的に噴出することです。
つまりジェットが大質量の星の内部から物質を突き抜ける際に形成する構造に起因して、ガンマ線バーストのスペクトルと明るさの相関関係が生じることを示しました。この相関関係は、ガンマ線バーストの観測から経験的に得られた「米徳(よねとく)関係」として知られており、ガンマ線バーストの放射の主な成分の性質を捉えていると考えられてきました。米徳関係(よねとくかんけい、Yonetoku relation)は、ガンマ線バースト (GRB) に見られるスペクトルと明るさの相関関係のことで、2004年に発表した日本人の米徳大輔がみつけたので名付けられた法則です。現実的な光球面放射のシミュレーションによって米徳関係が自然に再現されたことは、ガンマ線バーストの主要な放射メカニズムが光球面放射であることを強く示しています。この結果は、大質量星の爆発の過程を解き明かすことにつながる成果です。
このような4億3000年前のオルドビス紀末のガンマ線バースト(大爆発)による環境の大きな変化がウイルスの誕生を促したのかもしれません。二酸化炭素の上昇とともに節足動物や植物が陸に上陸を果たしていったのも4億3000年前の頃です。ガンマ線はなぜ危険か?ガンマ線は粒子ではなく光子であり、光子の中でも特に高エネルギーのものなのです。ガンマ線はエネルギーが極めて高いため、きわめて危険なのです。大規模な遮蔽でも通過してしまうし、人体の細胞にさまざまな損傷を引き起こす。 ガンマ線は原子核崩壊の過程で放出されるが、このとき通常はアルファ粒子とベータ粒子も生成される。しかしながら大質量星のガンマ線バースト(大爆発)爆発の過程はまだまだ不明なことが多すぎます。
三葉虫(Acadoparadoxides briareus)は、古生代のカンブリア紀(約5億4200万年前)からペルム紀末(約2億5100万年)にかけておよそ3億年にわたり、広く世界の海に生息していた底生性の節足動物です。この三葉虫に感染するヘルペスウイルスはいたと考えられています。三葉虫は、分類学上は三葉虫綱とされ、横で3部に分かれた硬い外骨格を背面にもつ。古生代を代表する海生動物が三葉虫であり、古生代の冒頭のカンブリア紀から繫栄し、終焉のペルム紀末(二畳紀末)で絶滅した。1万種以上が知られる多様なグループで化石も多産し、示準化石としても重視される。示準化石とはその化石をふくむ地層ができた年代を知る手がかりになる化石のことです。古生代は生き物が爆発的に進化し、海から陸上へ進出していった時代で、カンブリア紀からスタートして①カンブリア紀、②オルドビス紀、③シルル紀、④デボン紀、⑤石炭紀、⑥ペルム紀の六期に分けられています。
4億年前の地球は古生代の第四紀のデボン紀にあたります。この頃に誕生したヘルペスウイルスはどんな生物に感染していたのでしょうか。感染した証拠はなかなか見つかりませんので、想像を巡らせてみましょう。
海には三葉虫やウミユリ、オウムガイ、アンモナイトなどが生活していました。また、シーラカンスなどのハイギョの祖先もこのころに誕生したといわれています。サメも泳いでいたと考えられています。陸上ではデボン紀の前のシルル紀からムカデの祖先となる節足動物が繁殖していて、その他の原始的な昆虫も生活していました。節足動物とは、昆虫・甲殻類・クモ・ムカデなど、外骨格と関節を持つ動物を含んだ分類群。分類学上は節足動物門とされる。動物界最大かつ多様性の最も高い動物門であり、現生種は全動物種の85%以上を占め、約110万種が記載されている。陸・海・空・土中・寄生などあらゆる場所に進出し、様々な生態系と深く関わっている。
このような生物たちにヘルペスウイルスやフィロウイルスの祖先は感染していたのでしょうか。現在も鯉に感染するコイヘルペスは大きな問題になっています。デボン紀のハイギョなどにヘルペスウイルスが感染していたと考えるのは妥当でしょう。生物が進化しながら命をつないできたように、ウイルスも感染して変異しながら現在の姿になったと考えると感慨深いものがあります。ハイギョとは何でしょうか?現在の熱帯地方の湖や河川には、ハイギョ(ラングフィッシュ訳しては肺魚)と呼ばれる奇妙な魚が生息しています。このグループは魚本来の鰓(鰓)の他に、空気呼吸用の肺を持っているので肺魚というのです。そんなハイギョ(肺魚)は水面への浮上が阻止されて、空気を取り込むことができなくなると、たちまち窒息死してしまいます。魚のくせに水中で窒息死するなんてと、意外な感じがします。こんなハイギョの仲間は、今から4億1千万年前の古生代デボン紀初期に初めて姿を見せました。その姿が出現当時とあまり変わっていないので、有名なシーラカンスと共に“生きている化石の代表”と目されています。シーラカンスは、普通の魚のような脊椎骨は無く、脊柱は体液が満ちた太い一本の中空の管からなっています。魚の時代と呼ばれる古生代デボン紀にこの仲間から陸上動物が進化したと考えられ、肉質の胸びれと腹びれはそれを物語っています。
下の絵は三葉虫とヘルペスウイルスの絵です。三つの葉っぱのような背中を持っているのが三葉虫です。
それではウイルスの地球上における誕生日はいつだったのでしょうか?
ウイルス誕生の時代はさらにさらにさかのぼります。地球では約30億年前に共通祖先から3つのドメイン(細菌、古細菌、真核生物)が次々に分かれていったと考えられています。この3つのドメインの生物には正二十面体のウイルスが感染していたことは分かっています。たとえば、細菌にはPRD1というウイルス、古細菌にはSTIV-1、植物にはクロレラウイルス、動物にはアデノウイルスが感染しています。正二十面体は正三角形を幾何学的に20個組み合わせた球形に近い形をしています。この構造はウイルス進化の過程においても非常に安定といわれています。したがって、3つのドメインの共通祖先にも正二十面体のウイルスが感染していたのです。今の学説では30億年前にウイルスが誕生したことになっているのです。
下の絵は正二十面体とアデノウイルスを比較した模式図です。
Herpesウイルスはこの世に出現して以来、人が出現するはるか前からヘルペスウイルスは、神経を持っているあらゆる脊椎動物に感染しまくって免疫が一番弱い神経に感染し始めたと考えられます。
セキツイ動物の進化の順序はまず脊椎動物は、魚類があらわれ、魚類の一部が両性類に進化し、さらに両生類の一部がハチュウ類に進化した。 そして、ハチュウ類の一部から、鳥類とホニュウ類が進化した。①魚類 → ②両生類 → ③ハチュウ類 → ④鳥類と哺乳類と進化した。ここで注意しておきたいのは鳥類からは、ホニュウ類は進化していないのです。哺乳類の祖先は、ハチュウ類である。種の近い物どうしは、特徴も近い。たとえば両性類は魚類から進化したが、両生類も魚類も、ともに水中に卵を産み、また、変温動物である。又魚類は、えら呼吸である。両生類は、子はえら呼吸であり、両生類の親は、肺呼吸である。一方ハチュウ類は肺呼吸しか出来ない。
それでは魚類そのものは、何から進化したのかというと、水中で生活する無セキツイ動物から魚類が進化したと考えられている。動物界は便宜的に脊椎動物と無脊椎動物の二つに分けられ、脊柱や内骨格をもっていない動物群はすべて無脊椎動物に含まれる。脊椎動物全体の種の数は約4万1600で、無脊椎動物のそれは約101万6000であるから、全動物種の96%が無脊椎動物に入る。セキツイ動物の骨格を見ると、形は違っていても、骨の数や位置が似通っているものが多い。
無脊椎動物は、単細胞の原生動物から多細胞の海綿、軟体、節足、原索動物などの多くの門に分けられ、形態や発生なども著しい多様性がみられ、共通する特徴によって一つの門にまとめることはできない。ホヤやナメクジウオなどが属している原索動物は、終生または発生の一定時期に、体の背側中央を前後に走る脊索(弾力性に富む棒状の支持器官)があるが、ほかの無脊椎動物にはみられない。
脊椎動物は魚から始まったのです。私たち人間の仲間である脊椎動物の化石は、古生代カンブリア紀前期(約5億3000万年前)から発見されています。大きさは2~3㎝と小さいものでした。その後、古生代デボン紀(約4億1900万~3億5900万年前)になると色々な種類に分かれ、あごを持つものも現れ、繁栄しました。そのため、デボン紀は「魚の時代」と呼ばれています。特にこの時代に繁栄した原始的な魚の一つが、体の表面が骨格化した「甲冑魚(かっちゅうぎょ)」とも言われる板皮(ばんぴ)魚(ぎょ)類です。全長7mにおよぶものもいました。しかし、約4億年前にサメの仲間の軟骨魚類が繁栄するようになると、板皮魚類は衰退し、絶滅しました。
デボン紀には、しっかりした骨と筋肉がついた鰭(ひれ)を持つ肉(にく)鰭(き)類と呼ばれる魚類が、陸に上がるようになり四肢(しし)動物)になりました。五番目の古生代石炭紀に入ると(3億5900万年前)、陸上生活に適応した色々な種類のものが現れるようになりました。特に、殻付きの卵を産むものが現れたことで、脊椎動物が陸地全体に広がっていくようになりました。
哺乳類の祖先の誕生は古生代ペルム紀です。古生代ペルム紀(約2億9900万~約2億5200万年前)は、「単(たん)弓(きゅう)類の時代」でした。単弓類は体が大きく、さまざまな形の種類に分かれていました。特に背中に大きな帆を持ったディメトロドンは、ペルム紀を代表する動物です。単弓類は、ペルム紀末の大量絶滅で大きく数を減らしましたが、中生代三畳紀前期(約2億5000万年前頃)になると体が大型化しました。
ペルム紀末の大量絶滅の原因は地球の大規模火山噴火でした。地下の堆積岩中の炭化水素がマグマの熱で燃焼し、CO2などの温室効果ガスの発生による圧力で噴火が発生して、大気中の温室効果ガス濃度が上昇して地球温暖化が進行し、大量絶滅したことが証拠立てたられたからです。マグマとは、地球をはじめとする天体を構成する固体が、その内部で溶融しているものである。地球のマントルや地殻は主にケイ酸塩鉱物でできているため、その溶融物であるマグマも一般にケイ酸塩主体の組成を持つが、稀に「炭酸塩」鉱物を主体とするマグマも存在する。「岩漿」ともいう。火山地帯の地下数~十数kmには、1,000度以上もの温度になって岩がドロドロに溶けているところ(マグマだまり)があります。
ほとんどすべての生命が死に絶えたペルム紀の大量絶滅によって、陸上には新しい脊椎動物のグループが出てきました。三畳紀(約2億5200万~約2億100万年前)に入ると、恐竜が現れ、ワニの祖先、翼竜類、カメ、哺乳類、カエルなどの現在につながる生き物の祖先が出てきました。翼竜類は 中生代に栄えた飛行性の爬虫類。三畳紀末に現れ,白亜紀末に絶滅。なお、哺乳類は、単弓類の一部が進化した生物です。また、魚竜類、首長竜類などが再び海に帰っていきました。
三畳紀の終わりにも大量絶滅が起こり、三畳紀終わりに繁栄していたワニの祖先は、ワニの仲間を除いて絶滅しました。そして、中生代ジュラ紀(約2億100万~1億4500万年前)は、恐竜が繁栄し、巨大化していきました。恐竜は中生代白亜紀末(約6600万年前)に絶滅しましたが、ジュラ紀の終わりに恐竜から鳥類が分かれ、現在まで残っています。
哺乳類の時代へ
白亜紀末の大量絶滅の後、新生代に入ると、哺乳類や鳥類が色々な種類に分かれました。哺乳類は、体が小さかったものが大型化し、クジラの祖先は海で生活するようになりました。新生代新第三紀(約2300万~260万年前)には、ゾウの仲間、ウマの仲間、シカの仲間など、現在の哺乳類の祖先がほぼ出そろいました。
人類は霊長類に属しています。霊長類は6500万年以上前に他の哺乳類から分かれました。人類と最も近いのはチンパンジー類で、およそ800~500万年前にわかれたと考えられています。
哺乳類(ほにゅうるい、 Mammals、 学名:Mammalia)は、哺乳形類に属する脊椎動物の一群である。脊椎動物に分類される生物群である。分類階級は哺乳綱(ほにゅうこう)です。
基本的に有性生殖を行い、現存する多くの種が胎生で、乳で子を育てるのが特徴である。ヒトは哺乳綱の中の霊長目ヒト科ヒト属に分類される。
哺乳類の起源は古く、既に三畳紀後期の2億2500万年前には、最初の哺乳類といわれるアデロバシレウスが生息していた。そのルーツは、古生代に繁栄した単弓類のうち、キノドン類である。単弓類は両生類から派生した有羊膜類の子孫の一つである。有羊膜類は単弓類と竜弓類(後に爬虫類が出現した系統を包括する)とに石炭紀後期に分岐し、以降、単弓類は独自の進化をしていた。単弓類は、ペルム紀末の大量絶滅において壊滅的なダメージを受け、キノドン類などごくわずかな系統のみが三畳紀まで生き延びている。一時期再び勢力を挽回するものの、既に主竜類などの勢力も伸長し単弓類は地上の覇者ではなくなっていた。そして、三畳紀後期初頭の大絶滅を哺乳類とともに生き延びたのは、トリティロドン科のみであった。しかし彼らも白亜紀前期には姿を消している。また、同じく三畳紀には、すでに哺乳類の他のものから分岐する形で単孔目が出現している。単孔目は現存するが、これは卵生であることや総排出腔をもつことなどほかの哺乳類とは大きく異なる構造を持ち、もっとも原始的な哺乳類の形をとどめているとされる。
恐竜を含む主竜類が繁栄を極めた時代には、哺乳類は、夜の世界など主竜類の活動が及ばない時間・場所などのニッチに生活していた。魚類、両生類、爬虫類、鳥類には4タイプの錐体細胞を持つものが多い。現在、鳥類などに比して哺乳類の視覚が全般的に劣っているのも、この長い夜行生活を経て大部分の哺乳類の視覚が2色型色覚に退化したためと考えられている[7]。約6400万年前、鳥類とワニ類を除く主竜類が絶滅し、次の新生代では、その空白を埋めるように哺乳類は爆発的に放散進化し、多種多様な種が現れて地上でもっとも繁栄した種となった。現在では地中や水中などを含め、地球上のほとんどの環境に、哺乳類が生息している。
あらゆる脊椎動物である家畜動物、養殖魚貝に感染し、慢性、時には死に至る病気を引き起こすヘルペスウイルス感染症は、潜伏感染と再発病を繰り返し既存の抗ウイルス剤は潜伏感染しているウイルスには全く効果がない。そのため「初感染を防ぎ、ウイルスを潜伏感染させない」新しい予防・治療法の開発が望まれていますが無理です。天才herpesウイルスに対して人間は無力です。
単純ヘルペス(HSV)感染症は全世界的な感染症であり、患者数は数千万人、医療費は数千億円と考えられている。HSVに対する新しい予防・治療法が開発されれば、長期間再発症に苦しむ患者及び投与される抗ウイルス薬費用の低減が期待されますがストレスが多すぎるしかも金がすべてを支配している資本主義のシステムは金を儲ける才能がない私も含めてほとんどの大衆は生きるのが精一杯です。毎日毎日がストレスが多すぎます。herpesが増えるばかりで最後はherpesによる癌になって死ぬしかないのです。私有財産制が諸悪の根源ですからどうにもなりません。残念ですね。
また、医学・獣医学・畜産・水産分野で重要な他のヘルペスウイルスに対する予防・治療法の研究にも応用され、複数の分野において、大きな経済・社会的波及効果が期待されても資本主義による生まれた遺伝子の差別を無視して自由な過当競争が口先だけで終わらせる期待となるだけです。生まれと育ちに関わらずすべてのホモサピエンス(人類)がみんな幸せになる社会システムだけがすべての不幸を解決してくれます。資本主義はすべての人間を幸福にするのは絶対に不可能です。
人類に最後に残った病原体はherpesウイルスです。しかも絶対に殺しきれない天才herpesウイルスが癌も含めてあらゆる病気の原因を作っているのです。いや間違いました。あらゆる病気の原因であるヘルペスウイルスを無限大増やしているのは全世界の製薬メーカーであり全世界の医者たちでした。しかも現代の医薬業界はこの冷厳たる真実を認めないどころか逆に免疫を抑えるばかりで全ての患者に間違った医療で病気を治すどころか病気の原因であるヘルペスを増やして喜んでいるだけなのです。哀しいですね。現代のあらゆる病気の予防と治療は免疫を抑えないこととヘルペスを増殖させない抗ヘルペス剤のアシクロビルの大量投与です。
古来から人類は病源体によって病気で苦しみ命を失ってきましたが人類がどうしても征服できない最後に残った病原体はherpesの八種類の仲間たちなのですが世界中の医薬業界は認めようとしないのです。何故ならば医者が特権階級であるのは金では治せない病気を治す責任を果たせるはずであるのにも関わらず逆に嘘ばかりついて報酬を保証される保険システムが出来たのです。ところがふたを開けてみれば病気を作ってお金を稼いでいるだけなのです。癌まで作って得々としているのです。何故こんな悲劇が生まれたのでしょうか?答えは極めて簡単です。病気がすべて治れば医薬業界が消滅してしまうからです。
さて統合失調症もパーキンソン病もドパミンが直接の原因ですが真実の原因ではないのです。統合失調症はherpesのためにドパミン過剰で生じ一方パーキンソン病はherpesのためにドパミン減少で生じます。統合失調症についてはかき終わったのでここを読んでください。ここではパーキンソン病では統合失調症とは逆にドパミン減少でパーキンソン病が何故起こるのかについて最初にドパミンを産生するドパミン作動性神経ニューロンについて詳しく勉強しましょう。統合失調症とパーキンソン病とを対比しながらドパミン作動性神経ニューロンの産生の違いがどうして起こるのかについても説明していきましょう。
ドパミン作動性神経ニューロン群の分類はドパミン神経細胞群が投射する存在部位によってA8細胞群からA17細胞群までの10種類に分類されます。ドパミン作動性ニューロンは神経伝達物質としてドパミンを放出するニューロンであります。その作用も多様です。ドパミンで異なる領域間の情報伝達を担う軸索投射を行うニューロンであるドパミン細胞群の種類によってその投射するドパミンニューロンの神経インパルスを受容するシナプス後神経細胞によって作用も変わることも有ります。
1)A8細胞群は脳幹の中脳の赤核後方部 にあり大脳辺縁系に投射する。A10細胞群と共に大脳辺縁系に投射し、中脳辺縁系を構成する。
2)A9細胞群は脳幹の中脳の黒質の緻密部(substantia nigra pars compacta略してSNc) にあり 線条体(尾状核と被穀)へ投射する。黒質線条体系を構成する。黒質線条体系に脳全体のドパミン量の80%を占める。このA9細胞群黒質の緻密部(substantia nigra pars compacta略してSNc)は脳全体のドパミン量の80%を占めるのでこれが統合失調症の原因となっているのです。このA9細胞群の黒質の緻密部で産生された過剰なドパミンが陽性症状をおこすのです。
一方、A9細胞群の黒質の緻密部に感染したヘルペスによってA9細胞群の神経が変性する脱落するとドパミンが作られなくなり減少するとパーキンソン病になります。その結果、線条体で放出されるドパミンが減少して、無動、筋固縮、振戦などの運動症状が生じる。
パーキンソン病に対するドパミン補充療法は、黒質線条体系を刺激してその運動症状を改善するが、同時に中脳皮質辺縁系も刺激されるので、ドパミン作動薬による薬物依存症状、ドパミン作動薬物の血中濃度の高低変化で出現する不快な身体症状、不眠、不安、振戦、発汗、痙攣発作、妄想、幻覚、体感幻覚などが副作用として生じるのです。
更にA9細胞群の一部はA10細胞群と共に前頭前皮質に投射し、中脳皮質系を構成する。
3)A10細胞群は二つの回路に神経投射を行い①腹側被蓋野 (ventral tegmental area略してVTA) から 大脳辺縁系の側坐核・海馬・扁桃体・嗅結節・中隔・梨状葉の情動回路と②腹側被蓋野 (VTA) から 皮質系(前頭前野)不安で活性化される回路に投射する2経路があります。この腹側被蓋野 (VTA) から 大脳辺縁系も腹側被蓋野 (VTA) から 皮質系(前頭前野)へのドパミンの過剰投射により行動および情動(感情)に異常をきたし、統合失調症の陽性症状をもたらすのです。
①腹側被蓋野 (ventral tegmental area略して VTA) から 中脳辺縁系への投射は快楽を感じると扁桃体が喜んで認識してこの快楽を記憶しておきます。更にこの快感の記憶を思い出すたびごとに扁桃体が A10細胞群を活性化してドパミンが産生されこのドパミンが側坐核を興奮させて、視床内背側核から前頭前野へと投射され いわゆるYakovlev(ヤコブレフ)の情動回路を作動させて、快の情動行動を起こすのです。この側坐核がドパミンによる快楽をむさぼる力が強すぎて統合失調症のドパミン依存症を生み出すのです。側坐核こそ人類の欲望の原点と言えます。ドパミンが側坐核を興奮させて、視床内背側核から前頭前野へと投射され 、いわゆるYakovlev(ヤコブレフ)の情動回路を作動させ過ぎて、異常な感情を抱いたり情動を伴うような、一時的で急激な感情の動きがおかしくなるのです。
感情と情動の違いは何でしょうか?感情(sentiment)とは、気持ちと表現され快と不快を主とする意識のもっとも主観的な側面と言えます。現在の意識できる出来事だけに対する気持ちだけではなく過去の経験の記憶や、未来に対する思いなどのすべての認識可能な出来事や物事や対象に対して抱く気持ちも含まれます。時間を超えた喜び、悲しみ、怒り、諦め、驚き、嫌悪、恐怖、憎しみ,嫉妬、快さ、不安など知覚可能な思いです。
情動(emotion)とは、感情の一種でありますが、急激に生起し短期間で終始する反応振幅の大きい一過性の強い感情状態であります。怒り、恐れ、喜び、悲しみなど強くなった感情で、比較的急速に引き起こされた一時的で急激でしかも強い感情の動きであるので、行動や表情の変化,自律神経反応,内分泌反応などの身体反応も伴います。例えば怒りで顔が紅潮し目を見開くとか,恐怖で身体が震え顔が真っ青になるという強度の自律神経反応が起こります。気分(mood)は、中長期的にゆるやかに持続する感情です。
② 中脳皮質系は腹側被蓋野 (VTA)から大脳辺縁系の側坐核を飛ばして直接、大脳皮質の前頭前野へ投射される経路です。不安や心配で活性化される回路で、不安やストレスにより活性化し大脳辺縁系よりも、ドパミンが少ないのでやる気を失う行動を起こしてしまい統合失調症のいわゆる陰性症状が発現してしまうのです。中脳皮質系の経路では、ドパミンの伝達低下により意欲減退、感情鈍麻などの陰性症状や認知機能障害を起こすのです。更にストレス刺激がドパミンを副腎髄質からアドレナリン、ノルアドレナリンをも産生してA10経路の活性化するので、前頭前野のドパミンD1受容体を介して前頭前野の行う認知・思考・ワーキングメモリ(作業記憶)等の機能を抑制し陰性症状が発現してしまうのです。
D1受容体は中枢神経系で最も豊富なドパミン受容体でドパミン作動性神経細胞の成長を調節しています。D1受容体は線状体背側部(被蓋・尾状核)にも発現が見られ 、黒質自身にも投射できるのですがストレス刺激によって黒質が活性化してドパミンを大量に産生するのでドパミンの分泌が制御できなくなり統合失調症が起こるのです。
一方、D2受容体には、D2L受容体とD2S受容体のサブタイプが存在しております。D2S受容体はドパミン作動性神経自身の自己受容体なのです。D2L受容体は、腹側被蓋野 (VTA) からの大脳辺縁系ではシナプス後部神経細胞、大脳基底核の線条体では線条体中型有棘細胞のシナプス後神経細胞に多く発現している。線条体の抑制性中間有棘ニューロンにherpesが感染すると抑制性中間有棘ニューロンが変性して,抑制性神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)およびサブスタンスPなどの神経伝達物質が減少すると抑制が効かなくなってドパミンの作用が亢進してしまい統合失調症の症状が悪化してしまうのです。
D2S受容体は自己受容体として黒質、腹側被蓋野の二つの経路のドパミン神経終末(シナプス前部神経細胞)に発現しているのです。ところが、中脳皮質路のドパミン神経においてはD2S受容体の自己受容体が欠如しているため、ストレス刺激によって活性化してしまうとドパミンの分泌が制御できなくなるのです。
いずれにしろD2 受容体は現在の統合失調症の治療薬として使われる抗精神病薬の主要なターゲットとなっているのですがその作用機序についてはよくわかっていないのが実情ですが患者さんはこのような薬を大量に飲まされているのです。
しかし明確にわかっていることはドパミンD2受容体は、ドパミンにより活性化されて情報伝達を行い、ドパミンは、運動調節や意欲・学習などに関わる脳内の神経伝達物質です。 脳内のドパミン量が不足するとパーキンソン病になり、過剰になると統合失調症になります。 統合失調症の治療薬はドパミンD2受容体に結合して不活性化します。報酬が多くすぐもらえると期待できる時には、ドパミン情報がD1、D2受容体の両者を伝わってやる気が高まる一方、労力が必要と分かってもやる気を保って行動する際には、D2受容体を介したドパミン伝達が必須であります。
4)ドパミン作動性神経であるA11細胞群は視床下部後部にあり、不確帯 にある A13、 A14細胞群と共に視床下部、脊髄側角に投射し、視床下部脊髄路を構成する脊髄後角/三叉神経脊髄路核の侵害受容神経細胞に対する抑制に関っている。A11細胞群のドパミン低下による機能の低下により、レストレスレッグス症候群、下肢静止不能症候群、むずむず足症候群の症状が起る。出現症状は、下肢を中心に不快な異常感覚が、特に夕方から深夜にかけて出現。「むずむずする」「じっとしていられない」「痒い」「ピンでなぞられているような」「針で刺すような」「火照るような」「蟻やミミズなどの虫が這っているような」などの異様な感覚が現われ、時には「振動」を感じる場合もある。
レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome、RLS、むずむず症候群)は何故起こるのか?RLSは、脊髄に投射する視床下部後部のA11ドパミン作動性細胞群の作用は脳に不必要な信号が入らないようにブロックすることです。このA11ドパミン作動性細胞群にherpesが感染してドパミンが産生できなくなりA11ドパミン細胞群に対する抑制の機能低下により視床下部脊髄路を構成する脊髄後角/三叉神経脊髄路核の侵害受容神経細胞の交感神経系が興奮し、その結果、ノルアドレナリンの増加を介して筋緊張・不随意運動を生じることにより起こる。一方で、求心性のシグナルが、ドパミンの抑制による脱抑制を介して、ドパミンの抑制が出来ず前頭前野における「むずむず感・異常知覚」といった体性感覚(体性感覚とは触覚、温度感覚、痛覚の皮膚感覚と、筋や腱、関節などに起こる深部感覚から成り、内臓感覚は含まない)の増強をもたらすからです。言い換えれば、A11でブロックしていた不必要な信号が脳内に入って過敏状態になり、大したものではない刺激が強い刺激と感じられるようになるのが原因です。
ドパミン神経がヘルペス感染によって減ると体が動きにくくなり、ふるえが起こりやすくなります。ドパミンは、アドレナリン作動性神経ではノルアドレナリンの前駆物質であり、中枢神経系ではドパミン作動性神経の伝達物質である。ドパミンはアドレナリン受容体のうち、アドレナリンβ1受容体刺激作用と、高濃度でアドレナリンα受容体刺激作用を示す。これらによる心臓促進作用と昇圧作用を利用して、臨床的にはドパミンはショックの処置に用いられる。
視床下部に存在するドパミン神経細胞群(A11~15)の中で、A11領域にあるドパミン神経系は脊髄へ投射する唯一の経路として痛覚に関与し痛みを軽減できます。ドパミンの放出は,痛み刺激のみではなく, 快感や報酬の期待によっても起こる。さらに, pleasure-related analgesia(快感関連鎮痛)の科学的根拠が得られている.すなわち,痛みは,快感により抑制 されます。心地良い匂いやイメージ,好きな音楽, 好きな食べ物等は,明らかに痛みを抑制する効果が認められている.ドパミンの放出は,痛み刺激のみではなく, 快感や報酬の期待によっても起こる.痛みが,快感により抑制 されるのは何故でしょうか?快感をもたらすドーパミンが脳の側坐核に届くと、鎮痛物質のオピオイドが分泌されて、痛みをやわらげる仕組みが働きだすからです。
5)A12細胞群は視床下部弓状核にあり、そこから下垂体の一部である正中隆起、下垂体中間葉、下垂体後葉に投射する正中隆起漏斗ドパミン作動系を構成する。弓状核は視床下部と下垂体をつなげる漏斗と呼ばれる部位に存在しており、別名を漏斗核とも呼ばれ下垂体前葉を介してホルモン調節を行い、下垂体前葉ホルモンであるプロラクチン・LH・FSH・TSHにたいする抑制作用を行っている。実はプロラクチン分泌を抑制するA12細胞群のドパミンこそプロラクチン抑制ホルモンそのものです。
6)A13細胞群は不確帯(zona incerta, ZI)にありA11細胞群の一部と共に視床下部に投射し、不確帯視床下部ドパミン作動系を構成する。
7)A14細胞群はA11細胞群の一部と共に視床下部に投射し、不確帯視床下部ドパミン作動系を構成する。
8)A15細胞群は視床下部のドパミン細胞群です。プロラクチン抑制ホルモン(prolactin inhibiting hormone略してPIH)の実体はドパミンです。
9)A16細胞群は嗅球のドパミン細胞群です。嗅球ドパミン神経変性によって嗅覚異常をおこす。
10)A17細胞群は網膜のドパミン細胞群です。網膜の神経は、目の網膜の中で規則正しく整列し、「網目(あみめ)」を作っている。網膜の網目を規則正しくつくるタンパク質としてD-scam(ディーエスカム)が重要な役割を果たしていますが、遺伝的にD-scam(ディーエスカム)がないと、このドパミン細胞が網目を規則正しくつくれず、網膜全体にバラバラに広がり、ドパミン細胞の突起の形もおかしくなり、太く束になり、束が、絡まる(からまる)ことになります。
ドパミン受容体(レセプター)は、D1、D2、D3、D4、D5受容体と5種類あります。ドパミンが受容体と結合するとシナプス後部神経細胞に電位変化が起こったり、細胞内の情報伝達系が動いてさまざまな変化を後シナプス神経細胞に引き起こします。役目を終えたドパミンはまたシナプス前部神経末端にあるドパミントランスポーターに、たんぱく質として取り込まれて再利用されます。受容体は、興奮性、抑制性と2つに分類されていますが、まだ不明点が多くドパミン受容体は複雑で完全な解明はいまだされていないので抗精神病薬も不完全な薬となっているのです。
抗精神病薬の主な薬理作用は、ドーパミン系ニューロンの病的活動を抑制すること。脳内のドーパミン・レセプター(受容体)をブロックし、神経伝達の流れを止めます。現在主流の抗精神病薬にはドーパミン系以外にも、セロトニン系ニューロンなどに作用するものがあり、意欲や気力の低下など、統合失調症の急性期を過ぎた後、出現しやすい症状に対しても効果があります。
抗精神病薬は、「定型抗精神病薬」と「非定型抗精神病薬」の2種類あります。抗精神病薬は,さまざまな脳内神経伝達物質のうち主にドパミンのD2受容体を遮断することにより精神病症状を緩和します.定型抗精神病薬はドパミンD2受容体への親和性が非常に高く,抗精神病作用は強いものの錐体外路症状を主とする副作用が頻発します。そこでドパミンD2受容体への親和性が比較的低く,ほかの脳内神経伝達物質の受容体へも作用するという新たな性質を持つが開発されました.現在は非定型抗精神病薬が主流の治療薬になっており、脳内のドパミンD2受容体やセロトニン5-HT2受容体などの拮抗作用により、幻覚、妄想、感情や意欲の障害などを改善する薬です。非定型抗精神病薬はそれぞれの性質の違いから,①SDA(serotonin dopamine antagonist発音はセロトニン-ドパミン-アンタゴニスト),②MARTA(multi acting receptor targeted antipsychotics,多元受容体標的化抗精神病薬),③DSS(dopamine system stabilizer,ドパミン部分作動薬)の3つに分類されます.①SDA②MARTA③DSSの三つの非定型抗精神病薬の作用は、脳内のドパミンD2受容体の拮抗作用により、陽性症状の改善が期待できる上に、さらに脳内のセロトニン5-HT2受容体の拮抗作用により、陰性症状の改善が期待できるのです。
抗精神病薬の副作用は、治療薬がターゲット以外の神経系に作用してしまうために生じます。抗精神病薬の代表的な副作用は以下のとおりです。日中の眠気、口が渇く、起立性低血圧、めまい、便秘・排尿障害、不整脈、性機能低下、高血糖、体重増加です。
ドパミンの受容体には興奮性と抑制性の相反する二種類があります。興奮性を担う受容体はD1、D5受容体の二つがあり、抑制性を担う受容体にはD2、D3、D4受容体の三つがあります。それぞれの受容体の作用を説明しましょう。
D1受容体は中枢神経系で最も豊富なドパミン受容体で神経細胞の成長を調節します。線状体背側部(被蓋・尾状核)に発現が見られる。腎血管や腸間膜動脈にも存在し、血管拡張をもたらす。そのほかいくつかの人の行動反応にも関わっています。
D2受容体は筋緊張異常や統合失調症に関連しています。ここで疑問があるのはドパミンの作用を抑制する受容体の一つであるD2は統合失調症の治療薬になるはずなのに逆に、このD2が統合失調症に絡んでいるのは不思議ですが実はD2受容体にはD2sという自己受容体があることに答えが潜んでいると考えています。つまりD2受容体全体の働きはドパミンの働きを抑制しますが治療薬のドパミンの抑制効果が過ぎたときは自己受容体D2sはその抑制を外してしまうので統合失調症が悪くなるのです。これが私の答えです。だからこそ研究され過ぎた統合失調症の薬が意図通りの薬効が示さないどころか複雑な副作用を起こしてしまうのです。D2受容体にはD2sという自己受容体がある
D2受容体は線状体背側部(被蓋・尾状核)に発現が見られ淡蒼球に投射する。専門書によって被蓋・尾状核・淡蒼球の三つを線条体と呼んでいます。D2受容体はドパミン作動性神経細胞にも軸索終末部にも存在し、全体の作用としては自己受容体としてドパミンの産生の抑制と放出制御を行っています。自己受容体D2sは抑制を抑制しているのです。ドパミン神経系のA12細胞群のドパミンは、下垂体前葉のプロラクチン産生の細胞のD2受容体に作用し、プロラクチン分泌を抑制するA12細胞群のドパミンこそプロラクチン抑制ホルモンそのものです。
パーキンソン病について書いているのですがドパミン D2 様受容体は統合失調症にも深くかかわっていますから更に統合失調症についても勉強しましょう。
統合失調症や自閉症などの精神疾患の発症には遺伝的な気質要因と生まれ育った環境要因の両方が関与しており,遺伝的な解析からドパミン D2 様受容体は有力な原因遺伝
子の一つであると考えられます。ドパミン受容体は 7 回膜貫通型の G 蛋白質共役型受容体であり,アデニル酸シクラーゼを活性化する興奮型の D1 様受容体群(D1,D5 受容体)と,その活性を抑制する D2 様受容体群(D2,D3,D4 受容体)の 2 グループに大別される。D2 受容体と精神疾患との関連は,ほとんどの抗精神病薬がD2 受容体遮断作用を有することは言うまでもないことです。
D2 受容体作用薬を用いた画像診断によると,統合失調症患者では D2 受容体結合能が大脳の帯状回皮質で低下している。細胞内シグナル伝達において,D2 受容体は G 蛋白質の Gi を活性化し,アデニル酸シクラーゼ活性を抑制,cAMP の産生を減少させる。
Gタンパク質はα、β、γの3つのサブユニットから構成されており、Gタンパク質はGαの相違によりGs、Gi、Gqの3つのタイプに分けられる。GsとGiが共役する効果器はアデニル酸シクラーゼであるが、Gsは効果器(AC)を活性化する。Sは「刺激」であり
一方Giは効果器(AC)を抑制する。Iは「抑制」です。
アデニル酸シクラーゼは、細胞内ATPからサイクリックAMP(cAMP)を生成する酵素である。cAMP 量の減少は,プロテインキナーゼ A 活性を低下させ,シナプス伝達を抑制する。D2 受容体には細胞内第 3 ループの 29 アミノ酸残基の有無により,D2L 受容体と D2S 受容体のアイソフォームが存在する。これまでの免疫組織化学的解析から D2L
受容体は主に辺縁系,線条体中型有棘神経細胞の後シナプスに発現する。D2LのLは「辺縁のlimbic」です。一方,D2S受容体は自己受容体として黒質 – 線条体系ドパミン神経細胞に発現することから,ドパミン放出に抑制的に働くと考えられる。D2SのSは「自己のself」です。近年の研究において,D2 受容体の遺伝子であるDRD2 には多くの遺伝子多型が存在する。これらの遺伝子多型は D2 受容体の発現に関与し,統合失調症の症状と相関する。
ヒトのSNP(スニップ)と言われる一塩基多型では,D2L 受容体に比べD2S 受容体の mRNA 量が減少し,作業記憶や注意制御に異常をきたすことが報告されている。
SNP(スニップ)とは何でしょうか?SNP(スニップ)は一塩基多型とも呼ばれ、遺伝情報を保つDNA配列を構成する1つの塩基が置き換わる現象です。DNAはアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)という4種類の塩基から成り立っていますが、SNPは例えば、CがTに1か所だけ置き換わっています。ヒトが持つDNAのどこにでもこのような1つの塩基の変更は起こる可能性がありますが、ある集団の1%以上に特定の一塩基の置き換えが見られる場合に、SNPとして分類されます。SNPは平均すると、1,000塩基に1回の頻度で起こります。つまり、合計すると約400万から500万個のSNPが一人のゲノム(遺伝情報の全体)に存在することになります。これまでの研究により世界で6億種類以上のSNPが発見されています。
DNAの中でもタンパク質を作るための遺伝情報が含まれる部分のことを遺伝子と言いますが、SNPの多くは遺伝子の部分ではなく、遺伝子と遺伝子との間に存在しています。SNPが遺伝子の近くに存在する場合、変更された遺伝情報による異常なタンパク質により、病気の発症につながる可能性もあります。つまり、SNPは病気に関連する遺伝子を特定する目印にもなります。
ほとんどのSNPは健康や発育にあまり影響しませんが、一部は人間の健康に重要な意味を持つものもあります。特定の薬物の効果、毒物などの環境因子からの影響の受けやすさや、病気の発症リスクに関連することがあるのです。SNPを利用して、家系内でかかりやすい病気に関連する遺伝子変異の受け継がれ方や、心臓病、糖尿病、がんなど複数の遺伝子が関わる病気とSNPの関連を調べる研究などが進められています
D3受容体は大脳辺縁系に局在しており、認知的および感情的な機能を抑制的に働くことを示し、統合失調症やパーキンソン病の治療薬の標的となり、統合失調症に対してはD3受容体の働きの抑制をさらに強めてドパミンの作用を弱め、他方、パーキンソン病に対しては抑制を解除してドパミンの作用を高めようとする薬剤となります。
D4受容体も認知や情動と関連している大脳皮質にも辺縁系にも多く存在しています。統合失調症やパーキンソン病の治療薬の標的です。統合失調症に対してはD4受容体の抑制の働きを更に抑制し、他方、パーキンソン病に対してはD4受容体の働きの抑制を解除してドパミンの作用を高めようとする薬剤となります。認知したことや感情を行動に表現する型に関っています。統合失調症の患者さんの死後の脳の線条体ではD4受容体が著しく増加していることが示された。
D5受容体は脳の大脳辺縁領域の神経細胞で見られ、D1受容体よりも10倍高いドパミン親和性をもつのが特徴です。
パーキンソン病では、黒質 ・背側線条体(被蓋・尾状核)のヘルペスの感染による神経細胞の変性により線条体のドパミンの枯渇により発生します。また、パーキンソン病ではドパミントランスポーターが顕著に低下しています。ドパミントランスポーターは産生されるドパミンの増減に比例して増えたり減ったりします。
パーキンソン病は、原因は黒質のドパミンを産生するA8,A9,A10神経群にヘルペスが感染した結果、ドパミン細胞が崩壊して生じた神経変性疾患によるドパミン減少症であり運動障害のみならず、運動に関りのない障害、つまりドパミン産生とかかわりのない脳の他の神経細胞に感染したヘルペスによる細胞の崩壊によりも来たす病気である非運動障害の中には、神経精神症状(うつ、幻覚、認知症など)、睡眠症状 (むずむず足症候群、REM(レム)睡眠関連行動異常(寝言、夜驚症など、日中過眠など)、感覚症状 (痛み、締め付け感)があります。これらの病気はすべてヘルペス感染が多かれ少なかれ関わっているのです。
ドパミンは過少でも過剰でも関係なく新たなる病気が生まれるのです。言い換えるとドパミンがもたらす快楽が多すぎても、少なすぎても肉体のみならず、パーキンソン病の根本原因であうherpesにより精神も運動神経も感覚神経も自律神経のすべての神経は様々な障害を受けるのみならず免疫が落とされる限り同時に原因であるherpesがあらゆる神経細胞に増え続け生涯、治らない病気になるということです。つまり人間の幸せと健康(病気)を支配しているのはドパミンとヘルペスなのです。いや現代の人間の病気はherpesがすべて支配しているのです。従って漫然と『医学』と言うよりもすべて明確に『herpes医学』と変えるべきです。何故ならば現代のすべての病気の原因は癌をも含めてヘルペスであるからです。ワッハッハ!!!
自律神経節の神経細胞体に感染したherpesによる自律神経の機能障害には①骨盤臓器障害 (過活動膀胱・便秘)、②流涎、③嚥下障害、④胃部不快、⑤起立性低血圧、⑥四肢の冷え、⑤網状皮斑、⑥発汗異常、⑦脂漏性顔貌、⑧体重減少などが含まれます。網状皮斑とは、皮膚に赤色や紫色の網目模様がみられる状態で「リベドー」とも呼称される場合もあります。 皮膚に分泌する動脈・毛細血管・静脈には交感神経が常に収縮のために取り巻いています。この交感神経にherpesが感染して交感神経が過剰に刺激されるために血管が常に緊張して血管が正常に拡大できず、血液の循環が悪くなるので皮膚の血管に血流のうっ滞が赤色や紫色の網目模様としてみられるのです。脂漏性顔貌とはパーキンソン患者(PD患者)でよくみられるoily faceであり光沢のある脂っぽい顔貌であり,脂漏性顔貌(seborrheic facies)とも呼ばれていますが原因はherpesが皮膚の脂肪細胞に感染したために起こります。上記のherpesによる自律神経の機能障害の八つの症状はすべてherpes感染による自律神経の機能が障害されたか更に自律神経が変性・脱落・細胞死のいずれかあるいは全ての組織や臓器や細胞は自律神経によって支配されていますからその自律神経に感染したヘルペスによる影響を受けて生じるかの三つです。これがすべての病気はherpesが原因であるという『herpes医学』です。ワッハッハ!!!原因の不明な病気など七にもないのです。死ぬまであらゆる癌や難病を治す生きがいを求めて勉強を続けます。