症例報告31例目
完治された病名1)関節リウマチ2)肩こり
患者:66歳
2008年夏頃、胸膜炎と心膜炎で1か月以上入院し、仕事に復帰して3か月後頃から手首に痛みを感じる様になりました。近所の整形外科に通い、湿布薬と痛み止めをもらい治療を続けましたが、だんだん腫れが酷くなり、指の第2関節も腫れるようになりました。この時はまだ指の痛みはありません。
通院先の整形外科の担当医に診てもらうと「たぶん膠原病のリウマチだと思うので大きな病院で検査したほうが良い」と言われ、市内で有名なリウマチ専門の病院へ行き、検査をした結果、リウマチと告げられました。他にもいろんな要因があったそうですが、その診察の時に左手1枚のMRI画像を見せられただけで、2日間かけて写したX線写真も、他の部位のMRI画像も見せてもらえなかったことがきっかけでそこの医師に対して不信感でいっぱいになった患者さんはここでは治療できないと思われました。そのことを他県に住む娘さんに話したところ、患者さんの代わりにインターネットで他の治療方法を探し、私の理論を見つけて納得された娘さんは3日後には飛行機のチケットと共に患者である母親の元へ行き、一緒に当院へ受診されたのです。
漢方風呂と漢方煎じ薬を処方し、また鍼灸施術を受けてもらい、自宅でのお灸のやり方を説明して毎日お灸をしてもらうように指導しました。針とお灸をしてもらうと脚がずいぶん楽になったそうです。それからはお灸をして煎じ薬を飲んで漢方風呂に入る、という毎日が続きました。この時点ではまだ仕事を続けていたそうですが、しばらくするとリバウンド、手首の腫れと痛みがひどく、文字を書いたりパソコンを使用するのが困難になり、仕事を辞めました。自宅に居ても家事は全くできず、週に一度鍼灸の治療に行く以外は外出もできませんでした。
松本漢方クリニック初診時の血液検査結果 CRP0.76、血沈22、ヘルペス537.2
2009年10月、松本漢方クリニック来院。血液検査結果CRP1.42血沈15ヘルペス162.4。手首の痛みは軽減するも、朝方に肩の痛みで目が覚めるということが毎日続いていました。原因の分からない肩の痛みもヘルペスウイルスが原因なのです。肩こりがどのようにヘルペスウイルスが関与しているのか詳しく知りたい方はここを読んで下さい。ベルクスロン錠(抗ヘルペス剤)を飲み続けてもらいました。
2010年9月、松本漢方クリニック来院。血液検査結果CRP0.35血沈18ヘルペス106.7。その後、耳の中から黄色の汁が出てき、耳の後ろはかぶれた様に赤くなり、かゆくなりました。消毒薬と漢方の塗り薬を処方しました。耳の中も外側もダラダラと汁が出て、綿棒とコットンでふき取る毎日が続きました。
2011年10月、血液検査結果CRP0.3血沈17ヘルペス111.5。春から夏に変わって気温が高くなると体調が良く、痛みもかなり無くなりました。肩の痛みは変わらずありましたが、その他の腫れと痛みはほとんど無くなりました。炊事以外の家事を少しできるようになりました。
2012年~2013年、通常は無理をしなければ痛みは出なくなりました。無理をして腫れや痛みが出たときには漢方を煎じて飲み、漢方風呂に入り、お灸をするとすぐに楽になるまでに免疫が回復してきました。
症例報告32例目
完治された病名1)関節リウマチ
患者:65歳、男性
患者さんは長年、技術者として働いてきましたがかなりの我慢とストレスのある生活を過ごされて来ました。やがて会社生活を終えて一切の仕事をしない年金生活の道を選び、趣味や旅行に没頭しストレスのない生活を送っていました。
ストレスのない生活を迎えて3年目の冬、突然、右手親指の第二関節と第三関節に痛みを覚えました。バイクが趣味だった患者さんはグリップを上手く握れないため、春になるまで約3ヶ月間バイクの運転を自粛していました。そして気候が暖かくなると痛みがなくなり、またバイクも以前の様に運転できるようになりました。その時は治ったと思っていましたが、また翌年の冬の始めに再び関節が痛み出しました。前回と同様に暖かくなればまた元に戻るだろうと患者さんは高をくくっていましたが今回は違いました。暖かくなっても一向に痛みが無くならないどころか右肩、左足親指の付け根も痛み出しました。しかし患者さんは春から秋にかけての絶好のバイクシーズンに痛み止めを飲みながらツーリングしていました。しかしその場しのぎのため、薬の効き目が切れるとまた痛みが出てきました。
ストレスのない生活を始めて5年目の夏、リウマチの可能も視野に入れて近くのリウマチ科を併設する整形外科を受診されました。診断の結果は加齢による関節変形でした。疑問を感じた患者さんは医師に「リウマチを心配しているのですが」と聴くと、医師は「その心配はありません、痛み止めを飲んでいれば、そのうち痛みも引いてきます」と答え、患者さんは少しだけ安堵されました。
しかし、この頃、同じ整形外科を受診していた向かい住人が亡くなっていました。その方は5年前くらい前から体が痛くなり、同じように加齢による痛みと診断されていました。その後も痛みはなくならず、大病院を転々とし最後は10種類を超える薬を飲んだあげく、何かの合併症で亡くなられたそうです。また患者さんの医者の同級生が以前、「お年寄りが来て、『あちこち痛いし、調子が悪い』と訴えてくる。面倒臭いからはっきり『それは年のせいです。年のせい。仕方ありません』と言いたいが…」と言っていたのを思い出しました。上記のことがあり整形外科の診断に患者さんは疑問を抱きました。
診断されてから半年後、冬の寒い時期に関節の痛みがさらに増しました。指の関節がこわばり、関節の痛みがあちこちに移動していました。
睡眠にも影響が出てきて、今度は近所で評判の医院へ受診されました。リウマチ性関節炎と診断され、血液検査を受け1週間後に結果を聴きに来るように言われて診察が終わりました。この時、薬の処方がでなかったので痛み止めの効きが切れたことで抑制されていた患者さんの免疫が動き出し、体中に痛みで夜はよく眠れませんでした。1週間が経ち、血液検査結果を聴きに医院へ。ステロイドと痛み止めが処方され、医師の言う通りに服用されました。
患者さんがリウマチと診断され、娘さんが松本漢方クリニックを勧めてくれました。娘さんがアトピーの治療を受けており、また友人がリウマチを治したと聞いたからです。しかし、ステロイドを飲んで劇的に痛みが小さくなったことでまだ自分の病気が深刻な病気ではないと思っていた事、患者さんがリウマチの漢方治療についてネットで調べたところ、かえってリウマチをこじらせた事例が数件見つかったことが重なり、患者さんは娘さんの忠告を聞き流してしまいました。非常に残念ですね!!
ステロイドを飲み始めて3ヶ月経過、ステロイドは2日に半錠の量に減りましたが痛みが無くなりませんでした。ステロイドで免疫を抑えて病気を治らなくしているのですから当然ですね!アハハ!!最初の1週間から横ばいの状態で、良くなったり悪くなったりの繰り返しでした。医師に相談すると、今は薬でコントロールして安定している状態です。リウマチは一生治らない病気で、リウマチの痛みと付き合っていかなければならない。患者さんはこの時、初めて大変な病気であることを認識しました。
家に戻り、今後どうするべきか考えるためネット検索されました。「リウマチ」と「完治」で検索してみること3時間、娘さんに勧められた松本漢方クリニックのホームページにヒットしました。私の論文と当時掲載されていた患者の闘病手記を読み、私の論文は難しすぎて良く分からなかったそうですが患者の壮絶な手記を読んで転院を決意されました。
松本漢方クリニックに初受診。近所の医院で処方されたステロイド、抗リウマチ薬、痛み止めの服用を止めてもらい、リウマチ以外の気になる症状を聴き取り、薬を処方しました。「必ず治ります!しかし、治すのは自分ですよ」と言って励まし、最後に私の論文を何度も読むことと鍼灸治療の予約をしてもらって診察を終えました。以下に患者さんがリウマチ以外で気になる症状を書き記しておきます。
30年前から発症している脂漏性湿疹、まぶた裏がピリピリとして猛烈に痛むアレルギー性結膜炎、花粉症、昔に出た慢性気管支炎、時々出てくる蕁麻疹。
翌朝、今まで使っていたステロイドや抗リウマチ剤、痛み止めを全て捨て、当院で処方した漢方煎じ薬を飲み始めました。早速リバウンドが次の日から始まりました。あちこちの関節が順番に痛む。夜良く眠れない。特に苦痛だったのが指の関節を曲げると激しく痛むことでした。指を曲げられないようにテーピングをしてしのいだそうです。痛む関節に教わったお灸を徹底的にすえました。毎日、朝昼晩の3回、奥さんに手伝ってもらいながらお灸をすえ続け、その総数は毎日600壮以上だったそうです。お灸の量が多ければ多いほど痛みが和らぎました。この痛む関節は1週間程続きました。
その後、さらに治療開始から約2週間後にアトピーの痒みが襲ってきた時と治療開始後約1ヶ月半経過後の2回のリバウンドが来ましたが、その度に痛みはより軽くなり、期間はより短くなりました。2回目以降リバウンドはやってこなくなりました。
2度目のリバウンドが治まりつつあった頃、頸は左右に各30度程度しか回らない、左肩は90度程度の角度しか上げられなくなりました。当院にて頭頂部と額の生え際に鍼を打ちました。かなり痛がりましたが、症状は劇的に改善したそうです。治療の終わり頃には、頸は回るし、肩も上がるようになりました。この日の帰り、自転車の安全確認は今まで体をねじっていたのを、頸を回して行ったそうです。
筋肉や筋・腱のコリ、こわばり、痛み、まぶたの裏や皮膚のピリピリ感、下肢のモヤモヤ感、火照り、突然出てくる痛みなどは全てステロイドで免疫が抑制されている間に神経節から神経に沿ってヘルペスウイルスが筋肉や筋・腱、神経、まぶたの裏や皮膚や下肢などの体のあちこちに出ていき、そこで免疫とヘルペスの戦いが起きたことによって様々な症状が起こったのです。ヘルペスウイルスはほとんど全ての人間が感染しており、厄介なことに神経節という厳重な守りの中に潜んで免疫細胞から身を隠すことができるのです。さらに厄介なことにヘルペスウイルスはワクチンを作ることができないのです。なぜヘルペスウイルスを殺しにくいか?なぜヘルペスに対してワクチンを打つ意味がないのか?詳しく知りたい方はここを読んで下さい。
我慢できない痛みには抗ヘルペス剤を飲んでもらいました。1回1錠を4時間おきに3回程度服用すると痛みが軽くなったとのことです。リウマチによる関節痛かヘルペスによる痛みか初めは区別できないので、最初に集中的にお灸を据えて、痛みが軽くならなければ抗ヘルペス剤を飲んでいき、リウマチとヘルペスの痛みの違いが分かるようになってくると、ヘルペスによる痛みの時には抗ヘルペス剤を飲んで対処していきました。
治療を開始してから2ヶ月半くらい経つと、頑固な頸の痛みが2日間だけ消え、それから1ヶ月後また痛みが1週間ほど良好な状態が続き、徐々に痛い期間が短くなり、痛みのない期間が長くなっていきました。
当院にて4週間ごとの血液検査結果は患者さんにとって結構な励みになられました。2013年4月30日当院初診時の値、RF定量53(基準値15以下)、CRP定量1.1(基準値0.3以下)だったのが、同年10月18日でRF定量15、CRP定量0.14とどちらも基準値までに改善されていました。リウマチ性の関節痛もほとんど無くなっていましたが、ヘルペスの痛みや手足のこわばり、痺れが時々襲ってくるとのことでもうしばらく当院での治療を続けてもらいました。
膠原病に罹る人は真面目で責任感が強く我慢強い人がよくかかります。そういう人々はストレスによってうつ病にならないようにステロイドホルモン副腎皮質ホルモンを多く出しているのです。もっと詳しくストレスとステロイドホルモンの関係について説明したいのですが長くなってしまうので詳しく知りたいかはここを読んで下さい。そして患者さんはそれに該当していました。色々な慢性疾患を抱え、さらにステロイド剤を使用してしまったことによりリウマチの症状が起こったのです。しかし、患者さんは早くに当院に来たことでステロイドの使用総量が少なかったことと、男性であったことで他の患者さんよりも病気の治りが早いものになりました。残念ながら女性は女性ホルモンによって免疫を抑制してしまうので治るのに時間がかかります。詳しくはここを読んでみて下さい。体が随分楽になった患者さんはまた以前の様に趣味のバイクを始めたそうです。