症例報告156例目
完治された病名1)クローン病
患者:19歳、男性
2015年10月、息子さんから便が異常に固く排便が苦痛だったので、食事内容を変えてほしいと言ってきました。食物繊維が多く含まれる野菜や乳製品を食べさせて様子をみてみましたがしばらくすると肛門が痛いと言い始めました。この時、便が固かった為に裂肛になったのではないかと思い市販の注入軟膏を使用してみましたが、全く改善されず痛みはだんだんひどくなるばかりで12月には肛門の周辺にしこりのようなものができてしまいました。
今までけがをしても部活を休んだことがなかった息子さんが痛みで部活ができないと言い、よほどのことだと思い自宅近くの総合病院の外科を受診されました。しかし結果ははっきりせず痔の注入軟膏を処方され1ヵ月程様子を見ることになりました。しかし注入軟膏を2週間ぐらい使用されましたがこれも全然効かず、しこり周辺から突然膿があふれ出しました。
2015年12月、自宅から少し離れた場所にある肛門科を受診しました。結果は痔ろうで早急に手術した方が良いと言われ、その場で手術の日を決めました。
2016年1月痔ろうの手術の当日、直前に大腸内視鏡検査をしてそのまま手術となりました。手術直後、医師から「手術は無事終わりましたがクローン病の疑いがあります。組織を検査に出したので結果を待ちましょう。」と告げられました。手術をすれば良くなりまた今まで通りの生活に戻ると思っていた親子は、クローン病など聞いたこともなく、どのような病気かもわからなかったので人ごとのように聞いていたと言っていました。
息子さんの様子が落ち着いてから母親はインターネットで検索して、クローン病のことを徐々に知っていくと不安と恐怖で震えが止まらなくなりました。この時点ではあくまでも疑いだったため息子さんにはまだ病気のことを伝えずいました。何も知らない息子さんは手術が終わってから痛みもなく安心したのか「お腹がすいた。」と何度も言いました。しかし母親はクローン病の息子さんに好きな物を食べさせるわけにはいかず「入院中は病院の食事だけで我慢した方がいいよ。」と言い聞かせるしかありませんでした。病院に息子さんを残し自宅に帰る車の中では母親は涙が止まりませんでした。
2週間の入院中、息子さんは痔ろう以外の症状はなかったのですが退院3日前にして37.5~37.8の発熱が起こり、ペンタサを処方され服用し始めました。この時点でクローン病はほぼ確定なのだろうと母親は確信されました。そしてインターネットで完治について何度か検索をしたところ松本漢方クリニックにたどりつきました。遠方のため通院と諸々の費用、息子さんの体調も心配でしたが「治る」という少しの可能性でもあるならかけてみようと思い、もし確定診断がついた時には絶対に大阪へ行こうと迷わず決意されたとのことです。
息子さんがすでに服用したペンタサについて担当医からは何の説明もなかったそうです。一般大衆は全くの医療の素人なのですから薬の説明もしっかり果たすべきなのですがね。熱は3日で下がり退院できることになりましたが退院前の説明で担当医から、① 縦走潰瘍あり、② 敷石状病変あり、③ 非乾酪性の類上皮細胞肉芽腫ありという結果でクローン病で間違いないと言われました。この時、息子さんも一緒に診断を聞いていたそうですが、本人はとても落ち着いていたとのことでした。そして医師から小腸の検査もした方が良いと勧められましたが、学校の都合により一度退院し2週間後再入院することを決めて退院されました。治療方法については早い段階でレミケードを使った方が良いと提案されましたが、松本漢方クリニックへ行くことを決めていたのでレミケードを断りました。そして少しでも早く松本漢方クリニックでの治療を受けたいと思い、次の検査入院までの2週間という短期間の間に大阪へ向かわれました。
行く前の数日間は松本理論、当時掲載されていた患者の闘病手記を何度も読み返して不安な気持ちを払拭されていました。2016年2月、松本漢方クリニックを初受診されました。診察時に私の理論の説明を聴き「自分の免疫で病気を治す」という理論は正しいと思い、本当に完治できると確信された親子は松本漢方クリニックでの治療を受けることに決めました。早速鍼治療を受けて頂きましたが、その日の夜に38度5分まで熱が上がりました。泊りがけだったので翌日も鍼治療を受け、2日間の治療を終えて自宅へ戻りましたが、その日も39度まで熱が上がりました。母親はかなり心配されましたが、鍼灸治療により血行を良くしたため免疫が上がりリバウンドが起こったのです。翌日には小腸検査の為4日間の入院をされ発熱も起こしましたが、幸いすぐに熱は下がり治療は受けず退院できました。この日からペンタサはやめ漢方薬だけに切り替えました。ペンタサの服用は17日間でした。
また松本漢方クリニックでの血液検査の結果、CRP:1.03、リンパ球:10、血沈:23とリンパ球がかなり低下していました。
当院での治療を始めて1ヶ月が経過した同年3月、症状は発病当時から下痢、腹痛はなく痔ろうのみでしたが血液検査の結果がCRP:0.05、リンパ球:20、血沈:5.0とCRPと血沈が激減して平常値になりました。免疫力が上がったためかリンパ球の値が上がりましたがまだまだ低値でした。
4月に入ると症状に変化はなく、細かい内出血の様な発疹が体のあちこちに現れましたが2日位で消失を何回か繰り返しました。クラススイッチによりアトピーを起こして異物を排泄していたのでしょう。血液検査結果でもCRP 0.16、リンパ球:21と、免疫が戦ってアトピーを起こしていたのでCRPの値が上がっていました。
5月に松本漢方クリニック2度目の受診。症状に変化なし。CRP:0.07、リンパ球:24.3、血沈:11.0
6月、37.5~38.5の発熱が5日間、1週間おきに2回起こりました。下痢、腹痛なし。免疫が上がったことで戦いが起こり、症状として発熱と顔の吹き出物がたくさん起こしました。白血球の数が標準以下になるも、CRP:0.29(発熱中の結果)、リンパ球:30、血沈:14.0と免疫が上がった証拠にCRPとリンパ球の値があがっていました。
7月、症状は下痢、腹痛はなく痔ろうのみ。顔の吹き出物がきれいに治りました。白血球が標準値に戻る。CRP:0.06、リンパ球:28、血沈:3.0
初診時はリンパ球が10としんどそうにされていましたが、治療して5か月が経つと随分回復され毎日元気に過ごされていたそうです。それから約1年治療を続け、無事に完治されたため当院を卒業できました。
症例報告157例目
完治された病名1)クローン病2)メニエール病
患者:34歳、男性
最初に症状が出てきたのは22歳の頃、お腹を下すようになり、その後、お尻に違和感を覚えたので病院へ行くと、痔瘻と診断されました。
患者さんは20歳でデザイナーとして就職され、毎日帰宅するのが夜中や朝方、時には3日間会社で寝泊まり、食事はコンビニ弁当という不健康な生活を送っていました。また、締め切りに追われストレスを感じる毎日でした。そんなストレスや食生活を続けたことにより、うつ病にならないようにステロイドホルモンが放出し続けて、免疫が徐々に低下してしまったのです。
痔瘻の診断からしばらくしたある日、いつもの様に朝方まで仕事をしているとお腹をくだした時のような腹痛がありトイレに駆け込むと大量の血便が出ました。デスクへ戻り先輩へ事情を話し病院へ直行すると、即入院で大腸カメラで検査を受けました。
担当医曰く、採血結果から考えると1.5リットルくらいの出血だったそうで酷い貧血状態でした。翌日、担当医から検査の結果について大事な話があるので両親を呼ぶように言われ、両親と一緒に診察を受けると担当医から「クローン病という若者に多い難病だと思います。完治は難しく、繰り返し炎症を起こす病気です。食事制限が必要です」と言われました。完治は難しいという言葉と食事制限という言葉がショックだった患者さんはそれからどのような話があったかは覚えていないほどでした。症状が落ち着くまで入院することになり、退院後に消化器系疾患の患者の多い総合病院へ転院、月1回の通院を行いました。そこでの治療方針は、厳しい食事制限を行いつつ、エレンタールによる栄養摂取とペンタサを服薬して寛解期をできるだけ長く維持するというものでした。また小腸と大腸の繋ぎ目に狭窄があり、注意しながら経過観察ということになりました。
当時の会社の社長やスタッフには病気を理解してもらえることができたため、就業時間や食事面でのサポートを受けられ、しばらく寛解期を維持することができました。しかし、そんな中でも治る見込みがない飲み薬を飲み続けることには両親も本人も疑問を感じており「このまま薬を飲み続けると、自己免疫が機能しなくなるのでは」と考え、クローン病と診断されてから半年か1年経った頃には、基本的にペンタサの服用をやめて、食事に気をつけ、昼食はエレンタール3本摂取という方法に自己判断で切り替えました。ある程度、体調も良かったので病院には「薬は飲み忘れでまだ残っているので、処方しなくて良い」と伝えました。しかし担当医からは、「少しでも悪化したらステロイドとか、ヒュミラとか、レミケードの投薬になるよ」と何度も何度も言われ続けたそうです。
そして診断後約10年、時々軽い腸閉塞っぽい症状はありましたが、それ以外は下痢や発熱などの症状はほとんど無く、入院することもなく過ごしていました。
診断後10年を過ぎた頃、突然の発熱が起こりました。その頃から腸の流れが悪くなっているという自覚症状がありました。病院では長期入院をして検査を受け、その結果次第では手術も選択肢に入れるべきと言われましたが、長期間の入院はしたくなかった患者さんは、大腸カメラやダブルバルーン、CTなどの検査のために1週間程度入院しました。結果、腸管が数か所で狭窄をおこし、その影響で狭窄部の手前が膨らみ、腸管の癒着・破裂の危険があり、進行が進めば命を落とす危険もあります。早いうちに手術で病変部位を取り除かないと大変危ない状況です。と担当医から強く勧められました。
しかし知人から「レミケードを数年投薬してきたが、効き目がなくなってきている」という話を聞いていたのと、「手術をしても再発する可能性はある」、「手術後はレミケード・ヒュミラなどを投薬され、ある程度食事などの選択肢が広げ、質の高い生活が送れるようにしましょう」と担当医に言われたので、患者さんは本当に悩みました。
ようやく、クローン病を「完治」させたいと強く思い「クローン病 完治」とインターネットで検索し松本漢方クリニックのホームページにたどり着きました。
ほとんどの患者さんが医療について素人も同然ですから私の理論をすべて理解するのは非常に大変なことですが、患者さんはホームページで私の理論を何度も読み込み、大量の漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤で免疫を上げると病気は治るということを理解されてから当院を受診されました。
家族に自分の気持ちを告げ、漢方を煎じたりする必要があること、保険が適用されず負担が大きくなることを理解してもらい、大阪の松本漢方クリニックへ家族3人で行きました。
狭窄により痛みや辛かったりするなら切除して、その後は漢方で免疫を上がれば再発のことは心配しなくていいと言いました。治療には漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を処方し、今まで飲んでいた薬は免疫を抑制するので服用を止めてもらいました。また好きな物を食べていいと言いました。コンビニ弁当、ファストフードなどの脂っこいものや糖質は控えて、食べ過ぎないように気を付けて最低でも1日2食食べるように指導しました。病気を治すのは患者さん自身の免疫です。私はあくまでヘルプしているにすぎません。
患者さんは手術を受けることに決心しました。手術前は食事もまともに取れない状態で仕事をされ、53kgあった体重が44kgまで激減し、体力は低下し顔面蒼白、血便ありでフラフラの状態でした。
無事に手術を終え、当院で処方した漢方を飲みながらある程度の食事を自由に摂ると(特に蛋白源のお肉を食べました)体重が2か月でみるみる増加し、体重が元通りになりました。
それと同時に免疫とヘルペスとの戦いが始まり、眩暈と耳鳴り(メニエール症状)が起きました。めまいも耳鳴りも原因はヘルペスウイルスなのです。したがって抗ヘルペス薬(アシクロビル)を処方して飲み続けてもらいました。他にも膝の痛みや採血結果からヘルペス性肝炎と起こし、ヘルペスとの戦いが続きましたが、しばらく抗ヘルペス薬の服用を続けるとその症状も改善していきました。また、目のかゆみや目ヤニが出ることもありましたが、目薬を処方するとこちらも改善していきました。
手術から1年が経過すると、アトピーのような皮膚炎が一部で出てきましたが、上記のようなヘルペスの影響はほとんど出ませんでした。時々、軟便になるものの長引くことはほとんどありませんでした。
完治に近づいてきた頃には1日2食で糖分を控えた食生活を心がけてもらいながらも、なんでも食べられ、家族で美味しい物を一緒に食べたり飲んだり、自由に生活できて充実した毎日を送れていました。病気になったことで普通の生活がこんなにも素晴らしいことだったと再確認させられました。
症例報告158例目
完治された病名1)クローン病
患者:27歳
患者さんが20歳の頃、切れ痔のため肛門科を受診。クローン病の疑いがあるとのことで内視鏡検査を受けると小腸・大腸に炎症、回盲部に狭窄が見つかりました。レミケード、ペンタサ、エレンタール、食事制限などによる治療を2年続けるもレミケードの副作用(呼吸困難)がひどくなり、ヒュミラを薦められたところで一般的な治療をやめて松本漢方クリニックへ転院されました。
2週間に 1 度の通院と鍼治療、年に 1 回の内視鏡検査の甲斐あってなんとか日常生活をまわせるまで回復するも、血液検査などの結果は良好とは言えず、一昨年実家に戻る。それからは遠隔治療と自宅療養を続けるも、去年回盲部・S状結腸の癒着が見つかり、某大学病院で手術することになりました。術後はレミケードなどの内科的治療を薦められるも、松本漢方クリニックの煎じ薬とビフィズス菌の錠剤、定期的な内視鏡検査のみの治療を続けられました。
最初は裂肛に始まり、腹痛とアトピーが主な症状で、下痢はあまりなかった。自宅療養中は帯状疱疹が主な症状で、インナー2枚貫通するくらい腕から背中にかけての皮膚からリンパ液が噴出していましたがやっと治まってきました。軟便だが、それ以外に腸管の症状はみられない。2016年3月の内視鏡検査では切った腸の接合部に軽い炎症が見られるも寛解とのことでした。現在では、ストレスの溜まった時にヘルペスウイルスが増えて頭痛や筋痛を起こした時に診察に来られる場合もありますが、ほとんど日常生活を普通に過ごせているので滅多にこなくなりました。