潰瘍性大腸炎・クローン病 症例報告

潰瘍性大腸炎、クローン病完治の症例報告Part44(コメントなし)更新2022.7.8

投稿日:2022年7月5日 更新日:

症例報告96例目

完治された病気1)潰瘍性大腸炎

患者:43

発症当初に駆け込んだのは総合病院の消化器内科でした。腹痛や複数回の下痢、渋り腹(便意をもよおすのに排便がない、または便意はあっても少量しか出ないのに頻回に便意をもよおす状態)など外出もままならない状況でした。処方された薬はペンタサで1回4~5錠を飲んでおりましたが症状が軽くなる兆しもなく、このままこの薬を飲み続けていて大丈夫なのかと不安が募りました。そんな中、主治医から「この病気は一生治りません」という言葉が投げられました。

漠然とした考えの中で患者さんが出した答えは西洋医学での治療は止め、漢方を中心とした東洋医学での治療をすることを選択されたのです。ネットで調べ、この病気は世間一般的には自己免疫が過剰な反応をして自分の細胞を攻撃していると知ります。もし、そうなら自己の体質改善ができれば病状も自ずと良くなると考え、担当薬剤師に漢方医を紹介してもらい漢方薬での治療を開始されたのです。

初めて漢方医療を受診して言われた「この病気は治ります」という言葉に勇気づけられ、それから約15年間治療を行っておりました。日常生活も普通に過ごせるくらいに回復し、トイレも1日ゼロから1回程度と9割程度まで回復していると感じることもあれば、ふとしたことで体調を崩すと半年から1年間は状態が回復せず苦労することもあったそうです。保険適用範囲内で漢方を出すと量が圧倒的に少ないです。また粉薬ではなくお茶のように煎じるタイプの方が余計な化学物質の入った粉薬よりもよく効きます。なので保険適用範囲内では完治するまでに相当な時間がかかってしまうのです。もっと漢方煎じ薬を出せれば良いのですがね!その都度漢方薬の配合を体調に合わせて変えていくも、調子の波は大きく、この漢方医の元を離れる頃には最初に言われた「完治」の発言は消え、「この病気は治らない。現状維持か精一杯」というように趣旨変更の発言も見受けられるようになったそうです。

その後、別の漢方医を受診するも、先の医師も含めてその治療方法はどうしても目先の症状改善を行うことしか考えていないように思ったそうです。この病状を完治させるためにその原因がどこにあり、どうしてこうなるのかという視点が欠けているように感じ、完治させようとする気概が感じられず二人目の医師の元も離れることにされました。

家族の紹介でやっと松本漢方クリニックのホームページを見る機会が巡ってきました。この病気の原因がどこに有り、どうしてこのような症状が出てくるのかを解説しているものを無償で公開しているのは私くらいではないですかね?!アハハ!病気の解説を読み、誰もが自己免疫が自己の細胞を攻撃していると考えている中、潰瘍性大腸炎はヘルペスウィルスが原因であり、免疫力を上げヘルペスウィルスの活動を抑えることで完治させることができることを公言しています。患者さんも思ったように、このような考えを誰も提唱することはなく、多くの医者が妄信的に信じ原因を誰も解明しようとしていないのは何故でしょうね?何か不都合なことでもあるのでしょうか?

患者さんは私が提唱する松本理論に触れ、初めてこの病気の原因が理解できた気になられたと同時に、誰もが治らないと言ってはばからない病気も治すことができるんだという希望を持つことができました。今では、松本漢方クリニックの門を叩き病気は自らの免疫力が治すんだという考えのもとにリンパ球の数値を上げるために日々努力しておられます。

症例報告97例目

完治された病名1)潰瘍性大腸炎

患者:45歳、男性

これまで西洋医学の治療に限界を感じ、漢方での治療効果を期待して当院に通院されていた患者さんです。

1987年4月頃に下痢、下血の症状が出る。当時高校2年生で通学にも支障が出たが、夏休みまで我慢され、7月に潰瘍性大腸炎と診断され、近くの総合病院に24日間入院。絶食と点滴とサラゾピリン内服を受ける。おそらく志望校の高校受験に失敗したことと、進学した高校で校内ルールにより、部活動を禁止されていた(中学時代ブラスバンドをしており、継続したかった)ことがストレスになり、発症したのです。

大学に進学し1人暮らしを始めました。症状は時々出るものの、すぐに治まった為、特に通院しておられませんでした。大学時代では特にストレスを感じる状況ではなかった為、症状も軽くすんでいたのでしょう

1993年、製薬会社に就職(営業職)、実家より通勤していました。60キロほど離れたエリアを担当されていましたが、社会人になって今までなかったストレスを感じるようになり、下痢、下血が再発。担当先の開業医(消化器内科)に通院し、サラゾピリン、ラックビーの内服でした。

それから4年後、自宅のある市内に担当エリアが変更になり、新しい担当先の開業医(消化器内科)に変更して通院を開始。以前と同じサラゾピリン内服だったそうです。その後、時々症状が悪化することもありましたが、その際はサラゾピリン(ペンタサ)増量、プレドニゾロンを内服されていました。この頃からステロイドを使用することが増えていきました。ステロイドは副作用の面から注腸を勧められ使用したこともあったそうですが、刺激もありうまく腸に滞まらなかった為、結局内服(1日20mg)になりました。

2008年、それまでのペンタサ、プレドニゾロンではコントールが困難になり、担当先の総合病院にお願いし、久々の入院(3日間)、初めてL-CAP(白血球除去療法)を計10回行うことで見かけ上の症状を良くしました。

2010年、転勤で群馬県に転居。近所の開業医(消化器外科)に通院し、アサコール、プレドニン、ラックビー、タケプロンODを服用されていました。しかし、環境が変わったこと、発病して20年以上ステロイドを使い続けてきたことから、患者さんの感覚として以前に比べて体調のコントロールが難しくなってきたと感じるようになりました。

2012年、下痢、下血の症状悪化にて、市内の総合病院を紹介され、14日間入院。G-CAP(顆粒球吸着療法)10回受けました。その後、症状が落着いたので紹介元の開業医に再び通院することとなりました。

2014年、再び症状悪化。以前入院した市内の総合病院に再度紹介されました。改めてG-CAPを行いましたが合わなかったため、主治医から生物学的製剤の使用を勧められ、2014年11月よりヒュミラを開始し、すぐに良くなりました。

2014年の12月からしばらくは症状が無く、普通の生活が送れていました。が、2015年の2月に突然伯父が亡くなり、強いストレスから症状が悪化し始め、3月に通院先の総合病院の主治医に相談したところ、ヒュミラが効かなくなっているとのことでした。今後の治療の選択肢が限られると言われ、しばらく様子を見ることになりました。この時点で患者さんは厚生労働省が出しているガイドラインの内容から、おそらく今後の選択肢はレミケードか、手術しかないと思いました。手術の場合、切り取られた大腸は元に戻らないので、それは何としても避けたいと思い、暗い気持ちのなか、週末にインターネットを検索していたところ、たまたま松本漢方クリニックのホームページを見つけられました。私の理論と当時掲載されていた患者さんの手記を読み、ここなら何とかなるかもしれないと思い、早速両親に相談され、4月に松本漢方クリニックを受診することとなりました。

2015年4月3日、昼頃に患者さんと父親の2人で松本漢方クリニックに来院されました。先に鍼灸を受けてもらい、その後、診察を行いました。ご家族も事前に松本漢方クリニックのホームページを読んでおり、2人にも握手を交わし、診察の最後に「誰が治すなんや?」と念を押すと「自分です」と答えられた患者さんともう一度握手して診察を終えました。

下痢と下血止めの2種類漢方煎じ薬とお灸を毎日続けてもらい、漢方風呂を週に1回入ってもらうようにしてもらいました。

その後、自宅に帰っても苦い漢方を煎じて飲んだり、お灸や漢方風呂と手間暇かかりましたが続けてこられました。鍼もインターネットで近所の鍼灸院を見つけ、週2回通われました。そして今まで長期間かつ大量のステロイド剤を使ってきたので、リバウンドは激しく、下痢、下血は1日20回以上、外出先や自宅でもトイレに間に合わなくなることが度々ありました。

5月1日に2回目の受診。血液検査の結果、CRPが高く、リンパ球がステロイドのせいでかなり少ないので、まだまだ時間がかかると伝えました。肩が痛くなることがあると訴えられ、原因はヘルペスによる痛みである説明し、アシクロビル錠剤を新たに処方し、引き続き漢方と鍼灸、漢方風呂を続けてもらいました。

この頃はまだ仕事をしながらの治療でしたが、4月と同様、下痢、下血が1日20回以上、外出先でトイレに間に合わなくなることが度々あり、仕事に支障を来すことから、上司に相談し、下旬からしばらく仕事を休み、実家に戻りました。夜もトイレに3~4回起きることがあり、睡眠不足でつらかったとのことです。

当院で治療を始めて3ヶ月目。引き続き漢方と鍼灸、漢方風呂を継続してもらいました。鍼灸院は実家近くの鍼灸院を探し、週2回通いました。下痢、下血は変化無く、1日20回以上ありました。肩の痛みは、アシクロビルのおかげでだいぶ楽になりましたが、トイレに間に合わなくなる恐怖から、外出は鍼灸院に行く時だけになってしまいました。便も若干形が出てきている気配はありましたが、6月下旬には元に戻ってしまいました。

当院で治療を始めて4ヶ月目。下痢、下血は相変わらず変わらず、7月初旬のある日、急に右ひざが痛くなり、歩くのも困難になりました。幸いにも3日ほどで痛みは治まりましたが、おそらくヘルペスの仕業だったのでしょう。また痛みがひどい場合にアシクロビル錠1日4回14錠まで服用するように指示しました。後日、血液検査の結果を電話で確認しました。CRP、リンパ球ともにほとんど変化無く、まだまだ時間がかかりそうでした。

8月初旬、また若干便が固まってきましたが、下血は相変わらず続いていました。8月中旬には、今年初めて両親と温泉1泊旅行に行くことができるほど良くなっていきました。鍼灸院はこの頃には週1回でしたが、8月下旬に行った際、施術中に便意を催してしまったことがあり、それ以降通うのをやめてしまいました。有休で対応していたのがほとんど消化してしまい、来月から休職するかどうか迷われましたが、現状とても仕事に復帰できる状態ではなかったので休職し治療に専念するようにしてもらいました。

治療を始めて6ヶ月後、下痢、下血の回数が若干減るもまだ1日15回前後ありました。また以前よりあったヘルペスの痛みが、肩から右ひじと右二の腕に移りました。

9月8日に4回目の受診。当院の血液検査の結果、CRPが高く、リンパ球が低い、ヘルペスの数値もまだ高値でした。思っていたよりも良くならず、また仕事も休職し焦りもありましたが、罹病期間も長くまたリンパ球の低値であったと理解されていたので治るまでとことん頑張るしかないと思っておられました。私は受診の度に「仕事以外でも同じことやけど完璧を求めすぎたらあかん。ある程度はあきらめろ。」「まじめになるな」「人の幸せを自分の幸せのように思いなさい」とゆっくり体と心を休ませて治療するように指導しました。しかし患者さんは自分ではなかなか理解出来ないとの思いがあり、インターネット通販(書店に行けないので)で参考になりそうな本を買い、読んでいたそうです。

治療を始めて7ヶ月頃、下痢の状態は若干軟便ぎみになり、改善の傾向になりましたが、下血は相変わらずで、在宅中でもトイレに間に合わなくなる事もあったそうです。特に睡眠中、明け方によくトイレに間に合わなくなることが多かったとのことです。下血はクラススイッチするまで続くので、それまで頑張ってもらうしかありませんでした。

治療を始めて8ヶ月目、下痢(泥状)、下血は引き続き1日15回前後。特に下血はひどく、先月同様明け方にトイレに間に合わないことが度々ありました。11月下旬には、突然くびが痛くなり3日ほど悩まされました。おそらくヘルペスの影響だったのでしょう。

治療を始めて9ヶ月目、下痢(泥状)、下血は引き続き1日15回前後。さすがに何か変えないといけないと思われた患者さんは、本来2回入るべき漢方風呂を週1回から週2回に変えられました。

12月15日に5回目の受診。相変わらずCRPが高く、リンパ球が低いことから、改めて漢方、お灸、漢方風呂を徹底するようにしてもらいました。また、受診時に鍼灸師にお灸のタイミングを相談されたところ、1日の中でいつでもいいと言われ、午前中の朝食1時間後にお灸をするようにされました。

治療を始めて10ヶ月目、下痢(泥状)、下血は引き続き1日15回前後。当院で紹介した発芽玄米を始めたことと、1月中旬にあるテレビ番組で腸内フローラについての特集があり、善玉菌を増やすことを期待して、朝納豆、昼ブルガリアヨーグルトドリンク、夜R-1ヨーグルトを毎日とることを始められました。

治療を始めて11ヶ月目、2月中旬になり少し変化が出てきました。便が軟便になり、時にかなり固まりに近い状態の時もありました。回数も若干減り、1日10回前後になりました。ヘルペスの痛みについては、引き続き右ひじ付近の痛みが続いていました。

治療を続けて12ヶ月目、3月16日に6回目の受診。患者さんの顔色が良くなってきていました。3月下旬になると下痢、下血は便がほぼ固まりで出る時が多くなり、下血も自分の目では確認しない日が多くなったそうです。

治療を続けて13ヶ月目、これまで通院時以外ほとんど外出しない状況でしたが、週1~2回短時間ですが、外出出来るようになりました。便の回数も1日5回前後になり、仕事への復帰の意欲もわいてきました。しかし、いまだにクラススイッチの証拠となる、便秘もアトピーも無い為、まだ油断は出来ない状態でした。

治療を続けて14ヶ月目、体調は快調。便の回数は1日3~4回に減少しました。

5月10日に7回目の受診にて血液検査を実施。翌週の電話にてCRP、リンパ球が改善してきていることを伝えました。ヘルペスの痛みは、引き続き右ひじにあり、完治まで継続してもらいました。何度も言いましたが当院の治療を継続出来たのは、仕事を休職できたことと、ご両親の協力が得られたことが大きかったです。

現在では当院に治療する前に比べて、症状は良くなり日常生活を送れるまでになりました。今では復職されているので常にストレスとの戦いがありますが、漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を継続して飲んでいるため、以前に比べて免疫が上がっているので症状が良くなっています。

-潰瘍性大腸炎・クローン病, 症例報告
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

潰瘍性大腸炎やクローン病完治の症例報告Part77(コメントなし)更新2023.1.24

症例報告185例目 完治された病名1)クローン病 患者:25歳 初期症状が起こったのは2007年頃でした。今まで体験したことのない腹痛を起こし、かかりつけの内科を受診しました。前日の食事からの食あたり …

no image

子宮癌・卵巣癌完治の研究報告Part1(コメントあり)更新2022.1.14

症例のみの「子宮癌・卵巣癌完治の症例集Part1(コメントなし)」もあるので良かったら読んで下さい。 症例報告1例目 治した病名:1)子宮癌、2)卵巣癌、 癌摘出術後に癌が再発し、抗ガン治療を勧められ …

no image

リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part16-④(コメントあり)更新2022.4.8

前回の続きとなり、今回で最終回となります!前回をまだ読まれていない場合は以下に前回分のリンクを貼っておきますので是非とも読んでください!!「リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part16-①(コメント …

no image

リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part14-③(コメントあり)更新2022.3.23

前回の続きです!!以下に前々回分と前回分を載せておきますので是非是非読んで下さい!!「リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part14-①(コメントあり)」「リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part1 …

no image

リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part16-①(コメントあり)更新2022.4.8

症例報告25例目 完治させた病気①「リウマチ性多発筋痛症」②うつ状態 患者:62 歳、男性 この男性の患者さんがどのようにして自分のステロイドホルモンをまじめになりすぎて出しすぎてヘルペスを増やしリウ …