アトピー性皮膚炎 ガン ガン 潰瘍性大腸炎・クローン病 症例報告

潰瘍性大腸炎、クローン病完治の症例報告Part3(コメントあり)更新2022.2.20

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症例報告14例目

完治された病名1)潰瘍性大腸炎2)アトピー性皮膚炎3)大腸癌

患者:22歳、女性

 患者さんが松本漢方クリニックを初めて訪れたのは2009年のちょうど患者さんの21歳の誕生日月のことでした。その頃の患者さんは、5回目の再燃で、今までの再燃の中でも最もひどい状態でした。

ちなみに「寛解」とは、ただ正しい免疫の遺伝子の働きから生ずる炎症を薬でその働きを無理に止めて、一時的に症状を隠しているだけであり、「再燃」とは、正しい免疫の遺伝子を復活させているだけなのです。しかしこのような正しい説明をすると医者たち自身が患者の生命の設計図である遺伝子を傷つけているということがわかってしまうので、ずる賢い医者たちはこのような小難しい言葉遣いをあちこちで乱発しているのです。医者たちはもっと正直でかつ患者に対して誠実に分かりやすく説明すべきです。しかしそうなってしまうと医者の存在否定になってしまうと同時に、医者の存在価値がなくなってしまうのでやらないのです。悲しいですね!残念ですね!!

 患者さんの再燃の期間は1年以上に及んでいました。下痢を1日に30〜40回していました。食事は疎か水を飲みだけで腹痛・便意を起こし下痢、下血をおこしました。体重は7kgほど落ちてしまいました。食事は一口食べても腹痛・便意がきて、食事中は何度も何度もお手洗いへ走らなければなりませんでした。夜は寝返りをうつだけで腹痛・便意におそわれて、何度も起きてお手洗いへ駆け込んでは下痢・下血。1〜2時間継続して眠れたら良い方で常に寝不足でした。お腹が痛くなってから下痢をするまでほんの数秒で、急いでもトイレに間に合わないこともありました。

当たり前のことができないことが本当に本当に辛くて悲しくて、その度に患者さんはぼろぼろ涙がこぼれて泣いていました。また、血便のために極度の貧血になってしまい、座っているだけでも息切れするという信じられない有様でした。

 それでもなんとか毎日をこなしていました。「病気だからって負けてられない、私にだって出来るはず!」と、大学にも行き、資格の学校に通ったりもされていました。しかし授業中は何度も席を立つのでいつも扉の近くに座りました。お手洗いがない不安で一杯な電車に乗るときも冷や汗をかきながら、腹痛がきたら途中下車し、知らない駅で腹痛に耐えながらトイレを探してさまよわれたりしました。おむつを着用すれば良いと思われるかもしれませんが、まだ成人したばかりの若い女性の患者さんになかなか受け止められるものではありません。

 しかし、限界がやってきて貧血によりいつも使っている駅でうずくまり倒れてしまいました。急に視界が暗く狭くなり、歩いても歩いても進まなくて、自分がとんでもなく長い道を歩いているような錯覚にとらわれたそうです。その頃あたりから外出も出来ず、学校へも行けず、1日中寝込んでトイレとベッドの往復の毎日になってしまいました。

 「出かけられない」ということは、大変に辛いものです。外の風にあたって気分転換しようにも、腹痛におそわれることを思うと、とても外に出る気にはなれませんでした。友人には、女性なので下痢がひどいという症状が恥ずかしくてなかなか打ち明けられず、体調が悪いとしか言えませんでした。話の最中に何度も何度も席を外すのが目に見えて、誘いは断るしかありませんでした。きっと何度も話を遮ってしまい、取り繕えるようなレベルではありません。それに一緒に歩いているときもトイレがないところでお腹が痛くなったらどうしよう?もし一緒にいるときに粗相してしまったら…?そういった不安は患者さんにとってとんでもないプレッシャーでした。友人との旅行の計画にも参加できず、数少ない貴重な誘いを幾度となく棒にふりました。お布団から窓の外を見ながら泣き、悲しくてずーっと涙が止まらない毎日を過ごされていました。

このような状況を医者に言えば、一挙に叶えさせてくれる薬をよりどりみどりで出してくれるのに、やはりそれらの薬は一時的にいわゆる「寛解」をもたらしてくれるだけであり、結局は「再燃」をもたらすことを知っていたからこそ、彼女の理性は肉体が苦しんでもそのような薬を受け入れることができなかったのです。なんて知性の高い女性なのでしょう。

 患者さんは、大阪府下の病院にかかっていました。毎食後と寝る前にペンタサ錠を4錠ずつ服用し、寝る前にプレドネマ注腸、そして貧血に効くお薬を処方しされていました。しかし、実際はと言えば、ペンタサ錠を熱心に服用する訳でもなく、プレドネマ注腸は意味をなさず、貧血の薬を飲むのは辛いものでした。

世間一般的には自分の病気を知ろうとせず、口先の優しい不実な医者に身を任せてしまいます。普通の患者は病気の本質を知らない訳ですから、間違った皮膚感覚で医者に任せておけば治ると思い込んで心の平安を得ようとします。このレベルが世間一般の知性のレベルです。

 というのも、まずペンタサ錠についてですが潰瘍性大腸炎は原因不明なのに、ペンタサ錠は本当に有効なんだろうか?と、患者さんはどこか違和感を覚えました。患者さんが潰瘍性大腸炎と診断された時、当時の担当医から「寛解してもペンタサ錠は毎食後必ず飲まないとだめだよ。寛解期にいかにちゃんとペンタサ錠を飲むかが大事なんだよ。飲んでいなかった人は、やっぱり再燃する人が多いんだよ。」と言われていました。

 この医者の言葉に嘘があります。『ペンタサをちゃんと飲み続けたら、治るのですよ』と言わない点であります。化学物質である異物が大腸に入っても、それを認識し排除しようとする免疫の遺伝子の働きを抑える限り、症状が出ないのは当たり前であります。しかし、医者は「ペンタサが免疫の遺伝子を変え、さらに飲み続ければ永遠に変え続けるので、症状が出ないだけで、やめてしまえば免疫の力が取り戻され、再び戦いが始まる」という言い方をしないで小難しい「再燃」と言葉を使うのです。

 金欲しさのために、治る病気を治らないと嘘を言ったり、治らない病気だと言い切っている一方でこっそり治るように見せかけたり、治らなければ治療する意味がないのに無知な大衆をたぶらかして治療し続けたり、原因不明だといいながらお金儲けのために治療し続けることは許せないのです。

 なぜ私がこんな厳しい言葉を吐けるのかご存知ですか?それは全ての特定疾患として死されている病気は治すことが原理的に可能であり、かつ実際に治しているからです。しかも私は自分の病気を治す為に、優れた頭脳を持っている人よりもはるかに遅れて医者になった男です。自分の頭脳におぼれた時代もあったのですが、偏頭痛と右目の強度近視のために全てを失いかけた死にぞこないの男であります。生まれつき頭脳優秀で挫折もしないで自分の才能を十分に出しきれている医学者はゴマンといます。そんな優れた頭脳の持ち主が、人生の落伍者である私の知っていることを知らないはずがないからです。なぜ私のレベルにまで他の医者が達することができないのでしょうか?これに対する答えは簡単です。真実を取るか、地位・金を取るかだけの問題に帰結します。優秀であればあるほど利己的である遺伝子の持ち主はやはり真実よりも快楽の源泉である地位・金の方がはるかに素晴らしいと考えるからです。残念です。

 でも患者さんは飲む気になれないでいる状態でした。もちろん再燃したくないのですが、なんとなく、「こんなにずーっとお薬を飲み続けて体は大丈夫なのかなぁ」とも不安でした。初めての潰瘍性大腸炎の症状は、ペンタサ錠を服用して治まったのですが、一時的に改善しただけで、それから4〜5年間、再燃と寛解を繰り返すことになりました。また、ペンタサ錠のみで寛解出来たのは初めの1回だけだったようです。

次に、プレドネマ注腸は投与をしてもすぐに便意となって薬を出してしまうのです。先生(以下A先生とします)には、注腸をしたら、ごろごろと転がって腸にまんべんなく薬がいくようにするといいと教わりましたが、体勢を変えたらまたすぐに出してしまい、それでも何度もすれば良いと教わりましたが、何度もするには痛いし労力もいるしで、患者さんには辛いものでした。

プレドネマは、ステロイドホルモンであるプレドニンの注腸剤であります。これほど患者さんが使いにくいと伝えているのに、なぜプレドニン錠を飲まさなかったのか疑問です。どうせ騙すのだったら楽に騙せばいいのに。どちらにしろステロイドの副作用は腸管出血や腸管穿孔破裂をもたらすものですから、使ってはならないのにもかかわらず、であります。現代の医療は無茶苦茶です。医者は医療をやっているのではなくて毒薬の売人に堕落してしまっています。悲しいことです。

 最後に、貧血の薬について。このお薬の副作用として、吐き気があることは聞いていました。しかし、はじめて服用したとき、ものすごく気持ちが悪くなって学校を早退するほどでした。今まで薬を服用して副作用を感じたことがなかったので、まさかこれが貧血の薬の副作用とは分かりませんでした。これを飲むと気持ちが悪くなるので、A先生と相談して就寝前に飲むことになりました。寝る前に飲むことで幾ばくかはましになったのですが、患者さんにとっては服用には覚悟を必要とするお薬でした。

そもそも潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis)による貧血を増血剤で治すことはできないのです。なぜならば、潰瘍性大腸炎による潰瘍からの出血が原因であるから、潰瘍性大腸炎を治さない限りは出血が止まらないからです。正常な腸管を持っている人でも、鉄剤は腸管を刺激して吐き気を伴うことがしばしばあります。ましてや腸管に炎症や潰瘍がある潰瘍性大腸炎の患者にはとてもじゃないですが飲めるものではありません。このことを知らない潰瘍性大腸炎の専門医というのは一体何を見ているのでしょうか?貧血が良くなるわけでもないのに、飲み続けさせる医者の無知と無意識の悪意に怒りを感じます。

 こんな状況なのだから、一向におさまる気配がないのも当たり前かもしれません。A先生からは、ステロイドか免疫抑制剤を服用するしか症状を治める手立てはないと言われました。しかし、患者さんはどちらも服用する気になれず、診察の度に「次の診察まで様子を見させて下さい。」と、自分の体へ一筋の望みを持ちながらもステロイドや免疫抑制剤の服用には二の足を踏んでいるような状況でした。なぜなら、今まで再燃と緩解を繰り返してきて、「前回緩解に効いた治療法が次の再燃では効かなくなっている」という、まるで体に耐性でも出来ているかの様な印象を覚えていたからです。ペンタサ錠、白血球除去療法、プレドネマ注腸、ペンタサ注腸…。はじめは緩解に有効だったようなのに、どれももう効き目はありませんでした。もう残す治療法はステロイドか免疫抑制剤しかないのに、21歳で服用して、この先また再燃したら何で症状を抑えるの?どうやってこの病気と付き合って行くの?というのが患者さんの率直な気持ちでした。

 この患者さんはすでに自分の病気を作った原因を知っていたのです。何千回も書きましたが、アレルギーと膠原病を起こす異物は同じなのです。ご存知のように同じ敵をIgGで戦うと膠原病になり、その敵と腸管で戦うとクローン病やUCになるのです。それではなぜアレルギーのIgEで戦わずして、IgGで戦うのでしょうか?これはIgGからIgEに抗体のクラススイッチができないからです。何ができなくさせているのでしょうか?それはBリンパ球のAIDという遺伝子が発動できなくなるからです。なぜ発動できなくなるのでしょうか?それはAID遺伝子の発現をステロイドホルモンが抑制するからです。それではこの女性の場合、どのようにしてステロイドホルモンを体内に増やしたのでしょうか?一番大きな原因は長く続いたストレスだったのです。

 心のストレスが潰瘍性大腸炎を作り出しているという事を明確に気づかせる必要があったのです。彼女もこのことを薄々潜在意識下で気づいていたのでしょう。病気を治すのは薬ではないということを知っていたので、どこかで医者の薬を飲み続けても病気は治らないという事を知っていたのでしょう。

 しかし、A先生はそんな患者さんに対して、「いったい何がしたいんですか。治す気はあるんですか。治すためにはこういう薬がありますと提案しているのに、どうして薬を飲まないんですか。なにか不信感でもあるんですか。」と、問いつめられました。

 この医者の言葉に改めて怒りを感じます。この言葉は患者に対する恫喝です。なんという言い振りでしょう。私はこの医者に聞き返したい。『医者のお前は患者に何をしようとしているのですか。治らない薬を投与するだけなのに患者に対して“治す気があるのですか”とは一体なんだ。治すのではないのに“治すためにこの薬がある”とどうして嘘をつくのか。不信感以外に感じさせない治療を続けてきて、何が“不信感があるのか”と聞き返すのか。お前は気がついていないのか。それでも医者か!』と。薬の寛解と再燃がどうして生ずるのかを一言も説明しないで、なんという言い草でしょうか?薬の効能書きに書かれている副作用を一言も説明せずに、何を偉そうなことを医者は言えるのか。自分たちの仕事を増やし、お金を儲けるために薬の売人になっているだけなのに、こんな偉そうなことをどうして言えるのか。この文を書きながら腹が煮えくり返ります。患者さんの治したい・治してもらいたいという真摯な気持ちに付け込んで行われてきた間違った医療に全く反省もせずにこんな言い振りはないですね。

 患者さんは、「先生を信頼していないとか、そういうことではありません。先生となら、安心してお薬を飲めると思います。でも、まだもう少し時間を頂けませんか。もう少し様子を見させて下さい。」と伝えました。しかし、「様子をみてもおなじだと思いますよ。」患者さんにとってはどこか責められているような、肩身の狭い思いをするだけの診察を受けたのです。ただ傷つき、泣いて、診察が終わりました。

 

 この1年で患者さんの心も体も疲弊しきっており、本当に疲れ果てていました。走っても走っても、まだ休ませてもらえず、首に輪っかでも付けられて誰かに引っ張られて走り続けさせられている様な感じでした。毎日毎日、腹痛と便意と下痢の繰り返しでした。

この世に治らない病気は何もないのです。金儲けのために治せない病気に医者がしているだけなのです。なんと恐ろしい世の中でしょうか?全ての犯罪は金儲けのために行われるのです。それが医療の世界でも行われていることを知れば人間をやめたくなりませんか?私は自分の心の汚さも誰よりもよく知っているつもりですが、その心の汚さを他人を犠牲にして金儲けをするためには使いません。ところが医学の全てを知ってしまった松本仁幸にとって、医療の世界のおぞましさを知れば知るほど、自分が人間であることがいやになることがあります。命を食い物にして生きている人達が堂々と好き放題のことをしているのをどうして許すことができるでしょうか?人間性の持つ悪魔性を目の当たりにして自分が人間であることを許せますか?

 医学のことが解らずとも、ステロイドか免疫抑制剤、どちらも大変にきつい薬であることは患者さんも想像がつきました。ステロイドは依存性が心配でステロイドをいつやめることができるのかという疑問がありました。

 一度使ってしまえば、やめることはいつでもできますが、病気は始めよりもひどくなります。その意味でステロイドは麻薬そのものなのです。私は麻薬について勉強したことがありますが、麻薬が遺伝子にどのように影響を与えるかについて研究された文献を見たことがありません。麻薬が一時的に快楽をもたらし、離脱症状が出現するのは全て遺伝子に影響を及ぼし、快楽を増やす物質を作らせ、かつ、離脱症状も遺伝子の異常によってもたらされるものであることは想像できますが、どの医学者もそこまで研究していません。ところがステロイドの研究ははるかに進んでいます。ステロイドが全ての細胞の核にある遺伝子の発現を調節する領域のDNAに入り込んで、様々なタンパクから作られている転写因子に影響を与え、遺伝子の発現を自由自在にONにしたりOFFにしたりすることができることがわかってきました。全ての遺伝子の発現の20%をも左右することもわかってきました。そのために正常な人体の全ての細胞の活動が正常でなくなり、あるレベル以上のステロイドを使い続けると、全ての細胞が異常になり、あらゆる病気が生ずることも知られるようになりました。そのステロイドの副作用についてはここを見てください。結局はこれらの副作用の根本原因は200以上もある様々な分化した細胞の幹細胞を殺してしまうからなのです。

 ステロイドのみならず、あらゆるホルモンは微量で遺伝子の発現を簡単に変えてしまうからこそ、人間の臓器で一番大切な脳の視床下部によってコントロールされているのです。ホルモンはすべからく多くても少なくても人体の生命活動に大きな影響を及ぼすものですから、大脳がいつもホルモンの働きを監視しているのです。にもかかわらず、ずる賢い金儲けだけを求めている医薬業界は、このような明々白々な真実を患者には語らないのです。世の中は全て金です。金が快楽の源泉であるからです。しかしながら金儲けのために患者を苦しませることは許せません。

 根本的な原因に対して効果があるから服用するのではなく、症状をただ抑えるために飲むというのは、一生飲み続けることになるのではないだろうか。ステロイドの服用をやめられる日が来るとは思えなかったのです。また、前述の通り、きっとまたステロイドに対する耐性ができるだろうから、なおさらステロイドを卒業するなんてあり得ないのではないだろうかと思いました。ステロイドを飲み症状が治まれば、初めのうちは良いかもしれません。しかし、ステロイドを飲んでも効かなくなった時には、もう何も手だてが残されていないのではないだろうか…。また、ムーンフェイスになるというのは、女の子にとっては大きな問題でした。実際18歳のとある1ヶ月間、再燃しては困るので、毎晩、ステロイドの注腸であるプレドネマ注腸をしていた時期があります。ステロイドの中でも比較的体に残りにくいということで使用されていました。ステロイドは免疫の遺伝子の発現を抑制する目的のために使うだけですから、量が多くなればなるほど他の遺伝子の発現もできなくなるだけなのです。

そのおかげか再燃することはありませんでしたが、3kgほど体重は減っていたのに、顔がふくれていたのでしょう、「太った?」と友達によく聞かれたそうです。注腸でそれなのだから、飲み薬などで服用したらきっともっと顔はふくれるんだろうと想像されました。体は悪く、治すためには外見も諦めなければならないというのは、これから私はどうなってしまうんだろうと、患者さんはとても先行きが不安になられました。

彼女は誠に女性として人間として当たり前至極のことを感じ、考えています。ですが残念なことにはまともであればあるほど彼女の身体にはストレスがかかり、このストレスに耐えるために、彼女の副腎皮質は免疫を抑えるステロイドホルモンをどんどん出し続けるので、ますます潰瘍性大腸炎を治せなくしてしまっているのです。

 免疫抑制剤は、はじめて聞いたお薬の名前でした。主治医の先生は、免疫抑制剤を服用することになったら注意しなければならないことを患者さんに分かりやすく説明しました。その中でも患者さんが驚いたのが、子供を作れないということでした。免疫抑制剤を飲むといつ服用をやめられるのか分からないだろうに、子供を作れないということは、私は一生子供を産めなくなるのではないだろうか。大変に強いお薬なんだなぁという感想が全てだったそうです。ステロイドも免疫抑制剤も服用すると患者さんの人生を大きく変える決断になるものです。

 皆さん、なぜ免疫抑制剤が子供を作ってはいけないかをご存知ですか?言うまでもなく毒であるからです。それではなぜ免疫抑制剤は毒になるのでしょうか?答えは極めて簡単です。胎児のDNAに入り込んで遺伝子を異常にするからです。赤ちゃんはどのようにして生まれるのでしょうか?ご存知のようにお母さんの卵子1個の細胞とお父さんの精子1個の細胞が受精して1個の受精卵になります。この受精卵にはお母さんのゲノム(DNA)が23セットと、お父さんのゲノム(DNA)が23セットが結びついて、23対のゲノム(DNA)があります。このようなゲノムを持っている1個の受精卵が2個、4個、8個・・・と分裂し、10ヶ月かかって3兆個になり、赤ちゃんが産まれてくるのです。この細胞の分裂のどこかで薬が細胞に入り込み、ゲノムの遺伝子に侵入し、遺伝子を変えてしまうと遺伝子病を作ってしまうことになるからです。彼女は非常に聡明な女性なので、ひとたび免疫抑制剤を用いると、やめれば病気がひどくなるという事を知っているわけですから、一生子供を生めなくなればどうなるのだろうと思うのは、全く理にかなっているのです。

 私がいつも薬は全て毒薬だと言うのはこのことなのです。遺伝子を変えてはいけないのは胎児だけではないのです。人間の全ての遺伝子は変えてはいけないのです。つまり遺伝子が異常ではないのにもかかわらず、病気も治せないのに遺伝子まで異常にする薬は毒薬以外になんと言えばよいのでしょうか?このような薬が毎年80兆円もの売り上げを記録している製薬メーカーの作っている薬のほとんどを占めているのです。もちろん遺伝子が一時的に変えられても、人間の身体はたったひとつの遺伝子だけで生きているわけではないので、すぐに薬のために病気になったということは分からないのです。徐々に徐々に長期に薬を飲み続けると、異常な遺伝子が徐々に作られ、いつの間にか目に見える自覚症状となり、原因不明の病気となってしまうのです。ステロイドの副作用もすぐには出ないのです。遺伝子の中には修復遺伝子といって、遺伝子が正常でなければそれを生まれたときの元の正常な遺伝子に戻そうとする働きも38億年の進化の中で生まれたのです。従って永続的な異物が入り続けない限りは、長期に薬を飲み続ける必要もないので、薬の副作用も気づかれないだけなのです。

 アレルギーや膠原病がいつまでも続くのは異物が永遠に入り続けるからです。まさに生活の中で必ず入ってくる異物というのは文明社会の科学が生み出した化学物質なのであります。四六時中食べ物飲み物、空気から体内に入ってきます。だからこそいつまでも免疫とそれらの異物との戦いが続くのです。そのためにいつまでもいつまでも薬を飲み続けさせられるのです。アレルギーと膠原病は薬屋と医者が儲かる最高の金の成る病気となってしまうのです。ところが実はこの化学物質とは共存できるという真実を私が知っているのです。これは私だけが知っているのではなくて、他の全てのまともな学者は知っているのですが、言わないだけなのです。それがIgGからIgEへのクラススイッチであり、かつクラススイッチした後にサプレッサーT細胞による免疫寛容を自然に起こし、化学物質と共存が可能になるのです。こんな簡単な真実を実行しないのはなぜでしょうか?アレルギーと膠原病が治ってしまえば、薬屋も医者も病院も儲からないからです。悲しいことです。

膠原病やアレルギーの薬は全て免疫の遺伝子の発現を抑えるか、あるいは免疫の遺伝子の命令によって作られたタンパク質の正しい免疫の働きをブロックするかのどちらかですから、再び遺伝子の命令がONになり、かつタンパクの働きのブロックが解除されてしまえば、遅かれ早かれ激しいリバウンドが再開されるだけなのです。ましてやステロイドはただ単に遺伝子のONをOFFにするだけのみならず、様々な遺伝子の働きを異常にさせてしまうので、この異常にされた遺伝子を排除するためにエンドヌクレアーゼというDNAの核酸を分解する酵素を作り出して、ステロイドによって損傷を受けたDNAを切り出したり、DNAを修正してしまうので再び症状が激しくなるのです。ところが修正できない遺伝子を持ったリンパ球の幹細胞をはじめ、全ての組織の幹細胞が徐々にアポトーシス(細胞の自殺)により死んでいき、最後に細胞の機能が障害されるほどに減ってしまい、ステロイドの副作用が目に見えるようになってしまいます。このように目に見えないときには、目に見える様々な人工的ステロイド性遺伝子病を作ってしまうのです。ステロイドの副作用はここを読んでください。つまり、ステロイドは“行きは天国、帰りは地獄”を見るというわけです。このことを彼女は直感的に理解した能力は只者ではありません。

 症状は依然としておさまらず、毎日40回近い下痢・下血。治すというよりも「抑える」といった方が良いですね!にはステロイドか免疫抑制剤しなければならず、現状のまま下痢に耐えながら生きて行くか、どちらかの薬を飲むかを迫られました。実際には、下痢をし続けたまま生きて行くなんて出来ないだろうから、薬を飲むしかないのか…。自分の人生が詰んだような気持ちでした。

 これだけ飲むべきかやめるべきか、というハムレットなみの激しい葛藤をしたからこそ、私の治療の治りが早かったのです。何千回も繰り返して言っていますが、私の仕事は医者が作った人工的遺伝子病を元に戻すときに再開される激しい免疫と異物との戦いの後始末であります。この後始末だけを25年近く必死でやってきたのです。この激しい戦いを世間的には免疫のリバウンド現象といいますが、あらゆる患者のリバウンドをひるむ事なく敢然と戦い続けてきたのは私と私の患者さんなのです。その意味で患者の苦しさ以上に私も苦しみを乗り越えてきたのです。なぜならば私の仕事は病気を治すことであり、リバウンドの途中で怖さのためにステロイドを使えば病気を治せないということになり、ステロイドを使えば患者に対する背信行為であり、裏切り行為になってしまうからこそ、最後の最後まで私は耐え切ったのです。この世界で誰もやらなかった絶対にステロイドを使わないという医療を通じて、リバウンドのひどさを通じて病気の全てがわかってしまったのです。だからこそ彼女が私を最後まで直感的にも理論的にも医者としても人間としても信頼してくれたのです。

 しかしながら延べ何十万人のリバウンド症状を乗り越えた私といえども、また誰も殺したことがないという私といえども、新しい患者に対しては常にリバウンドの最中に何が起こるか不安を感じ、慎重に患者の状況に対処しなければならないので、常に連絡が取れるように携帯電話の番号を伝えているのです。死なない限り病気は全て治るのですが、今後もリバウンドの中で取り返しのつかないことを起こしてはならないので、常に慎重を期し、傲慢になってはならないと自省しています。

 そんな患者さんに、私に出会い、人生が変わりました。お母さんが、漢方薬を試してみようと提案してくれたのです。

 病気は漢方で治すものでもなく、西洋医学の薬で治すものでもなく、医者が治すものでもないのです。アレルギーをはじめ、膠原病、さらに風邪にしろ、全て自分の免疫で治しているのです。医者も薬もせいぜい患者の免疫をヘルプしているだけなのです。このことを小学校からの保健教育において知らせるべきでありますが、そんなことをすると製薬メーカーも医者も儲からなくなるので、一切行われていません。残念です。私一人の力では毎年世界中で間違った治療を行い、薬を使うことによって稼がれている何百兆円というお金は医薬業界は儲けることができないのです。残念です。医療費が無限に高騰しているなかで、誰が負担することになるでしょうか?

 お母さんがインターネットで松本漢方クリニックのHPに出会い、患者さんに紹介して背中を押してくれました。患者さんは現状を受け止めるのに一杯一杯で新しい治療方法を探す考えも出てこなかったのです。しかも医者からはステロイドか免疫抑制剤しか治療はないとはっきりと言われたものですから余計に他の選択肢の発想が出てこなかったのです。さらにたとえ新しい選択肢を選ぶにしても体力も余裕もなく、ステロイドか免疫抑制剤のどちらかを選ぶ方が楽だと思えるほどすでに精神的にも体力的にも限界だったのです。

はじめから治らないと思い込まされているわけですから、死活問題はとっくに越えているのです。苦しみながら治らない病気として生きるということを選択させられていたからです。治らない病気を治して生きるという治療は、私の治療以外は他に何もないのですから、後はどれだけ薬が副作用を起こさない治療を選ぶかで迷いが生じていたのです。しかしながら彼女なりに、やはり治りたいという気持ちがどこかにいつまでも潜んでいるので、このような葛藤が続いていたのです。

もしその記事が無かったら、患者さんは私と出会うことは出来なかったでしょうし、患者さんの人生は大きく変わっていたでしょう。そして、患者さんはHPを読み、私の漢方薬を試してみたいと思いました。しかし、この強靭な症状に、温和なイメージの漢方薬が有効なんだろうか…。だけど、どこか「この御縁は大切にしたい」と患者さんは感じておられました。

 漢方薬が温和であるとか、症状がひどいとかは、私の治療には何の関係もないのです。漢方薬は免疫を上げるだけであり、症状がひどいのは免疫が強いということですから、症状は良いことなのです。免疫を下げる全ての薬が毒薬であり、免疫を下げる自分の心のあり方が病気の原因であることを、私の理論を読めばすぐにわかっていただけたはずなのですが。

 早速、高槻市の松本漢方クリニックへ向かいました。道中では、下痢になりませんようにと祈るような気持ちだったでしょう。何度かお手洗いに寄りながら、松本漢方クリニックの扉を開きました。

 初めて私に会った時、「治るよ!死なん限り、この世に治らん病気なんてないよ。」と言って患者さんと握手しました。「治る」と言われ、今までの患者さんの症状や葛藤からは考えられない、信じられないような話だったそうです。しかし、患者さんにはすーっとその言葉が入っていくと同時に、その言葉の重みはきっと誰よりもご存じだと思うからだそうです。

 世の中は全てお金が支配しております。お金がなければ全て終わりです。だからこそ私は常に言い続けます。『私は誰よりもお金が大好きです。しかし他の医者のようにお金を患者から奪って治る病気を治せなくしているのではない。病気を治してその報酬としてお金をもらいます』と。この言葉に私の生き方の全てが語られています。このような私の生き方が全世界に広まれば、法律もいらなくなるでしょう。残念ながらそんな世の中は人類が滅びるまで訪れることはないでしょうが。まさに人間が人間を信頼できる根拠は自分の心しかないということを語っています。この心のあり方に説明は要らないというわけです。つまり彼女が自分自身の心を信じているが故に書ける言葉です。近頃、自分の心を信頼できる人がいかに少なくなったことでしょうか。言い換えれば、自分を大切にしたいというプライドを一瞬の快楽のために失ってしまった女性が多すぎます。この意味でも彼女は稀有な人です。

 私は下痢と出血に効く漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を処方し、ストレスを溜め過ぎないように心の在り方、生き方を指導しました。なぜ心のあり方に言及するかご存知ですか?病気、とりわけ膠原病は免疫の遺伝子の発現をOFFにしてしまうからです。化学物質をIgEのアレルギーで処理すべきものをIgGで処理してしまうからです。それではなぜ細菌やウイルスを殺すための殺し屋の武器であるIgGに留まってしまうのでしょうか?それはBリンパ球のAID遺伝子の発現により、IgGをIgEに自然にクラススイッチできなくなるからです。なぜでしょうか?それは、心のストレスを耐えさせるために、自分の副腎皮質で作るステロイドホルモンを出し続けることによって、ONにならなくなるからです。

 もう少しどのようにしてIgGが作られ、IgEにクラススイッチするかについて簡単に述べましょう。ここでことわっておきたいのは、免疫学の全てを語りつくすことはできないということですから、はしょることをお許し下さい。まず大量に腸管内に侵入してきた化学物質は、ヘルパー1Tリンパ球で敵と認識され、インターロイキン2やインターフェロンγ、TNFなどのサイトカインが作り出されます。これらはBリンパ球からIgGを作り出させるのです。このIgGと化学物質と大食細胞の3者が結びついて、大食細胞に含まれている様々な酵素や活性酸素によって、この化学物質を殺そうとします。ところがこの化学物質は本来は殺すものではないので、殺したと思い込んだ大食細胞からそのまま結合組織に吐き出されます。いつまでも殺して溶かしきれない化学物質は、どんどんそのまま結合組織にたまり、次にヘルパー1Tリンパ球よりも少ないヘルパー2Tリンパ球と結びつきます。このヘルパー2Tリンパ球はインターロイキン4やインターロイキン5やインターロイキン10などのサイトカインを作り出します。これらがBリンパ球に結びつくと、AIDという遺伝子が発現されONになり、今まで作っていたIgGをIgEに作り変えさせ、膠原病をアレルギーに変えてしまうのです。これがIgGからIgEへの自然クラススイッチのメカニズムなのです。

 それではこの自然クラススイッチのメカニズムに対して、どのように抗ストレスホルモンであるステロイドホルモンがブレーキをかけるのでしょうか?本来Bリンパ球に結合したインターロイキン4やインターロイキン5やインターロイキン10などは、Bリンパ球にIgGをIgEに変えさせるように情報を伝え、その情報がAID遺伝子のスイッチをONにさせるのですが、大量に作られたステロイドホルモンがB細胞の核のDNAの領域にある転写因子に結びついて、ステロイドホルモンがAID遺伝子をONにさせる調節領域に入り込んで、このスイッチをONにさせないのです。すると免疫の働きは一切一時的にはなくなるのです。結構難しいでしょう?

 このようにしてストレスのためにステロイドホルモンを自分の副腎皮質で作り続けると、クラススイッチができなくなる理由がお分かりでしょう。さらにもうひとつ加えておきたいことは、クラススイッチした後、IgEで化学物質を排除しようとするとアレルギーが出るのですが、なかなか自然後天的免疫寛容を起こせない人がいます。さらに何回もアトピーのリバウンドを繰り返す人がいます。この原因もストレスです。これについても少し詳しく述べておきましょう。

 化学物質と戦いをやめて共存するためには、その化学物質に対して自然後天的免疫寛容を起こさなければなりません。どのようにして免疫寛容を起こすかについて述べましょう。Tリンパ球の仲間には、さらにもう1種類のサプレッサーT細胞(Ts)という免疫の戦いをやめさせる抑制Tリンパ球があります。このTsは、ヘルパーT細胞よりもはるかに少ないのですが、毎日毎日体内に大量に侵入してくる化学物質と少しずつ結合していきます。すると、これらの刺激がTsの核に伝えられ、TGF-βやインターロイキン10が作られはじめ、これらの化学物質を作る様々な免疫細胞の働きを抑制し、戦いをストップさせる免疫寛容が成り立つのです。ところがステロイドホルモンが大量に体内にあれば、ステロイドホルモンは全ての細胞に簡単に入り込み、Tsに入り込めばTGF-βやインターロイキン10が作られなくなり、いつまでもアレルギー反応が続くというわけです。それと同時に、アレルギー反応も抑制されるので、ストレスが終わると再びリバウンド現象を起こすことにもなるのです。

 患者さんは私の医院でこの潰瘍性大腸炎を治そうと決められました。早速、ご実家で漢方薬を煎じるとすごく香ばしい香りがし、飲むと苦かったそうですが、良薬口に苦しとはまさにこのことだなぁとしみじみと感じたそうです。

 私の強みは2つあります。ひとつは、最先端の現代の免疫学をどんな臨床家よりもよく勉強している理論家であると同時に、ふたつめは実際にあらゆる難病を完治している経験を豊富に持っていると自負できるこの2点であります。他の専門医は難病を治した経験がないので、なぜ治らないのかについての理論を追求しようとしません。なぜならば治らない理由を探し求めても意味がないからです。ところが私は、現代の免疫の遺伝子をいじめる一切の治療をやめて、難病を全て治しているものですから、まず治る証拠を手に入れているので、どのようにして治っていくかという理論を徹底的に追求する情熱が湧いてきます。勉強すればするほどいかに現代の医者が免疫を抑えるという間違った薬を使って病気を作っているのかがますますよくわかるのです。

 しかしながら免疫の真実の発現であるリバウンドが必ず出現するのはいうまでもないことでありますが、あくまでもそのリバウンドに耐えるのは患者自身であり、それを引き受けるのも患者自身であります。リバウンドで今まで人を殺したことはないのですが、今後もリバウンドで人が死ぬ理由は何もないのですが、やってみなければどれだけひどいかはわかりません。しかしながらステロイド注射を何百本もされ、ステロイドを何万mgも投与されてきた患者さんには戦慄を覚えることがあります。こんなときには前もって伝えておきます。何が起こっても私の責任ではなくて、今までの医療が起こした医原病であることを伝えます。これを患者さんに確認し、それでも今までの治療をどうしてもやめたいという人は、自己責任で私についてきてもらいたいのです。私は何も金儲けのために医療をやっているわけではありません。あくまでも病気を治す為です。そしてその報酬としてお金をもらっているのです。しかしながら病気を治すということは、遺伝子を元に戻すことしかありません。遺伝子を元に戻すことにより、正常な免疫の遺伝子の働きをどんどんONにし、免疫の自然クラススイッチを行い、かつ免疫の寛容を自然に起こさせるだけなのです。このときにどれほど隠れた症状が生じるかは誰も予言できません。やってみなければわからないのです。

 私は延べ何十万人のリバウンドを乗り越えさせた医者ではありますが、そのリバウンドを起こさせるのは今までの間違った医者の治療ですから、何が起こっても私の責任ではないのですが、治す為には必ず私と一緒に乗り越えて行かねばならない峠なのです。このことを理解したうえで私の治療を選択してもらいたいのです。彼女はその選択を自らの意志で選び、潰瘍性大腸炎を治していったのです。

 

 大阪府下の病院では内視鏡検査を受けることになりました。検査の結果は、腸管の炎症がひどいというものでした。A先生には、「このまま放置していたら大腸がんになりかねません。場合によっては大腸の摘出手術などの外科的措置も考えなければなりません。」と言ったのです。患者さんは最初、何を言われているのかよく分かりませんでした。自分のことを言われているのだと認めたくなかったのです。治らないと言われ続けた潰瘍性大腸炎を患っている中でこんなことを誰だって言われたくありません。患者さんはただただ泣きながら、黙って頷くことしか出来ませんでした。しかし、唯一の救いは私の医院で漢方薬を飲んでいたことでした。自分で言うのは変ですが私が唯一の支えだったのです。私は後で大腸がんの話を聞きました。私は「そんなことはない。僕は明日休診日やから、僕が今一度調べてあげるから、待っとき。大丈夫や!」と患者さんを勇気づけました。

このような窮地に落とされている潰瘍性大腸炎の患者が最近富みに増え、10万人を超すと言われています。

 次の日、患者さんに連絡を入れました。私は患者さんに潰瘍性大腸炎でがんになることはないということを説明しました。炎症が続くと、腫瘍のように見えてくるだけだということ潰瘍性大腸炎を15年以上患っていると、普通よりも10%大腸がんの確率が上がるだけで、病気由来でがんになるのではなく、薬でそうなってしまうのです。薬で免疫を抑えてしまうと、白血球ががんを食べなくなるためにがん化するのです。私の処方している薬には免疫を抑えるものは使っていないから一切心配しなくて良いと説明しました。

 21歳の乙女に“潰瘍性大腸炎を続けると癌になる”というとんでもない脅かしをいとも簡単にA先生という男は言い放ちました。この医者はどのようにして癌ができるかについて勉強していないのではないかと思います。私は基礎の免疫学は誰にも負けないほど勉強しています。癌がどうして生じるかについての免疫学も十分に勉強しています。基礎の免疫学の専門の大学教授にも負けないと自負できるぐらいです。それは基礎の免疫学の先生は臨床をやることが許されないからです。有名な話があります。クラススイッチのAID遺伝子を見つけたのは、ご承知の通り京大の名誉教授でいらっしゃる本庶佑であります。彼は現役の京大教授でいらっしゃったときに、臨床をやる必要を感じられ、臨床の先生に「臨床をやらせてください」と頼んだようですが、誰も許さなかったのです。京大の臨床の先生は、ノーベル賞候補になった本庶佑先生のような現代を代表する医学者からの願いも聞き入れることをしなかったのです。

一方私は、毎日毎日臨床の場でおびただしい患者さんから病気の真実を学び、現代の免疫学の理論の間違いを患者から教えられ、かつ現代医学の臨床の間違いを教えてもらっているのです。医学の教科書は間違いだらけです。真実の教科書は患者さんの症状であり、その症状を起こす隠れた免疫の働きなのです。

 その間違いの最たるものをいくつか挙げましょう。この世に自己を攻撃する自己の免疫によって引き起こされる自己免疫疾患などは何もない。従って自己免疫疾患が治らないとか、さらに自己免疫疾患で死ぬなどという言葉自身も吐いてはならないのです。もちろん自己免疫疾患はいわゆる化学物質と免疫のIgGが結合組織で戦っているだけで、死ぬとか治らないという話では決してないのです。このIgGをIgEに変えてしまい、さらに免疫寛容を起こしてしまえば治ってしまうのです。さらに東大の名誉教授でいらっしゃった免疫寛容を見つけ出した多田富雄先生が言うような、免疫は自己と非自己を区別するためにあるというのも間違いです。あくまでも免疫は迷惑な異物を人体から排除するためにあるだけです。現代の医学の間違いは数えたらキリがありません。

 さらに膠原病である潰瘍性大腸炎が癌になるというのもあり得ないのです。なぜならば膠原病のリウマチのために癌が起こりますか?とまず反論したいのです。リウマチを長く続けていれば関節に癌が起こるでしょうか?絶対にありません。さらに潰瘍性大腸炎と同じクローン病で癌が起こる人がいますか?と反論したいのです。なぜ潰瘍性大腸炎については癌が起こると言い、クローン病では一言も癌の話が出てこないのでしょうか?潰瘍性大腸炎もクローン病も全く同じ病気です。ただクローン病の方が重篤であるといえるだけです。もちろん潰瘍性大腸炎のリウマチも同じ病気です。

 一言で言えば、いわゆる膠原病で癌が起こることは何もないのです。なぜならば膠原病の全ての原因は化学物質であるからです。この化学物質をIgGで処理しようとしているだけで、いわゆる殺しの炎症が起こり、このIgGをIgEに変えてしまうと、アレルギーとなってしまうだけです。それではさらに反論しましょう。アレルギーで癌になることがあるでしょうか?絶対にありません。あなた方はアレルギーで癌になった人の話を聞いたことがありますか?それどころか膠原病もアレルギーも、癌を起こしたりする可能性のある発癌物質である化学物質を排除しようとしているので、逆に癌が起こりにくくなるというべきです。これらの化学物質を、免疫が優秀である患者さんが腸で排除しようとして起こるのが潰瘍性大腸炎であるにすぎないのです。つまり潰瘍性大腸炎でない人ほど、化学物質が体内に貯留し、大腸にも癌が起こる可能性が高いと言えるぐらいです。

にもかかわらず、潰瘍性大腸炎で仮に長期に渡って免疫抑制という間違った治療を受けてきた後で癌になったとすれば、それは医者が作った医原病なのです。発癌物質である化学物質を排除しようとする働きを止めることによって潰瘍性大腸炎を大腸癌にしてしまったのです。さらに免疫一般の働きも止めてしまうので、免疫の力で癌細胞を排除することができなくなってしまうのです。

 さらに反論を続けましょう。肝臓癌は肝炎ウイルスによるものであり、子宮頸癌はパピロマウイルスによるものであり、胃癌もヘリコバクター・ピロリ菌によるものであることがわかっています。これらのウイルスや細菌は癌原遺伝子を癌遺伝子に変えるアクセレーターとなり、細胞の癌化を促進している因子になっているのです。一方、潰瘍性大腸炎の原因はウイルスや細菌であると指摘した学者がいるでしょうか?誰もいません。今後も潰瘍性大腸炎の原因として、このような癌促進因子であるウイルスや細菌を見つけることは不可能でしょう。なぜならば潰瘍性大腸炎の炎症の原因は化学物質であるからです。

 さらに反論を続けましょう。なぜ上に挙げたウイルスや細菌によって癌が引き起こされるのでしょうか?それは免疫がこのような特殊なウイルスや細菌を殺しきることができないからです。本来、炎症は敵を殺すために生ずるものです。このような慢性の炎症を起こす場合でも癌遺伝子をどんどん作らせるアクセレーターにならない限り、逆に癌になりにくい可能性が大きいのです。例えば丸山ワクチンはご存知でしょうか?丸山先生は、慢性の炎症を起こし続ける結核患者は癌にならないことを見つけだし、結核菌の一部をワクチンに変えて癌ワクチンとしても使っているぐらいです。つまり炎症があればあるほど、先天的な免疫の力が常に高まっているので、癌細胞も常に免疫に捕まえられ、殺されている可能性があるのです。

 従って私は膠原病の患者さんに常に励ましています。あなたはいつも炎症を起こしているので癌になる可能性が少ないので、私の治療で膠原病が治るまで喜んで戦い続けなさいと。その間、さらに発がん物質になりうる化学物質を吐き出しているから、ますます癌になりにくいことを誇りに思いなさいと。このように一般の炎症によって癌が起こりやすいどころか、起こることはあり得ないのです。

 最近クローン病で癌になるからと医者に脅かされて受診された人がいます。潰瘍性大腸炎にしろ、クローン病にしろ、元来、治る病気ですから、癌もクソも何もないのです。治る病気がどうして癌になるのですか?患者から肉体を奪い、心も奪い、さらに未来まで奪ってしまう医者たちに癌がどのようにして起こるかを勉強し直してもらいたいものです。クローン病も潰瘍性大腸炎も癌になる理由が何もないのです。

 

 膠原病の全身的な組織に炎症を起こすSLEとかMCTDなどが、最終的には癌になると誰が言うでしょうか?さらに腸管とよく似た皮膚の結合組織に炎症を繰り返す膠原病である尋常性乾癬や天疱瘡などに癌が起こりますか?絶対に起こりません。結局は、大腸は外から見えないものですから、病理医と臨床医が大腸癌だと捏造した結果だと考えています。さらに反論を続ければ、クローン病は小腸の結合組織も炎症が起こり、潰瘍になるのですが、小腸に癌が起こったことを聞かれたことがありますか?

 

 私は病理医の診断も常に絶対に正しいものではないと考えています。生検した組織を10人の病理医に見せるときに、何の情報も与えずに癌であるかどうかとか、その他の病気の診断をさせたときに、全員が同じ正しい診断を下すことはほとんど不可能だと考えます。特に膠原病というのは細胞の中で起こるのではなくて、細胞を住まわせている組織の母地である結合組織で異物である化学物質と戦って、いわゆる炎症を起こすものでありますから、ますます個々の膠原病の診断を行うことが難しくなるのです。なぜならば結合組織というのは、基本的には全ての組織において共通であるからです。

 

 現代の病理学は19世紀後半に生まれたウィルヒーヨの細胞病理学に基づいたものでありますが、これはあくまでも顕微鏡所見における細胞の病理形態学に基づいていますが、実はさらに細胞の構造を細かく電子顕微鏡で観察しても、様々な病気に特有な細胞の病的な変化というものは形態学的には見出すことができないことが分かっています。従って顕微鏡で診断された病名は一体何であったのか、疑問を感じざるを得ません。

 

 細胞の病気としては分子レベルで解明されている遺伝子病と癌化した細胞によって生ずる癌でありますが、これらは遺伝子DNAの変異によって起こるものでありますが、複雑すぎる遺伝子の変化そのものを電子顕微鏡でさえ確認することはできないのです。

 ただ癌細胞について言えば、癌細胞は組織の中で他の正常な体細胞と協調できずに結合組織の構造を破壊するというだけであります。つまり癌細胞は正常の細胞とは異質な細胞でありますが、癌という病気はただ単に正常な体細胞によって作られている組織が破壊され、異常な組織に変わってしまっただけなのです。従って、臨床的な病気の本質というのは、組織の構造の崩壊だけであり、その組織が感染症や膠原病や癌などの病気に特徴的な組織崩壊が見られるだけであり、病理学者は単に組織構造の異常に基づいて病気の診断を下すことができるだけあり、実は細胞病理学という表現は間違いなのです。正しくは結合組織病理学と言うべきものであったのです。

 

 このように病気の原因を細胞にあると考えられてきた細胞病理学というのは、病気の本質を見出すものではないのです。従って、臨床症状と生検の組織の情報が前もって病理医に与えられない限り、病理医は正しい病気の診断を下すことは実は不可能なのです。だからこそバイアスを与えずに生検の組織標本だけを10人の病理医に見せることによって、同じ正しい病気の診断は下されないのです。従って臨床症状もなく、ただ単にポリープがあるとか炎症があるとか、潰瘍があるから癌が考えられるなどという考え方は間違っているのです。だからこそ癌もどきを早期発見したので癌が治ったとかということもあり得るのです。さらに医者に癌だと診断をつけられた患者も、現代医療をやめて代替医療をやることによって癌を治したという巷の噂も生まれるわけです。というのは、元々癌ではないのに、癌が治ったというおかしな話になってしまうのです。

 

 原点に戻りましょう。癌が治るという事は、どういう意味か考えてみましょう。癌化した癌細胞は、極めて生命力が旺盛で、無限に増殖する力を持っています。このような一度癌化した癌細胞を殺さなければ、必ず分裂増殖して正常な結合組織構造を破壊していきます。このような癌細胞は果たしてどのようにして殺されるのでしょうか?巷には食事療法がどうだとか、ゲルソン療法がどうだとか、笑えば治るとか、色々と風聞が飛び交っていますが、そのような療法が癌細胞をどのように殺しているかについては誰も証明していません。これらの療法は免疫を上げるから癌細胞を殺すのだと漠然と言われていますが、免疫のどのような働きが癌細胞を殺しているかについては誰も説明できていません。

 私は現代の先端の免疫学を独学でものにしたのですが、免疫で癌細胞を簡単に殺すことができないからこそ、癌が生じるべくして生じたと考えています。癌と免疫の戦いについての詳しい話をすれば尽きない話になるので、このくらいに置いておきますが、結論だけを述べておきましょう。癌は細胞の老化であります。なぜ老化といえるかというと、正常な体細胞が癌細胞になるのには非常に長い時間がかかるからです。長い時間を生きてきた人が老人となり、老化が起こるのです。癌は実を言えば、遺伝子の病気なのです。それについて説明しましょう。

 全ての人は生まれたときに原癌遺伝子を持っています。原癌遺伝子が癌を起こす癌遺伝子になるまでには、DNAが障害を受けねば起こらないのです。このDNAが何年もかけて何回も傷つけられ、異常なDNAが徐々に蓄積されると同時に、傷つけられた原癌遺伝子のDNAを修復する癌抑制遺伝子も傷つけられなければ癌細胞は生まれないのです。従って異常な癌になる遺伝子がいくつか蓄積されると同時に、これらの癌遺伝子を正常に戻そうとする数々の癌抑制遺伝子も徐々に異常にならない限りは、癌細胞にはならないのです。このような癌化のプロセスを免疫が見つけ出すことは不可能なのです。

 それでは長い時間をかけて最後に癌細胞が出来上がったときに、免疫は癌細胞を認識しそれを殺すことは可能でしょうか?残念ながら、癌細胞は免疫と同じ自己の細胞ですから、異質な細胞でありながら、それを異物と認識することが非常に難しいので、免疫が癌細胞に敗北してしまうのです。

 私は常に言っていますが、免疫は外部から侵入してくる異物に太刀打ちできなくて敗北することはないので、病気は怖くないし、病気で死ぬことはないのです。ただ癌細胞は自分の一部であるために、免疫は癌細胞を異物だと認識すること難しいので殺すことができず、癌細胞がどんどん分裂増殖して、最後は人間の命をも奪ってしまうのです。私が癌は病気でないというのはこの意味で言っているのです。いわば、人体の内部からの細胞の自殺(アポトーシス)といってもよいのです。なぜならば、全ての人間は生まれたときに癌になる細胞の遺伝子である原癌遺伝子を全て持っているからです。ついでに言えば、癌抑制遺伝子があるのは、若いときに癌にならないためなのです。

 生まれたときから原癌遺伝子が備わっている意味について考えましょう。生まれたときに死ぬ準備がされているのは、いわば前もって計画されている自殺が遺伝子に設計されているといえます。つまり一個人の命は無限に続くものでもなく、続けられないようになっているのです。しかしながら、利己的な遺伝子はあくまでも永遠に生き続けるために生殖という機構を作り上げました。生殖により遺伝子を次の世代に継承すれば、遺伝子は永遠に生き延びることが可能になったのです。つまり同じ遺伝子を乗せた子供が、再び孫を生むまでは生かしておこうというわけです。子供を生み育て、老人になり孫が生まれてしまえば、これで遺伝子はいつまでも安泰であるのです。遺伝子によって生死が全て決定されているこのような意味で、老人が癌になっても死んだからといっても当然のことなのです。何も悲しむことはないのです。

 近頃、少子老齢化になり、年金や医療費などの老人に対する社会保障費が天文学的な額になりつつあります。日本の財政は無限に借金が増え続けています。この借金を誰が背負うのでしょうか?数少ない子供たちは生まれたときに既に借金を背負っています。このような状況が続く限り、後世代の子供たちは日本に生まれて恨みを抱くことになるでしょう。治せない癌のために、多額の医療費が老人に投入されています。この費用も全て子供や孫が負担せざるを得ないのです。老人が自分で稼ぎ、他人の世話を焼かさないで、自分で生きることができる限りは、子供たちから文句は言われないでしょうが、現状が続く限り、日本はこれから生まれてくる子供にとって世界一不幸な国となるでしょう。

 病気を治すのは自分の免疫であり、自分の免疫では治す事ができないからこそ、癌が生じるのです。癌は怖い病気ではありません。老化であります。癌は治すべきものではなくて、自分の遺伝子の命令として運命として引き受ける必要があるのです。

 しかしながらこの世で最も不幸な運命は何でしょうか?子供を持っていない若い人が癌になることです。しかしそれも生まれ持った遺伝子の命令ですから、諦めざるを得ないのです。それこそ交通事故で命を失うようなものです。

 洋書で書いてあるので洋書を引っ張って来て、患者さんにも分かるように読み聞かせながら説明しました。私は嘘で治るとは言いません。本当のこと、真実のことしか言いません。真実に対する思いは人一倍強いだけなのです。21歳の乙女に、がんになるなんて…。薬で病気を作っているだけです。がんの心配なんて何もありません。電話越しでも患者さんの安心した声が聞こえてきました。もし、松本先生がいなかったら、私はただ悲しみの中に突き落とされ、どうしたら良いのか途方に暮れて、諦めて…いや、どうなっていたのか、想像もしたくありませんとしばらくして患者さんに感謝の言葉を言われました。患者さんは大腸がんへの心配を払拭することが出来ました。

 直前のコメントで癌について長々と述べたのは、潰瘍性大腸炎やクローン病で癌になると脅かす医者に対する反論のためです。治る病気が癌になるはずはないというのは、誰でも直感的にお分かりになるでしょうが、さらに詳しく述べたのは、癌は遺伝子病であって、潰瘍性大腸炎は決して遺伝子病ではないということも伝えたかったのです。私が現代医学を告発するのは嘘800が多すぎるからです。しかも嘘800が命という最も大切な宝を傷つけて、お金を儲け続けるからです。確かに資本主義は人間の命よりもお金を大事にします。しかし少なくとも医療の世界では、お金は病気を治してこそ報酬としてもらうべきものなのです。ましてや学問である医学の世界は真実を追究することが根本であります。その根本をないがしろにして、嘘をつき続けることは許せません。

 

 医療界は嘘をついても罰せられないことはおかしいのです。嘘をつくのはお金のためですから、必ずその嘘がばれれば処罰されるべきものです。なぜ医学界は嘘を続けることが許されるのでしょうか?それは現代の学問のレベルが病気の原因を解明していないとか、医学の発達が不十分であるためと、医学者は逃げ口上を打ちます。患者は無知であるために、そうであると思い込んでしまうのです。しかしながら、私は一介の開業医であるに過ぎないにもかかわらず、間単に病気の真実を知り、あらゆる病気を治せる根拠を知り、実際に治す事ができるのです。このような簡単な真実を、最も優秀な人達の集まりであるといわれている医療界が知らない訳はないのです。知らない振りをしているだけなのです。なぜでしょうか?患者の病気を治すこと以上に、自分たちの間違った快楽を増やすためであるからです。このような説明しかしようがないのです。残念です。大衆の無知を食いものにしているのが現代の医薬業界なのです。残念です。

 

 人間の遺伝子は自分さえよければよいという宿命を背負っています。しかしながら、他人の遺伝子まで傷つけることは許されないのです。だからこそ、法律があり、道徳があり、倫理があるのです。このような縛りに拘束されない医療界は好き放題のことをしています。知的な暴力のみならず、肉体の暴力もお金のためにやっているのです。最も優れたとされている人達がこのざまですから、人間の存在自身そのものに絶望せざるを得ません。

 私は言いました。「昔、辛かったことがあるんじゃないかい。」患者さんは、ただ泣くばかりで答えることが出来ませんでした。患者さんは必死に誰にも言わずに決めていたことを私に打ち明けてくれました。患者さんは自分を許さないで生きていこう。それがせめてもの罪滅ぼしだと。しかし本当にそれでいいのか?患者さんは約7年間、自分の中の時間も何も進んでいない様な感覚があったそうです。

 免疫を抑えるステロイドホルモンは医者が間違って患者に投与するだけではなくて、患者さん自身がストレスに対処するために出し続けている場合の2パターンがあります。ストレスは他人から受け入れがたい要求のみならず、自分を責め続けることに耐え続けるために副腎髄質ホルモンであるアドレナリンや副腎皮質ホルモンであるステロイドホルモンが必要なのです。もしこれらのホルモンが作られなければ、全ての人は心のストレスのために、生きる気力を失い、鬱になるか自殺してしまうでしょう。遺伝子は自殺されてしまえば、遺伝子を永遠に継承することができないので、このようなステロイドホルモンを38億年の進化の中で人間に与えたのです。

ところがこの患者さんのように7年間も鬱々として自分を責め続け、そのたびごとにストレスホルモンが出され続け、AID遺伝子がONになるどころか、いつまでもIgGを作り続けて、膠原病を作ってしまうのです。IgEのアレルギーで排除すべき化学物質をIgGで腸管で戦い続けると、クローン病や潰瘍性大腸炎になってしまうのです。だからこそ私は彼女に聞いたのです。『何か誰にも言えない心の葛藤がないのか?』と。図星でした。彼女は自分を責める必要もない事柄を、余りにも純粋であるために、自分を責め立て、罪の意識を持ち続け、自分を許すことをしなかったのです。

 私は冗談交じりにいつも言います。やくざは絶対に膠原病にならないと。なぜかというと彼らは人を殺しても罪の意識を持つことさえしないからです。どんな方法を持ってしても金さえ儲ければ何も悩むことをしなくてもすむ人達だからです。このようなことがあっても心の葛藤がない限り、膠原病は起こりえないのです。世の中の不条理に対して、ときに一般の人でもやくざになって世間を見返してやりたいと思う瞬間があっても、やはりやくざである自分を許すことができないので、やくざになることを諦めるのです。つまりやくざになるよりも、普通の堅気の人間であることの方が、葛藤がなく心が平和で幸福であるからです。

 私は、どんなことがあったのか具体的に聞いたりしません。患者さん自身が自分の心と向き合うきっかけが欲しかったのです。人間はすごく辛いことがあると、体の中の免疫がその辛さから心を守るとするからです。

 病気の全ては自分の免疫が治してくれます。衛生状態が良くなり、過剰なほど栄養状態が良くなっている現代においては、いわゆる病気の原因は化学物質と風邪のウイルスとヘルペスウイルスしかありません。現代の難病といわれるのが、化学物質が原因である膠原病とアレルギーだけなのです。私が膠原病を治す事ができるのは、まず全てのアレルギーを治す事ができたからです。

 いつも私が言っているように、私は研究者ではありません。100%臨床家でありますが、喘息をはじめとするアレルギーや、リウマチをはじめとする膠原病を治しているという事実から、治す理論を探し求めるのです。つまり数学で言うところの帰納的な手法でもって真実を論証しようとしているわけです。つまり個々の病気が治るという具体的な事実から一般的な真実や法則を証明していっているのです。このために、基礎の研究者たちが積み重ねてきた免疫学の真実を勉強し、それをフィードバックさせ、演繹的に病気の真実を予言できるのです。このときに本庶佑先生が見つけたクラススイッチの遺伝子が非常に私の理論を支える大きな支柱となるのです。つまりIgGというクラスの抗体とIgEというクラスの抗体は同じ敵を捕まえているということがわかるのです。従ってアレルギーを治す事ができるからこそ、膠原病のIgGをIgEに自然にクラススイッチすれば膠原病も治るという結論が出るのです。何も難しいことではないのです。

 私は既に自己免疫疾患はないということを証明していますが、さらに改めてなぜ自己免疫疾患がないとか、自己免疫疾患は自分の免疫が自分の人体を攻撃しているという考え方が間違いであるかをついでに書いておきましょう。今述べたように、実はIgEがひっつけている異物とIgGがひっつけている異物とは同じなのです。IgE抗体がひっつけている異物は血液検査ですぐに分かります。普通の検査では卵とか、小麦とか、ミルクとか、ハウスダストとか、ダニとか、様々な花粉と結びついた化学物質であることが分かっています。従って膠原病でIgG抗体もひっつけている敵は、今上に述べた食べ物などに含まれている化学物質であることは言うまでもないことなのです。ところがこれを認めてしまえば、膠原病の原因は不明であるとか、膠原病の敵は自分自身であるとかいう自己免疫疾患の原理も全て間違いであることが分かってしまうのです。

 このような簡単な事実さえも現代のアレルギー学会や膠原病学会は認めようとしないのです。恐ろしいことです。なぜ認めようとしないのでしょうか?答えは簡単です。まず医学界の権威と信用がなくなり、免疫の遺伝子を痛めつけている製薬業界が総崩れとなり、治らない膠原病もアレルギーもなくなり、医者も失業してしまうからです。資本主義は罰せられない限り、極めてずる賢い人達が悪いことをし続けても金が儲かる限りは許されるというシステムと断言せざるを得ません。残念です。

 

 彼女は他人に語ることのできない不必要な自責の念で自分自身を責め立て続けたのです。自分の責任ではないことなのに、純な彼女の心は論理を超えて、ある悲しい不幸な事実の原因を自分のせいだと思い込み続けたのです。なんという清らかな心でしょう。

私は肉体と心の結びつきを世界中のどんな医者よりもよく知っているものですから、『君の病気を治す為には、自分を心から許し、肉体も開放しなければ君の病気は治らない』と言ってあげたのです。もちろん賢い彼女ですから、自分の心の葛藤の原因はすぐに気がつき、自分の心をより広い世界から眺め直すことができたのです。賢い女性です。心が膠原病を作っていることをすぐに気がつき、心のゆがみを正すことに簡単に成功したのです。

 

 無知な大衆は肉体のみならず、心についても知ろうとしません。大衆が無知なのは自分のことだけではありません。政治・経済・社会・科学・文化・歴史・人間社会・医療の全てにおいて、死ぬまで学び続けようとはしません。勉強し続けない限り賢くならないのです。

 私自身も肉体の労力にストレスを感じすぎて、ときに言葉に怒気が含まれることがあります。反省しております。このような労力やストレスをできる限り少なくするために、私はこのようなホームページを貴重な休みの一日を割いて書き続けているのです。

 漢方薬を飲み始めてから9カ月が経った頃にリバウンドが来ました。

 現代の医療を受けてこられた膠原病やアレルギーの患者さんは、遅かれ早かれ必ずリバウンドが出現します。それは現代の医療は免疫の遺伝子を一時的に変えて、症状を軽減するだけで良しとしているからです。医療に無知な患者さんも症状がなければ快適ですから、治ったと考えお金を払い、感謝して帰ります。ところが薬の効果が切れて遺伝子が修復されると、再びリバウンドが出ても、その意味を理解せず、再び同じ治療を繰り返します。そのうちに頭の良い患者さんはおかしいと気づき始め、病院や医院を変えます。変える意味は何も理解せずに、病院を変えればまた良くなるだろうという程度の理解で、はしご酒よろしく、今度ははしご医院をやります。それを繰り返すうちに幸運な人は私との出会いが生まれるのです。

 なぜこのような無駄な治療が行われるのでしょうか?それは様々な症状がどうして出るのかを医者が説明しないからです。現代の普通に見られる病気はステロイドで一時的には必ず免疫が抑えられて良くなるので、全ての病医院はいわばステロイド病院に堕落しています。さらになぜステロイドが効くのかについても一切説明がありません。ましてやリバウンドが出るのはどうしてなのかについて医者は絶対にしゃべりません。しゃべってしまえば彼らの仕事がなくなるからです。

 それまでの間、漢方薬の効果として初めに実感したのは夜に寝返りをうっても大丈夫になったことでした。おそるおそる寝ていたのが、眠れるようになってきていました。そして、少しずつ外出も出来ました。大学にも出来るだけ行くし、お母さんと買い物に行ったり出来るようになっていました。体のしんどさが軽減されていきました。私はアミノ酸が一番多く含まれているプロテインを飲むように指導しました。下痢には様々な栄養物質が含まれ、排泄されてしまうので、栄養状態が悪くなります。プロテインよりもアミノ酸の方がはるかに栄養補給に相応しいのです。

 また、より免疫を上げるためにお灸と針もやって頂きました。急にする鍼灸を受けることになって少し緊張されていましたが、体があったまる感じがして最後の方では気持ちよさそうにされていました。 

 しかし夕方の5時にやっと目が覚めた日のことです。その日は、眠いとかではなくて、体が床に吸い込まれるように重くて、起きることが出来ませんでした。患者さんのリバウンドが始まりました。1日のトイレの回数は40~50回ぐらいに達しました。しかし1日の下痢が50回になっても、人間は死なないのです。これも患者さんが教えてくれました。膠原病で死ぬわけではないという一つの証拠です。また、食欲が全く失せて食べることが出来ませんでした。患者さんは食べることが大好きだったので驚かれました。頭では食べてみようと思うのですが、結局入らないのです。また、食べている途中や食べた後に、吐き気がして辛い思いをしました。えづいて戻しそうになるのです。ひどい頃は、食べた訳でもなく、漢方薬を飲んだだけでもえづいていました。こんな調子なので、この頃が体重が一番減っていました。あわせて、のど(食道)が細くなってしまった様な感覚もありました。実際、一口で飲めていたアミノバクトが一口では飲めなくなりました。

 下痢が続くと人体の栄養状態の指標であるアルブミンがどんどん体外に排泄されてしまいます。アルブミンは肝臓で作られるタンパクでありますが、このアルブミンはあらゆる栄養素や免疫のタンパクを運ぶ仕事もあり、減りすぎると細胞に栄養素や様々な免疫のタンパクが運ばれることができなくなり、新陳代謝がさらに難しくなると同時に、免疫の力も弱くなってしまうのです。従って少しでもタンパクを作ってくれるアミノ酸をプロテインと一緒に飲んでもらうのです。

 あと、冷たい飲み物が飲めませんでした。冷蔵庫に入っていた飲み物は冷たすぎて、食道でしょうか、飲むと冷たさが堪えるのです。私は大阪府下の病院で頂いた栄養剤のエレンタールを飲むように指導しました。正直なところ、おいしいものではないし、飲むのも辛かったでしょうが、あまりに食べられないのでこのままではまずいと思い、これだけはなんとか頑張って飲んでもらいました。エレンタールは薬ではなくて栄養剤ですから、アルブミンやコレステロールが少なくなる栄養不良の状態ではどんどんエレンタールを摂取すればよいのです。

 今までのお薬を服用してきたことも、やはりリバウンドとして影響します。患者さんの場合はペンタサ錠、ステロイド注腸、また、頭痛や生理痛のたびに10年近く飲んでいた鎮痛剤も服用されてきました。患者さんは頭痛や生理痛の鎮痛剤も良くないと聞いて衝撃を受けていました。

 鎮痛剤や解熱剤は一言で言うと、プロスタグランディンという炎症を引き起こす生理活性物質を一時的に作らせなくしてしまうのです。プロスタグランディンには様々な働きがありますが、炎症を引き起こすと同時に、T細胞からのIL-4やIL-10を増やします。IL-4やIL-10は、B細胞をIgGからIgEにクラススイッチさせ、IgEを作り出してくれるのです。同時にプロスタグランディンはT細胞からIL-2やIFN-γの産生を減らし、Bリンパ球がIgGを作れないようにしてくれるのです。つまりアレルギーの世界であるヘルパー2Tリンパ球を増やしてくれるのです。さらにプロスタグランディンはマクロファージからIL-10を作らせ、アレルギーを起こすヘルパー2Tリンパ球を増やし、逆にIL-12というサイトカインを減らして、膠原病を起こすヘルパー1Tリンパ球を減らしてしまうのです。さらにプロスタグランディンは樹枝状細胞という抗原提示細胞からのIgGの世界を導く様々な炎症性サイトカインやIL-12を作らなくさせてしまうのです。

 このようなプロスタグランディンを作る遺伝子の働きを抑える鎮痛剤や解熱剤は、結局はIgGを増やして膠原病を作りだし、逆にIgEを減らしてアレルギーが起こりにくくさせてしまうのです。

 

 あまりにお手洗いに行く回数が多いのと、栄養が取れない状態なので私は「大丈夫か、続けられそうか?」と確認しました。母親も辛そうな患者さんを見て、「漢方薬続けられる?」と心配していました。しかし、患者さんに漢方の道を示してくれたのはお兄さんが「ステロイドは使わないで、漢方薬で治すんやろ?」と患者さんに言いました。患者さんにはここで漢方薬を飲むのをやめるという選択肢はありませんでした。そして、このリバウンドの先には必ず治ると信じていたので、「私は先生と漢方薬で治したいです。」と言われました。本当に忍耐強い子です。

 それから3,4カ月した頃には、吐き気やえづくこともなく、食べる量も戻り、大学の卒業式にも出席することが出来ました。お手洗いに行く回数は半分ぐらいに減っていました。

 そして、今年の4月には社会人になりました。御手洗いに席を外すことは普通の方よりは多いけれど、御客様に会ったり、車に乗って移動したりする時の不安感がまるで違います。朝起きて、1日仕事をすることができているんだ。これは本当に考えられないことです。入社したころ息切れしていた会社の階段も、今では元気よくのぼっています。そして最近は、アトピーがひどく出てきています。今では、夜に腹痛で起きることもそうですがアトピーのかゆみで起きるほどです。なので、食前の漢方薬をアトピーに効く薬に変えたところです。後でそのアトピーが出てきた箇所が患者さんが小学生のころにアトピーが出てきたところと同じだとわかりました。前に「昔アトピーがでたことないかい?」と患者さんに聞かれた時は忘れていたそうですが、たしかに小学生の頃にアトピーがでたことがあったそうです。薬を使うことはせず自然に治まるのを待ちましたが、1年ぐらいかかったそうです。 

私は『医者が人間の命を守る免疫の働きを邪魔しない限り人は死ぬことはない』と常に患者に伝えています。医者が殺さない限り全ての病気は治る、という真実を知ったのも、このようなものすごい症状を持った患者さんの病気をあまた治してきたからです。

この患者さんは、潰瘍性大腸炎と診断されて5年余り経ってから当院に来られました。また彼女は医者の出す薬の矛盾に葛藤し、できる限り医者の薬を飲まなかったために、リンパ球をはじめとしてあらゆる免疫の遺伝子を変えることが少なかったため、難病である潰瘍性大腸炎が1年余りで良くなっていきました。

全ての病気についていえることですが、私が治しているのではなく、患者さんの免疫のヘルプをしているだけなのです。現代医学の免疫を抑える薬を飲むことによって症状は一時的に良くなっても、結局現代医学は免疫をいじめているだけだということに気がついた人だけが松本漢方クリニックに来られます。しかし残念ながら来るのが全て遅いのです。なぜならばもう既に人工的に免疫異常症を起こしてしまっているからです。彼らは元の病気を治しに来ていると思っていますが、実はアレルギーにしろ膠原病にしろ、医者が遺伝子を変えたことで発症した症状を私が治してあげているということに気がついていないのです。

このような医原病の事実を知っているのは私だけではないのです。しかし学者たちは自分たちの身の安全のために誰も真実を語ろうとしません。私は一介の開業医ですから、真実を求め伝え、それを実践し、患者の病気を治すことだけが仕事ですから、患者さんが私を信頼し続けてくれる限り、私の医院はつぶれることがないのです。それでもいい気になりすぎて真実を語りすぎると私もいずれは社会的身体的に抹殺されることになるでしょうが。なぜならば医学者たちが口を揃えて治らない病気と言っている病気を治してしまえば、彼らは立つ瀬がなくなってしまうからです。アハハ!!

今では職場のストレスで体調を崩す事もありますが、以前のようにトイレに50回行って下痢や下血を起こすようなことはなく、軽い腹痛やアトピーの痒みやだるさが出てくるだけで普通の生活を送れるようになりました。当院に来る回数も徐々に減り、元気になっていく患者さんを見て逆に私がとても安心させられています!アハハ!

-アトピー性皮膚炎, ガン, ガン, 潰瘍性大腸炎・クローン病, 症例報告
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