子宮腺筋症 症例報告

子宮腺筋症完治の研究報告(コメントあり)更新2022.1.14

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症例報告のみの「子宮腺筋症完治の症例集(コメントなし)」もあるので良かったら読んでみて下さい。

症例報告1例目

治した病名:1)子宮腺筋症、2)頭痛、3)吐き気、4)冷え性、

当院で治療を受けて、出血と下腹部の痛みと頭痛がなくなり、冷え症も改善されました。

患者:当時37歳、女性

子宮腺筋症とは何でしょうか?

子宮は伸縮自在の「箱」のような形をした臓器で、その「箱」は大きく分けて「子宮平滑筋」という筋肉組織と「子宮内膜」の二つの組織から出来ています。子宮という「箱」の壁の大部分は子宮平滑筋組織から出来ています。そして、その「箱」の内側は子宮内膜で覆われています。子宮内膜は、子宮に受け入れられた受精卵を直接包み込み、「箱」の中(子宮内腔)で受精卵が胎児と胎盤に育っていくのを支えます。

子宮腺筋症とは子宮内膜に類似した組織が子宮平滑筋組織の中に出来る疾患で、月経痛や月経血量の過多などの症状を来します。エストロゲンという女性ホルモンが子宮腺筋症を進展・増悪させますので、月経が有る限り、子宮腺筋症は進行していきます。子宮腺筋症の病変が有ると、その部分の子宮筋層が肥厚してきます。子宮全体に腺筋症病変が有る場合は、子宮筋層全体が肥厚することで、子宮全体が著明に肥大することもあります。しばしば子宮筋腫や子宮内膜の肥厚を合併します。

原因には二つあります。一つは生理の際に増殖し過ぎた子宮内膜の一部が排出出来なくなりす残った古い内膜の一部が核となって平滑筋組織や子宮の近辺の組織に飛び散りに女性ホルモンのサイクルに応じて成長したものです。二つ目は出産を、

きっかけに子宮内膜と子宮平滑筋組織が傷ついて内膜の組織が平滑筋組織や近くの組織に残ってしまうからです。

子宮内膜症は、子宮内膜が本来あるべき子宮の内側以外の場所で発生し発育する疾患が子宮内膜症です。出産適齢期の女性ホルモンの多い20~30代の女性で発症することが多く、そのピークは30~34歳にあります。子宮内膜症は女性ホルモンの影響で月経周期に合わせて増殖し、月経時の血液が排出されずにプールされたり、周囲の組織と癒着をおこしてさまざまな痛みをもたらしたりします。また、不妊症の原因にもなります。子宮内膜症ができやすい場所として、卵巣、ダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)、仙骨子宮靭帯(子宮を後ろから支える靭帯)、卵管や膀胱子宮窩(子宮と膀胱の間のくぼみ)などです。

症状が出始めたのは2人目を出産され、30歳を超した頃でした。元々、子宮内膜症の既往があり、手術した経験があったので、また再発したのだと患者さんは思っていました。しかし、毎月の月経時、通常よりもあふれるほどの出血があり、下腹部痛もかなり強く、どんな姿勢をとっても痛みが和らぐことがありませんでした。また頭痛も強く吐き気がする程でした。そのため毎月、月の半分は家から出られないほどのつらさがありました。日常生活も子育ても家事もまともにできずにいました。

産婦人科を受診したところ、「子宮腺筋症」と診断されました。産婦人科の先生は、月に1度の注射を4ヶ月継続して行い、ホルモンを抑えて子宮を小さくする治療を勧められました。その頃、妊娠を望んでいた患者さんはホルモンを抑えるという治療に不安がありました。ご主人と娘さんが当院を受診されていたので、当院へ受診されることにされました。

私は患者さんに、「大丈夫。僕が絶対に治してあげる。心配ない。すぐ痛みもなくなるよ。」と伝え、当院で治療をすれば必ず治ることを説明しました。患者さんは閉経するまで辛い痛みにずっと苦しまなくてもいいと安心されました。漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤とお灸を毎日してもらうように指導しました。

当院での処方:漢方煎じ薬、抗ヘルペス剤、お灸

漢方煎じ薬を飲み始めて2週間後、それまで冷え症でいつも冷たかった手足の冷えが改善していき、足に汗をかくほどにポカポカとしてきました。毎月の月経時の下腹部痛もかなり楽になったそうです。

治療を始めて5ヶ月後、かなり症状が楽になったので漢方粉薬に変更し、しばらく調子良く過ごすことができていました。一方で頭痛が強くなる月がありました。それはヘルペスウイルスが原因であると説明しました。女性ホルモンは元々、一時的に免疫を下げる作用をもっています。月経前や月経中は女性ホルモンである黄体ホルモンを作る量が減るのでコルチコステロンの量が下がるので、逆に免疫が上がる傾向もあります。その免疫が上がることで、神経節に潜んでいたヘルペスウイルスと戦うことで頭痛が起こったのです。頭痛時には抗ヘルペス剤を多めに飲むように指示しました。抗ヘルペス剤を飲んで休むと少し頭痛が楽になりました。

しかし、季節は冬に近づき冷えも強くなってきた頃、再び下腹部痛も強くなってきたため、煎じ薬に変更してもらいました。そんな中、歩けない程の下腹部痛に襲われ、ひたすら耐え続けていました。しばらくすると強い痛みが治まったため、薬はそのまま変えずしばらく続けていただきました。

そして治療から2年後、再び効きの悪い粉薬に変更し、下腹部痛は軽く感じる程度なり、まったく苦痛のない月もあったそうです。頭痛は時々ありましたが、以前の様な強い痛みは起こっておりません。月経の出血量も以前と比べてかなり減少しました。

一時はつらい生活が続くことを覚悟し、絶望的になっていましたが、今では症状も完治して治療を終了し、あれ程つらかった日々を思い出せないくらい楽で、充実した日々を送っています。

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