副腎皮質ホルモンは英語で“adreno cortico hormone”というのですが、“adoreno”を省いて縮めて“Cortico steroid”といいます。
この副腎皮質ホルモン(Cortico steroid)は3種類あり、
1)鉱質コルチコイド(mineral corticoid)
2)糖質コルチコイド(gluco corticoid)
3)性ホルモン(sex hormone)
の3つがあります。
鉱質コルチコイドの代表がアルドステロンであり、糖質コルチコイドの代表がコルチゾールであり、性ホルモンの代表がアンドロゲンであります。鉱質コルチコイドは、副腎皮質の球状層で作られ、糖質コルチコイドは束状層で作られ、最後の性ホルモンは、網状層で作られます。
これら3種類の副腎皮質ホルモンは、全てストレスに耐えるために作られるホルモンでありますが、とりわけ一番ストレスに対抗できるのは、2)の糖質コルチコイド(gluco corticoid)であり、この糖質コルチコイドだけが格別に免疫を抑える力があります。この糖質コルチコイドを合成して免疫の働きを抑えて症状だけを一時的に消してしまうのが、いわゆる人工ステロイドホルモンです。この人工ステロイドホルモンが、医者が投与したがる一番好きな一般に「ステロイド」と言われているものです。もちろん患者も不快な症状がこのステロイドで消え去るので、患者自身も大好きであるのはご存知ですね。アッハッハ!
この(人工)ステロイドホルモンを治療薬として用いると、免疫が抑えられて敵と戦う免疫の働きがなくなります。症状というのは、免疫と異物との戦いでありますから、当然免疫の働きがなくなると戦いがなくなり、患者の症状がすぐに消失します。ところが、免疫がなくなると全ての人が多かれ少なかれ持っているヘルペスは、免疫が落ちたということをいち早く察知して、潜伏感染から増殖感染に変わり、増え始めます。これを日和見感染といいます。まさに現代の治療は、このヘルペスをこっそりと知らぬ間に糖質コルチコイド(gluco corticoid)で増やしていることになるのです。