胃がんはピロリ菌が原因ではなくすべての癌の原因であるヘルペスウイルスがゲノムDNAに潜伏感染するときに部位特異的遺伝子組み換えによって「増殖遺過剰伝子」に変異させてしまっただけで「癌遺伝子」に変えたからではないのです。そもそも癌遺伝子という遺伝子は人のゲノムDNAには存在しないのです。
それではなぜ胃がんはピロリ菌が原因であると証明したわけでもないのに間違って「ノーベル医学賞」を与えられたのでしょうか?
病原体はどのように人の「体内」に侵入するのでしょうか?「皮膚」は常在菌である正常細菌叢で完全に覆われており病原体が入り込む余地はほとんどないので外傷や昆虫の刺し傷や咬み傷が進入路になります。一方、「体内」では正常細菌叢が住み着いている口腔や大腸は病原体が侵入しにくい部位なのでそれ以外の消化器粘膜を探します。胃は分厚い粘膜に覆われとりわけPH1~2の強力な酸性環境なので実はどんな病原体にとっても住みにくい場所なのです。ところがPH2の強力な酸性環境を簡単に中和してしまう細菌がいるのです。その細菌こそピロリ菌なのです。
何故胃はPH1~2の強力な酸性環境なのでしょうか?胃酸の主成分は塩酸(HCl)であり、pH1~2という超酸性の環境を作ります。胃酸を生成する胃の細胞は、壁細胞です。壁細胞は、胃の胃体部 (近位 3分の 2) に存在し、胃酸の他に内因子も分泌しています。壁細胞は、H+, K+-ATPase(胃プロトンポンプ)というタンパク質を細胞膜に持ち、このポンプが細胞内から胃内に水素イオン (H+) を輸送し、胃酸を生成します。胃酸の作用は①消化作用:胃酸はタンパク質の変性、分解を促進し、消化酵素の働きを助けます。②殺菌作用:胃酸は、食中毒の原因となる細菌やウイルスを殺菌し、体内に侵入するのを防ぎます。③自己防御:胃粘膜は「表層粘液細胞」から分泌された表層粘液(被覆上皮型粘液)で覆われており、pH1~2の胃酸から胃粘膜(胃壁)を守っています。この表層粘液は、胃粘膜の表面にある「表層粘液細胞」と胃の表面にある無数の穴の底に開口している胃腺に分布する「腺粘液細胞」で産生・分泌されます。④胃粘膜の保護:粘液層は酸性環境と直接触れるのを防ぎ、胃粘膜が傷つくのを防ぎます。この四つのメカニズムにより、胃は強酸性環境を維持しながら、消化と殺菌の機能を果たし、自己消化を防ぐことができます。
窒素の処理の仕方は生物によって大きく異なるのは、人(動物)にとっては食べ物の蛋白質であるアミノ酸が唯一の窒素源でありますが、窒素は必須成分でありながら多すぎるとその窒素の残りを処理するのに困る物質です。植物は貴重な窒素をほぼ100%利用するのですが、動物はそれぞれ生活様式に応じた手段で窒素を排泄する仕方が異なるのです。まず魚類は気体のアンモニアで、鳥類と爬虫類は半固形の尿酸で哺乳類である人は尿素として排泄するのです。両生類は、窒素を排泄する際に、主に尿素を使用します。
アンモニアとは動物がタンパク質などを代謝する際に生じる窒素の代謝産物です。アンモニアは非常に毒性が高いため、そのまま排出すると体内に有害な影響が出ます。アンモニアは非常に毒性が高いのは何故ですか?アンモニアが毒性が高いのは、以下の3つの理由があります。1. 粘膜に対する強い刺激性:アンモニアは、目や鼻、喉などの粘膜を強く刺激し、炎症や腐食を引き起こします。高濃度のアンモニアを吸入すると、呼吸困難や肺水腫を起こす可能性があります。2. 脂溶性:アンモニアは脂溶性であるため、細胞膜を通過して細胞内に浸透しやすくなります。細胞内でアンモニアはアルカリ性を示すため、細胞の機能を阻害し、最終的に細胞死を招きます。
3. 強い塩基性:
アンモニアは水中で強い塩基性を示すため、酸性の物質と反応して中和反応を進行させます。この反応によって熱が発生し、組織の損傷を引き起こす可能性があります。
特に、高濃度のアンモニアを吸入した場合、呼吸困難や肺水腫などの症状を引き起こし、重症化すると命にかかわることもあります。また、アンモニアは水に溶けやすい性質を持つため、水槽内でのアンモニア中毒や、アンモニアガスによる事故など、様々な場面で毒性を示す危険性が指摘されています。
例えば、養殖におけるアンモニア中毒は、魚の排泄機能の低下や神経系の異常を引き起こし、死に至る場合があります。また、アンモニアは肥料や洗浄剤など、様々な場面で取り扱われるため、安全な取り扱いと適切な換気、そして保護具の着用が重要となります。
細胞内は、アルカリ性か、酸性か?多くの場合弱アルカリ性で、細胞内の大部分を占める細胞質は、通常弱アルカリ性で、pH7.2~7.4程度です。pH7.2~7.4程度です。ただし、細胞内の酸性オルガネラ(例えば液胞)では、pHが4.5~6.0と酸性になっています。液胞(えきほう)とは、真核生物の細胞内に存在する、水溶液が貯められた空所です。液胞やリソソームなど、細胞内の酸性オルガネラでは、pHが4.5~6.0と酸性です。がん細胞では細胞外のpHが酸性化し、6.5前後になることもあります。がん細胞では、細胞外のpHが酸性化し、6.5前後になることがあります。これは、がん細胞の特有の代謝様式(ワールブルグ効果)が関係していると考えられています。ワールブルグ効果とはがん細胞が酸素が十分な環境下でも、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化を十分に活用せず、解糖系でATPを産生する現象を指します。要するに、がん細胞は正常細胞とは異なり、酸素を効率的に利用せず、代わりにグルコースを大量に消費し、乳酸を産生する代謝パターンを取るのです。
アンモニアが有毒になる理由は何ですか?有毒になる理由は,アンモニアが有毒になる理由は、主にその強い塩基性と、脂溶性があるためです。アンモニアは水中でアンモニウムイオンに変化しますが、そのアンモニア自身は強い塩基性であり、水生生物の細胞や組織に直接的な損傷を引き起こす可能性があります。また、脂溶性であるため、細胞膜を通過しやすく、体内各所に影響を及ぼすためです。
具体的に説明しますと:
1. 塩基性:
アンモニアは水中で水分子と反応してアンモニウムイオン(NH4+)に変化しますが、この変化にはエネルギーが必要であり、水酸化物イオン(OH-)を生成します。この水酸化物イオンは強い塩基性を示し、細胞内のpHを大きく変動させ、タンパク質などの分子の構造を変化させてしまうため、機能が阻害されてしまいます。
2. 脂溶性:
アンモニア分子(NH3)は脂溶性であり、細胞膜を通過しやすいという特徴があります。そのため、細胞内に入り込み、細胞の機能に直接的な影響を及ぼす可能性があります。
3. アンモニウムイオンとのバランス:
アンモニア(NH3)とアンモニウムイオン(NH4+)は、水温やpHによってバランスが変化します。水温が高いほど、pHが高いほど、アンモニアの濃度が高くなり、毒性も高まります。
4. 肝臓の役割:
アンモニアは健康な人では、肝臓で解毒され、尿素として排泄されますが、肝機能が低下していると、血液中のアンモニア濃度が高くなり、脳に悪影響を及ぼす肝性脳症を引き起こす可能性があります。
5. 水生生物への影響:
水生生物は、アンモニアに非常に敏感です。特に、水温が高く、pHが高い環境では、アンモニアの濃度が高くなりやすく、水生生物がアンモニア中毒を起こす可能性があります。
まとめ:
アンモニアの毒性は、その強い塩基性と脂溶性、そして水生生物の細胞や組織への直接的な影響、さらには肝臓の機能との関係など、複合的に作用するためです。したがって、アンモニアを安全に取り扱うためには、適切な濃度管理や換気、そして保護具の着用など、安全対策が不可欠です。アンモニア(NH3)が脂溶性で、水中において非常に強い塩基性を示すためです。 通常、アンモニア(NH3)は、水中において水分子と反応し、難脂溶性のアンモニウムイオン(NH4+)に変化します。 このイオンの状態であれば、毒性は低い状態となります。
尿素とは、アンモニアを肝臓で合成される窒素化合物で、アンモニアよりも毒性が低く、水に溶けやすい性質があります。
ピロリ菌とはどんな細菌なのでしょうか?ヒトなどの胃に生息するらせん型のグラム陰性微好気性細菌である。ヘリコバクター・ピロリともいわれる。胃の内部は、胃液に含まれる塩酸によって、pH1の強酸性であるため、従来は細菌が生息できない環境だと考えられていた。しかし、ヘリコバクター・ピロリはウレアーゼと呼ばれる酵素を産生しており、この酵素で胃粘液中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、生じたアンモニアで、局所的に胃酸を中和することによって、胃へ定着(コロナイゼーション)している。この菌の発見により、動物の胃に適応して生息する細菌が存在することが明らかにされた。
胃液が強酸性(pH1~2)なのは、主に塩酸(HCl)が含まれているためです。この塩酸は、胃の中に侵入した細菌を殺菌し、タンパク質の分解を助ける消化酵素(ペプシン)の働きを最適化するためです。
詳細:
塩酸の役割:
殺菌:胃液中の塩酸は、食べ物と一緒に胃に入ってきた細菌を殺菌し、健康を維持します。
タンパク質の変性:塩酸は、食べ物中のタンパク質を変性させ、ペプシンによる分解を効率的に行えるようにします。
胃プロトンポンプ:
塩酸は、胃壁の細胞内で水素イオン(H+)と塩化物イオン(Cl-)が分離し、胃内部で合わさって生成されます。このH+を胃内部に輸送する働きをするのが胃プロトンポンプです。
胃粘液による保護:
胃液の強酸性にも関わらず、胃が溶けてしまうことはありません。これは、胃壁を覆う粘液が塩酸を中和し、胃壁を保護する働きがあるからです。
消化の促進:
胃液の強酸性は、消化酵素ペプシンを活性化させ、タンパク質の分解を促進します。
要するに、胃液の強酸性は、消化と殺菌という重要な役割を担うため、胃の中で必要な環境を保つために存在します。