この世に癌細胞は存在しませんし癌遺伝子も存在しません。従ってこの世に転移癌も原発癌も存在しません。従って「癌」は怖い病気ではないのです。それでは従来から言われてきた「癌細胞」とは一体何なのでしょうか?「増殖過剰細胞」です。この「癌遺伝子」を生み出したのはヘルペスウイルスなのです。この世にヘルペスウイルスが存在していなければ増殖遺伝子を「増殖過剰遺伝子」に変異させることもないのです。
癌遺伝子もそもそも存在しないのです。癌遺伝子は幹細胞のすべてが持っている増殖遺伝子に過ぎないのですが癌原遺伝子(増殖遺伝子)がherpesによって突然変異させられた遺伝子を癌遺伝子(増殖過剰遺伝子)と名付けてしまっただけなのです。
「癌原遺伝子」に共通するのは細胞周期、シグナル伝達のどちらかに関係するにせよ、増殖を促進する方向に働く遺伝子だという点であるのです。1982年に癌現遺伝子として最初に見つかったc-Ha-ras遺伝子は、Rasというシグナル伝達遺伝子でMAPキナーゼ経路のメンバーであるのですが、これがヘルペスウイルスによって突然変異を起こすと、増殖因子がないのに増殖シグナルが発信されっぱなしの状態になるのでいつでも癌が生じてもおかしくはないのです。
c-Ha-ras遺伝子変異は、主に乳腺がんに関連しており、ヒトプロト型c-Ha-ras遺伝子を導入したラットモデルで、発がん物質に曝露することで短期間に乳腺がんが高頻度に発生することが知られています。 c-Ha-ras遺伝子は、RAS遺伝子ファミリーの一員であり、細胞増殖や分化に関わる重要な役割を担っています。
RAS遺伝子とは何でしょうか?
RAS遺伝子は、細胞の増殖や分化に関わるRASタンパク質をコードする遺伝子の総称です。主に①KRAS、②NRAS、③HRASの3種類があり、これら遺伝子の変異は様々ながんで認められ、がんの発症や進行に重要な役割を果たします。RAS遺伝子が作るRASタンパク質は細胞内のさまざまなシグナル伝達経路に関与する低分子GTP結合タンパク質の一種で、細胞増殖、細胞死、分化などを制御します。RAS遺伝子の種類の①KRAS (ケーラス)は大腸がん、肺がん、膵臓がんなど、様々ながんで変異が見られる遺伝子。②NRAS (エヌラス)は悪性黒色腫、急性骨髄性白血病など、主に血液のがんで変異が見られる遺伝子。③HRAS (エイチラス)は主に非小細胞肺がんや大腸がんなどで変異が見られる遺伝子。
RAS遺伝子の変異は、がん細胞が異常に増殖する原因となります。変異により、RASタンパク質が常に活性化状態に保たれ、細胞増殖を促進するシグナルが途絶えないからです。
RAS遺伝子の変異とがんとの関連は大腸がん、肺がん、膵臓がん、悪性黒色腫など、様々ながんで確認され、特に大腸がんでは、約40%でKRAS遺伝子の変異が認められると報告されています。KRAS変異の中でも、KRAS G12C変異であるG12C(グリシンからシステインへの置換)変異は最も多く、非小細胞肺がんでよく見られます。膵癌では、G12D変異が最も頻繁に見られる変異であり、G12C変異はG12D変異に次いで2番目に多い変異です。G12D変異とはKRASタンパク質の12番目のアミノ酸がグリシン(G)からアスパラギン酸(D)に変わる変異を指します。この変異により、KRASが本来の状態よりも常に活性化状態になり、細胞の増殖を促進する信号を過剰に伝達するようになります。KRASのG12D変異(アアミノ酸のグリシン(G)からアミノ酸のアスパラギン酸(D)に変わる変異)は、膵臓がんの約35%に見られ、大腸がんや肺がんでも見られることがあります。
c-Ha-ras遺伝子(HRAS)は、KRASやNRASに比べて、変異頻度は低いのですが、膀胱がんや甲状腺がんなど、いくつかの癌種で見られます。RAS遺伝子の変異は、細胞増殖の異常を引き起こすことで、がん化に繋がるのでRAS遺伝子の変異は、がんの診断や治療方針の決定にも役立っており、特にKRAS変異は、膵がんの治療薬の選択において重要な情報となっていますがこの変異をもたらしたのもヘルペスウイルスの部位特異的変異によるものです。
遺伝子の増殖遺伝子がherpesによって核のゲノムDNAに感染するときに「部位特異的組み換え」によって人体の23500個の遺伝子の内800個近くあると言われる「増殖関連遺伝子」を変異(突然変異)させてしまうことによって偶然にもKRASタンパク質の12番目のアミノ酸がグリシン(G)からアスパラギン酸(D)に変わる変異が起こることがあるのです。この変異により、KRASが本来の状態よりも常に活性化状態になり、細胞の増殖を促進する信号を過剰に伝達するようになるのです。
勿論、癌細胞と言われる「増殖過剰細胞」の「増殖関連遺伝子」をヘルペスウイルスが変異させる数が多ければ多いほど「増殖過剰細胞」の増殖・分裂のスピードが増えるのは言うまでもないことです。というのは癌細胞(増殖過剰細胞)の最大の特徴は「増え続ける」ことですから現代の間違った医療は増殖を抑えるとされているのですが実は免疫を抑えているだけですから癌を増大させる原因であるヘルペスが増えることになるだけですから「人殺し医療」で終わるのです。残念です。俺のような阿呆が知っていることを世界中の優秀な癌学者が「癌の原因はヘルペスである」ことを知らないと思いますか?まさか????ロイアルレイモンドライフ博士の「癌光療法」はここを読んでください。
因みに発癌性を獲得した癌原遺伝子をウイルス癌遺伝子(oncogene)ということはすでに述べましたがレトロウイルスのような発癌性ウイルスが生まれつき死ぬまで持ち続けているウイルスを間違って「癌ウイルス」と言われることがありますが実は生まれつき「癌」を生み出す蛋白を作る遺伝子を持っているウイルスは存在しないのです。レトロウイルスは生まれたときからウイルス癌遺伝子(oncogene)を持っていた「癌ウイルス」ではないのです。それでは間違ってウイルス癌遺伝子(oncogene)といわれる「ウイルス癌遺伝子」をレトロウイルスが持つようになったのはどうしてなのでしょうか?
レトロウイルスと言われるRNAウイルスの内、動物に投与すると1~2週間以内の短期間で腫瘍を形成する急性形質転換ウイルスと言われるレトロウイルスは不思議な特徴を持っています。ウイルスのDNAゲノムにはウイルス本来のDNAのほかにその動物の遺伝子の一部が含まれています。しかもその動物の元の遺伝子が変異によって変化してしまっています。例えばハーベイ肉腫ウイルスにラット由来のv-Ha-ras という遺伝子が含まれ12番目のグリシンと59番目のアミノ酸のバリンを変化させる発癌性の変異があるのです。
これとは独立に、癌細胞のDNAを正常細胞のDNAに導入するという実験によって最初に発見された癌原遺伝子(細胞を癌化させる活性を持つ癌遺伝子になる前のDNA)はやはりrasに相当する遺伝子で、しかも突然変異が起きている場所の12番目のアミノ酸であるグリシンまでレトロウイルスのものと一致していたのです。つまり細胞が発癌するときに起きるのと変異である正常な癌原遺伝子であるc-Ha-rasが変異を起こした癌遺伝子であるv-Ha-rasがレトロウイルスの中で再現されていたのです。つまり急性形質転換ウイルスと言われるレトロウイルスの「癌遺伝子」と言われる「遺遺伝子」はもともとレトロウイルスが固有に持っていた「癌遺伝子」ではないことの証拠となるのです。言い換えると動物の固有の「癌原伝子」が「癌遺伝子」になった遺伝子を盗み取ってレトロウイルス自身の遺伝子にしてしまったということです。それでは「癌原伝子」を「癌遺伝子」に変えたのはだれでしょうか?herpesウイルスを始めとする細胞のDNAに入りこんでたまたま部位特異的組み換えを起こすことができる他のウイルスなのです。
さて、Rasは増殖因子のシグナルを伝えるGTP結合蛋白です。12番目のアミノ酸であるグリシンが変化したRasの場合には、活性型のGTPから不活型のGDPに変換が効かなくなりその結果、増殖シグナルを送り続けことが発癌の原因になるのです。不活性型 Ras (GDP 型)は細胞外からの刺激に応答して活性型 Ras (GTP 型)となり下流の MAPK カスケード (Raf)や PI3Kカスケードにシグナルを伝達する。12 番目の glysine が valine に置換された恒常活性型 RasG12V 変異体は常に GTP 型となり恒常的にシグナルを伝達することによって発癌の原因になるのです。MAPK カスケード (Raf)とはMAPK(マイトジェン活性化プロテインキナーゼ)カスケードであり、細胞の増殖、分化、死、ストレス応答など、様々な細胞機能の制御に関わるシグナル伝達経路です。Rafは、MAPKカスケードの上流に位置するタンパク質で、RasというGタンパク質によって活性化され、MEK(MAPK/ERKキナーゼ)をリン酸化することで、MEKを活性化します。
MAPKカスケードとは何でしょうか?
MAPKカスケードは、以下の3つのキナーゼによって構成されます。
MAPKKK(MAPキナーゼキナーゼキナーゼ):RafはMAPKKKの一種であり、Rasによって活性化されます。
MAPKK(MAPキナーゼキナーゼ):MEKはMAPKKの一種で、Rafによってリン酸化され活性化されます。
MAPK(MAPキナーゼ):ERKはMAPKの一種で、MEKによってリン酸化され活性化されます。
Rafの役割
RafはMAPKカスケードの最初のステップを担っており、増殖因子などの細胞外シグナルによって活性化されたRasによって活性化されます。活性化されたRafは、MEKをリン酸化することで、MAPKカスケードを活性化します。
MAPKカスケードと疾患
MAPKカスケードの異常は、様々な疾患に関与しています。特に、Rafの変異は、がんの発生に関与することが知られています。
MAPKカスケードの制御
MAPKカスケードは、様々な分子によって制御されています。例えば、Ras、Raf、MEK、ERKは、それぞれリン酸化や脱リン酸化によって活性化または不活性化されます。また、MAPKホスファターゼ(MKP)と呼ばれる分子によって、MAPKカスケードは不活性化されます。
MAPKカスケードについてまとめるとMAPKカスケードは、細胞の様々な機能を制御する重要なシグナル伝達経路です。Rafは、MAPKカスケードの上流に位置するタンパク質で、Rasによって活性化され、MEKをリン酸化することで、MAPKカスケードを活性化します。MAPKカスケードの異常は、様々な疾患に関与しており、Rafの変異は、がんの発生に関与しています。
PI3Kカスケードとは何でしょうか?
PI3Kカスケードとは、PI3K(ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ)を起点とする細胞内シグナル伝達経路です。この経路は、細胞の増殖、生存、代謝など、多くの細胞機能に深く関わっています。PI3Kは細胞膜のホスファチジルイノシトールをリン酸化することで、その後のシグナル伝達を活性化させます。
PI3Kカスケードの主な役割:
細胞の増殖と生存:
PI3Kは、細胞増殖を促進し、アポトーシス(細胞死)を抑制する働きがあります。
細胞代謝の調節:
mTOR(mammalian target of rapamycin)などのタンパク質を介して、細胞内のエネルギー代謝を調節する役割も担っています。
血管新生:
血管の形成を促進し、新しく血管が作られる際に重要な役割を果たします。
免疫反応:
免疫細胞の活性化や、免疫応答の調節にも関与しています。
PI3Kカスケードの構成要素:
PI3K:
ホスファチジルイノシトールをリン酸化するキナーゼ。
AKT:
PI3Kによってリン酸化され、細胞の増殖や生存に重要な役割を担うタンパク質。
mTOR:
AKTによってリン酸化され、細胞の成長、増殖、代謝に影響を与えるタンパク質。
PI3Kカスケードが関与する疾患:
PI3Kカスケードは、がんや糖尿病、神経変性疾患など、様々な疾患の発症や進行に関与していると考えられています。
PI3KカスケードについてまとめるとPI3Kカスケードは、細胞の増殖、生存、代謝など、多くの細胞機能に深く関わる重要なシグナル伝達経路です。PI3K、AKT、mTORなどのタンパク質がこの経路を構成し、細胞の正常な機能維持に重要な役割を果たしています。この経路の異常は、がんやその他の疾患の発症につながる可能性があります。
がん遺伝子(oncogene)とは、何か?ある正常な遺伝子が修飾(変異)を受けて発現・構造・機能に異常をきたし、その結果、正常細胞のがん化を引き起こす癌遺伝子となります。このとき、修飾(変異)を受ける前の遺伝子をがん原遺伝子 (proto-oncogene) と呼ぶ。oncogeneの日本語訳は、がん遺伝子または腫瘍遺伝子です。正常な細胞が癌細胞に変化することを引き起こす遺伝子を指します。
oncogeneとは、正常な遺伝子が修飾(変異)を受けることで、正常細胞をがん細胞に変える働きを持つ遺伝子です。腫瘍を促進する遺伝子とも呼ばれます。oncogeneは、通常、細胞の成長や分裂を制御する正常な遺伝子(がん原遺伝子)が、遺伝子レベルの異常(変異)を起こすことで誕生します。oncogeneは、その異常な働きにより、細胞の増殖を促進したり、細胞死を抑制したりすることで、腫瘍の形成に寄与します。oncogeneの例として、MYC, HER2, EGFRなどがあります。oncogeneは、がん原遺伝子が変異または過剰発現することによって活性化し、がん細胞の増殖異常を引き起こします。oncogeneが過剰発現しているがん細胞は、そのoncogeneに強く依存していることがあります。この依存関係を「がん遺伝子依存」と呼びます。癌関連遺伝子(増殖関連遺伝子)にはがん原遺伝子 (proto-oncogene)とがん抑制遺伝子 (tumor suppressor gene)の二つがあります。がん原遺伝子 (proto-oncogene)とは正常な遺伝子で、oncogeneになる可能性を持っており、がん抑制遺伝子 (tumor suppressor gene)とはがんの発生を抑制する働きを持つ遺伝子です。
がんを誘発するためには、一般的に、がん原遺伝子とがん抑制遺伝子、両方の異常が起こることが必要です。がん原遺伝子の活性化と、がん抑制遺伝子の機能喪失が、がん化の主要なメカニズムなのです。
がん原遺伝子(proto-oncogene)は、細胞の成長や分裂を促進する遺伝子で、正常な状態では細胞の増殖を制御する役割を担っています。この遺伝子がherpesが自分のDNAを感染細胞のゲノムDNAに組み込むときに部位特異的組み換えによって変異が起こると細胞の増殖が制御不能となり、増殖過剰になりがん化(増殖過剰症)につながることになるのです。
一方、がん抑制遺伝子は、細胞の増殖を抑制したり、がん化(増殖過剰症)を予防したりする遺伝子です。この遺伝子がherpesによる部位特異的組み換えによる変異によって抑制の機能を喪失してしまうと、細胞の増殖を抑制できなくなり、がん化(増殖過剰症)につながることがあります。
例えば、がん抑制遺伝子のひとつであるp53は、細胞のDNAの部位特異的組み換えによる変異を検知すると、細胞の成長を一時停止したり、細胞死を促したりする役割があります。同じようにこのp53がヘルペスによる部位特異的組み換えによる変異すると、細胞の組み換えによる変異が修復されず、がん細胞のがん原遺伝子とがん抑制遺伝子、両方の異常が蓄積してしまい異常な癌細胞が増殖しやすくなるのです。
したがって、数多くのがん原遺伝子が癌遺伝子になってしまうと増殖の勢いが強くなりすぎる上に、がん抑制遺伝子の変異による増殖抑制の機能喪失の両方の変化が起こると、細胞の増殖が制御不能になり、がん化(増殖過剰細胞)の数が増え過ぎ続け全身に増えたherpesが次々と正常細胞を増殖過剰細胞に変異させ続け増殖過剰細胞が増えて行くことをがんが進行すると言います。両方の遺伝子が正常な状態であれば、がん化(増殖過剰細胞)を生み出すことはないので癌は起こりません。
がん原遺伝子の活性化とは正常な遺伝子が異常に変異して、細胞の増殖を促進する.
がん抑制遺伝子の機能喪失とはがん抑制遺伝子が変異し、がん細胞の増殖を抑制する役割を失う.
両方の遺伝子の異常とはがん原遺伝子の活性化とがん抑制遺伝子の機能喪失が同時に起こると、がん化が進行する。
遺伝性腫瘍の場合については、両親から受け継いだがん抑制遺伝子の両親の片方だけが変異していると、もう一方の変異が起こりやすくなり、がんのなりやすさのリスクが高まります。