何故、癌細胞は不死化してしまって新しい遺伝子の癌細胞と入れ替わらないのでしょうか?癌抑制遺伝子であるp53の働きが無くなるとテロメアが短くなっても癌細胞はさらに分裂を続けるようになるからです。1個の癌細胞が生まれると10年以上かけて癌組織はたった1センチの大きさの癌になると言われるのに何故、癌組織は細胞分裂のスピードが速くて癌病巣だけ増大すると言われるのはほんとうでしょうか?癌細胞と老化していく正常細胞とでは何が違うのでしょうか?癌の原因はヘルペスです。
現代の標準癌理論も治療もすべて誤っています。故近藤誠さんの理論もすべて誤りであることも一つ一つすべて証明していきましょう。
神経や筋肉の様に生まれてから細胞が分裂しない組織や臓器がありますが皮膚細胞や毛根細胞や消化管の粘膜細胞などの正常細胞は古い細胞と新しい細胞とを入れ替えるために癌細胞よりもはるかに活発に分裂しています。とりわけ骨髄の造血幹細胞で作られる白血球は毎日もっと激しく分裂しています。
ところが1個の癌細胞が生まれると細胞の新陳代謝を行う細胞周期のしくみも以上になって癌になっているので細胞周期のチェックポイントの働きもなくなって増殖してしまうのが癌細胞なので分裂して増えた細胞が癌細胞群に加わってしまい癌病巣がだんだん大きくなっていきます。現代の癌専門医癌にもヘルペスが癌関連遺伝子を癌化させて生まれたことを100%無知ですから癌細胞にたむろしている数多くのヘルペスが増えて800個もある癌現遺伝子を癌化させる数や勢いやスピードが全く異なっているのでがんと診断されてストレスが強くなり免疫の低下が高度になって増大する癌や大きくなっていく癌も転移する癌もあります。しかしシコリガあっても良性腫瘍であれば、消えてしまう癌もあるのです。そもそも癌の定義は「二つの癌関連遺伝子の癌現遺伝子と癌抑制遺伝子が突然変異した癌細胞の集団」という世界中の医学者は認めているのに臨床では全くこの定義は使われていないので実践されていないのです。故近藤誠さんもこの癌の真実は知っているはずなのに数多くの癌に関わる自著が何十冊ありますが一切世界中のがん医療はすべて間違っていると堂々と告発する本ばかりで正直で勇敢な素晴らしく頭もよい人ですが尊敬することはできないのです。だって彼はロイアルレイモンドライフ博士の「光癌治療」も知らないのは初めから癌を治すことには興味を持っていなかったからですから癌の根本原因も癌ウイルスであることも知らない医者を尊敬できる道理がありません。特別な「医師免許」は病気を治す責任を果たすために与えられるのに他に医者が金儲けのために間違ったがん治療を非難追及するだけで癌を治したことがないという我慢ができる勇気は持っている強さに乾杯です!!!しかも他の医者の間違った医療を厳しく問いただしても自分が他の医者をこき下ろす彼自身の鋭い論理もすべて間違っているのに気が付いていないというのは驚きです。その間違いの元も癌の原因はライフ博士が発見した癌ウイルス(ヘルペスウイルス)が癌関連遺伝子を突然変異させたことに死ぬまで気が付いていなかったためです。癌はヘルペスウイルス感染症ですから免疫がヘルペスと戦って炎症を起こすのでCRPも高くなるだけのことです。何故ならば自分の細胞である癌細胞は非自己ではないので自然免疫も獲得免疫も癌細胞を敵とみなさいので炎症は起こらないのでは上昇しません。逆にCRPが上がるのは癌細胞に詰まっている増えすぎたヘルペスが細胞の外に出た時に免疫との戦いが見られるのはヘルペスが癌細胞を作ったという証拠になるのです。更に付け加えればヘルペスウイルスが原因となってすべての癌が発症するわけですからロイアルレイモンドライフ博士が100年前に「光癌療法」癌ウイルス(ヘルペスウイルス)を殺せば癌がすべて完治したので、癌ウイルスを殺せば治るのが癌ですから、癌の病変は結局はウイルス性炎症性病変ですから癌は死に至る病ではないので恐れることはないのです。癌は良性疾患であり悪性疾患ではないのです。
誤解を招かないように付け加え得ると細胞に感染したherpesがゲノムの自分のゲノムを組み込んで部分特異的組み換えをやって癌になるのは極めて少ないことはすでに詳しく何回も書きました。というのは1個の細胞には23500個の遺伝子がありますがこの23500個という数は一個の細胞のゲノムの1.2%を占めるだけでしかも23500個の遺伝子のうち800個余りが癌原遺伝子にすぎないからです。つまりヘルペスが正常な細胞に感染した後、癌原遺伝子を癌化させる可能性は極めて少ないことを知っておいてください。
癌ウイルスである8つのヘルペスウイルスの中でもっともよく知られている有名な癌ウイルスは4番目のEBヘルペスウイルスで胃癌、乳癌、上咽頭癌、バーキットリンパ腫、中咽頭癌、NKリンパ腫やT リンパ腫などの悪性リンパ腫も起こします。バーキットリンパ腫とは、Bリンパ球の悪性リンパ腫です。悪性リンパ腫は白血球の癌ですが、白血球の癌は極めて簡単に起こり易い癌でありかつ治りやすい癌であります。何故なのかは詳しく後で述べます。乞うご期待!!
特定のウイルスであるヘルペスウイルスがすべての癌の原因ですから「恐ろしい死に至る癌」ではなくヘルペス感染症と考えてください。この世にヘルペス感染症で命を失った人がいますか?誰もいません。ヘルペスを増やすのは自分の思う通りにならない時に人はストレスが必ずかかります。このストレスに耐えるときにストレスホルモンを出してついでに免疫を抑えてしまうとすべての人に感染しているherpesが必ず細胞で増殖します。このような生活を長期にわたって強いられてきた人は遅かれ早かれ癌になる可能性が高まるのです。自分で癌を作り出しているのです。更に病気で免疫を抑える薬は癌になりたくなければ絶対に使ってはなりません。現代のすべての病気の原因は化学物質とヘルペスしかありません。症状を抑えることが医者の仕事となっているので免疫を抑える薬しか医者はださないので医者に行くことは病気を作りに行くことと同義語です。この現代世界においては原因が不明な病気な何一つとして存在しません。だからこそすべての病気は治るのです。最後に症状は免疫が非自己である敵を打ち負かすための戦いであるので喜ぶべきなのです。その敵はヘルペスと化学物質しかないのです。ワクチンと抗生物質によって殺されるような敵は絶滅したと言えます。残念ですがヘルペスにはワクチンはありません。ヘルペスについてはこちらを読んでください。私の膨大なブロッグのあちこちにherpesが登場するので読み切るのに何十年もかかるでしょう。ワッハッハ!!!!!
老化した細胞は増殖・分裂しなくなるのは何故か?にもかかわらず癌細胞は老化した細胞と違って、人が死なない限り老化がないどころか癌細胞はいつまでも増殖・分裂して不死化細胞になれるのでしょうか?テロメアと癌細胞の関係について。
細胞の老化とは何でしょうか?正常な組織の細胞を培養すると細胞分裂がある回数に達した時点で分裂を止めてしまいます。これが細胞の老化なのです。細胞の老化が起こるのは細胞が分裂のたびに不可逆的な変化が積み重なるからでありその不可逆的な変化というのはテロメアが短縮するからです。46本の染色体の両末端部にあるテロメアには、TTAGGG の6個のヌクレオチドで作られた反復配列が繰り返され分裂のたびごとにこの反復配列が短くなっていくのです。しかしテロメアの部分には細胞周期の遺伝子はないのでこれだけで分裂するたびごとにここで分裂を止めさせるのではないので他に止める理由はあるのでしょうか?あります。
日光を浴び過ぎたり、たばこを吸い過ぎたりすると、紫外線や有害物質の作用で細胞が傷つく。傷ついた 細胞は新しくなるため活発に分裂するようになり、これに伴ってテロメアが短くなります。 体細胞にはテロメラーゼはほとんどないのでテロメラーゼの働きが追いつかないと、細胞の中では染色体がテロメアを失って「テロメアの短縮」がおこり、他の染色体とつながってしまったりするので、「テロメアの短縮」を異常事態として感知する細胞周期チェックポイントが働くために細胞周期がストップしてしまうのです。細胞周期をストップさせるのはまさに転写因子p53なのです。他の癌学者などはテロメアの短縮そのものが分裂を止める直接の原因とかんがえているのですが間違いなのです。
実はテロメアの短縮そのものが分裂を止める直接の原因ではなく「テロメアの短縮」を異常事態として察知した細胞周期チェックポイントが働くために細胞周期がストップしてしまい細胞分裂を終わらせてしまうのです。
細胞分裂を終わらせる中心的な役割をするのは転写因子p53でありDNA損傷チェックポイントの場合と同じくCDK阻害因子であるp21を介して細胞周期を停止させて細胞分裂をストップさせてしまうのです。このように転写因子p53は細胞がダメージを受けた時に細胞がとりえる2通りの非常手段である一つは細胞周期を止めるのと二つ目は癌細胞に細胞死(アポトーシス)の両方に関わっているのです。
CDK阻害因子であるp21とは何でしょうか?
CDK阻害因子(cyclin-dependent kinase inhibitor:CDKI)は細胞周期エンジンであるサイクリン‐CDK複合体に結合してその活性を抑制するタンパク質で細胞周期エンジンに対するブレーキとして働きます。7種類のCDKIがあり大きく2つに分かれる。一つはCip/KipファミリーでサイクリンとCDKの両方にまたがる形で結合することによってCDK活性を阻害する。もう一つはINK4(Inhibitor of CDK4: INK4)ファミリーでINK4ファミリーはCDKの部分だけと結合するのです。2個の名称を含める表記法をするのですがたんにまとめてp21と表記することもあります。二つのCip/KipファミリーとINK4ファミリーの主な違いの一つは抑制するサイクリン‐CDK複合体の種類です。Cip/Kipファミリーはどのサイクリン‐CDK複合体にも結合できますが阻害効果を示すのはCDK2を含む複合体であるサイクリンE- CDK2とサイクリンA- CDK2であります。これに対してINK4ファミリーはもっぱらCDK 4とCDK6に結合するのです。
特にINK4ファミリーは老化と発癌と深い関連があるので説明しましょう。癌は増殖の異常ですから細胞周期とは密接な関係があります。今日では800以上の癌関連遺伝子が見つかっているので細胞周期との関りも一様ではないのですが、800以上の癌関連遺伝子を大きく二分して細胞周期と細細胞外からの増殖シグナルに関わるものに分けられます。
最初に細胞周期エンジンのサイクリンの異常と発癌とのかかわりが何かを見ましょう。ヘルペスが起こす癌の遺伝子の不可逆的な突然変異は三つに分けられます。①遺伝子の機能を失わせる突然変には欠失、ノンセンス変異、フレームシフト変異があります。癌抑制遺伝子の変異はこのタイプです。②遺伝子の機能が変化する変異はミスセンス変異であります。ミスセンス変異は染色体の転座で起こることもあります。③タンパク質の過剰生産を起こす変異がありこの変異は染色体の転座が原因になることが多いのです。タンパク質の過剰生産を起こす変異こそ正に「癌原遺伝子の変異」であるのです。この染色体の転座がヘルペスによって起こされてしまうチャンスは染色体が46本にバラバラになる時にバラバラになったゲノムにヘルペスのゲノムを46本のゲノムに多くのウイルスのゲノムを組み込むのは極めて簡単でその結果、細胞の染色体の転座によって細胞の遺伝子の調節領域であるプロモーターだけが別の遺伝子が入れ替わってしまうのです。しかし遺伝子の翻訳領域には変異のないことが多いのです。癌原遺伝子の変異が起こるのは②と③のタイプなのです。
現在知られている800余り癌現遺伝子全体を見渡すと癌細胞の増殖を専門に行う癌原遺伝子の方が癌の増殖を抑える癌抑制遺伝子よりはるかに種類が多くその中で③の細胞の染色体の転座によって細胞の遺伝子の調節領域であるプロモーターだけが別の遺伝子が入れ替わってしまう突然変異が圧倒的に多いのです。だからこそ悪性腫瘍にはならない良性腫瘍が多いのです。
サイクリンD1ケースもこの③に相当するのです。というのはサイクリンは過剰に生産されると発がんの危険因子になるからです。例えばサイクリンD1の遺伝子は元々癌原遺伝子として見つかったものです。サイクリンD1は後で説明する多くの増殖因子の標的なのです。
増殖因子のように外からの「細胞増えろ!」という増殖の命令シグナルを細胞内に伝える物質は細胞表面にある受容体に結合します。増殖の命令を受けとった受容体はこれを様々な反応の連鎖をつかって細胞の中に伝えます。これをシグナル伝達といい外からの幅広い刺激に対応しているので受容体や伝達の方法は多岐にわたりすぎるので続きは後に回します。
このようにサイクリンD1は後で説明する多くの増殖因子の標的なのです。多くの増殖因子の標的というのはサイクリンD1タンパク質に増殖刺激がこのたんぱく質に集中して伝わり白血病や副甲状腺などを産生するターゲット(標的)になってしまうという意味です。③のタンパク質の過剰生産を起こす変異はヘルペスによる染色体転座によって突然変異起こる他の例としては免疫グロブリンのような強力なプロモーターの近くに転座することのよって様々な遺伝子の過剰発現が起こるのです。強力なプロモーターとは何ですか?
遺伝子は、メッセンジャーRNA(mRNA)に転写された後に、アミノ酸がつながったタンパク質に翻訳されます。そうして、脳や血液など、さまざまな細胞や組織をつくります。この遺伝子の転写を調整するものに、遺伝子のONとOFFを決める「プロモーター」と、プロモーターの強弱を調整する「エンハンサー」があります。このエンハンサーとプロモーターが互いに協力することによって、遺伝子が働くことになります。ところが、隣り合う遺伝子と遺伝子の間には、この協力を阻止するものがありそれを「インスレーター」と呼び、絶縁体という意味です。つまり、インスレーターが遺伝子と遺伝子の「境界」を決めているのです。遺伝子が働く領域を明確にすることによって、多くの遺伝子が独立して働くことができるのです。もしインスレーターがなければ、脳で働く遺伝子と血液で働く遺伝子という、細胞や組織の区別ができないことになってしまいます。インスレーターが弱ければ「プロモーター」の働きが強くなるのです。
細胞周期の制御系で特に発がんと関連が深いのはpRBとINKファミリーの二つです。まず一つ目のpRB遺伝子は遺伝性網膜芽細胞腫ので原因遺伝子で癌抑制遺伝子です。遺伝性網膜芽細胞腫の患者は父方と母方の2個の内、1個のRB1遺伝子に突然変異を持っているヘテロ接合遺伝子がさらにもう1個のRB1遺伝子に第二の突然変異起きることによってはじめて完全にRB1遺伝子を欠失した細胞が生じてこれが発がんの原因となるのです。このプロセスはヘテロ接合性の喪失(loss of heterozygosity:LOH)といいヘテロ接合性の消失とも言います。すなわち対立遺伝子座(アリル)の欠失を意味します。LOHは大半の癌抑制遺伝子に共通する現象です。しかも遺伝性網膜芽細胞腫だけでなく成人の癌の約3分の1はRB1遺伝子の突然変異を持っています。
pRBタンパク質はDNA癌ウイルスであるヘルペスウイルスやの人パピローマウイルス(HPV)の標的でもあるのでHPVE7蛋白質やSV40ウイルスのlarge-T抗原はpRBを阻害することによって発がん性を示すのです。SV40ウイルスとはSV40 (Simian virus40) は、サルとヒトの両方で見られるポリオーマウイルスであります。シミアン空胞化ウイルス 40 またはシミアン ウイルス 40 の略語です。他のポリオーマウイルスと同様、SV40 は動物に腫瘍を引き起こすことがありますが、ほとんどの場合は潜伏感染として存続する DNA ウイルスです。
二つ目のINKファミリーの一つ遺伝子は二つの側面を持つ癌抑制遺伝子で一つの側面はpRBと同様に細胞周期進行の安全弁として働き、二つ目の側面はp53を安定化させることで間接的に癌の抑制に関わっています。
p53タンパク質とは何でしょうか?癌の特徴の一つは細胞死であるアトポーシスが起こりにくくなっていることです。アトポーシスと関連の深いp53をコードするp53遺伝子は癌抑制遺伝子の代表格です。すべての癌を合わせたうちの約半数がヘルペスによってp53遺伝子の突然変異を伴っているのです。ところがp53遺伝子は癌抑制遺伝子であるのにLOH現象がみられず片方の突然変異だけで癌抑制機能を失うことがあるのです。これはp53タンパク質が4量体で1個の機能単位であるためサブユニットの一個に異常があるだけで転写因子として機能を失ってしまうからです。このような性質をドミナントネガティブといいます。ドミナントネガティブとはドミナントネガティブ作用とも呼び、遺伝子の変異産物が正常産物に対してドミナント(優位)に働いて,正常産物の作用を阻害する(ネガティブな効果)作用を指すことです。ある遺伝子の正常産物と変異産物が同時に存在すれば正常な作用が残っている場合が多いが,VEGF受容体((血管内皮増殖因子受容体)のように二量体を形成して機能する場合,不活性型の変異体が正常体と複合体を形成することにより正常体の作用を阻害してしまうのです。
一方アトポーシスと関連の深いBCL2遺伝子はアトポーシスを抑制することのよって癌の生存を支える癌原遺伝子です。白血病の癌原遺伝子としてサイクリンD1の遺伝子(BCL1遺伝子の次に見つかったBCL2遺伝子はこの根衣装がそのままタンパク質のファミリーの呼び名であるBcl2ファミリーとして使われています。
悪性腫瘍にはならない良性腫瘍が多いのに現代の外科医は腫瘍があれば手術するという間違いを毎日やって患者を苦しめているのです。手術する必要もないのにもどき癌として放置しておけばいいのにと、故近藤誠さんは現代の癌治療は間違っていると口を極めてののしり告発していたのですが何も変わらないうちにかれも天国に行ってしまいました。彼は素敵な人でしたが癌の根本については何も知らなかった上に癌を根治することの0%しか興味を持っていなかったことに驚くばかりです。癌を治す点ではほかのがん専門医と同じ穴のムジナであったのですが正義感と頭の良さでは世界一の男であったのは見上げた人でした。彼こそ日本のロイアルレイモンドライフ博士になれたはずなのに何故ロイアルレイモンドライフ博士を知ることができなかったのか不思議でたまりません。近藤誠先生。お疲れ様でした。
ところが癌細胞では癌抑制遺伝子でもあるp53は癌では働き無くなっているので癌細胞にアポトーシスをさせることができないのは言うまでもないのですが癌細胞のさらなる分裂求めることもできないのです。つまり癌細胞の永遠の増殖・分裂はテロメアの短縮とは全く無関係でさらにいつまでも分裂を続けることが出来るのです。又染色体末端にあるテロメアDNAは単純なヌクレオチド配列の繰り返しでありますが,複製による染色体の短縮や他の染色体との融合を防ぐ役割もしているので2本の染色体のテロメアDNA同士が癒着をきたして物理的に分裂不能となる前に分裂の停止という予防措置もとられ最終的には染色体の構造の維持そのものに支障がないようにするのもp53の作用なのです。
がん細胞ではたいてい、テロメラーゼ(telomerase)と呼ばれるテロメア合成酵素が活性化しており、この酵素の働きによってテロメアが安定に維持され癌細胞は分裂を続けることが出来ると言われていますが間違いなのです。正しくは上で説明したように「テロメアの短縮」が細胞分裂を止めるのではなく正常な転写因子p53が細胞分裂を止めるのです。従って今流行している「ガン細胞の不死化とテロメアとの関係」について創薬のための研究者の努力は無駄なのですが彼らの言い分を聞きましょう。
テロメアの重要性は半世紀以上前から指摘され,その後,テロメアDNAの修復を行う酵素テロメラーゼの存在が突き止められ,現在,テロメアは細胞の増殖や不死化の研究の焦点になっているのですがそんなに大切なテロメラーゼの働きをp53が持つはずなのになぜ持たなかったのでしょうか? 通常,体細胞はテロメラーゼをもたないため,テロメアのTTAGGGの反復配列は細胞分裂のたびに短くなり,限界まで短縮すると分裂停止のシグナルが出て細胞は増殖できなくなる。これに対して,ガン化した細胞にはわずかながらテロメラーゼ活性があることがわかった。ところがガン化した細胞ではどのようなメカニズムでテロメラーゼ活性をもつようになったのかの説明もありません。ガン細胞が無限に増殖できるのは,限界を越えた短いテロメアがテロメラーゼによって細胞分裂のたびに修復されるためと考えられると言われますが癌原遺伝子の癌化とどのようにかかわっているのかの説明も一切ありません。体細胞はテロメラーゼをもたないのに癌になってから癌細胞だけがテロメラーゼ活性を持っても何の意味があるのでしょうか?
癌は一体どんな組織なのでしょうか?癌組織を形成する癌細胞を広い癌組織とヘルペスと絡ませて何かを定義し直しましょう。
癌細胞は「細胞周期」や「増殖因子とそのシグナル伝達」や「アポトーシス」や「遺伝情報の維持」などのすべての遺伝子のどこかがヘルペスによる「癌関連遺伝子の突然変異」によりおかしくなって異常な増殖性を獲得してしまった細胞です。「癌関連遺伝子」は「癌原遺伝子」と「癌抑制遺伝子」の二つに分けられます。
細胞のゲノムに含まれる23,500個の遺伝子のうち、800個の「癌関連遺伝子」のどれかに変異が起きた場合に限って発がんの危険が生じるだけで元々は「悪者」ではなかったのです。ます。ところがこれらの遺伝子が正常に機能しているときには組織の細胞にとっては「有益」な働きをしているがその機能がヘルペスによって突然変異で損なわれると「有害」になってしまう細胞が癌細胞なのです。
突然変異によって何等かの過剰な「機能」を「獲得」してしまうと発がんにつながるのが「癌原遺伝子」です。突然変異によって大切な「機能」を「喪失」してしまうと発がんにつながるのが「「癌抑制遺伝子」なのです。
細胞の中で果たす役割のよって「癌関連遺伝子」を四つのグループに分けられます。
第一は「細胞周期」に関係する遺伝子群です。サイクリン、CDK(サイクリン依存性キナーゼ)、CKI(CDK阻害因子)などは発がんと関係が深いのです。「癌抑制遺伝子」として最初に見つかった小児の目にできる網膜芽細胞腫の原因遺伝子であるRB1遺伝子はG1期における細胞周期エンジンの始動を制御する因子です。
二つ目は「増殖因子とそのシグナル伝達」に関係する遺伝子である増殖因子のPDGFB遺伝子とその受容体であるERBB2遺伝子、シグナル伝達因子であるHRAS遺伝子、転写因子であるMYC遺伝子のいずれかに該当します。癌関連遺伝子の大部分はこの「増殖因子とそのシグナル伝達」に属します。多細胞生物では正常な増殖そのものが厳しく制限されていて一定の条件である増殖因子の存在と基底層との接着に基礎にした依存した足場依存性などが整わなければ増殖できないようになっています。ところが遺伝子に異変が起こるとこれらの条件を無視して増殖し始め癌となってしまうのです。
三つ目は「細胞死であるアトポーシス」にかかわる遺伝子です。血管のある細胞はアトポーシスで排除されます。突然変異という欠陥を背負った細胞は本来ならば排除されるべきですがアトポーシスの機構そのものを失うと排除されずに癌細胞が生まれてしまうのです。四つ目は「遺伝情報の維持」に関わる遺伝子です。ヘルペスによって生じた遺伝子であるDNAの傷を治す「DNA修復」のシステムに異常をきたすと発がんの最初の原因である「突然変異」そのものが起こりやすくなります。例えばミスマッチ修復遺伝子の異常は遺伝性非ポリポーシス大腸癌」になりやすいのです。「細胞周期チェックポイント」の異常は遺伝情報のアンバランスである突然変異や染色体数の変化の異常の原因となるのです。もっとも代表的な「癌抑制遺伝子」であるTP53遺伝子はアポトーシスや細胞周期チェックポイントの両方に最も深くかかわっています。
癌はどんな特徴を持っている組織なのでしょうか?
いじょうな増殖性を癌細胞が周りの組織に入り込み別の場所に散らばることによってがんの組織が拡大していきます。癌を組織としてみるときに正常組織市式と異なる特徴が三つあります。①血管新生②浸潤③転移の三つです。癌組織も血液からの養分補給が必要です。血管がなければ数mm程度の癌細胞塊になるのが限界です。この限界を乗り越えるためには特殊な血管新生のための因子を出して血管を近くにおびき寄せて新たに血管を作らなければなりません。浸潤は癌細胞の集団から一部の細胞がからこぼれおちて正常細胞に正に浸潤するように広がっていくのです。100万個の癌細胞集団から一個の癌細胞がこぼれ始めると主張する研究者もいます。更に浸潤した細胞の一部が血流に乗り別の場所に流れたりリンパ管に吸収されてリンパ節に居座って増殖するのが「転移」です。
初期の癌細胞がヘルペスと共に増殖しながら癌細胞塊を作る段階では塊の内部は低酸素状態になり老廃物もたまりヘルペスの増殖の手伝いをもさせられるので組織としては決して良い状態ではないはずです。おそらく何年もの間、ヘルペスと共存したり生きられなくなった細胞もあるでしょうが何とかこの段階でとどまり一進一退の「癌細胞の小さな癌細胞集団以前」の細胞集団が少なからず体の中に存在してヘルペスの増殖のために利用されすぎてネクローシスで死んでしまう細胞も多くなりそのような細胞集団の大部分は退縮してしまいます。
ところがそのような中途半端な細胞集団の中のどれかがたまたま「毛細血管をちかくにおびきよせる」能力を得ると血管新生のスィッチがオンにされて癌とヘルペスとが一緒に
暮らしている癌細胞塊の周りに毛細血管を集めて新たなる増殖ステージにはいるようになれます。血管が近くに来ること「血行転移」の下地もできます。
「血管新生」の誘因には癌細胞から分泌される血管増殖因子である血管内皮細胞増殖因子(vascular endothelial growth factor: VEGF)が分泌されます。血管内皮細胞増殖因子とは血管新生やリンパ管新生、胚形成期の脈管形成に関与する糖蛋白のサイトカインです。
乳癌、肺癌、大腸癌などの固形腫瘍では組織中VEGF高発現症例はヘルペスが増殖できる手伝いをする細胞の栄養が増えるので予後が悪いのです。さらにVEGFの刺激を受けた血管の内皮細胞は周りの結合組織をMMPというタンパク質分解酵素で溶かしながら癌細胞界に接近するのです。又VEGFにより刺激された血管内皮細胞が癌細胞塊の癌細胞に増えたヘルペスの子であるヘルペスビリオンとの炎症反応の増幅や血管透過性亢進の中心的な役割を演じてヘルペスが新たなる細胞に感染することができるようになるのです。
「浸潤」に際しては癌細胞の集団から一部の細胞が離脱して内部の組織に侵入していきます。これは癌細胞をまとめている「細胞接着」が緩くなるのが「離脱」の一因です。胃がんや乳がんでは細胞接着分子のである一つであるE-カドヘリンの異常がみられます。癌細胞の「運動性」も「離脱」一因です。メラノーマ、胃がん、乳がんでは、アクチンの運動性の調節因子であるRhoCの異常も見られます。