潰瘍性大腸炎・クローン病 症例報告

潰瘍性大腸炎やクローン病完治の症例報告Part83(コメントなし)更新2023.5.12

投稿日:2023年5月10日 更新日:

症例報告201例目

完治された病名1)潰瘍性大腸炎

患者:父親55歳、娘23

親子で松本漢方クリニックに受診され、完治された方々です。

父親が40歳の時、潰瘍性大腸炎を発症しました。会社での長時間労働や家庭内によるストレスにより、免疫を抑制し続けてしまい遺伝子が変化し排除のIgEの戦いから殺しのIgGの戦いにクラススイッチして腸管で戦いが起こったことにより潰瘍性大腸炎の症状が現れたのです。便に血が混じり、下痢が続きました。

病院でペンタサをもらうと腹痛がなくなり会社にも休まず出勤できるようになり生活に支障がなくなりました。しかし、少し良くなっても仕事でストレスが続くと症状をぶり返したり、また大腸内視鏡検査で腸が綺麗に治まっていたので薬をやめたりすると2~3年後には再発し前よりも悪化してしまいました。注腸の薬を暫く使用しながら、漢方薬局で漢方治療をしながら鍼灸に通われたこともありました。少しずつペンタサを減らし、しばらくして大腸内視鏡検査をすると潰瘍性大腸炎が治まっておらず、さらに大きめのポリープが出来ていたため除去手術を受けられました。それからはまたペンタサを飲み続けておられました。

その頃、娘さんが大学を卒業し社会人1年目になりました。娘さんの勤め先の会社は人間関係も良かったのですが、初めての仕事でストレスもあった上に、資格試験の勉強で夜遅くまで勉強し、休日には学校にも通ったりとかなりのストレスをかけ続けておられました。

真夏の暑い中、学校には休まず通い続け、一次から二次試験まで元気に受けに行き、無事に試験が終わって帰宅したとたん、便から血が出始めました。

最初は痔かと思い市販のボラギノールを使用しておられましたが全く治らず、2ヶ月後、大腸内視鏡検査を受けると、潰瘍性大腸炎と診断されました。そこの病院でも父親と同じくペンタサを勧められましたが、「今は違う方法で治す人もいるので、患者さんにお任せします」と言われたとのことです。

母親は娘さんの症状に気づいた時からもしかしたら父親と同じ潰瘍性大腸炎かもしれないと思い色々調べていました。父親が何回も再発を繰り返しているのを見て、母親は西洋医薬ではでは症状を抑えるだけで治らないと理解されていたので、他の方法がないかスマホで必死に探し続けました。そして偶然、松本漢方クリニックを見つけることができ、患者会に掲載されている沢山の手記や私が書いた論文を読み、希望の光が見えてきたのです。娘さんが潰瘍性大腸炎と診断されてすぐに当院へ受診されました。

私がいつも患者さんに「必ず治るから」と言って励まし安心させて少しでもストレスを減らして免疫を上げて病気を治すヘルプをしています。このご家族も例に漏れず、すごく落ち込んでいた気持ちが前向きな気持ちへと変わり、当院で治療を受けることを決心されたのです。

父親はペンタサをやめ、腸の炎症を取る漢方と抗ヘルペス剤を処方しました。治療を続ける事5ヶ月後、血液検査の結果、腸の炎症が治まってきたので抗ヘルペス剤を減らしながら様子を見ています。

娘さんは出血を止めるための漢方と抗ヘルペス剤を処方し、3週間で出血は止まり腹痛もすぐに治まりました。仕事も1日も休むことなく食欲もあり元気にされています。その後は生理を整える漢方と腸の炎症をとる漢方を処方し、症状の様子を見ながら薬を減らしていく次第です。

 

症例報告202例目

完治された病名1)クローン病

患者:27歳、男性

この患者さんは大学受験が終わって約1年がすぎた冬頃に痔の症状が現れました。受験のストレスがなくなって免疫が上がったことにより症状が出てきたのです。裂肛がひどくなり、肛門科にて手術にすることになり無事成功しましたが、メスを入れた部分の皮膚がなかなか形成せず、膿みたいな黄色汁がずっと出る状態が続きました。また体重減少、血便、食欲不振、全身倦怠感など、立っているのもしんどいくらいの状態でした。肛門科の医師が「傷が治らない原因は、大腸の病気によるものかもしれない」とおっしゃったので紹介状を書いてもらい、消化器科で内視鏡をすることになりました。検査の結果、腸の中は潰瘍だらけでボコボコの状態でした。この時にクローン病と診断され「この病気は死には至らないけど、非常に難しい病気です。」「今日から食事制限が必要になります」などと当時主治医に言われ、大変な病気になってしまったのだなと、患者さんはかなり落ち込んでしまいました。

それからはエレンタール、ペンタサ、ステロイド剤、食事制限の生活が始まりました。食事療法は基本的に消化の悪いものや、脂っこいものは食べず、また食事の量を減らし、その分エレンタールを飲み、栄養を補給するというものでした。のちに、患者さん曰くなぜそのような食事制限が必要なのかということに関する明確かつ論理的な理由についての説明はなかったようです。

また、薬物療法では、基本的にペンタサを飲み続け、体調が悪くなったときにステロイドを処方するといったものでした。このような方法を約5年間続けられましたが、今ひとつ効果はなく、さらにペンタサの副作用のため腎臓(クレアチニン)の数値もおかしくなってきていました。 ステロイドを飲むと炎症値(CRP)は下がりましたが、リンパ球等のほかの数値は異常値になってしまい、薬はその場しのぎのような感じになってしまいました。

なかなか良くならないので、患者さんは人から聞いた情報や、インターネットから情報収集し、いろいろ試しました。紫ウコン、キヨレヨピン、ノニジュースなどなど、様々のものを試しましたが、なかなか目に見えて効果のあるものはありませんでした。それでも貪欲に何とかこの腹痛や下痢で苦しい日常を変えたいと思い、インターネットで情報収集をしていたところ、松本漢方クリニックのHPにたどり着いたのです。

当時、患者による闘病手記が掲載されており、手記を見終わった患者さんは即座に母親と相談し、早速次の日に松本漢方クリニックに来院されました。ちょうど以前かかっていた医者にも症状があまりよくならないのでレミケードを勧められそうになっていたところだったのです。患者さんはレミケードは副作用も多く、怖い薬という認識があったため、当院に受診されました。

2011年6月29日、松本漢方クリニックにて初診。

クローン病や膠原病の原因は化学物質とヘルペスウイルスであり、体内に入った化学物質を体が異物と認識し、通常はIgEを使って体外へ排除しアレルギーで処理されるところを、ストレスやステロイド剤により免疫が抑制され続けてしまい、遺伝子が変化して逆クラススイッチが起こりIgGで殺し尽くそうと処理されてしまうようになり、膠原病となってしまう。リウマチも同じ原理で発生し、発症する場所が関節か、腸であるかの違いだけなのです。

漢方、鍼、お灸などにより、人間が本来持つ免疫をあげることで膠原病をアレルギーにクラススイッチさせ、さらにアレルギーから後天的免疫寛容を起こせば、化学物質と共存できる体になり、膠原病は完治することができるのです。今までクローン病の原因は不明であり、対処療法としてとりあえずステロイドを処方され続けてこられた西洋医学と比べて、私の理論はクローン病の原因もはっきりしており、治療から完治へのプロセスも非常に論理的であるので、患者さんは私に付いていくことを決心されたとのことです。

食事は基本的に何でも食べても良いと指導すると、患者さんは20代前半に病気になってから、ほとんどろくな食事も食べない生活が続いていたので驚きとても喜ばれていました。それから漢方は二種類煎じて飲んでもらい、自宅でも毎日カマヤミニによるお灸、通院の際は鍼も一緒に受けてもらう毎日が始まりました。下痢の漢方は非常に苦く、最初は飲む度に吐きそうになっていたそうですが、毎日飲み続けるうちにだんだん慣れていき、途中からは苦いものの、普通に飲めるようになりました。

初診から約二週間経ったくらいに37.8度の熱が出ました。リバウンドが始まったため、フロモックス(抗生物質)を飲むように指示しました。すぐフロモックスを飲んだところ、たちまち熱は下がり落ち着きました。

そして、漢方による治療を初めて約一ヶ月が経ったころ、今まで悩まされていた下痢がようやく止まり、固形の便がでるようになりました。下痢が治まると同時に、鼻水がかなり出てアレルギー性鼻炎みたいな症状になったこともありました。このころから、少しずつクラススイッチが始まっていたのかもしれません。

そして、2012年1月に両足にアトピーが出てきました。アトピー用の漢方を処方して飲み続けてもらいました。すると2月から4月にかけてアトピー及び蕁麻疹が全身のいたるところに発症し、非常に痒く、夜もなかなか寝つけなかったほどまでに広がりました。特に右足のアトピーに関しては足がパンパンに腫れるほどでした。アトピーや蕁麻疹に関しても、ステロイドなどで症状をただ抑えるのではなく、むしろ免疫を上ったことにより免疫が戦って症状が起こるので、アトピー等の症状を出し尽くすことが完治に向かうということなのです。ですからよく皮膚科の医者が言うアトピーは掻いたらダメというのは、むしろアトピーは掻いて症状を出し尽すことで治まっていくものなのです。しかしその傷口から黄色ブドウ球菌やレンサ球菌が感染させないように、いかに早く傷を治し皮膚を作って傷口をふさぐことが大切です。そして漢方は免疫を一気に上げることができる唯一の薬なのです。

患者さんは私の指示通りに、アトピーや蕁麻疹は痒いときは掻きむしり、アトピー用の漢方を飲み、そして漢方風呂に入って血行を良くし傷の治りを早めることで、次第に症状はなくなり、アトピーや蕁麻疹が出ていた箇所はすっかりきれいになりました。また、この頃に便秘がかなりひどくなったので下痢用の漢方の服用も止めました。

そして、それから半年後、特に何の症状もなく、好きなものを食べ、普通に生活ができるようになりました。また患者さんは何もかも自分で背負い込み、追い込んでいくタイプの性格だったのですが、「心を入れ替えんと病気は一生なおらへん!」の私の言葉で、かなり物事の考え方も変わり、気分的に楽に人生を生きようと思えるようになったとのことです。これからは、いい意味で頑張り過ぎないように心がけていくでしょう。

初診からの血液検査における数値の推移グラフがあるので下図を参考にして下さい。

※【正常値CRP:0.05以下 血沈:5以下】


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