症例報告5例目
治した病名:1)間質性肺炎、2)線維筋痛症
標準治療に不信感を持ち、他の治療法を探していたところ、当院を見つけられました。
患者:当時52歳、女性
2013年1月 手首関節痛と起床時の手にこわばりが起こり、リウマチかもしれないと思い、市内の整形外科を受診されました。また、体のあちらこちらにも移動性のヒリヒリとした痛みがあり、特に背中、腰は痛みがひどく、ずっと張り付いたかのようにありました。結果、線維筋痛症と診断されましたが、抗CCP抗体検査は高値を示し、リウマチとは診断できないリウマチ予備軍と診断されたそうです。他の血液検査、X線診断では異常は見つかりませんでした。リリカが処方され、劇的に痛みが消えました。しかし、同年7月に腰の痛みから始まり、再び体中が痛み始めました。リリカが増量されましたが、一向に効かず、さらに増量されましたが副作用ばかりが強く出るのみでした。担当医から、線維筋痛症はリリカが第一選択薬、それが使えないとなると、サインバルタンになると言い、抗うつ薬のサインバルタンが処方されました。しかし、この薬も恐らく効果がないと判断された患者さんは服用されませんでした。
患者さんはインターネットで情報収集し続け、当時掲載されていた線維筋痛症患者の手記を見つけました。もう当院にしかすがるしかない、即刻大阪へ行くことを決意され、同年9月に受診されました。漢方煎じ薬とベルクスロン(アシクロビル)、お灸を処方し、これからは免疫を上げて治療していくことを続けてもらいました。しかし、患者さんはこれまで何か調子が悪いとすぐに病院へかけつけていたので、目薬も点鼻薬も他の薬は一切服用してはならないことを説明すると少し不安そうな顔になりました。何かあればすぐに連絡できるように私の個人の携帯番号を渡しておきました。
また、2011年2月から片方の耳にひどい耳鳴りと閉塞感が起こり、ずっと悩まされていました。これも原因はヘルペスウイルスの増殖であり、ストレスとの関係性も説明をすると患者さんは驚かれていましたが納得されていました。受診後、高槻駅で昼食を取り、食後にベルクスロン(アシクロビル)を服用すると、耳の閉塞感と痛みが取れていたそうです。これにも大変驚かれていました。ヘルペスが原因であることを早くも実感できたのです。
特に酷く痛む箇所は背中、腰、股関節、手首関節でした。初めて患者さん自ら手首に直接灸をすると、しばらくは痛みが消えるのを感じられました。しかし腰、背中は一人ではできないので、もどかしい思いをされていました。
初診1週間後に血液検査の結果を説明しました。間質性肺炎のKL-6は基準値内でしたが、肺サーファクトタントAの数値が基準値を超えており、間質性肺炎だと診断するとあまりの予想外の病名に絶句されてしまいました。すぐにインターネットで間質性肺炎について調べてみると、もっと不安になってしまいました。電話で私が「必ず治る」と言った言葉を胸に刻み、当時掲載されていた間質性肺炎の患者さんの手記を何度も読み返されていました。特に背中にお灸をすれば肺にも良いと思った患者さんは、当時高校生の息子さんに背中にたくさんお灸をしてもらいました。手記に励まされ、毎日お灸を続けてもらいました。痛くてたまらない時もお灸をし、何とか凌ぐことを繰り返す毎日でした。朝お風呂に入り体を温め、職場に行き、昼休みは一旦家に戻り、お灸をされました。
そして、1か月後の10月、2回目の当院への受診をされました。2回目の血液検査の結果は肺サーファクトタントA、抗CCP抗体検査の数値が基準値内になっていました。私はもう大丈夫だとお墨付きを言うとほっとされたのか安心された顔になりました。体の痛みは良くなったり悪くなったりの一喜一憂が続いていましたが、ストレスをなくすことが重要だと説明しました。患者さんは一日起きている時間のほとんどが体の痛みばかりを思っていることに気づきました。これでは免疫が上がるはずありません。痛みのことを考えないようにするにはどうすればよいかを考え、楽しいこと、夢中になることを見つけることにしました。そして、2匹の子猫を迎え、初めての子猫の世話は大変でしたが、痛みを忘れる時間が確実に多くなりました。「ストレスは万病のもと」とよく聞き、漠然と知っていたそうですが、松本理論でストレスがいかに病気を引き起こすのか明確に理解できたようです。自分の免疫が治すと分かってからは免疫を上げることに集中されました。冬は体が冷えないようにカイロ、特に蒸気のカイロは肌に直接貼れ、熱加減も良く、体中に貼りました。冬を超え、暖かくなってくると、少しずつ痛みから解放されていることに気づきました。それに伴いお灸の回数が減っていきました。そして、夏になると完全に体の痛みは消えていました。体に痛みがあった頃はいつも体がだるかったのが、痛みが消えると体のだるさもなくなり完治されました。
2016年2月、肩、背中のキリキリ、ズキズキした痛みが途切れることなく続き、再び当院を訪れ、漢方煎じ薬、アシクロビル、お灸を再開することになりました。今回は1か月ほどで痛みが軽減し、4月末には完全に痛みが消えました。仕事上の大きなストレスが原因で発症したものと思われます。患者さんは早い時点で当院を見つけて幸運でした。
今も症状は起こっておらず、完治されたので当院の治療を終了しました。
症例報告6例目
完治された病名1)線維筋痛症
患者:42歳、女性
2013年2月の初め頃、患者さんは自動車同士の接触事故に遭い、首・肩・胸・腰・腕が痛み眠れなくなりました。左足の痺れ、吐き気も起こり、事故に遭った2日目から背中一面が痛み始めました。しかし地元の整形外科で血液検査、レントゲン、CTスキャン、MRIの検査を受けるも異常が見つからず「頸椎捻挫」と診断されたそうです。ソラナックス(抗不安剤)を処方されましたが効かず、リリカ(神経障害性疼痛または線維筋痛症に使われる薬剤)を処方されました。しかしリリカを飲んでも2~3時間眠れる程度で次第に効かなくなり患者さん判断で飲むのをやめられました。
患者さんは事故以前まではビタミン類も含めて薬を飲まないで来られましたが、20歳の時に急性肝炎で4週間と、28歳で二人目を妊娠中に子宮口が3センチ開いていると言われ、「お腹の張り止め」を出された時に薬を飲まれました。そんな都合の良い薬が本当にあるのか?と疑問に思いつつも、医師に逆らうこともできず2カ月弱、薬を飲み続けられました。その後、陣痛が始まると同時に発熱が出てきました。
翌年の春、夕日に当たっただけで首から背中にかけて発疹が出てきました。痒くて掻くと広がっていき全身ブツブツだらけになってしまいました。さらにそれから2ヶ月後、左目に異物感を覚えまぶた裏にできものが出来ていました。眼科で点眼剤を使うも効果はありませんでした。下腹部の左側に腸に針を刺したようなチクッとした痛みも走りました。
秋頃、右胸にしこりが見つかりましたがマンモグラフィーを受けた結果、異常はありませんでした。
翌年の春、花粉症がひどくなり耳鼻科で薬をもらい2回ほど飲まれましたが眠くなるため患者さん判断で服用を止めました。子供の幼稚園の役員で張り切り過ぎて寝ないでバザー品を作り、無事にイベントが終わった後、寝付けなくなりました。そして年明けから咳がしつこく出てきました。診断の結果、マイコプラズマ肺炎と言われ抗生剤を3週間服用されました。5月頃に酷いめまいと立ち眩みを起こし、自律神経失調症と診断されました。
翌年からパートで働きに出ましたが、背中・お腹の痛みは悪化していきました。胃カメラ、MRI、大腸の内視鏡検査を受けるも原因はわからず。2年後に子宮がん検査で「子宮頸がん0期です」と言われ、3か月ごとに検査を受けるように言われました。さらに乳がん健診エコーで患者さんの乳房は線維が多すぎて腫瘍が見つけにくいから半年おきに来るようにとも言われたとのことです。こんなに検査ばかりで疑問に思いながらも後で困るのは…と思い通われました。他にも自覚症状がありましたが面倒になった患者さんは放置されましたそうです。しかし市販の風邪薬だけはたまに飲んでおられました。
長くなりましたが、患者さんにとって普通に暮らすことは苦痛に耐えることになってしまっていました。患者さんは実に何十年もの間、免疫を抑え続けヘルペスウイルスを育ててきたのです。そんな状況下の時、仕事帰りに交通事故に遭ったのをきっかけに松本漢方クリニックを知ることになったので、患者さんはとても感謝していると後々語られていました。
他に治療法を見つけるためインターネットで探していたところ、同じように交通事故がきっかけで「線維筋痛症」を発症した人の投稿を見つけられました。当時では線維筋痛症を知らない医者もおり、治療方法もありませんでした。
痛みは1ヶ月も続き、色々な症状が起こり患者さんを苦しめました。以下に詳細な症状を列挙しておきます。
・亀のようにゆっくり歩くのがやっと
・横になると圧迫感と灼熱感が増す
・腕に力が入らず自分で寝返りができない
・時々、背骨を絞り上げられるような痛み
・ふいにナイフが刺さるような痛み
・まるで血管にガラスが流れるような痛み
・何かに引っかかる感じがザワザワして気持ち悪い
・背中一面がこわばる
・特に肩甲骨の間がキリキリする
・胸骨全体と心臓の少し下辺りの奥の方がズキズキ疼く
・脈が速くずっと走っているような感じ
・気を失いたいぐらい疲れているのに眠れない
・疲れ果ててウトウトしても突然心臓を鷲掴みにされたようにドックンと脈打ち、ハッとして汗が噴き出る。
・肩回りが膨張して熱くなり、ピリピリひりひりして一時も休まらない
・風に当たっていないのに寒気がして髪の毛が逆立つ
・骨が鞭で打たれたように痛み、じーんと後を引く
・食べ物の消化も悪いので、重湯を舐める
・握力もなくなり、家事も難しくなった
主に全身の疼痛、筋肉痛、不眠、重度の疲労、関節痛、身体のこわばり、痺れ、筋力の低下、不安感、冷感、灼熱感、さらに眼精疲労、生理不順、頻尿、便秘と次々に症状が現れてきました。まさか自分がこんな珍しい病気にかかるなんて…と悲観されましたが、それでもインターネットで他の治療法を探し続けられました。
そして2013年4月初め、あるブログから松本漢方クリニックのホームページに辿り着いたのです。徹夜で読み込み、旦那さんと一緒に松本漢方クリニックに来院されました。
先に鍼灸を受けてもらい、お灸のやり方を教えたのちに診察を受けてもらいました。患者さんの読み通り線維筋痛症でした。また慢性疲労もあることを伝え、なぜその病気になったのか説明しました。
この病気の根本的な原因は隠された激しく重い深刻な心のストレスによって生じます。このストレスから自分を守るために、つまり鬱にならないために心の異物と戦い続けることができるように交感神経を刺激し、脳からアドレナリンやノルアドレナリンを大量に放出し続けると同時に、副腎皮質ホルモンであるステロイドホルモンを出し続けます。ステロイドホルモンを出し続けたことにより免疫を抑え続け、その間に誰もが多かれ少なかれ持っている単純ヘルペスや水痘帯状ヘルペスをあらゆる神経細胞に増殖させます。
ときに免疫がこのウイルスを見つけ出し、神経細胞で戦いを始めると、神経に炎症が起こり、痛みとして感じられます。この痛みに耐える為に痛み止めを飲み続けると、一時的に痛みは取れるのですが、痛み止めにより免疫の働きがなくなると、ヘルペスウイルスは“我が世の春”と言わんばかりにさらに体内の神経細胞で増殖し続けます。しかしながら免疫の力の方がヘルペスウイルスよりも遥かに強いので、再び一瞬でも免疫が取り戻されると、すぐにヘルペスウイルスとの戦いが繰り返されます。どの病院に行ってもまた痛み止めです。永遠にイタチごっこが繰り返されるのです。
また毎日摂取される化学物質に対しても、ストレスやステロイド剤で免疫を抑え続けると抗体の逆クラススイッチが起こり、アレルギー症状で出すものが膠原病として殺しの戦いに変わってしまいます。ここでさらに痛み止めやステロイド剤を再び投与される膠原病がさらに深刻化してしまうのです。いつの間にかヘルペスとの戦いによる痛みなのか、化学物質との戦いによる膠原病の痛みであるのかが分からなくなってしまいます。この病気を治すために日本全国の病院を駆け巡っても原因不明といわれる上に、ついでに出されるステロイドをはじめとする痛み止めは、知らないうちに免疫の遺伝子を変え、さらに訳の分からない症状が出てくるのです。
この世に原因不明の病気・症状はないのです。病気とは異物との正しい戦いに見られる身体が発する警告であります。この警告を世界中のどの医者も正しく解釈することができないのです。私を除いてはね!アハハ!!症状は異物が原因ではないのです。ヘルペス自身が原因ではないのです。あくまでもヘルペスという異物と免疫との戦いに見られる正しい症状が痛みとして感じられるだけなのです。従って私が常に言っているように、病気は免疫が身体に入ってはいけない異物との戦いをしていますから、何とかその異物を除去する手助けを下さい、と脳に頼み込んで自覚させている症状が病気なのです。従って病気とは喜ぶべき現象なのです。それを私は大量の漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤によって免疫の働きをヘルプしているにすぎないのです。
脱線してしまいましたが線維筋痛症のことについて詳しく知りたい場合はここを読んで下さい。リウマチ性多発筋痛症と一緒に記載されていますので一緒に読んでみて下さい。いつも私が言っているように「必ず治ります。あなた自身の免疫が治すんや。安心してええからね。」と患者さんを安心させ診察を終えました。
血液検査を受けてもらい、処方した漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤と漢方風呂を持ち帰り、早速漢方風呂と漢方煎じ薬を煎じました。漢方風呂に入ると、いつものお湯だと肌に刺さるように感じるのがまったくなく、まろやかで独特な匂いに眠気が誘われたそうです。漢方煎じ薬は飲むことは難しく舐めるぐらいしかできなかったそうですがその後5時間ぶっ通しに寝ることができました。53日ぶりの睡眠でした。翌朝目覚めると痛みがあったものの、眠れたことで患者さんに回復する自信が付きました。食欲も湧いてきましたがまだ食べることができず、漢方煎じ薬だけは何とか飲みきりました。飲んだ後、胃が痛くなりました。
2日目、6時間も眠ることができました。眠れるようになったことで体力も少しだけですが戻ってくるのを感じられました。
治療を始めて1週間が経つと、握力も戻って家事が出来るようになりました。まだ痛みはあったものの、一番ひどい時の痛みの半分まで回復していたので物凄く楽に感じられていました。
近所の整骨院で鍼灸をしてもらい、足などの自分で出来るところはお灸をし、背中の痛むところは旦那さんにやってもらっていました。月一回の通院も休みを取って連れて行ってくれたりと旦那さんは協力してくれました。そのおかげか5月の中頃には足の痺れやお腹と背中の痛みがありつつも1キロぐらい歩けるようになりました。ごはんも食べられるようになり、体重も増えてきました。
6月、友人と会う約束をして楽しみにしていた当日、朝から絶不調でした。免疫が上がってリバウンドが起こったのです。頭、首、肩、腰が痛み、悪寒、吐き気も起こし横になっていました。体の向きを変えることも、顔にかかる髪の毛さえも退けることもできず息も絶え絶えな状態でした。気を失い、気が付くと目の周りも痛くなっていました。何もすることもできず、ただ時が過ぎるのを待ちました。峠を越えて翌朝、少し動けるようになったため漢方風呂に入り、お灸をして、ゆっくりと家事をされたそうです。首の左側がつったように痛むのと頭がボーっとしていて何もはかどりませんでした。次の日、目が覚めると世界がスッキリハッキリして良く見えるようになりました。気分も良くなり家事もテンポよく進めることができたようです。
このようなリバウンドを何度も繰り返していくうちに徐々に動ける日が増えていき、顔色も良くなりました。8月には通常運転できるほど元気に戻られました。
しかし、今度は長男の不調が気にかかるようになりました。長男は強い頭痛持ちで月2回くらい食事ができないほどの頭痛を起こし、その都度学校を早退していました。それからさらに半年前くらいから下痢も加わり、トイレに2時間以上こもったり、部屋を真っ暗にして痛みに耐えたりしていました。原因はヘルペスではないかと思った患者さんは一緒に松本漢方クリニックに受診しました。血液検査の結果、ヘルペス抗体価が高いことがわかりました。原因は母親である患者さんが長男を妊娠中に、母親に感染していたヘルペスウイルスが息子さんの脳の自律神経に入ったために強い頭痛を起こすようになったのです。頭痛について詳しく知りたい方はここを読んで下さい。さらに受験によるストレスによりステロイドホルモンを出し続けたことで免疫が抑制され、その間に神経節に潜伏感染していたヘルペスウイルスが神経に沿って腸の部位に出ていき増殖感染し、免疫がヘルペスウイルスを見つけた時にヘルペスとの戦いは起こって下痢を起こすのです。なぜ下痢が起こるのか詳しく説明しているので気になる方はここを読んで下さい。
抗ヘルペス剤と漢方煎じ薬を処方し、親子で治療を受けるようになりました。最初は苦くてまずい煎じ薬を長男は飲むのを拒みましたがなんとか飲むようになりました。
2013年11月、親子で診察を受けられました。二人分となるとなかなかの出費になるため患者さんはストレスを感じながらも治療を続けられました。
12月、患者さんは良くも悪くもない状態だったそうです。
年が明けて2014年1月2日、患者さんの実家に帰省している間、久しぶりに長男に頭痛がきました。自宅に帰った後、患者さんのご両親から大きな病院で検査させろと何度も連絡がきて、やもなく市内の少し大きな病院で血液検査とCTと血圧の変化をみる検査を受けられました。結果は血液検査も脳にも異常は見つからず、血圧の検査では「起立性調節障害」の可能性と診断されました。その後、長男の頭痛は10日間くらいで回復され、受験も卒業式も元気に過ごすことができました。
5月下旬、患者さんの腕に冷感が出始め、ウォーキングの時、足の痺れと浮腫みを感じるようになりました。やがて尿が出なくなったため膀胱炎の漢方とフロモックスを出してしばらく様子を見ることにしました。その後、眠れなくなり、全身に老廃物がぐるぐる回っている感じにしんどさがピークまで達しました。のちに抗ヘルペス剤を飲んでもらうとなんとか快調へ向かいました。それから二人目の子供の原因不明の腹痛を一緒に治療され、2年程通院されたのちに無事に完治され、今では患者さんも2人の子供も普通の生活を過ごせるようになりました。もう当院には来られていません。
症例報告7例目
完治された病名1)線維筋痛症
患者:39歳、男性
腰、首、足、肩甲骨と体のいたるところに痺れと痛み、頭痛、のぼせ、めまい、顎の痛み、喉がつっかえた感じで呑み込めない、呼吸困難、耳鳴り、音声過敏、光が痛い、睡眠ができない、筋肉の痙攣など様々な症状が襲ってきました。これらの病状とは別に頸椎にヘルニアを発症しており、ヘルニアの病状も同一なものがたくさんあったことからヘルニアのせいだと思っておられました。ヘルニアのせいだと考えた患者さんは独学で何年もストレッチ、食事、体を温めることなど、表を作成したりして保存療法につとめてきました。しかし仕事が忙しく肉体的精神的に疲労している時にステロイドホルモンを出し続けてきたことで免疫が抑制され、その間にヘルペスウイルスが増殖し、それを見つけた免疫がヘルペスウイルスと戦って症状を起こし続けていました。このままでは仕事ができなくなると思った患者さんは手術に踏み切ってしまいました。
頸椎椎間板ヘルニアは椎間板に亀裂が生じてしまうと、髄核と呼ばれるゲル状の組織が外に飛び出してしまった状態になります。 飛び出したヘルニアが神経を圧迫することで、様々な症状を引き起こします。 それが、頸椎椎間板ヘルニアになります。 頚椎を通る神経は、脳から手や肩に向けて送られる神経なので、症状として上肢のしびれや痛みの訴えが多いです。
術後は麻痺したところなどなく、医師からは成功と言われました。しかし術後から耳鳴りが止まらなくなったり、体の痛み、痺れが消えなくなり、患者さんは絶望的な心理状況に陥ってしまいました。ですが家族と笑って生活していきたい、その思いだけを頼りにどん底の中、もう一度治るための方向を探し続けていた時に、線維筋痛症という病気を知りました。消去法で何件も病院巡りをされ、ようやく線維筋痛症の可能性との診断を受けました。そして今度は線維筋痛症の治療方法を模索していた時、同じ病気の患者のブログで私の存在を知ることができました。掲載されている私の論文は専門的な内容なこともあり難しかったそうですが、松本漢方クリニックのホームページを自分なりに何回も何回も読み込みました。そして私の理論を理解された患者さんは免疫を高め、ヘルペスと免疫との闘いを休戦させて後天的自然免疫寛容を起こして病気を治したいと思い、遠路はるばる大阪の松本漢方クリニックを受診されたのでした。
漢方煎じ薬、抗ヘルペス剤、お灸を毎日してもらい、漢方風呂でさらに免疫を上げてもらいました。免疫を高めながらヘルペスとの闘いを始め、リバウンド症状を何回も繰り返し、苦しい時もあったと思いますが、確実にクローン病の症状は良くなっていきました。症状が良くなる部分が出てきているからです。自分の免疫を信じ続け、現在ではストレスがかかり過ぎないようにしながら、平穏な日常を過ごせるようになりました。しばらく当院に来られていません。
症例報告8例目
完治された病名1)線維筋痛症
患者:70代、女性
2022年春頃から五十肩の様な痛みが起こり、徐々に肩のみならず膝、足首などに痛みが広がっていきました。その痛みは歩くと息をするのも痛いほどで患者さんは鎮痛剤ロキソニンを服用しながら働いておられました。
同年9月に免疫内科を受診されステロイド7㎎を服用することになりました。痛みは劇的になくなり、2021年1月より6.5㎎、6㎎と減量していきましたが、ごくわずか血液検査の炎症反応が上昇し、肩の痛みもほんの少し出てきましたがまた6.5㎎に戻されたそうです。患者さんはステロイドの恐ろしさをよく知っていたため、非ステロイドで治療した知人に松本漢方クリニックのことを教えてもらって受診することにされました。
2021年4月、松本漢方クリニックへ初受診。抗ヘルペス剤と漢方薬を処方し、ステロイドをすぐに中止するように指導しました。しかしいきなりすぐステロイドを中止する勇気がなかった患者さんは3ヶ月かけてステロイドをゼロにしました。リバウンドにより痛みが出てきましたが以前ほどの激痛ではありませんでした。それでも服の着脱も出来ず、ハンドバックさえも持てませんでした。また鍼灸をするように指示し週3日通い続けました。
治療を続けて半年後、服は何とか着られるようになっていきましたが、両手首に痛みと手指にしびれが出てきました。抗ヘルペス剤を増やしてみたところ、腕を動かさなければ痛みが出なくなりました。まだ指のしびれ感は残っていましたが患者さん希望で抗ヘルペス剤を減らしました。しびれ感についてはここを読んでください。
2023年からは痛みは断然改善され、違和感があるものの両腕を旋回できるようになりました。小指、薬指がピンと伸ばしきることができないが生活に支障ないとのことです。指や手首の違和感が治るのには時間がかかってしまいますが、それも時間の問題でしょう。