症例報告175例目
完治された病名1)クローン病
患者:14歳
毎日、学校生活、部活(運動部)で元気に過ごされていました。しかし2012年11月初旬、喉の奥に多数の口内炎ができて痛みが酷く、食事をおかゆのみにして2週間程様子を見ておられました。しかし良くならなかったので町医者の耳鼻科で飲み薬を処方されましたがそれでも治らなかった為、「口内炎のひどい人に使う注射」というものを毎日行い一週間後に症状を抑えられて治まりました。
2013年1月、12月頃から一週間に3~4回程、37~38度の熱が出ては一日経つと熱が下がる現象が起きました。ですが総合病院での血液検査には異常は見当たりませんでした。
同年2月、再び口内炎ができ、異常なガスの臭いと回数が多く、11月からの下痢が続き、お尻にも痔らしきものができ、町の小児科へ行くと大学病院を紹介されました。そして、大学病院での胃カメラ、大腸内視鏡検査の結果、口腔内、食道、胃、小腸入口、大腸、肛門に炎症とびらんなどがあり、クローン病と診断されました。医師からの説明で、一生治らない難病、症状の良い状態を長く維持するような治療しかないことを説明され、ご家族全員がショックをうけました。
その後、一日に複数回の下痢と発熱、体力減退により大学病院にて一ヶ月の入院生活を送りました。治療はペンタサ、フラジール、ミヤBMなどの薬による治療と2、3日の絶食後エレンタールと少しずつの食事をしていました。しかしCRP値が上った為、プレドニンを20mgから始め二ヶ月間徐々に減らしながら、イムランの免疫抑制剤を飲み続ける治療を始めました。3月末、炎症がだいぶ治まったので退院し、プレドニンとイムランで様子をみることになりました。
4月になって、新学期が始まり学校に行き始めました。食事はエレンタールと低脂肪、低残渣食(胃に負担をかけないように調理した食事のこと)でお昼はお弁当を作り、毎日夜中も鼻からチューブを通しエレンタールを入れる生活。体調は一日4~6回の下痢を起こし、疲れやすく、顔色は悪い。プレドニンの副作用によりムーンフェイスになる。この頃にインターネットで松本漢方クリニックを知りました。松本理論を読み、大学病院の免疫抑制剤やヒュミラ、レミケードなどの副作用や人間本来の免疫を害する治療方法に不安を抱きました。
松本漢方クリニックに行く決心をし、5月18日に5時間をかけて松本漢方クリニックに初受診されました。血液検査と鍼灸施術を受けてもらい、今まで免疫を抑制してきたプレドニンやレミケードなどのステロイド剤や免疫抑制剤などを徐々に減らしていきながら漢方を2種類、漢方風呂、抗ヘルペス剤、塗り薬、熱が出た時の抗生物質を処方しました。またより免疫を上げてもらうため、自宅でのお灸の仕方を指導しました。
早速、翌日から始め毎日続けられました。漢方を飲んで翌日にリバウンドによるものか下痢がひどくなり学校を二日休みました。それからも学校や部活を数日、腹痛で休むことはありましたが元気に過ごしていたとのことです。この頃にはプレドニン、イムラン、ペンタサ、エレンタールを完全に止めています。
7月中旬、ガスが溜まるとのことで、フラジールを送り服用してもらうとガスが減りました。また7月20日に当院へ2回目の来院。血液検査結果は殆ど問題なし。
8月頃に大学病院で胃カメラと大腸内視鏡検査をされました。すると肛門部分がきれいに治っており、胃と回腸も少しだけでしたが潰瘍が治りかかっている部分があったとのことです。この頃、朝と晩で3~5回のバナナ状の普通便になっていました。また腹痛も一週間に一度2~3分間程あるかないかぐらいで毎日、学校と部活を休まず元気に過ごされていたそうです。
治療を続けて半年、9月下旬。この頃から排便回数が一日に1~3回まで減りました。これまでストレスを溜めない心の持ち方を意識して、何事も無理をせずに人間本来の免疫力を上げることに取組んでこられました。そして、この頃ではお風呂上りに痒みが全身に出てくるようになりました。IgG抗体がIgE抗体にクラススイッチし、異物を体外へ排出するためにアレルギー反応が出てきたのです。
2月に大学病院で診断結果や治療方法を聞いた時のショックや悲しみが嘘のように、松本漢方クリニックに来て治療を始めてからは患者さんはもちろん家族全員が毎日元気に明るく過ごせるようになりました。
症例報告176例目
完治された病名1)クローン病
患者:18歳
今回の患者さんは子供の頃からアトピーがありました。小学校の低学年~中学年のころ、風邪をひくと喘息のような症状が出てきました。高学年になるとアレルギー性鼻炎が出始め、初めは花粉の季節だけ耳鼻科に通い、アレルギーを抑える薬(クラリチン)を服用しておりました。しかし、中学校に上がると、いつしかクラリチンは年中服用するのが当たり前のようになっていました。
その時点で何故このお薬で治らないのか?と疑問に思えばよかったのでしょうが、その時はお薬を飲んでアレルギーが抑えられているのだから、お薬をやめるともっとひどくなるのではないかと思いこんでいました。この思い込みがそもそもの間違いでした。
2011年高校1年生の秋、痔の症状がではじめ、近くの痔の治療では有名な個人の総合病院にかかりはじめました。切れ痔という事で、ボラザGという坐薬で治療をはじめました。その後、腹痛や下痢の症状が出始め、血液検査だけでしたが過敏性腸症候群だろうと診断され、ビオフェルミンとレパミド錠、ポリフル細粒という過敏性腸症候群のお薬と、ボラザG軟膏の坐薬による治療となりました。
良くも悪くもならずといった症状が続き、これ以上ひどくならないようにと祈りながらお薬を続けていたそうです。
年が明け2012年3月、痔の痛みがひどくなり、その事を主治医に訴えると、痔ろうになっているといわれ、痔ろうは手術しか治らないから今のうちに手術して、春からの進級に間に合うように手術をしてしまいましょうと、簡単に言われたそうです。そんなに簡単に治ってしまうのだったら、その方がいいかと思った患者さんと母親は、高校1年の3学期の終業式を待たずに入院、手術をしました。
春休みいっぱいまで入院し、退院したのは4月の高校2年の新学期が始まる前日でした。まだ、痛みがひどい状態でしたが頑張って通学されていたそうです。
痔ろうの術後、痛みは日ごとに和らいでいきましたが、痔ろうの膿はぜんぜんなくなりませんでした。腹痛もあったりなかったり、便も下痢か軟便という感じが当たり前でした。
痔ろうの膿は夏になっても治まらず、ぜんぜん良くならないことに焦りましたが、主治医からは傷の大きさで治り方は個人差があるから、大丈夫だと言うばかりだったそうです。
2週間ごとに診察に通っていたにもかかわらず、症状は改善されず、それどころか次第に悪くなる様子に、やはり病気は過敏性腸症候群ではなく、一番恐れていたクローン病なのではないかとビクビクしながら時は過ぎていきました。
2013年3月、とうとう腹痛や嘔吐、痔ろうの痛みの症状が悪化し、大腸カメラ検査をすることになりました。検査技師がクローン病だと言っていたそうです。しばらくして、主治医不在との事で代わりの医師が、検査の結果を説明しました。腸管に口内炎のような白いポツポツがある写真を見せられ、「大腸と小腸の間の位置に炎症が見られるので、クローン病だと思います」と説明されたとのことです。地獄に突き落とされた日でした。
どうしてこんなにもクローン病を恐れていたかと言いますと、患者さんの父親がクローン病を患い、入院手術を繰り返し、辛い経験をしておりました。なので、クローン病とはどういう病気なのか、医師に説明されなくても十分にわかっていました。一生治らない病気だという事、辛い食事制限をしても症状が悪化してしまう事、手術をして悪いところをとってしまっても、病気が治る訳ではない事。患者さんの父親は、5年前の2008年にクローン病の炎症が原因で亡くなりました。
息子さんに辛い思いは絶対にさせたくない。そんな思いでインターネットでクローン病の事を調べ、松本漢方クリニックを探し当てました。松本漢方クリニックで治療された患者さんの手記や、既にクローン病を完治されたという方のブログも探し当て、本当にクローン病が完治することに驚きと、何より希望が見えました。松本漢方クリニックの「免疫を抑えない治療」は今まで私の知っている、「クローン病は免疫を抑えて上手につきあっていくしかない」という標準治療と真逆の理論で、正直すぐには受け入れられませんでしたが、完治するにはもうこれしかない。標準治療のお薬を使う前に、松本漢方クリニックの治療を受けなければ完治しない。免疫を抑える薬など使ってはいけない!息子さんを早く救いたいという思いで、クローン病と診断された3日後に松本漢方クリニックを訪れました。
2013年3月末、松本漢方クリニックでの初受診。現状と患者さんの父親のことを聴いて憤慨しましたが、患者さんに「お父さんは残念やったけど、クローン病は絶対治るからね。僕が治すんと違うで。君の免疫が治すんやで。」と優しく微笑んで握手をしてこれから受けてもらう治療を頑張ってもらうように励ましました。
食前に断痢湯(下痢止め)、鼻炎の漢方(顆粒食前)、食後に排膿散及湯(痔ろうの膿に効く)、熱が出てきた時のためのフロモックス錠100mg、エルタシン軟膏(チューブの軟膏・痔ろうに)、漢方塗り薬の紫雲膏と中黄膏、消毒液、漢方入浴剤を煎じてお風呂にいれる、より免疫をあげるためのお灸。やることが多くて大変だったと思いますが、それでも完治に向けて治療を頑張ろうと意気込んでおられました。
早速、翌日から漢方治療を開始されました。漢方薬は噂以上に苦くて、まずこれに慣れるのに苦労されました。はちみつを少し入れて飲んでみましたが、患者さんは漢方薬を飲むことがストレスになっていきました。また「松本漢方クリニックの治療を始めてすぐに下痢が治まった。」と手記に書かれている方が何人かいたので、下痢はすぐに治まるのかと期待していましたが、患者さんの場合はそうではありませんでした。大した変化もなく、痔ろうの膿は逆に増えてきました。患者さんの場合はクローン病のお薬は一切使用していませんでしたが、今まで花粉症による鼻炎のお薬を服用していました。それが免疫を抑えるお薬だったようなのです。ただ症状を抑えるだけの見せかけの治療薬により、今まで抑えられていた免疫が漢方治療により回復し、リバウンドとして症状に現れたのです。
花粉の季節が過ぎ、鼻炎の症状がなくなると、次はひざの裏あたりにかゆみが出始めました。鼻炎の粉薬をアトピーの粉薬に変更しました。
腹痛は1週間続いて、1週間治まるといったような症状が続き、なかなかすっきりしない毎日でした。患者さんは不安をかき消すため、患者の方々の手記を何度も読み返しました。同じ病気でも人それぞれ症状も異なり、治りの早さも違うという事がわかり、大変心強く感じたそうです。私の理論やコラムも何度も何度も読み返されました。患者さんにとっては、「クローン病は治らない病気だ」と洗脳されたようなものでしたから、何でも食べていいなんて、まるで自殺行為のようですぐには受け入れられませんでした。母親は息子の体にとって、本当に悪い事をしているのではないか?と不安になる事もありました。その不安をかき消しためにも私の理論を少しでも理解する事しかないと、暇さえあれば松本理論を読み返していました。
2013年の9月、夏休みが終わり2学期が始まった頃から、患者さんの体調が悪くなり、今まで以上に腹痛が強く、腸が詰まりかけているのではないかと母親は大変心配されました。腸が完全に詰まってしまうと手術しかないことを身をもって見てきたからです。2週間ほど痛みが続き、熱も高熱ではないが微熱が数日ありました。1度だけでしたが、激しい嘔吐もありました。しかし、嘔吐した日を境に激しい腹痛はなくなり、体がやたらとかゆいと言い始めました。リバウンドを乗り越え逆クラススイッチしていたIgG抗体がIgE抗体へと正常にクラススイッチをしてアレルギー反応を起こして異物を排出したのです。9月の下旬から便秘気味になり、断痢湯から補中益気湯という漢方の煎じ薬に変えました。
漢方治療を始めて6か月が過ぎ、ようやくクローン病の症状が治まってきました。便は一度も固形便にはなりませんが、軟便の状態で下痢はないようです。手術後、1年以上も膿が治まる事のなかった痔ろうもほとんど膿もなく、痛みも全くなくなりました。腹痛も良くなり体調がよくなってきました。今度は受験生になるので、まだまだストレスとは無縁という訳にはいかず、すぐに完治という訳にはいきませんでしたが、心の在り方をコントロールしてストレスを溜め込めすぎないようにし、漢方と抗ヘルペス剤を続けてもらいました。
現在も治療を続けていますが、病気になる以前のように痛みもなく元気に過ごせています。
症例報告177例目
完治された病名1)クローン病
患者:12歳
患者さんの異変が起きたのが2011年の夏休み頃、顔色が悪く小柄で華奢な体が一段と細くなったそうです。そして秋頃、お通じの時間が夜型から朝型に変わり、毎日下痢をするようになりました。ただ腹痛や下血はなく、それほど気にされませんでした。
風邪になってかかりつけの小児科を受診した際に、毎朝下痢をすることを相談するもアレルギー体質で、成長期によく見られる下痢だと言われたそうです。最近、子供に過敏性胃腸炎も増えているから気になるなら整腸剤と下痢止めを処方されました。しかし、その後「クローン病や潰瘍性大腸炎という病気もあるけど、お子さんはまだ 10 歳だし、腹痛も下血もないのだからそれは考え難い。よくある成長に伴う下痢だよ。」と言われました。
母親は初めて聞く病名に不安を覚え、帰宅するとすぐにインターネットで調べました。が、その時はまだ息子さんがクローン病だとは真剣に考えてはいませんでした。
その後も毎朝の下痢が続き、同じ小児科でもう一度症状の相談をされましたが、やはり成長に伴う下痢と言われ、血液検査もされなかったそうです。
冬が来る頃には、風邪の症状がないのに熱が頻繁に出るようになり、やはりこれは普通ではない思い、別の病院を受診されました。その病院で今までの経過を話すとすぐに血液検査が実施されました。その結果、CRP と血沈も高くクローン病の可能性が高いので、入院し大腸ファイバーと小腸の X 線検査が必要と言われました。2012年4月、その当時息子さんは10歳でした。母親はすぐに単身赴任で他県にいるご主人に連絡を取りました。ご主人はその日のうちにインターネットで松本漢方クリニックにヒットし、ホームページを読み、松本漢方クリニックに行けば治ると確信されたそうです。
検査の結果は、大腸に少しだけアフターが見られ、小腸は狭窄やびらん等の症状はなく、「初期のクローン病だろう、しかし、この病院では小児の治療の症例がないので東京の有名な病院を紹介しましょう」と言われました。家に帰ってその病院のホームページを見ると小児の炎症性腸疾患は急激に悪くなるので初期の段階から生物学的製剤の治療で完解に持ち込むこと、また長期にわたり入院する可能性が高いこと、等が書かれてあり、母親は頭の中が真っ白になりました。
母親は、松本漢方クリニックに一刻も早く受診したい父親とは真逆に、出来るだけ名医のいる病院で最先端の治療を受けられるところを必死で探していました。単身先のご主人からは、松本漢方クリニックのホームページを一度でいいから読むように再三言われていましたが、家から近い大学病院で炎症性腸疾患協会に名を連ねる名医のいる病院を探し当て、必死で情報を収集していました。
その頃には急激に息子さんの体調は悪くなり、急に熱が高く出たり、夜中にトイレに駆け込んだりしていつも下着を汚すようになりました。成長記録を調べると、1年前から体重は1キロも増えておらず、身長も全く伸びていなかっとのことです。もう 1 日も早くなんとかしなくては、と焦った母親は、その名医がいるという大学病院に検査の資料を持っていき、4 月の新学期が始まったばかりの頃にまた入院することになったのです。
入院後、大腸小腸検査のため、下痢を止めるための一か月の絶食、栄養剤のエレンタールの経口摂取を受けました。エレンタールの量が増えると鼻注に切り替え、当時10歳だった息子さんは毎日泣いてばかりで、母親も泣いて過ごすしかありませんでした。また担当の医師から炎症性腸疾患の総合情報誌 CC JAPAN(CCJ)を持って来て母親に見せました。が、小児の発症は再発を繰り返し急激に悪化、手術が必要となる例が多い。また入院が長期に亘るため学校生活が送れない可能性が高く、院内学級に通う子供が多い等々・・・。全てが絶望的な内容で余計に患者さんたち親子を追い込みました。
週末、単身赴任先から戻ったご主人から松本漢方クリニックのホームページのコピーをわたされました。松本漢方クリニックのホームページのコピーに黄色やピンクのラインを引き付箋を貼り、まるで一冊の分厚い本のようにして持って来てくれたそうです。コピーの厚さだけでも三センチはありました。しかし母親はCCJを読むのに時間を費やして、なかなか読もうとしませんでした。
その間、ご主人は患者さんに当時掲載していた松本漢方クリニックで治療した患者さんの手記を読み聞かせし、「絶対に治るよ。」と話していたそうです。
担当医から、これからの治療法についての説明を受けました。患者さんは初期の段階なので今のうちに生物学的製剤で完解に持っていく治療が再燃を防ぐ一番の方法であること。自分の子供が同じ病気になったら迷わずこのヒュミラを使う、と担当医は自信を持ってそう言ったそうです。母親は、担当医の患者さんでこの治療をし、その後経過はどうなのか、また、悪性リンパ腫になった人は全国にどれくらいいるのか調べてもらったそうです。その結果、13歳の女の子でヒュミラの治療を受けていましたがあまり経過がよくないこと、悪性リンパ腫はみんな13歳以下の男の子、とますます頭を抱えるような説明を受けました。
大きく心揺さぶられた母親は、当院の免疫を抑えない治療法か、ヒュミラを使った治療か、この選択で子供の一生が大きく変わる思い、恐ろしくなりました。その日からご主人に読むように言われた私の論文や、患者さんの手記を寝る間を惜しんで読みました。松本理論を読み込んだ末に、当院で治療を受けることにされました。
退院が近くなった頃、どれくらい落ち着いているかを診るために検査をすると言われましたが、私の論文を読んだ後だったので必要な検査とは思えず断ったそうです。そして最後まで、薬物による治療を受けず、絶食とエレンタールのみで退院の日を迎えました。入院から 40日が経っていました。
担当医から今後の自宅治療の説明と子供が自分の病気を自覚して、これから生活する上での注意事項を説明されました。薬物治療をしなかったので、再燃の可能性が高いこと、一日最低 900kcal の夜間エレンタールとクローン食によるカロリー制限を指導され、次に再燃した場合はヒュミラの治療を行うことを忠告されました。「最後はおへそから腸が出てくる可能性もあります。酷くなったら人工肛門になります。」と、子供の息子さんには過酷過ぎる説明をして終わりました。
次の日、早速松本漢方クリニックに受診されました。血液検査を受けてもらい、食前食後の漢方煎じ薬、漢方風呂、自宅でのお灸等を覚えてもらい、続けてもらいました。診察でわかりましたが、患者さんが小さい頃に特定の食べ物でショック症状を起こし、その度にステロイドの吸引、点滴と飲み薬を使っていたのです。これが原因だったと理解し後悔した瞬間でした。その結果、知らず知らずに体を蝕み、幼い息子さんは間質性肺炎の数値が高くなっていたのです。
また、小学校の低学年のときに尿検査が潜血プラスで再検査になったことがあり、幸い再検査ではマイナスで経過観察となったそうです。余計な検査を受けて病名をつけられステロイド治療をせずに済んでいることに安堵しました。
話が脱線しましたが、松本漢方クリニックでの治療の経過ですが、患者さんは幸いにも免疫を抑える治療をしていなかったことで、特に激しいリバウンドはなく、発熱も腹痛もほとんど起こりませんでした。そして漢方を始めて二か月位経った頃、体中にアトピーが現れました。血沈が最後まで残っていたために治療が長引いてしまいましたが、現在ではクローン病の症状はほとんぼ起きず、食べ物も何でも食べても問題なく過ごされています。