潰瘍性大腸炎・クローン病 症例報告

潰瘍性大腸炎、クローン病完治の症例報告Part31(コメントなし)更新2022.5.31

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症例報告69例目

完治された病名1)潰瘍性大腸炎

患者:33歳、女性

この患者さんは2011年11月頃にUCを発症しました。その年の9月に出産されて初めての子育てが始まって間もない頃でした。妊娠中は便秘がちになりましたが出産するまでは特に大きな病気もなく、毎日快便でしたし。最初は普通便に血がついている状態が時々ありましたが、以前から快便でも時々切れ痔のようなことがあったのでこのときも痔と思う程度でした。しかし、だんだん腹痛も起こるようになり、排便の際の出血の量も増え、便の状態も軟便、粘液便となり近所の胃腸科と肛門科をしている個人病院に受診。内視鏡検査を受け、診断されたのが「潰瘍性大腸炎」でした。肛門から近い、直腸に5cm程のびらんが見られるということで軽度な方だと説明を受けられました。その頃授乳中ということもあり、薬はビオフェルミン剤だけ処方され、様子を見ることになりました。

始めた聞いた病名をご自宅で病院で渡された冊子とパソコンで調べると、難病で薬を飲みながら病状を抑え一生付き合っていかないといけない病気、重症になると腸を切除するような手術をすることもあるということが知り、患者さんは何故こんな病気になってしまったのか疑問を持つと共に、この現状を受け入れるしかないのだと諦めるしかありませんでした。

その後、一ヶ月に一度のペースで毎食後ビオフェルミンを服用されました。便の状態には波があり、急激に腹痛が起こりトイレに駆け込むこともたまにありました。ビオフェルミンを服用したからといって良くも悪くもならず、ただただ気休めに飲んでいるように感じられました。症状に波がありましたが出血はなく、普通の状態のときが多かったため、だんだん病院に行く回数も減っていきました。

授乳期間が終わって子育てに追われ忙しい日々ということもあり症状も時々出てきましたが1年半ほど病院にも行かず放置されていました。一応、ストレスを溜めない、食事はあまり繊維質なものは食べないようにし腸に負担をかけないようにしましたが、なんとなく気をつける程度の生活を心がけました。

2015年に入った頃、また腹痛、出血、粘液便が頻繁に出るようになりました。ちょうどその時期、患者さんのご実家の引越しがあり、そのことでストレスを感じておられました。子育てもだいぶ落ちつき、自分の病気とちゃんと向き合わないといけないと思い、しばらくぶりに病院に行きました。症状を伝え、前回の検査から間があいていたのでまた内視鏡検査を受けることになりました。結果は前回と同じところに炎症があるということでした。

そして、またビオフェルミンだけで2ヶ月ほど様子を見ましたが、以前と同じように症状は良くも悪くもならなかったのでアサコール錠も併用して服用することになりました。しかし飲み続けて5ヶ月が過ぎても全く変化はみられませんでした。5か月間の後半2ヶ月はペンタサ座薬も一緒に処方されましたが、座薬を入れるとぐっすり眠れなかったので数回しか使用されませんでした。

症状がずっと平行線である患者さんの話を聞いていたご主人が「病院変えたほうがいいんじゃないか」と転院を勧められました。患者さんもそうしてみるべきだという思いもありましたが、どの病院に行っても同じような薬を処方されてその薬と一生付き合っていかないといけないんじゃないか、それだったらこのまま続けて通うのがいいのでは、と悩んでいました。ご主人には患者さんの病名やどういう病気か伝えていましたが、心配かけてはいけないと思った患者さんは自分の症状をあまり言ってきませんでした。そのため、あまり深刻に受け止めていなかったご主人でしたが転院の話をし、さらに「難病指定の病気」ということを認識され、真剣に潰瘍性大腸炎について調べて理解しょうとし、病院も探してくれました。

そのときにインターネットで検索して見つけたのが、松本漢方クリニックでした。沢山書いてある私の理論や当時掲載されていた患者さんたちの手記を拝見され、難病と言われている潰瘍性大腸炎が漢方、鍼灸を用いて免疫力を上げることで治ると知り、衝撃が走りました。さらにホームページを読み進めていき、潰瘍性大腸炎だけでなくアトピーやアレルギー性鼻炎など、他の病気も治ると書かれてあることにとても惹きつけられました。理論については、難しい部分もありますが何回も読み何とか理解されてから高槻から遠くないということもあり、迷いもなくすぐに来院されました。

2015年9月13日、ご主人と共に初めて松本漢方クリニック受診。緊張しながら診察室に入り、これまでの経緯などを聴き、最後に「絶対治るから!大丈夫や。」と握手をしました。私の励ましの言葉に患者さんは治療に意欲的になりました。

その日から食前食後の漢方薬とアシクロビルの服用とお灸の生活が始まりました。漢方薬は今まで粒状のものは飲んだことがあったそうですが、煎じて飲むのは初めてでその一口目は想像以上に苦くて独特な味で、えづいてしまうくらいでした。これから続けていけるのかかなり不安になりましたが、徐々に慣れて鼻もつままずに普通に飲めるようになりました。煎じるのは鍋だと大変なので、ご主人がとろ火団欒という煎じ器を購入してくれました。

お灸も初めてのことでしたが、ツンとくる熱さが良くて、体に良い刺激を与えていると感じられました。血が混じった軟便、下痢だったのが通い始めて一ヵ月後便秘になり、いきんでもほんの少ししか出ず、苦しい状態が4、5日も続きました。肛門にイボ痔ができているような感じがあり、そして、微熱も出てきました。当院に行こうと思っていた前日に辛すぎて先に電話されたので、下痢止めの食前の漢方をやめて、お尻に漢方の塗り薬紫雲膏を塗るように指示しました。翌日朝に受診され、食前の漢方を違うものに替えて様子をみることにしました。

帰宅してから数時間後、突然猛烈な寒気が来て全身の震えが止まらなくなり、横になりました。震えが治まると今度は39度の高熱。そんな中でも便意がきてトイレに行くも、いきんでも出ない。この苦しみが数日続いていたのでかなり疲労もあり、弱気になっていきました。朦朧とする中、私に電話されました。その熱は腸から来ており、免疫と菌が戦っている証拠であること。死にはしないがもし治療が嫌になったら救急病院に行っても構わないけど、その場はしのげても根本的には治らないことを説明し、またいつでも電話しておいでと言いました。

私との電話で気が少し楽なった患者さんはその日から三日ほど寒気が来て高熱が出るという波が起こりました。食欲はないのに便意は何度もあり、腹痛もくるので何度もトイレに行きました。夜中もぐっすり眠れず、腹痛があるたびにトイレに行くので寝室ではなくトイレに近いリビングで寝ていました。

徐々に便秘が治まっていきましたが、今度は泥状や水便と出血が見られるようになってしまいました。その間、近所に住んでいるご主人の両親に娘さんを預かってもらったりと色々お世話になったり、ご主人もできるだけ早く仕事から帰ってきてくれたりと支えてくれました。病気を治すには本当に周りの人の協力が必要不可欠なのです。最初に高熱がでてから四日目くらいにようやく平熱になり、体も楽になりました。しかし、また高熱がでるんじゃないか、腹痛くるんじゃないかという不安は消えませんでした。

数日は不安もあり、外出がほとんどできませんでした。久しぶりに娘さんと公園に行ったとき、急激に腹痛がきてトイレまで数メートルのところにいたにもかかわらず間に合わず漏らしてしまいました。かなりのショックを受け、また外に出るのが怖くなりました。外で間に合わないなんてことはなかったので、本気でもう紙パンツを履かなくてはいけないのかなと思われました。

それから一ヶ月ほどは軟便~水便、出血が続きました。朝目覚めると同時に腸も活発になり、すぐに便意がきてトイレに駆け込む日々が続きました。時々、間に合わないことがありました。トイレに行きたいと思ったらすぐに行かないとガスと共に水便が出てしまい間に合わないのです。朝は本当に大変で、何度もトイレに行きました。目覚めてからの二時間で多いときで4回くらい。早く治したい!と諦めずに漢方とお灸は頑張って続けていきました。

私は毎回、「ストレスのある生活してないか?ちゃんと自分の心と向きあわなあかんで。」と言い、できるだけストレスの少ない生活を心がけるようにされていました。とは言ってもなかなか難しく、もともとストレスを溜めやすい性格でした。ご主人にもよく「ストレス発散の仕方が下手や」と言われていたそうです。当時は子育て中で、なかなか自由のきかない日々でさらにストレスを上手く発散できませんでした。人に頼れるところは頼って、自分の体のことも考えてやっていかないといけないと思われました。

12月には便が普通便になり、腹痛も落ち着いてもしかして治ったんじゃないかと思えるくらいでした。しかし血液検査の結果からはまだ数値は良くなっていませんでした。

年末年始あたりにまた便の状態が悪くなってきてしまいました。トイレの回数も大体一日5回くらいでしたが、多いときは7、8回の時もありました。松本漢方クリニックで他の患者さんの手記を拝見すると、もっともっと症状のひどい方もおられることを知り、まだましな方でもっと辛い思いをされている方がいる、そして快方に向かっている方がいる。患者さんも頑張って乗り越えなくては!と自分を励まし言い聞かせていきました。

2月の後半くらいから徐々にまた調子がよくなってきました。トイレの回数も2、3回になり、便の状態も軟便~普通便になりました。それからは5月までずっと快調で、朝一トイレに駆け込むこともなく、朝食後に便意がきてトイレに行くという生活に戻りました。便の状態も三ヶ月普通便でした。3月に受けた血液検査の結果では、炎症の数値、ヘルペスの数値も下がっており、快方に向かっていました。また、テレビでも潰瘍性大腸炎や腸内フローラについて取り上げられているのを見て、腸内環境を良くする事が大事ということを意識し2月末くらいからビフィズス菌のカプセル状のサプリも摂取し始めました。当院で指導した発芽玄米も指定の方法で食事に取り入れたりされました。

現在は無事に完治され、当院にはもう通われておりません。

症例報告70例目

完治された病名1)潰瘍性大腸炎

患者:35

この患者さんは2015年11月末に潰瘍性大腸炎と診断されました。毎年、寒くなると下痢と下血を繰り返していました。痔が悪化しているのかと毎年思っていたので検査の結果に驚かれました。あっという間に症状は悪化し、仕事が出来なくなるほどでした。1日に20回ほどトイレに行くようになり体重も78キロから2週間ほどで67キロまで減り、そしてひどい下血のため、貧血でフラフラになってしまいました。実姉が松本漢方クリニックでの治療ならステロイドを使わずに漢方で治療できると教えてもらい、すぐに来院されました。

松本漢方クリニックでは漢方煎じ薬とヘルペス剤を処方しました。12月の症状では、少し下痢が落ち着いたのですが、1日に15回ほどトイレに行っていたのでまだまだ油断ができない状態でした。

1月に入るとアトピーが悪化してきました。クラススイッチが始まったのです。痒みが強く、ヘルペスの値が高いので、ピリピリする感じを覚えました。下痢も少しずつましになりトイレの回数は1日10回ほどになりました。

2月は、下痢の症状もかなり良くなりトイレの回数も1日2回ほどになりました。体重も69キロまで戻りました。しかしアトピーの痒みは、強いままでした。

3月になり、下痢はほぼ無く固形便が出ていました。まだ便秘にはなっておられませんでしたがもう少しで便秘になるでしょう。アトピーは、痒みがかなり治り、ピークが過ぎました。痒すぎて寝られないほどだったのに、現在はそれほどでもないぐらいになりました。もう当院には通われておりません。

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