潰瘍性大腸炎・クローン病 症例報告

潰瘍性大腸炎、クローン病完治の症例報告Part25(コメントなし)更新2022.5.18

投稿日:2022年5月18日 更新日:

症例報告57例目

完治された病名1)潰瘍性大腸炎

患者:36歳、男性

症状は2009年9月に唐突に現れました。お腹の張りと下血が続き、1日に5回から10回はトイレに行く生活が続きました。地元の病院に行き診断の結果、潰瘍性大腸炎の疑いと診断され完治は無理であると言われました。リンデロン座薬を処方され使用していましたが、下血は完全に収まることはなくトイレの回数も減るどころか増えていきました。

患者さんは某書店で店長をされていました。責任の大きい日々の仕事の忙しさによって強いストレスが起こり、鬱にならないように患者さんの中のステロイドホルモンが大量に出されます。そしてステロイドにより本来であれば排除のIgEが化学物質やウイルスなどの異物を体外へ排出するのを殺しのIgGが異物を殺しにかかった場所が腸管だったので症状が起こったのです。

その後、他県に転勤となり新しい環境によるストレスが増え、更に症状は悪化してしまいステロイドとアサコールが処方されてしまいました。ステロイドにより下血はすぐに止まりましたが、肌に吹き出物ができ、免疫が下がって風邪を引きやすくなりました。体調が悪くなるのと一緒に精神的にも弱くなっていき、死ぬまでこんな体なのかと絶望しました。

ですが2013年3月、私の松本漢方クリニックを患者さんの賢い奥さんが見つけ出したのです。患者さんは群馬に住んでいましたが意を決して大阪へ向かわれました。初診時、私は例に漏れず患者さんに「必ず病気は治る」と言い固い握手をしました。しかしあくまでも治すのは患者さんの中の免疫であって私はそのヘルプをするだけなのです。治すのは患者自身です。患者さんは原因不明の病気になり、完治は無理と言われた自身の体を少なからず憎んでいました。しかし私を見つけ出して完治できることを知り、何が何でも完治させる強い決意をされました。

それからはアサコールを半分の3錠に減らし漢方薬と抗ヘルペス剤を飲むように指示しました。漢方薬は慣れるまで味も匂いも苦く口に合わなかったようですが、この苦味が免疫を高めるのです!

治療を続けて5カ月後、足首から顔面以外の全身にアトピーと口内炎ができました。殺しのIgGから排除のIgEへとクラススイッチをし、リバウンドが起こったのです。漢方の塗り薬を処方しましたが好きなだけ掻きまくってもいいと言いました。排除のIgEにより化学物質や死んだ細胞を体外へと排除している素晴らしい免疫の働きなので掻くことは何も悪い事ではないのです。そうして全身を掻き毟る日々をなんとかやり過ごした一カ月後、何年ぶりかの固形便がでました。下血も激減しトイレの回数も日に2~3回になりました。

今でも過度のストレスがかかると若干の下血がありますが以前に比べて健康体そのもので普通の生活を送っています。あまり完璧を求めすぎて真面目になり過ぎず、頑張らない、諦めてしまうことでストレスをかけ過ぎないように指導しました。現在ではこの方も完治され当院へは来られていません。

症例報告58例目

完治された病名1)潰瘍性大腸炎

患者:39歳、男性

2006年頃、いつも通りトイレを済ませると便に少し血が混ざっていました。当初は疲れか切れ痔かと思われました。しかしそれが1週聞、2週聞続き、さすがに異変を感じ近くの病院で診てもらい、内視鏡検査を受けさせられました。検査の結果は今まで聞いたことのなかった「潰瘍性大陽炎」でした。早期発見で軽度と診断されましたが、ペンタサとプレドネマ注腸{涜腸剤)を処方されました。毎朝プレドネマ注腸、浣腸して30分寝た状態でいなければならないとか、逆流してうまくできない事もありました。

ペンタサ錠はメサラジンやとメサラミンとも呼ばれる抗炎症薬の一つです。潰瘍性大腸炎の原因の一つは、ヘルペスとの戦いの後にヘルペスを取り込んだ好中球やマクロファージなどの炎症性細胞から活性酸素などを吐き出すので正常な細胞に障害を引き起こすこともありますが、それは貪食したヘルペスを殺した後ですから仕方のないことです。メサラジン(ペンタサ錠)は活性酸素を除去する働きもあり、組織の障害を抑制することで炎症を抑えますが活性酸素を放置しても他のさまざまの活性酸素を除去する酵素や抗酸化物質が処理してくれます。抗酸化物質にはビタミンCビタミンEベータ・カロチンビタミンAグルタチオンなどがあります。活性酸素を除去する酵素にはスーパーオキシドディスムターゼ、カタラーゼなどがあります。

またメサラジンはロイコトリエンが作られる過程を阻害することによって炎症を一時的に鎮め症状を止まるのですが病気が治ったわけではありません。抗炎症薬の全ては病気を治す薬ではないのです。

ロイコトリエンは炎症反応において敵を殺すのに非常に重要な役割を果たします。ロイコトリエンの一種でロイコトリエンB4などが血管内の好中球や大食細胞や樹状細胞などの炎症細胞を血管の外に出るような走化性を与えることで、血管の外にいるヘルペスウイルスなどと戦わせるために炎症を生じさせるのです。ロイコトリエンB4は気管支に異物が侵入しないように気管支を収縮させたり血管拡張作用、特に小静脈血管の強力な拡張作用があり、その血管拡張効果ゆえに血管透過性亢進を高めて血管の外に血管内の白血球が出やすくなり組織にいるヘルペスを殺しにかかると炎症が生ずるのです。炎症は良いことなんですよ。現代の医学は炎症を目の敵にしていますが炎症があるからこそ病原体を殺し、人体を侵入者から守ってくれるのですよ。

ロイコトリエンのいわれは何でしょうか?ロイコは白血球という意味の英語の略字であり、血管外にトリ出してエン症をおこさせるので組み合わせてロイコトリエンという名前が付けられたのです。アッハハ。そんな免疫を抑える薬よりも、免疫を上げる大量の漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤があれば30分の拘束も逆流もなく患者自身の免疫で完治することが出来るのです。しかも私のもとへ来たらもっと早く完治できたでしょう!アハハ!

通院しながら治療を続けること1年(しかし診察してもらうのに仕事が終わってからということもあり3時聞待ちだったそうで、待たされ過ぎて違う病気になりそうだったそうです。)しばらく通院治療をされていましたが、体調が徐々に悪化していき、トイレに行く回数が1日10回以上に増え血便も鮮血に染まるようになっていきました。悪化していく患者さんに医師からステロイドを勧められました。しかしステロイドが良いように思えなかった患者さんはステロイドを使うのを拒否し、仕方なく今までの治療法を続けて行くことになりました。ですがいっこうに改善の兆しがなく悪くなる一方でした。トイレも我慢ができなくなり、仕事にも影響するようになりました。しかも仕事も外回りの営業だったためトイレが近くにないと不安な日々との戦いでした。

そこで、本当にこの治療法でいいのか?他にないのか? と疑問を持つようになり、知人の紹介もあり、違う病院に行って診てもらう事にしました。今度の病院は、膓の専門科だったので期待していきました。予約制だったのでそんなに待たされることなく診察を受けられました。しかしそこでの治療法はステロイド療法でした。すごく迷いましたが医師から現代の治療法はこれしかないと言われ、難病だからと諦めてステロイド療法を受けることになりました。

そして病院側から大腸を休ませるため2週間の入院を勧められました。1週間の間、絶食と点滴生活が始まり、体量が7キロも痩せてしまいました。1週聞後の検査結果で食べ物を食べていい許可がでました。血便も治まり体調も良くなってきたため、2週聞で退院されました。2週間ベッド生活だったため体力がかなり落ちましたが、次の日から仕事に復帰されました。退院後もステロイド療法を続け、しばらくは体調も落ち着き血便も治まっていましたが、ステロイドの副作用により額はパンパンに腫れて以前より疲れやすくなってしまいました。

ステロイド治療を続けて2年、治らない体調の状態を診て、投与する薬を増やしたり、減らしたりを繰り返し、しまいには透析療法を紹介されましたがさすがに透析はしたくなかったとのことで断りました。いつまでも再燃や安定の繰り返しにこのままステロイドをつかっていて良いのか疑問に思われました。漬瘍性大腸炎は炎症を抑えていても免疫が抑えられ、他が悪くなり取りしがつかなくなるのではないか?なんか今後のデーターをとるための実験台モルモットなのではないかと患者さんは感じられました。

そこで知人から甥っ子が喘息で通っている病院に潰瘍性大腸炎の治療をやっている事を知り早々にインターネットで調べました。それが松本漢方クリニックとの出会いでした。当院のホームページを見るとステロイドを使っている以上治らないと書かれた文章。半分、難病だから治らないと諦めた状態で1度受診する事にされました。

例に漏れず、診察中に「今まで頑張ったな」、「遠回りしたな絶対治るからな」と激励しました。私の話を聞いた患者さんは何とかなるかもという気持ちになり、今までステロイドを使っていた事もありステロイドから抜けるのは相当大変だと説明しましたが、漢方と抗ヘルペス剤による治療にかえる決意をされました。ステロイドは徐々に減らしつつ、漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を毎日続けてもらうように指示し、何かあればすぐに連絡できるよう私の携帯電話番号を教えました。

ステロイドを辞めて漢方薬に切り替えるのに、リバウンドが起こりました。高熱と吐き気と苦しく、もとの治療法に戻したいと思うほどの苦痛が襲ってきました。そのくらいの免疫を抑制するステロイド剤が投与されたということなのです。地獄のようなリバウンドをなんとか乗り越えながら漢方薬と抗ヘルペス剤の療法を続けてもらいました。漢方薬はとても苦く飲むのに苦労されましたが毎食前と毎食後としっかり飲み、仕事にも携帯して昼食時もさぼらず飲まれました。

すると身休の体調も安定し血便も止まっていきました。潰瘍性大腸炎を発病してから今まで一番体調が安定されていたそうです。改めて現在の医学理論やステロイドはなんて怖い薬なのだろうと思われました。今では普通の生活を過ごしており、当院を無事卒業されました。

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