症例報告46例目
完治された病名1)アトピー性皮膚炎
患者:9歳
この患者さんは、生後4〜5ヶ月頃より、ひざのうらあたりに、赤い発疹のようなものが出始め、アトピーを疑い、当時、松本漢方クリニックへ通っていたご友人の方にすすめられて受診されました。
漢方浴剤にできるだけ長く入るように指導しました。必ず湯船で寝てしまうほど湯船に浸かっていたそうです。日に日にアトピーの症状がひどくなりましたが、当院の治療を信じ続けてお風呂に入り続けました。朝おきると、かゆさで顔を掻き毟り布団は血だらけ。顔も体も真っ赤になり、外へでればみんなに心配されました。
治療開始から一年ほどで、少しずつ良くなってきました。卵を食べると痒くなりますが、そんなにひどくない様子です。
治療開始から二年で、かゆみも、赤みもひいていき、免疫寛容を起こしたおかげで、アレルギー検査で卵も異常なしになりました。見た目も全くアトピーとはわからない状態に回復したため、治療を終了しました。
症例報告47例目
完治された病名1)アトピー性皮膚炎
患者:4歳
この患者さんは、生後2ヶ月から顔に湿疹ができて、だんだんひどくなり、皮膚科に通院したところ、乳児湿疹と診断されますが、全く治るどころかひどくなる一方で、病院を転々としていました。当院を知ったのは、ご親戚の人に紹介をいただきました。当院に来られる前にステロイドを少し使用していたそうです。
漢方風呂に入るように指導しましたが、やはり小さい子供には、長時間は無理があったとのこと。しかし入浴する事で、いつも以上に汗をかき、塗り薬を塗ると、顔の湿疹から白い汁のようなものがたくさん出て、体の中の悪いものが、溢れ出てきたかのようでした。
治療開始からリバウンドが出現し、半年は全く良くならず、少しきれいになったと思っても2、3日ほどでまた酷くなり、それを何度も繰り返していました。
治療開始から1年半ほどでその繰り返しも、きれいな時期が長く続くようになり、リバウンドをする事がなくなりました。その後は、乾燥時期になってもアトピーは出ず、現在4歳になられておりますが、以前アトピーだったことを、忘れるほどきれいになりました。
症例報告48例目
完治された病名1)アトピー性皮膚炎2)気管支喘息
患者:1歳6ヶ月、男の子
この患者さんは、生後1ヶ月をすぎた頃から頬にポツポツと湿疹が出始めました。特に気にせず赤みがひどいときは一ヶ月健診時にもらったアンダーム軟膏をつけるくらいのケアですませていたそうですが、4か月頃には両足に円状の細いミミズ腫れのような湿疹が出てきて、頬の湿疹も広がり耳切れもあったので、アトピーかもしれないと思い、小児科へ行きました。この頃、うつぶせにするとのどがヒューヒューと言うのも気になっていました。医師の診断は、やはりアトピー性皮膚炎で、しかも、喘息になりやすいかもしれない、とのことでした。その時、処方された薬は以下でした。
アリメジンシロップ(アレルギーを抑える飲み薬)…1日2回
ヒルドイドソフト(乾燥部の保湿)…1日数回
キンダベード(ステロイド)をヒルドイドソフトで薄めた薬…1日2回
薬を処方されてから4日目に、他の方法を見つけることができず、ためらいながらも薬を使うことにしました。それから10日が過ぎ、ご友人から当院のことをお知りになったそうです。ご友人の娘さん(当時一歳)もアトピーで、今までステロイドで大変な思いをし、今は松本漢方クリニックに通って治療していると聞き、さっそくホームページで確認をされました。そしてその翌日、来院されました。
初診時、患者さんは5ヶ月になったばかりでした。初日に処方した薬は漢方の入浴剤と消毒液(ネオヨジン)と紫雲膏。それと発熱した時のための抗生物質でした。
治療開始初日、漢方風呂は何度が休憩をとりながら合計一時間くらい浸かるようにしました。ガーゼで頬にペタペタとお湯をつけていると気持ちがよくなったようで眠っていたそうです。お風呂から出ると、ステロイドを塗っていた部分がジュクジュクしてきました。でもあまり痒がらずご機嫌でした。
治療開始から2日目、3日目と頬全体が赤くなり、口元、耳の下、足首など滲出液が出てきました。頬は赤黒くボコボコした感じで、すごく痒がるようになり、お風呂に浸かると楽になるそうだったので、一日に何度もお風呂に浸かって過ごされました。
治療開始から4日目の夜、足首がきれいになっていてびっくりされたそうです。赤みもなくて表面はつっぱっている感じがしましたが、触ると皮膚が柔らかくなっていました。顔は赤みが引き、皮膚はパリパリしてるけど滑らかになっているようでした。5日目、前日より顔の赤みが引き、入浴剤で染まった古い皮がポロポロむけてきました。全く痒がらず、肌の奥から柔らかくなっている感じがしました。しかしこの三日後から本当のリバウンドが始まりました。
治療開始から8日目。お風呂から出ると顔中がブツブツが出て真っ赤になり、すごく痒がり、頬は熱を持ち、滲出液が出てきました。足も全体が赤くなり、特にステロイドを塗っていた部分はジュクジュクになってきました。リバウンド開始から一ヶ月半、顔はもちろん、今まで出なかったおなかや手足、おでこにも湿疹がでることもあり、痒がればお風呂に入る日々が続きました。夜中も一時間~二時間おきに「ひやぁー!!」という悲鳴のような泣き声をあげ顔を掻きむしって起き、その度に消毒と入浴剤の絞り汁をペタペタと塗るという状態でした。
治療開始から約2か月目、徐々に夜中の痒がり方も落ち着いてきた頃、ある朝起きるとびっくりするくらい白く柔らかな赤ちゃんらしいつるつるの頬になっていたそうです。しかし喜びも束の間、四日後にはまた痒そうな濃いピンク色をした湿疹が頬に出てきました。しかし、今までのように顔中や全身に出ることはなく、頬全体と足首の一部、手首の内側にでるだけでした。
前回は2ヶ月かかって3~4日きれいだった肌が、次は10日後に再びつるつるの肌になりました。そして2~3日きれいなままで、再び湿疹が出ましたが、リバウンドを重ねるごとに、痒がっているピークの時の赤みが見るからに薄くなっていました。この頃、一日痒がり、2~3日かけて赤みが落ち着き、茶色に染まった皮膚がポロポロむけて…を3回ほど繰り返し、10日後つるつるになるというようなペースでした。
治療開始から約3ヶ月半、夜中に痒がって泣くことはなくなり、月に二回ほど頬が痒そうな濃いピンクになり一週間ほどで落ち着いていくというペースになりました。この頃、患者さんは生後8ヶ月。離乳食はなんでも食べさせ、除去食はなしで良いと指導しました。たまごが入ったものも平気になり、お母様自身にもなんでも食べてもらいました。
治療開始から5ヶ月が経った8月には足首、手首には湿疹は全く出なくなり、頬だけになりました。しかし、頬に出る範囲も狭くなり、ピーク時の赤みもかなり薄いピンク色になって、日中掻きむしることはなくなりました。夜中に耳の下あたりを掻くことはあっても、寝たまま掻いていたそうです。
治療開始から半年が経った9月には、半年前のことを忘れてしまいそうなくらいに、患者さんの頬はきれいになっていました。
1歳のお誕生日の頃から漢方の煎じ薬を飲むように指導しました。頬は月に二回ほどカサカサした感じのところどころピンク掛かった湿疹が出る程度で、煎じ薬の効果もあってか、湿疹の引きが早くなり、月に一回2~3日で治る直径2~3センチくらいの湿疹がでたり、風邪の時にゴロゴロと胸のあたりで音がするものの、ぜんそくになることもなく、開始から11ヶ月後の2月の診察で、お風呂は二日に一回でいいと伝えました。さらに翌月の診察ではお風呂は三日に一回でいいと伝えました。
当院に通院されて約1年3か月が経ち、たまに耳切れや耳の周りが少し乾燥したかな?という感じの時があるくらいで、頬、身体はつるつるすべすべになりました。
現在は完治され、通院されておりません。
症例報告49例目
完治された病名1)アトピー性皮膚炎2)脂漏性湿疹3)乳児性湿疹
患者:4歳
この患者さんは、生後1ヶ月からおでこに発疹、生後3ヶ月頃には両頬のタダレ、耳切・おでこの発疹と、常に肌のトラブルを抱えていました。他の病院では「脂漏性湿疹」や「乳児性湿疹」との診断でした。その後、ひどい症状もなかったので特に治療していなかったのですが、3歳頃からしきりに掻きはじめるようになりました。特に夜中に「ボリボリ」と掻くようになりました。腕の関節部分、首、耳などとても痒がったため、かかりつけの小児科を受診されましたが、そこでの対応が、よく診ずに、エルタシン軟膏を処方しただけでした。その時に以前、お知り合いに聞いていた当院のことを思い出されて、受診されました。
漢方の飲み薬と毎日の消毒液をするように指導しました。ご両親は、漢方薬の苦さと消毒液の痛さで逃げまどい、泣き叫ぶお子様を、なだめたり、励ましたりしながら毎日頑張っておられました。ある日、湿疹がひどくなり、リバウンドだと勝手に思われ、消毒と飲み薬を続けていましたが、日増しにひどくなる症状を見て、再度診断されたところ、熱もありヘルペスウイルスに感染していました。
抗ヘルペス剤と、漢方風呂を処方しましたが、しばらくは顔、首、両腕の関節部分、足の関節裏、おしりなど湿疹とかゆみとひどい状態で、周囲に水疱瘡ですかと聞かれるほど広がっていました。
治療開始から7ヶ月ほど経ち、その後、アトピーやヘルペスの症状は落ち着きました。現在は完治され、通院されておりません。