症例報告38例目
完治された病名1)潰瘍性大腸炎
患者:19歳、男性
2013年1月頃、トイレに何回も行き、血便も出てくるようになり、すぐに近くの病院を受診。潰瘍性大腸炎と診断され、専門の医師がいる病院を紹介されました。実は患者さんは自閉症により、人よりストレスが強かったため患者さんの副腎皮質がステロイドホルモンを放出し免疫を抑えていたのです。
早速治療が始まりペンタサ8錠、プレドニン6錠、ラックビー、ガスター2錠。3ヶ月目からアザニン2錠が追加されました。薬を飲み始めてから高値だったCRPは下がり、1ヶ月ごとにプレドニンを1錠ずつ減らしていきました。2013年5月30日の診察でプレドニンが2錠まで減りました。それまでに血便は止まり普通便になっていました。患者さんも含めご家族は安心し、食事も生活習慣も普通に戻っていきました。
1月からプレドニンとアザニンとガスターを患者さん判断で服用を止めました。
2013年6月、ちょっとしたストレスが原因で再発してしまい、血便が始まりました。病院に行くと即入院と言われましたが、入院だけは避けたいと思い、今後は真面目に薬を飲むので入院させないで欲しいと頼みました。結果入院はしませんでしたが、プレドニンб錠、ペンタサ8錠を飲み始めることになりました。症状は治まり、毎月の血液検査の値は安定し、プレドニンを一錠ずつ減らしていきました。
2013年12月でプレドニンは切れましたが、その後も症状は出ていなかったが薬を減らされることはありませんでした。
2014年6月に入って大腸の内視鏡検査をすることになり予約を取りましたが、患者さんは内視鏡が嫌でストレスとなり、また血便が出始めました。
このまま薬を飲んでも完治はしない、また病院に行っても同じことの繰り返しで、副作用や病気と一生つき合って行くのか思い、なんとか患者さんを助けたいと思った父親はネットで調べていくうちに松本漢方クリニックのホームページにたどり着きました。私の論文を読んで納得され、意を決し2014年6月4日岡山から大阪まで来院されました。
早速鍼灸治療と漢方薬を始まりました。1年間、ステロイド薬を飲み続けていたので、やはり強いリバウンドがやってきました。血便が続き食事も出来ませんでした。処方したエレンタールを飲みながら、痛みがあればベルクスロンを飲んでもらい、家で寝たきりの状態でした。あまりにも苦しそうな患者さんを見てステロイドを飲ませて早く楽にしてやりたいと思うくらい体が弱っていきました。何か不安なことや心配になった時は、私の携帯番号に電話できるようにしました。夜中でも休日でも患者さんやご両親から連絡があれば的確に指示し、不安をできる限り取り除いていきました。10日位で血便が止まり、下痢になりました。トイレ通いで大変だったそうです。
しかし1カ月位でリバウンドを乗り越えました。そのまま治療を続け、体力も回復していきました。ご家族の理解と助けがとても大切だったと実感されました。その後7月、8月と続け、9月より作業所に半日行けるようになりました。体力も回復していきました。
2015年6月、漢方薬だけで体調維持していました。1日に便の回数は二回になりステロイドの副作用もありませんでした。今ではあまりストレスをかけ過ぎないように気を付けながらですが、症状は落ちつき普通の生活を送れています。
症例報告39例目
完治された病名1)潰瘍性大腸炎
患者:19歳、女性
平成17年12月20日に血便があったので、近くの病院で内視鏡検査を受けたところ、初期の直腸型潰瘍性大腸炎と診断されました。自覚症状は血便だけで、下痢も腹痛もありませんでした。
病院の医師からは、「ペンタサという薬を、一生飲み続けなければならない。でも若い患者さんの多くが薬を飲みながら病気とうまく付き合っている。悲観しなくても大丈夫。」と言われました。しかし患者さんの母親はまだ19歳だった娘さんが将来結婚して赤ちゃんが欲しくなった時、母乳を飲ませる時などにそんな薬を一生飲んでいて良いはずはないと思いました。そして松本漢方クリニックに行くことをすぐに決意されました。以前からご友人のお子さんがアトピーで当院に通い良くなっていったのを知り、自分には関係なかった時から当時掲載されていた手記を読んだりしていました。
ペンタサの処方を断り、12月30日に患者さんと母親の2人は新幹線で高槻の松本漢方クリニックに向かいました。
西洋医学の薬もまだ飲んでおらず、血液検査の結果も悪くないことを説明し「大丈夫!治したるで!」と言って握手をかわしました。そして漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を処方し毎日飲んでもらうように指導しました。
早速、翌日から薬を煎じ始めました。最初は漢方の独特な苦味に飲んだらすぐに口をゆすいでいたそうですが、1週間もするとすっかり慣れていました。
薬を飲み始めて5週間たった2月の初め頃には、血便はすっかり無くなりました。それと同時にアトピーが出てきました。しかしジュクジュクとした体液が出るわけでは無く、かゆいことはかゆいようですが、他の重症の方に比べたら軽い方でした。最初に潰瘍性大腸炎と診断された病院でステロイドを飲むことなく当院で治療を受けたのでリバウンドが軽くて済んだのです。現在では血便もアトピーも完治され、当院を卒業されました。
症例報告40例目
完治された病名1)潰瘍性大腸炎
患者:23歳
患者さんが潰瘍性大腸炎と診断されたのは平成27年の10月です。数年前から下血があり、ただの痔だろうと思いそのまま過ごしていましたが、たまたま母親から「まだ下血はあるのか?」との質問されたことがきっかけでした。「まだ下血がある。」と返答すると病院に受診するようにしつこく勧められY病院へ行くことになりました。Y病院ではただの痔だと診断され注入型の塗り薬を処方されました。しかしY病院は自宅から少し遠く通院するには不便であったため、近隣にあるS病院へ変えました。S病院で改めて診察してもらうと「痔より上から出血しているように見えるから早急に内視鏡検査を受けるように。」と言われE病院を紹介されました。1ヵ月後に内視鏡検査を受け、潰瘍性大腸炎と発覚しました。
E病院で薬を処方されそうになりましたが「色々な治療法を探して納得できるもので治療したい。」と言って患者さんは断りました。潰瘍性大腸炎と診断され、とてつもなく落ち込みましたが落ち込んでいてもしょうがないと気持ちを切り替えてあらゆる治療法をインターネットで探し続けました。そこで松本漢方クリニックを受診されている方の手記が目に留まりここだと思い受診することに決めました。
当院に受診され、漢方薬と抗ヘルペス剤を処方しました。治療を始めたばかりの頃は漢方薬の独特な苦味で飲みづらく、これから毎日飲み続けることに不安を抱きましたが何日かすると慣れていき気にならなくなりました。リバウンドにより1度体調を崩し1日のトイレの回数が30回を超える日が2週間ほど続くことがあり、心身ともにかなり疲弊していた時期もありました。当院で治療を初めて1年が経過すると、1日のトイレの回数が多くて2〜3回に減り、下血もなくなりました。今でもあまり頑張り過ぎてストレスを溜めないように気を付けながら健やかな日々を過ごしています。