アトピー性皮膚炎 アレルギー性鼻炎結膜炎 天疱瘡 症例報告

天疱瘡完治の研究報告Part1(コメントあり)更新2022.2.6

投稿日:2022年2月6日 更新日:

症例報告1例目の研究報告

治した病気:1)尋常性天疱目ヤニ瘡2)口内炎3)リンパ球減少症4)herpes性外陰皮下出血炎5)herpes性口内炎6)アトピー性皮膚炎7)アレルギー性結膜炎8)herpes性歯肉炎)9)ヘルペス性口唇炎10)黒皮症11)口腔の痛み12)赤い発疹(紅斑)13)肩・足の関節の痛み14)目ヤニ

患者:当時40歳、女性

患者さんは平成17年の5月上旬に口腔内に違和感を感じ、鏡を見たところ口内炎らしきものが歯茎の部分に多数できており、また舌が思うように動かないような状態でした。口内炎らしきものがこれほど多くできたことも初めてでしたし食事をしても沁みるということもなく変でしたので翌日、総合病院へ行き耳鼻咽喉科を受診しました。

鼻の粘膜が荒れているとは言われましたが一向に口腔内は改善せず食事も痛みを我慢しながら摂っていましたが、お粥や軟らかい食べ物でしか食事を摂ることができなくなっていました。一度、皮膚科への受診を勧められ、そこで血液検査を受けました。その時に皮膚科の先生は「僕が思うには、尋常性天疱瘡だと思うのですが」と言われ本を開いて見せてくれました。そこには大小様々な水庖が足や手にできていた写真が掲載されていました。

一週間後の血液検査の結果を聞きに行きましたが「数値がヘルペスの数値でもなく天疱瘡の数値にも達していないので、ここでは病名はなんとも言えません」と言われました。食事が困難になって辛かったので早く治療して治りたいという気持ちが強かったので口腔外科のある大学病院を知り紹介状を書いてもらい受診しました。大学病院の担当した先生は口腔内を見るなり「多分、天疱瘡だね」と言われ。確認のため、組織検査をしました。原因が小さすぎるHerpesであることを確定することはほとんど無理です。Herpesが組織に大量に存在して増殖していることを確認する以外は生検は意味がありません。herpesによって炎症が生じて破壊された組織の残骸の多様性が多すぎて病名を確定することは不可能です。現代の病気を病理学で診断する意味はありません。

翌日の朝は喉の部分にもの凄い違和感と吐き気を感じました。何度か嘔吐を繰り返しても喉に何か詰まっているような感じがとれず、それを吐き出したいためにまた嘔吐、最後は血を吐いていました。びっくりしてまた大学病院に行かれると先生は「喉にも水庖ができていて、そのために違和感を感じているのでしょう」と言われ、喉のほうにまで広がってしまったのかという思いでショックをうけました。

数日後に検査結果を聞きに行くと「天庖盾です。治療費が免除になる特定疾患なのでこれから先の治療は内科で受診して下さい」となりました。

内科では、その時々の症状を間かれ薬を処方されました。6月の上旬頃の薬はメドロール錠(合成副腎皮質ホルモン剤)いわゆるステロイド6錠、パリエット錠1錠、プリンペラン3錠、計10錠の薬が処方されていました。

薬を飲み始めて一週間もたたないくらいで口腔内は改善され普段どおりに食事も摂れるようになりました。ただ、担当医からは副作用で骨粗鬆症や糖尿病などの病気にかかる可能’性が高いと告げられました。

ステロイドという薬は長期にわたって服用すると体には良くないという事だけは知っていましたが詳しい事までは勉強不足でした。

1ヶ月ごとの診療でメドロール錠が1錠ずつ減り、骨粗鬆症の薬であるフォサマック錠1錠、アルファロールカプセル1uglカプセル(低Ca血症の治療薬)が加わりました。 歯茎の部分に多少違和感が残っていると言うと口腔用ステロイドであるケナログも処方されました。二ヶ月が過ぎた九月半ば頃から、足の太ももの部分に皮下出血の跡がでたり吹出物がよくできるようになったり、顔が膨らんだように丸くなる(ムーンフェイス)という、薬の副作用がではじめました。

担当医に話しをすると「薬をやめないかぎり副作用は仕方がない」と言われ、又、別の日には「完治はしない」とも言われ、患者さんは大変落ち込みもしました。

そんな時に弟さんからインターネットでこの病気が治った人の手記が載っている医院を教えてもらいました。それが私の松本漢方クリニックでした。

完治はしないイコール一生ステロイドの薬を服用しないといけない。その上、副作用も覚悟しておかなければいけない。自分自身の寿命70年としてあと32年一生薬漬けの体になるのは嫌だと思っていた時期でした。治療方法がステロイドしかないと聞いていたために諦めてもいました。「漢方で治る?本当にこの特定疾患の天疱瘡が?」患者さんの心の中は半信半疑でした。

西洋医学で完治ができないと言われたこともあって、漢方にかけてみようと思い、11月8日に松本漢方クリニックへの受診となりました。扉を開けた時の独特の漢方の匂いは今も覚えておられます。診療室の戸を開けて私に会って今までの経緯をお話しすると「今まで飲んだステロイドの数を教えて」と言われ計算すると5ケ月ちょっとで約660錠服用していました。「これは膨大な数やで」と私に言われ改めてこんなに服用していたのかと気付かされました。「僕は組織検査の結果は信用せえへん。天疱瘡の数値(血液検査)も全く信用できない。君のはヘルペスだ。」「ステロイドをやめると必ずリバウンドがでる」という事も言いました。松本漢方クリニックに来院するその日までステロイドを服用し2.5錠までに減少していましたが私は「明日から1錠ずつにし副腎の働きを戻さなくてはいけない。」と言いしばらく漢方と併用するように処方され、血液検査をして帰路につかれました。

血液検査の結果を電話で尋ねられ「白血球の中のリンパ球がもの凄く減少しているので感染症にかかりやすくなっていることと、血糖値が高いのは多分ステロイドのせいだ」と言い「ステロイドをこのまま1錠できつかったら無理せえへんでいいから」と言われましたがステロイドが減ってもこれといって変わりはありませんでしたその5日後から「ステロイド1錠を一日おきに、きつかったら無理せずにステロイド服用してもかまへん」と説明しました。

12月9日 二回目の受診

「北九州からお疲れ様。治してあげるから。」と言葉をかけて頂き嬉しく思われたようです。「ステロイドで抑えられていた副腎皮質の働きの数値が低いので正常に戻していかないといけない」と言いその2日後からステロイドを0.5錠に、一週間後には服用をやめるように指示しました。「何かあったら電話をしなさい」と優しい言葉もかけてあげました。二回目の血液検査の結果、副腎皮質ホルモンが正常値に戻りつつあるがまだ低値でした。

年が明けた平成18年の1月3日頃から肩・足の関節部分が痛みだしました。口腔内は異状はなくなりましたが肩・足の関節部分が痛みだしたので関節の漢方薬を処方しました。下旬頃になると舌にピリピリ感が生まれ喉の奥のほうにも赤いブツブツが出てきたので電話がかかってきました。へルペスなので漢方とは別の錠剤を処方しました。2月中も1月と同様に関節の痛みと舌のピリピリ感など続き、漢方とヘルペスの薬を併用していました。関節の痛みは少しずつ消えていきました。3月に入ったとたん左上唇の端の部分に水庖ができ腫れだし膿をもち熱がではじめました。ヘルペスの薬を強めにするということでアシクロビル錠200を400mgで様子をみることにしました。唇全体が腫れだし舌先だけではなく舌の横側にもピリピリ感が走り、下歯茎には無数の水痘らしきものが沢山できはじめました。食事が困難になりはじめ、しばらくすると薬の効果で多少おさまってくるという状態でアシクロビル錠が200mgになるとまた舌の痛みが激しくなり、話しをするだけでも痛みが走りアシロベック(別名アシクロビル)の強い400mgに変えました。

痛みを和らげる方法として口腔内を5倍に薄めた消毒液でうがいをするようにと教えると痛みが多少減少しました。痛みが減少するとアシロベック(別名アシクロビル)200mgという繰り返しの日々でした。

5月の中旬頃になると外陰部分に痛みを覚え、産科に受診するとヘルペスと診断され、何度か通院されました。

6月に入ると目ヤニが朝ひどく、日中は目が痒くてたまらず電話がかかり「何度も目を洗いなさい」と言い、漢方を処方しました。

また6月にも外陰部分のヘルペスにかかり、産科へ通院しました。少しではありますが口腔内の痛みは3月頃に比べると多少減少しました。アシクロビル服用しなくても痛みは我慢するこができるくらいに回復してはいましたが、毎日の消毒と漢方薬は欠かしませんでした。食事もある程度摂れるようになっていました。

10月に4回目の血液検査の結果、「抗デスモグレイン3抗体(天疱瘡の特徴的な抗体)」の値が基準値(7未満)に対して150以上であるということが分かり、「ヘルペスもあるかもしれないが天疱瘡だ。膠原病の一種だ。」と知らされました。「ストレスがあるとクラススイッチしにくいからストレスを溜めないように」と注意しました。

天疱瘡の患者に認められるIgG自己抗体は、デスモグレイン1(Dsg1)か、デスモグレイン3(Dsg3)を攻撃します。 デスモグレインは、表皮細胞と表皮細胞がお互いにくっつく(接着する)のに重要な役割をしている蛋白です。 デスモゾームという接着装置にある膜蛋白です。 天疱瘡の自己抗体は、デスモグレインに結合し攻撃することで、デスモグレインの接着する働きを阻害します。その結果、表皮細胞と表皮細胞がばらばらになり、表皮の中で水疱が生じると言われていますが嘘です。 デスモグレイン1は、主に皮膚にあります。 デスモグレイン3は、主に粘膜(口腔、食道など)にあり、少しだけ皮膚にもあります。

天疱瘡の患者に認められるIgG自己抗体は偽の自己抗体です。そもそも自己抗体という抗体は存在しないからです。デスモグレインはデスモゾームという接着装置にある表皮細胞と表皮細胞がお互いにくっつく(接着する)のに重要な役割をしている膜蛋白です。 天疱瘡の自己抗体は、デスモグレインに結合し攻撃することで、デスモグレインの接着する働きを阻害してその結果、表皮細胞と表皮細胞がばらばらになり、表皮の中で水疱が生じるのではなく表皮細胞に感染したヘルペスが隣の表皮細胞に感染していくときにデスモゾームという接着装置が破壊されデスモグレインという膜蛋白が残骸として認められるだけです。ちょうどヘルペスが感染した脳の海馬の細胞が崩壊したときに細胞膜蛋白のアミロイドβが残骸としてアルツハイマー病でみられるのと同じなのです。

12月の下旬頃になると口腔内の痛みに加え、唇に沢山の水庖が出来ては破れ、唇全体が血だらけの状態になりました。消毒液で消毒し漢方の赤い軟膏を塗るという毎日でした。徐々に唇の状態も良くなると、口腔内の痛みが全く無くなりました。`怖いほど不思議だったそうです。そう思ったのも束の間で、お腹のあたりにあらゆる小さな赤い発疹が少しずつ出来始め痒みも伴いました。すべてherpes性の湿疹です。ヘルペスはあらゆる皮膚組織の細胞のみならずあらゆる組織の細胞に感染できるのです。

今度は体のほうに移動してきたのではないかと思いはじめました。

赤い発疹だったのが見る見るうちに大きく膨れだし、色々な箇所へ広がりはじめました。頭の中、首、耳の後ろ側、背中、股関節のあたりと足の太ももの柔らかい部分は特に酷い、大小様々な水庖が出来ました。水泡が出来るのは三つ目のヘルペスの水痘帯状ヘルペスによるものです。

特に辛かったのが出来はじめに突然痒くなることです。これだけ多くの化学物質が作られている現代社会において多かれ少なかれアトピーでない人はいません。そして夜中の3時くらいから朝方まで背中が痒くて眠れない日々を過ごした時でした。

漢方のお風呂を勧め「毎日電話しなさい」と言いました。

2~3日続けて電話した時に体の変化が変わらなかったので「何かあったら何時でも電話しなさい」「頑張って」と患者さんを何度も励ましました。また、「熱がでることもあるかもしれないから」と抗生物質も処方しましたが、それは服用せずにすむことができました。最近は抗生物質が必要な細菌感染による発熱はめったに見られません。発熱はほとんどがヘルペスによるものです。

漢方風呂のほうは最初はドキドキでした。裸になると体中にできている部分全てに消毒をし、シャワーを浴び、体を洗い漢方のお風呂に浸かる。上がってからはまた消毒とジュクジュクした部分や血の出ている部分の感染を防ぐ軟膏、その上から漢方の赤い軟膏を塗りガーゼで覆うという作業を毎日繰り返す日々でした。ジュクジュクもherpesによる特徴的な症状です。

時々、挫けそうになることがありました。このお風呂で症状が良くなっていくのだろうか?次から次へ広がっていく水庖。いつまでこの毎日を繰り返せばいいのだろうか?と…出口の無い迷路に迷い込んだようで不安で仕方ありませんでしたが、ここまで来た以上は私の言うことを信じるしかないという、すがる思いしかありませんでした。その通りです私にすがってくれたら自分の免疫で治せます。

3月の下旬頃には、ジュクジュクも減少し水庖もできなくなりましたが、真っ黒な皮膚の跡が残りました。体にできた分、口腔内の痛みは減少するように軽くなりました。口腔内の痛みもherpesです。

7月頃にはデスモグレイン3抗体の値が45まで下がっていました。私にまだ舌にピリピリ感、喉に多少の違和感、口の中の天井部分に痛さや歯肉の炎症は時折ありますがと尋ねた時に「それはヘルペスやから薬を出そうか」と言ってくれましたが、少量の痛みでしたので漢方だけで頑張れますと答えました。そしていつも最後に「頑張って」と励ましていただきました。喉に多少の違和感があるのも全部herpesです。

食事も普通どおりに摂れる様にもなってきましたし、体重も減少していたのが元に戻りはじめました。

5ヶ月後の12月の血液検査の結果ではデスモグレイン3抗体が基準値まで下がり、水痘帯状へルペスの値が基準値の7倍以上あることが分かりました。

食事が困難になりはじめた頃から比べると今は嘘のようです。多少の症状(喉の違和感、口の中の天井部分の痛み、歯肉の炎症)はまだありますが、生活していくうえで不便ではありません。痒みもなくなりました。ただ体に真っ黒な跡が残ってしまいましたが、私は「ヘルペスによる色素沈着ですから良くなる」と言ってあげました。

一生治らない難病の天疱瘡がここまで症状が改善できたのは天疱瘡の原因がヘルペスと分かっており、しかも自分の免疫で治せるということを私は知っているからです。

私は何度となく「治してあげるからね」「この病気で死ぬことはない」「頑張りなさい」という言葉をかけまくり、それを理解させました。最後まで挫折せずにやり遂げられ自分の免疫で治されました。

-アトピー性皮膚炎, アレルギー性鼻炎結膜炎, 天疱瘡, 症例報告
-, , , , , , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

潰瘍性大腸炎、クローン病完治の症例報告Part21(コメントなし)更新2022.4.19

症例報告51例目完治された病名1)潰瘍性大腸炎患者:28歳、女性 以前勤めいていた仕事を辞め新たな仕事に向けての試験勉強に励んでいました。また両親の離婚、家庭環境の変化等、様々な出来事がありました。そ …

no image

潰瘍性大腸炎、クローン病完治の症例報告Part15(コメントなし)更新2022.3.22

症例報告35例目 完治された病名1)潰瘍性大腸炎 患者:19歳、男性 大学1回生になった頃に潰瘍性大腸炎が発症しました。ただの腹痛だと思い込んでいましたが、治ってはまた発症することを繰り返し、近くの病 …

no image

潰瘍性大腸炎やクローン病完治の症例報告Part67(コメントなし)更新2022.11.16

症例報告160例目 完治された病名1)クローン病 患者:29歳 患者さんがクローン病だと診断されたのは20歳のときでした。お腹が頻繁に痛くなり、病院へ行き大腸の検査をしたところクローン病だと言われまし …

no image

リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part17-①(コメントあり)更新2022.4.12

症例報告26例目 完治させた病気①リウマチ性多発性筋痛症②変形性膝関節症③リウマチ④花粉症⑤ヘルペス性湿疹⑥ヘルペス性下痢⑦アトピー性皮膚炎 患者:74歳、女性 患者さんの介護をされている娘さんに症例 …

no image

リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part14-②(コメントあり)更新2022.3.23

前回の続きです。こちらが「リウマチ性多発筋痛症完治の研究報告Part14-①(コメントあり)」と前回分となります。まだ読まれたいない方は是非是非読んで下さい!! リウマトレックス.とはどんなくすりでし …