アトピー性皮膚炎 リウマチ性多発筋痛症・線維筋痛症 甲状腺機能亢進症

リウマチ性多発筋痛症完治の症例集更新2021.12.8(コメントなし)

投稿日:

後ほど、コメント入りのリウマチ性多発筋痛症完治症例集を掲載しますので、乞うご期待!!

症例報告1例目

病名:リウマチ性多発筋痛症

長年勤めた仕事のストレスが非常に多く、定年後にリウマチ性多発筋痛症を起こし、当院で治療をして完治された患者さんです。

患者:68歳 男性

この患者さんは、教員を65歳の定年まで長年やってこられました。職場のストレスは非常に多かったそうです。それでも大きな病気はなく、ぎっくり腰や花粉症になった時には、近隣の鍼医院に受診をされ、内服薬は一切使用せずに過ごしてこられました。定年退職前の65歳、2018年2月にA赤十字病院で人間ドックの検査をされました。この大腸検査でポリープが見つかり、癌と診断されましたが、経過を見ることになりました。

退職後の2018年4月から、障がい児の放課後デイサービスで常勤指導員として働き始め、大自然の中で、草刈り、薪つくり、畑つくりなどに従事されました。新天地では楽しさと感謝の気持ちで仕事をしていたそうです。

2018年8月の大腸の検査でも経過観察はありましたが、特に異常なしでした。白血球数8900、CRP0.11。

しかし、5月頃からで右肩が上がらなくなります。B整形外科病院を受診され、腱板損傷と診断され、12月には左肩も上がらなくなりました。

2019年1月には、身体の疲労が取れなくなり、膝、股関節、肘のこわばりが出てきて、屈むことや衣服の着脱、ベッドからの寝起きが難しくなりました。2月に受けたA赤十字病院の検査では、白血球数12100、CRP1.83。3月の再検査では、白血球数12700、CRP6.07と上昇し、精査加療目的で入院することになりました。入院中、胸部X線、肺CT、胃カメラ、心電図などの検査をしましたが、異常なしでした。関節の痛み、こわばりからリウマチ性多発筋痛症の疑いがあると診断され、プレドニゾロン錠15mgを処方されます。医師は、これを飲んで楽になったらリウマチ性多発筋痛症ですと言ったそうです。プレドニゾロンを朝食後に服用し始めると症状が楽になったため、夕食後にもプレドニゾロン錠5mgを飲むよう指示されます。同時に、起床時に骨粗鬆症のボナロン経口ゼリー35mgも処方されました。膝や股関節のこわばりが徐々になくなり、屈むことや衣服の着脱、ベッドからの寝起きが楽になり、普通に体が動くようになりました。医師からステロイド剤の副作用についてのプリントを渡され、多くの副作用があることが書いていましたが、身体が動けばいいと思い、あまり深く考えなかったそうです。

A赤十字病院での処方:プレドニゾロン錠、ボナロン経口ゼリー。

退院後、2週間ごとに通院し、血液検査をしてCRPが0.2mg/dL以下なら、プレドニゾロン錠が1mgずつ減っていきました。血液検査でLDH(悪玉コレステロール)の数値が徐々に上がってきたため、7月よりロスバスタチン5mgも服用し始めます。9月からは4週間ごとの通院になり、1日に朝食後プレドニゾロン錠10mgになりました。10月には1日プレドニゾロン錠9mgになりましたが、CRPが0.2mg/dL以下にならなくなり、2020年1月にやっと1日プレドニゾロン錠8mgに減りました。体は普通に動けるようになっていましたが、徐々に顔や手足のむくみが出てきました。また、6月にはのどに違和感を覚え、声がかすれるようになりました。2020年12月、ある日突然、脇腹に痛みが出現し病院に行くと、特に打った覚えがないのに左の肋骨骨折が見つかります。

A赤十字病院での処方:プレドニゾロン錠、ボナロン経口ゼリー、ロスバスタチン5mg。

この頃、当院の元患者さんの知人から、ステロイドの副作用のことや当院のことを教えてもらいます。さらに当院の元患者さん有志で作られた患者会のサイトをご覧になり、体験記の数々を熟読され、当院に通院することを決められました。

2020年1月24日に初診で来られ、ステロイド剤の量を徐々に減らしていくように指示しました。漢方の煎じ薬は2種類を1日3回毎食前後、抗ヘルペス剤のアシクロビル400mgを1回5錠1日4回朝昼夕寝る前、漢方風呂2週間で4回分と塗り薬の紫雲膏を処方しました。遠方のため、2週間に1度電話にて診察を行い、のちにお薬を郵送していますが、私が毎回「必ず治してあげますよ。」「安心しなさい。」と言うたびに患者さんは励まされていたそうです。漢方薬を飲み始めてお腹がゆるくなり、1日に3~4回お通じがありました。またビタミンCとマルチビタミンを標準の3倍量を飲むように指示しました。11月からビタミン剤はシーピー配合顆粒を1回3袋1日3回毎食後を処方しました。

当院での処方:漢方煎じ薬2種類、漢方風呂、塗り薬の紫雲膏、抗ヘルペス剤(アシクロビル錠400㎎)、シーピー配合顆粒。

初診の翌日1月25日からプレドニゾロン8mgを5mgに、2月8日から3mgに、2月22日から2mgに、3月7日から1mgにと減らしていき、3月21日からは飲むのを中止しました。ステロイド剤を減らし始めてリウマチのリバウンドが起き、2019年1月と同じく膝や股関節、肘のこわばりが出て、屈むことや衣服の着脱、ベッドからの寝起きが難しくなりました。4月末頃がリバウンドのピークとなり、左肩が上がらなくなります。5月に入ってからは、朝のこわばりは少しずつ良くなります。

6月頃からは、身体に発疹が出始めて痒みも出てきました。7月になると身体中に発疹が広がり、痒みが徐々に強くなり、漢方風呂に入ると痒みが和らぐということで、頻繁に入浴してもらいました。痒みは10月から徐々に良くなり始め、11月半ばには痒みが急に弱くなりました。

10月30日の血液検査は、単純ヘルペス142.0(2.0未満)、水痘帯状ヘルペス10.1(2.0未満)、白血球数10400、CRP0.40(0.30以下)、LDLコレステロール172(70~139)でした。

10月から右肩が上がらなくなりましたが、左肩は12月頃からは治っていきました。徐々に左肩が上がるようになり4月頃にはズキズキした痛みもなくなりました。顔や手足のむくみも少しずつ取れてきて、のども10月頃には気にならなくなりました。階段の上り下りも片足ずつしていたのが、1月には上りは交互が可能になり、3月には下りも交互が可能になり、日常生活は普通に送れるようになりました。しゃがんで草刈り作業をすることは長続きできないので、椅子に座って作業されています。あぐらはかけますが、正座はまだしんどいようです。2021年3月には左肩も上がるようになり、4月には痛みもなくなり完治されました。手足の指のこわばりはほとんどなくなり、手足のむくみもなくなりました。歩行は全く問題なく、走ることも可能です。徐々に身体に力が入るようになったと喜んでおられます。

症例報告2例目

病名:リウマチ性多発筋痛症、扁桃腺炎

症状が起きて3ヶ月頃に医者から言われたステロイドの副作用について気にかかり、インターネットでリウマチ性多発筋痛症を調べたところ、当院のホームページに辿り着いた方です。

患者:当時55歳男性

この患者さんは、2015年の5月中旬ごろ、股関節の違和感と少しの痛みが起こり、6月に入ると、股関節の痛みに加え、腰が重たく感じるようになり、足の裏側全体も痛くなり、歩きづらくなりました。さらに体がだるく、37.2~37.8℃ぐらいの微熱があり、喉も痛くなってきたため耳鼻咽喉科を受診されました。扁桃腺炎と診断され、抗生剤の点滴を3日間打たれました。足の痛みが取れなかったので、再度抗生剤の点滴を受け、ロキソニンを処方されました。

耳鼻咽喉科での血液検査 CRP:3.6、リンパ球:6.0

耳鼻咽喉科での処方:抗生剤の点滴、ロキソニン

6月に入っても関節の痛みがなかなか取れず、特に朝起きた時にはすぐに起き上がれないほどでした。足を曲げることが困難になり、歩くことも大変になってきたため、内科を受診されました。血液検査の結果、医師に「CRPの数値が高く、炎症が起きていることは解かるが、原因がわからない」と言われ、痛み止めの点滴注射を打ってもらい、カコナール、セレコックスを服用されました。薬を服用すると一時的に良くなりましたが、すぐにまた微熱が出て、体がだるくなり痛みも出るという繰り返しでした。

内科での血液検査 CRP:3.52、γGTP:273、抗CCP抗体:0.6未満

内科での処方:カコナール、セレコックス

7月には、股関節の痛み、両足全体の裏側の痛み、肩から上腕にかけての痛み、腕が上がらない、足を曲げて座ることができない、朝すぐに起き上がれない、手のひらのこわばり、夜中痛みで起きてしまい眠れない、歩行が困難と、日常生活が送れない状態になってしまいます。総合病院である市民病院を受診され、血液検査、CT、エコー、尿検査、心電図など、あらゆる検査をした結果、リウマチ性多発筋痛症の疑いという診断が下され、さらに詳しい検査を行うために即入院となります。リウマチ性多発筋痛症は、側頭動脈炎という合併症がしばしば起こるため、側頭部の動脈を切って検査する手術も受けられましたが、結果、合併症はありませんでした。 入院して一週間は、セレコックスのみ1日3回服用し、1週間後からは、プレドニゾロンを朝5mg、昼5mg飲むように指導され、ロキソプロフェンも同時に服用しました。

市民病院での処方:セレコックス、プレドニゾロン、ロキソプロフェン

2週間後、血液検査の結果、CRPの数値が下がったので、退院して自宅療養する事になりました。退院時には、入院前に比べれば体の痛みは軽減されたもののまだ少し痛みが残っていたので、プレドニゾロンを朝10mg、昼5mgと入院中よりも増量され、2週間分が処方されました。7月27日、ステロイド錠を飲み始めて3週間後、いまだに痛みが取れないので市民病院の医師に相談したところ、ステロイド錠を増やすことになりました。処方されたのは、プレドニゾロン朝15mg、昼15mg、ロキソプロフェン、骨粗鬆症の薬でした。

2015年8月4日、市民病院の医師に言われた「ステロイドの副作用」と言う言葉が気になり、インターネットでリウマチ性多発筋痛症を検索され、当院のホームページに辿り着いたのです。当時、掲載されていたリウマチ性多発筋痛症の手記を全て印刷して読まれたそうです。手記に対する私のコメントや論文を読み、来院を決意されたとのことでした。

家族や職場にも理解を得てから8月7日に当院に初診で来られました。まずはステロイド錠の量を減らしていくことから始めました。8月8日~8月10日は1日5mg、8月11日~8月19日は1日2.5mg、8月20日~8月26日は1日1.25mg、8月27日から服用を中止しました。

漢方煎じ薬を毎食前後、アシクロビル400mgを1日3回、漢方風呂を1週間2回分、お灸のもぐさと塗り薬の紫雲膏を処方し、毎日漢方薬等の服用とお灸を継続するよう指導しました。お灸は、手の届かないところは奥様や息子さんに協力してもらったそうです。また、患者さんは愛知県にお住まいであったので、ご自宅の近くの鍼灸院に8月22日より週に2回通院したそうです。

当院での処方:漢方煎じ薬2種類、漢方風呂、塗り薬の紫雲膏、抗ヘルペス剤(アシクロビル錠400㎎)、お灸。

8月は、微熱(37.4℃ ~38.4℃の微熱、特に夕方から夜にかけての体のだるさ、両足全体の裏側の痛み、歩行が困難、肩から上腕にかけての痛み、腕が上がらない、左の手の腫れ、指が曲がらないなどで、体重が4kg落ちました。

9月初めから本格的にリバウンドが始まり、37.1℃ ~37.4℃の微熱が続いていました。症状は、特に夕方から体がだるい、両足裏側の痛みがあり、特に朝方足が曲がらない、やっとベッドから起き上がっても、小刻みにしか歩くことができない、夜中痛みで30分おきぐらいに起きてしまい眠れない、どんな体勢になっても体が痛い、左手の手のひらがパンパンに腫れて動かない、両腕にガラスが刺さったような痛みが部分的に集中する、その部分が移動して、あちこち痛い部分が変化していく、カッターシャツのような前ボタンのあるものは着ることが出来ない、ズボンは下げることはできるが上げることがとても辛い、お風呂は入る時はいいが立ち上がるときは自力ではできず、手すりに掴まらないと立ち上がる事が出来ない、頭が洗えないし、背中を拭きとることができない、といったようなかなり辛い症状でありました。

10月初めごろより、微熱が少し下がり始め、夜は1時間~2時間程度ではありますが、眠れる時間が少しずつ増えてきました。体の痛みについては、9月とほぼ変わずでした。

11月には微熱がほとんど上がらなくなり、夜は3時間ぐらい眠れるようになりました。左手の手のひらの腫れが少しずつ引き始めました。肩から上腕にかけての痛みはまだあり、特に朝方は強い痛みがありました。足の痛みはまだありましたが、階段の上り下りは少し楽になってきたようです。

12月は、さらに改善傾向がみられ、夜中は4〜5時間くらい眠れるようになりました。また、左手の手のひらの腫れがなくなり、握れるようになりました。体重も増え、元の体重に戻りつつあります。腕が垂直に上がるようになり、衣類の脱着ができるようになりました。自動車の運転に支障がなくなり、買い物に出かけられるようになりました。階段の上り下り足の痛みを感じずスムーズにできるようになりました。無理をしなければ、徐々に日常生活に支障がなくなってきました。

 初診から5ヶ月、12月18日に診察に来られた時に、12月25日より職場復帰をしたいと申告されましたので診断書を書きました。今ではストレスをかけ過ぎると少し痛みが出てくるものの症状は完治され、仕事にはほとんど影響なく、日常生活も元気に過ごされています。

症例報告3例目

病名:リウマチ性多発筋痛症、アトピー性皮膚炎。

前医にリウマチ性多発筋痛症と診断されましたがステロイド剤を使わない当院で治療を行いと思い受診され、約2年で完治された方の症例報告です。

患者:当時63歳女性

この患者さんは、2014年冬に両肩をストンと下ろした時に、肩に何か刺されるような痛みを感じられました。その時は気に留めませんでしたが翌年2015年1月から夜中にねっとりとした寝汗をかくようになり、3回ぐらい着替えるという日が続きます。朝は元気に起床できたそうですが、3月後半からかなりひどい葦麻疹になります。皮膚科を受診され、ステロイドが処方され使われていたようです。

4月上旬、プールに通い始めた際、運動の後に身体がこわばるようになり、そのうち太もも前面が火傷のようなヒリヒリ、キリキリする痛みに襲われ動きづらくなります。起床時も両膝が固くなって曲がらなくなったため、4月下旬に整形外科を受診し、筋膜炎と診断されます。筋肉を柔らかくする薬とロキソニンを処方されますが、改善は見られず、2ヶ月後にリウマチ性多発筋痛症と診断されます。医師は、薬はプレゾニンしかないがかなり有効であると患者さんに説明しました。しかし患者さんはステロイドを使いたくないと思われていたそうで、インターネットで調べて当院のホームページを発見され、来院を決意されます。

6月17日に初診で来られました。まず鎮痛剤は一切止め、痛み止めの効果もあり免疫を高めるお灸をたくさんするように指導しました。薬草風呂、煎じ薬を処方し、地元の鍼灸院にも週2回通うように勧めました。3日後からリバウンドが出現し、起床時、身体全体が動かなくなって腕も上がらず寝返りも出来ない状態になります。わずかに少しずつ歩くことはできましたが、薄いタオルケットすら足で持ち上げることができなかったそうです。初診から3ヶ月ぐらいは、ほぼ寝たきりのような生活が続きました。1日に6~7回の下痢が始まり、1週間で体重が4kg減少し、その後も徐々に減っていきました。痩せたせいか、座るとお尻の骨が刺さるように当たって痛くて座りづらくなるほどでした。

頭の先から足の指の先まで、全身が火傷のようにチリチリ、ヒリヒリと痛みがありました。特に背中と膝と肩が痛く、右肩が冷えすぎるような痛みがありました。手のひら、足の裏からダラダラと流れるぐらいの汗が出ました。手のひらの皮膚がところどころ白く剥がれ、手足が腫れて靴も履けなくなりました。頭や顔にも電気が走っていくようなチカチカ、ジリジリとした痛みがあり、また顔では鼻や口の中が腫れて時には呼吸さえもしにくく感じるような状態でした。声がまともに出ず、食欲もなく、37.6℃の微熱が続いたので抗生物質を処方しました。お灸をすると背中や、肩の下あたりの皮膚の下で虫がグルグル旋回しているような気持ち悪い感触があったそうです。右腕が捻じ曲げられて引っ張られるような痛みも時々ありました。このような厳しい状況の下、地元の鍼灸院にも週2回通い、ご主人にも毎日3回150ヶ所以上のお灸をしてもらったそうです。

8月からは少し膝や腕も動くようになってきました。これまでは足湯とシャワーのみだったようで、やっと漢方風呂に入ることができました。初めて漢方風呂に入った時は、入浴後に右の脇腹を捻じ曲げて引っ張られる様な痛みを感じたそうですが、それ以降痛みはなかったようです。衣服の着脱も少しずつ出来るようになりました。急に身体が熱くなって汗が吹き出たり、頭が重くなってしんどくなるので、ほとんど寝ている状態でした。全身の痛みは相変わらずあったそうです。

10月から階段がやっと昇れるようになり、ウォーキングも開始されました。始めは5分ほどのウォーキングでヨロヨロだったそうですが、12月にはしっかりと20分ぐらいは歩けるようになりました。肩が少しずつ上がるようになってきました。下痢と疲労感は相変わらずありました。密着するタイツや下着は皮膚がチリチリしてまだ着用できません。靴下を履くと砂の中に足を突っ込んだようなジャリジャリ感があり不快感がありました。

2016年1月には痛みの質が少し変化してきて徐々に感覚がマシになり、また痛みが痒みに変わってきました。日によって体の動きの良し悪しはあるものの、階段の上り下りも含め全体的にスムーズになってきています。外出も一人でできるようになります。頻繁に皮膚に水ぶくれや赤い斑点が出現しています。

3月後半から下痢の回数が増えてさらにやせてしまいました。背中、足の痛みが激しく4月にはCRPも最高の11.8になりました。抗ヘルペス剤を12錠から16錠に増やしました。身体のあちこちが動悸をしているような感覚や、身体の表面から何かしらシュワシュワと出て行くような感覚があったそうです。

5月後半からは下痢の回数、痛みが減り、その分痒みが増えてきました。足の裏は歩くと腫れた違和感があるが、歩行距離は伸びてきました。家事は自力でほとんど出来る様になりましたが、とにかく疲れやすいようでした。抗ヘルペス剤は16錠から12錠に減らしました。身体自体はかなり落ち着いてきました。

8月から食欲も少しずつ出て、安定して動けるようになりました。ウォーキングも30分以上できるようになりました。11月からは抗ヘルペス剤10錠に減らしました。体重はなかなか増加しませんが、疲れ方はましになってきたそうです。12月には睡眠導入剤を使わなくても眠れるようになりました。

2017年1月にはおせち料理も作れるようになり、血液検査の数値もやっと下降気味になりました。痛みよりも痒みで夜中に起きていました。足のジャリジャリ感、口の不快感、苦味など不快感がほとんどなくなってきました。車の運転も少しなら出来るようになり、体重も増加し、日常生活も送れるようになりました。

現在の体の調子は健康な時と同じ位によく動くようになって不自由はないとのことです。痛みはストレスが多くなるとあちこち、チリチリ感じる時もありますがたいして困る程ではなくなったそうです。症状が完治されて日常生活が普通に送れています。

症例報告4例目

病名:リウマチ性多発筋痛症、甲状腺機能亢進症、乳癌、膝下動脈外膜嚢腫

ストレスの多い人生を送ってこられリウマチ性多発筋痛症になりましたが、当院で完治されました。

患者:当時58歳、女性

患者さんは2004年に甲状腺機能亢進症を起こし、さらに半年後乳癌を患ったことがあり、甲状腺機能亢進症で処方された薬を7年、乳癌の術後ホルモン療法の薬で5年続けられました。患者さんは入院を経て人のために役に立ちたいと思い、術後3年過ぎた頃にボランティアに誘われ活動を始められました。それからはボランティア活動と日々の家事に加え、趣味の習い事、大型犬の飼い犬の世話や散歩などで忙しくも充実した生活を送っておられました。

そんな中、2012年3月、旦那さんのお義母さんが亡くなり、家の片付けと経営していたタバコ屋をたたむ手続きを旦那さんの意向により四十九日の内に済ませるようにしたため、忙しくされていました。患者さんは専業主婦でしたがボランティア活動と地域の役員などでとても大変でかなりストレスがかかったそうです。

その頃、忙しさのあまり飼い犬の面倒を見ることができず、飼い犬がストレスでアトピー性皮膚炎を発症し、獣医から抗生物質とステロイド剤が処方されました。服用した初めはとても効いて症状が消えましたが、服用を止めるとまた発症するのを繰り返されました。服用を続けて2ヶ月頃、脱毛、肌の色素異常、目の異常が起こりました。獣医に副作用ではないかと質問すると、「ステロイドの副作用ではなく、アレルギーです」と断言されてしまいました。当時はまだステロイドの恐ろしさを知らなかったので患者さんは獣医の言うとおりにステロイド剤を使い続けました。しかし日に日に症状が悪化していたため、獣医を変えると、服用している薬をすべて中止することになりました。年明け2013年1月ごろから、リバウンド症状が起こり、血尿、下痢、地肌が透けるほどの全身脱毛、辛そうな様子を見てステロイドの恐ろしさを目の当たりしたのです。何としても助けたいと必死の介抱を続け、バランスの良いオーダーメイドのドックフードを与え、少しずつ良くなり、元の元気な状態に戻られました。そして、旦那さんのお義母さんの一周忌の法要や、自宅の改装などが解決し終了して、2013年4月初旬、全てが解決してホッとした後に、リウマチ性多発筋痛症の症状が起こったのです。

色々と落ち着き、ほっとしてから2週間ほどした2012年4月半ば、軽い腰痛と風邪を引いた時のような倦怠感を起こしましたが以前から腰痛をたまに起こしており、また1日で治ったためその当時は気に留めませんでした。しかし、2週間後、5月の連休に左肩に痛みを覚えました。発症する2か月前から左肩に軽い違和感があったそうです。さらに2週間後、右股関節に痛みが走り、歩きにくくなりましたが、大型犬の飼い犬の散歩で毎晩小一時間歩き続けていました。歩いている内にこわばりや痛みを感じなくなっていたため1時間歩き続けることが出来たとのことです。さらに2週間が経過した5月下旬頃、左股関節にも痛みが出始めました。またさらに6月上旬、朝起きると首と肩のこわばりが起きました。こわばりで何もできなかったため、頭痛に使っていたロキソニン錠を飲んで症状を抑えていました。しかし、薬が切れると痛みがぶり返すので4日後に整骨院を受診されました。

首の凝りは丁寧にほぐしてもらって痛みは和らぎましたが、股関節の痛みは進行し、加えて右肩も痛くなってしまいました。ただの筋肉痛や関節炎ではなく、何かの病気だと疑い始め、インターネットで調べたところ、自分の症状にあてはまる病名が「リウマチ性多発筋痛症」であり、ステロイドがよく効くと書いてありました。

さらに調べ続けていると当院のホームページと当時掲載していた患者さんの手記を見つけ出しました。患者さんはまだどこも病院にかかっていない状態で当院のホームページを見つけられて幸運だったと後に言っておられました。

私の論文は専門用語も多く医学的なことが書き連ねているので医者でもない一般の患者さんには理解するのが大変難しいのです。この患者さんも最初は完全に理解できなかったようですが、ステロイド剤や免疫抑制剤を絶対に飲んではいけないという事は飼い犬の件でよく理解されていました。そしてリウマチは免疫を抑える現代医療では治らないことも理解されていました。

6月下旬にかかりつけの内科医にお願いして、リウマチの検査をしてもらいましたが、結果はリウマチ因子マイナスでリウマチではないと診断されました。この痛みの原因を問うと、医師からは「関節炎で原因はわからない。薬は痛み止めと、場合によっては弱いステロイドを処方します。」と言われました。ロキソニンを持っていたため、ステロイド剤は処方されずに済み、ロキソニンがなくなれば取りに来るように言われ診察を終えました。

7月になると、いよいよ歩きにくくなってきたため、当院のホームページを読まれた影響で鍼灸院へ受診されました。それでも症状は進み、7月中旬ごろからロキソニンがないと生活ができなくなってしまった患者さんはご主人に会社を休んで大阪にある当院まで一緒に行って欲しいと頼まれました。当初ご主人は反対されましたが、患者さんの手記を読んで気持ちが変わり、休みを取ることを承諾してくれたそうです。

7月19日、片道3時間半かけて、初診で当院にご夫婦で来られました。先に鍼灸をしてもらい、診察の結果、リウマチ性多発筋痛症と診断しました。患者さんの話を聞いていると、やはりご主人のお母さんと犬のことで大きくストレスがかかっていたこと、また真面目すぎてなんでも頑張りすぎてしまうことがわかりました。

当院での処方:漢方煎じ薬、抗ヘルペス剤(ベルクスロン)、漢方風呂、お灸。

翌日7月20日から治療を開始しました。漢方煎じ薬、抗ヘルペス剤を毎日服用してもらい、漢方風呂も毎日入ってもらいました。遠方だったため、近所の鍼灸院で週に2~3回続けてもらいました。治療を始めて2日間はリバウンドにより強烈な頭痛がありましたが、それ以降は長年の頭痛がすっかり解消されました。

治療を始めて1週間後、両肩や両股関節の痛みがだんだん強くなっていくため、抗ヘルペス剤(ベルクスロン)1日10錠をきっちり飲むよう指示しました。それから2週間後、痛みがより一層強くなっていきました。お灸を朝晩毎日ご主人にしてもらい、漢方煎じ薬を1種類追加して様子を見ました。漢方煎じ薬は患者さんご自身で何とか煎じることはできましたが、家事や買い物をご主人に負担してもらっておりました。夜中に2時間毎トイレで起き、日中は痛みが出てくると眠気に襲われました。椅子に腰かけていると股関節が固まって立ち上がる際は激痛が伴われました。足は引きずり、ペンギンのように左右に揺れながら歩いていました。お風呂に入るのも衣類の脱着や湯船の出入りなど、痛みで思うように動かせずとにかく大変でした。

治療を始めて8週目、倦怠感と痛みで日中も床に臥せていることが多くなっていかれました。特に肩の痛みが酷く、お灸も効かないほどの激痛に襲われておりました。治療を諦めそうになったこともありましたが、犬のリバウンド症状を思い出しては当院での治療を続けられました。痛む箇所が広がり、膝から手指へと広がっていきました。

9月2日、靴下を履こうとして軽いぎっくり腰状態になりましたが、行きつけの鍼灸院で治療してもらい2~3日で治りました。

治療を始めて10週目、不整脈が起こり、脈が速く、脈が3~4回に1回脈が抜ける状態が続き過呼吸のように咳き込みました。以前から不整脈の症状は甲状腺機能亢進症や乳癌の入院後や、ストレスを感じると症状を起こしており、前医からは精神安定剤を処方されていました。しかし、不整脈が起こってから2週間後には症状が治まり、その後発症しませんでした。

治療を始めて2ヶ月後、まだ体力は戻らず、痛みもまだ続いていました。洗濯物を干すのも掃除機をかけるのも疲労感に襲われ途中で休みながら終えて、料理も手の痛みで包丁や鍋やフライパンを上手く扱えず持つこともできませんでした。車の運転も試しに乗ってみるも左手を上手く動かせずギアを動かせませんでした。しかし、この頃から少しずつ気力が戻っていきました。腕や足の柔らかい部分の皮膚が象のようにガサガサしていき、鼻や口の周りに赤いカサカサが出てきました。また、お灸をした痕が痒くなり、その痒みの部位にあった痛みが薄らいでいました。これはリウマチ性多発筋痛症の症状がアトピーにクラススイッチしたのです。

治療を始めて2か月半、体調が良くなっていきましたが、まだ体力が戻らず痛みも継続して残っていました。体調が良いのでベルクスロン(抗ヘルペス剤)を1日8錠に減らしてみるも痛みがぶり返したため1日10錠に戻しました。

治療を始めて3ヶ月後の10月下旬、体調は良く、痛みがない日と痛みがある日を繰り返していました。

それから3ヶ月過ぎた11月中旬、皮膚がパラパラと粉を落とすようになっていました。この頃には、1分ほどで着く距離のコンビニまで一人で車の運転ができるようになっておりました。

4ヶ月を過ぎた11月下旬、椅子から立ち上がるときの股関節の痛みが少し軽減され、ペンギン歩行の揺れの角度が浅くなっていき、気持ち少しましになっていたそうです。肩の痛みも減少し、家事の7割方ができるようになっていきました。お風呂も入りやすくなり、冬になって寒くなってきたこともあり、漢方風呂がポカポカして楽しみの1つとなりました。

4ヶ月後の12月初旬、かなり症状が良くなっていき、徐々に距離を伸ばしながらだが車の運転ができるようになり、買い物は自由にできるようになっていました。手指の痛みも引いていき、硬いものを切る以外は包丁も扱えるようになりました。しかし歩いている内にだんだん両股関節にこわばりが出て痛みで歩きにくかったことが続き、漢方煎じ薬を1種類別の物に変え、ベルクスロン(抗ヘルペス剤)を1日8錠に減少させて経過観察してみました。

治療を始めて5か月が過ぎた12月下旬、朝のこわばりや痛みが知らない内にかなり軽減していました。歩き過ぎて両股関節がだんだん痛み出していき歩きにくくなるのも少しずつ減少していきました。

5か月半後の年が明けた1月中旬、股関節の調子が一段と良くなっていきました。右股関節はほとんど痛みが消え、左股関節は歩き始めてから20歩ほど歩きにくいだけでかなり良くなっていきました。しかし、今度は右目に違和感を覚え、朝目を覚ますと右目に真っ黒な熊手のようなものが見えるようになりました。その後も時々薄黒い糸くずのようなものが目の前にふよふよと動き、ヘルペス性飛蚊症を起こすようになりましたが、抗ヘルペス剤を継続して服用したところ、気づかないうちになくなりました。

治療を始めて半年が過ぎた1月下旬、患者さん曰く8割方良くなっているように感じておりました。ベルクスロン(抗ヘルペス剤)も1日6錠で安定しており、地元の内科で血液検査を受けられました。血液検査の結果、CRPの値が1.32だったのが0.11とかなり良くなっておりました。以下にリンパ球とCRPの値を記しておきます。

実施日7月10月1月
リンパ球17.819.721.5
CRP2.531.320.11

治療を始めて7ヶ月過ぎた2月下旬、かなり回復し9割方良くなっておりました。ベルクスロン(抗ヘルペス剤)1日4錠に減少し、少し痛みが出てきた時は1日5錠に増やして飲んでもらうように指示しました。普段の生活では正座ができない以外、支障をきたすことはなくなりました。

治療開始から7か月半が過ぎた3月上旬、飼い犬と散歩ができるようになりました。正座ができないぐらいで、日常生活に支障は全くなりました。治療開始から8か月になろうとする3月中旬、抗ヘルペス剤の服用の中止を提案するほどになりましたが、患者さんの希望で1日4錠の服用を続けることになりました。

2011年頃に飼い犬の散歩中に突然左足ふくらはぎに痛みが生じ、歩けなくなり大学病院で血管造影検査、カテーテル検査、MRI検査を経て病名が二転三転の後、膝下動脈外膜嚢腫と診断されました。水の嚢が物理的に動脈を押しつぶし、血管は99%塞がっていましたが、歩くリハビリ等で半年後には30~40分程度なら支障なく歩けるようになりました。しかし担当医からは歩かなくなるとまた戻ると言われていました。しかし、当院で治療を始めて10ヶ月目に膝下動脈外膜嚢腫のため手足の定期検査を行ったところ、どこも異常は見つかりませんでした。それどころか血管年齢が今まで50代あたりだったのが40代後半にまで良くなっておりました。当院で治療中はまったく歩いていなかったにも関わらず悪くなっているどころか良くなっていたのです。

普通の生活を過ごせるようになり、今では当院には通われておりません。

症例報告5例目

病名:リウマチ性多発筋痛症、

リウマチ性多発筋痛症から半年で回復された患者さんです。

患者:当時48歳、男性

2010年10月頃、右腰に強い痛みを感じられました。リーマンショック後の長い不況の中、仕事が忙しく、常にストレスのかかる日々を送っておられました。痛い時には湿布を薬局で購入し、貼って耐えていました。2010年11月初めにゴルフに行かれましたが、終了後立っているのも辛くなり、知人から勧められて整骨院を受診しました。腰廻りの血行が悪くなっていると言われマッサージを受け、何回か通われますが、2~3日は楽になっても、その後痛みがぶり返すという状態が続きました。

患者さんは不安になり2010年11月22日に、近くの整形外科病院を受診されました。しかしレントゲンの結果、異常なしと言われます。湿布と痛み止めを処方され、腰に坐骨神経ブロック注射のキシロカインを打たれました。注射後は痛みが嘘のように無くなりましたが、2~3日後、腰どころか右肩まで激痛が走り、朝まともに起きられなくなりました。11月27日に再度病院に行き、右肩のレントゲンを撮りましたが、また異常なしと言われ、湿布と痛み止めが処方され、右肩にステロイド剤であるリノロサール入りの関節腔内注射キシロカインを注射されました。再び注射後痛みが噓のようになくなりました。

整形外科病院での処方:湿布、痛み止め、坐骨神経ブロック注射のキシロカイン、ステロイド剤のリノロサール

11月30日朝、両肩と両聲部が強ばり、少し身体を動かすだけであちこちが痛く、まるでガラスが刺さったような痛みが始まりました。すぐに病院に行き、症状を訴えたところ、血液検査をしてプレドニゾン1mgを飲むように指示されました。それでも痛みは引かず、翌日にキシロカインを注射されました。12月3日、先日の血液検査の結果も異常が見当たらないと言われ、さらに細かい血液検査をする事になりました。リンデロン入りの坐骨神経ブロック注射を打たれ、またもや痛みは消えました。ここまでの治療で医師から考えられる病名、注射をしたリノロサールやリンデロンなどがステロイドだという説明は一度もありませんでした。また血液検査の結果も、CRP(炎症反応)が高いぐらいの説明しかなかったそうです。患者さんのお父さんが膠原病のウェゲナー肉芽腫症を発症され最後は敗血症で亡くなったため、ステロイドや免疫抑制剤のエンドキサンなどの知識があり、自己免疫疾患という言葉も知っていました。病院や医師に頼ることを諦め、患者さんご自身でインターネットで検索されたところ、自分の症状にピッタリ当てはまるリウマチ性多発筋痛症を疑われます。なぜこんなに自分の症状にピッタリの病名があるのに医師は言わないのか不思議に思われたそうです。

整形外科病院での処方:プレドニゾン1mg、リンデロン入りの坐骨神経ブロック注射。

12月18日、若い医師ではなく、院長に直接自分の症状は膠原病の中のリウマチ性多発筋痛症ではないかと質問されたところ、同院内の内科にいる膠原病の専門医に診てもらうことになりました。血液検査のデータを見て、膠原病の専門医から、リウマチかどうか確証はないが、とりあえず免疫を調整する薬だというアザルフィジンを飲むように指示され、悪性リンパ腫の可能性もあるとのことでCTスキャンとさらなる血液検査されました。

膠原病専門医からの処方:アザルフィジン。

後日、セカンドオピニオンも聞きたいと思われ、財閥系の総合病院を受診されました。血液検査のデータとレントゲンのフィルムを持って行き、今まで経過と患者さんの考えを若い医師に話したところ、医師は、「関節の破壊がないので、リウマチ系疾患と断定できない。」「リウマチ系疾患だとしてもステロイド治療しかない。」「膠原病は原因不明で自己免疫疾患は何故起こるかわかっていない。」「ここは関節破壊が進んだ患者が来るところなので、今の病院で診てもらうほうが良い。」などと言われました。このまま完治する事なく薬を飲み続けるしかないと覚悟されたそうです。

12月24日に最初の病院を受診し、セカンドオピニオンの話をすると、医師から、悪性リンパ腫の心配はないので、リウマチ性多発筋痛症であるという前提で治療をしましょうと言われました。どの薬が効くか解らないので、まずは3ヶ月やってみましょうと言われ、プレドニン5mgを1日2錠、リウトマレックスを1週間1錠、アザルフィジンを1日1錠、さらに副作用を抑える為にタケプロンやフォリアミンなど、たくさん薬を処方されました。薬の量にびっくりされましたが、2週間分が処方され治療がスタートしました。薬は恐ろしいぐらいに効果があり、身体から痛みが消え去り、治ったと思ったそうですがウェゲナー肉芽腫症になり最後は敗血症で亡くなったお父さんの件もあり不安は消えませんでした。

整形外科病院での処方:プレドニン5mgを1日2錠、リウトマレックスを週1錠、アザルフィジンを1日1錠、さらに副作用を抑える為にタケプロンやフォリアミン

身体の痛みが取れ、考える余裕ができたため、膠原病やリウマチ性多発筋痛症のことをインターネットや本で調べまくったそうです。以前から当院のことはご存知であったようですが、私のブログのリウマチ性多発筋痛症に関する論文を読まれました。免疫を抑制する西洋医学と180度違うため衝撃を受けられ、さらにこれまでは不明と言われ続けていた医学的根拠や、原因を特定した説明に興味を持たれ、わからない用語はメモをして調べたりしながら、結局全ての論文を読破されたそうです。

2011年1月4日、当院に初診でこられました。年末からステロイドの副作用で足は浮腫み、顔はムーンフェイスになっていました。私の診察の迫力にびっくりされたそうですが、理路整然とした説明に納得されました。初診当日から、ステロイドなどの全ての薬を中止し、漢方薬と漢方風呂、抗ヘルペス剤を処方し、治療をスタートしました。奥様が漢方薬の煮出しをしてくれるなど、治療に対する理解と献身的な介護のおかげで治療を継続することができたそうです。

当院での処方:漢方煎じ薬と漢方風呂、抗ヘルペス剤。

1月6日、朝起きると身体中が強ばり、全身にガラスが刺さっているような痛みに襲われ、リバウンドが始まりました。当時掲載されていた患者さんの手記を読まれていたため、ある程度覚悟されていたそうですが、その想像を超えるものであったそうです。頭痛と耳鳴りがひどく、ベッドから起き上がる事や寝返りも出来ない状態でした。トイレも奥様に付き添ってもらいました。それでも治療にはとても前向きで痛みに耐えることは何とかできていたそうです。ただ、このリバウンドの痛みがいつまで続くのかという不安があったそうです。これは当院で治療をされている多くの患者さんに共通することです。リバウンドの期間は、患者さんがどれほど免疫を抑制したかや、ストレスの量にもよるので答えることはできません。これこそ神のみぞ知るであります。ただ参考として、この患者さんに投与されたステロイドは合計100mgを超えていました。さらにアザルフィジン3週間とリウトマレックス2回分、ステロイド入りの注射が4回分でした。

1月はまともに歩けず、会社から帰ると横になり、2時間ごとに痛みで目が醒めました。唯一、漢方風呂に入っているときが痛みから解放される時だったそうです。大量の寝汗と全身の痛み、さらに会社に出社するとひどい頭痛に襲われました。抗ウイルス剤が効いてくると、頭痛がおさまり楽になりました。

2月、シャツのボタンも付けられないぐらい指が痛みました。一方、足に痒みがでてきて漢方風呂でボリボリと掻いていました。リウマチと痒みの漢方煎じ薬を追加しました。耳鳴りはひどいものの、頭痛が軽くなり食欲が出てきました。身体の痛みはまだ取れません。

3月から、身体の痛みが少しずつ楽になっていきました。痛みを飛ばすためにお灸をこまめにしてもらいました。お灸をすると火傷が起こり、そこに様々な免疫細胞が集まるためです。

4月、5月は、一進一退の状態が続きます。階段の上り降りが一段ずつ休みながらでないと出来ず、当院への通院もかなり大変でした。それでも頑張って週2回鍼灸に通ってもらいました。鍼灸をすると身体は楽になりました。

6月の半ば、腰あたりにアトピーが出現し、かなり強い痒みで、ようやくIgGがIgEにクラススイッチし始めました。脇の下や背中に痒みが広がり、そのたびに身体の痛みが消えていきました。私のリウマチ性多発筋痛症と線維筋痛症の理論が自分の身体でまさに起こり、感動しておられました。

7月に入るとCRPも1.03になり、階段の上り降りも楽になり、車も長距離でなければ運転できるようになりました。大病院に行かず漢方治療を選択した患者さんに対して、当初は周囲は懐疑的だったそうですが、患者さんの回復ぶりに驚嘆されたそうです。水痘帯状ヘルペスの価は上がったり下がったりで、仕事で疲れた時などは首や肩の動きが極端に悪い時がありました。抗ヘルペス剤は頑張って200日以上毎日飲み続けてもらいました。その結果、頭痛と耳鳴りも治まりました。深呼吸した時に、両手両腕に痛みがピリピリ走るような症状がありましたが、これも6月ぐらいにはなくなりました。

8月にはCRPは0.66になり、身体中の痛みはほぼなくなりました。背中全体が痒く、アトピーは残っています。右肩がまだ完全に上がらないので、可動範囲を広げる努力をしておられます。お灸は両手に毎日やってもらい、2種類の漢方煎じ薬、漢方風呂、抗ヘルペス剤も飲み続けてもらっています。失った体力と筋力を取り戻すために毎日出来るだけ歩くように指導しました。日常生活に支障をきたす事はほぼなくなりました。

血液検査の日付と結果は以下の通りです。

1月4日 CRP 2.28、RF 36、血沈25、リンパ球22.9、IgG1009

1月19日 CRP 3.04、リンパ球16.3、ヘルペスEIA価7.4

2月1日 CRP 4.54、RF 46、リンパ球19.7、IgG1374、ヘルペスEIA価7.2

3月2日 CRP 2.10、RF 49、血沈61、リンパ球24.4、IgG1403、ヘルペスEIA価6.5

4月7日 CRP 2.45、RF 26、血沈33、リンパ球24.7、IgG1334

5月9日 CRP 2.25、RF 24、血沈36、リンパ球23.7、IgG1258、ヘルペスEIA価10.8

6月1日 CRP 1.49、RF 18、血沈31、リンパ球24.4、IgG1175

7月6日 CRP 1.03、RF 17、血沈21、リンパ球30、IgG1128、ヘルペスEIA価10.6

8月4日 CRP 0.66、RF 12、血沈14、リンパ球28.7、IgG1107、ヘルペスEIA価13.5

ステロイドをやめた後リバウンドが始まり、CRP、RF、血沈、lgGが一旦上昇し、その後、やや横ばいをしてから徐々に減少し、最後には一挙に下がっているのがわかります。リンパ球はその逆で、一旦下がりますが、徐々に上昇していくのです。

現在は完治され、通院されておりません。

-アトピー性皮膚炎, リウマチ性多発筋痛症・線維筋痛症, 甲状腺機能亢進症
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