ヘルペス関連 中耳炎 理論

急性中耳炎や慢性中耳炎の痛みはヘルペスである

投稿日:2019年12月31日 更新日:

 風邪をひいたあとに耳の周辺が痛くなって耳鼻科に行くと、耳鼻科の医者は「中耳炎、中耳炎」と言いまくりますが、彼らはどのようにして中耳炎が起こるかについてや、この炎症の原因についても絶対に一言も説明しません。風邪をひいたからといって中耳炎が起こるわけではありません。私なんか死に損ないの69歳でありますが、未だかつて中耳炎になったことがないのです。

 中耳炎の時にどうして耳痛が起こるのでしょうか?結論から言いましょう。答えは簡単です。三叉神経の三番目の一番下の神経である下顎枝にいるヘルペスウイルスと戦うからです。

 ところで中耳炎の中耳はどこにあるかご存知ですか?まず耳の構造を簡単に説明しましょう。音は耳の外耳道から鼓膜に伝わり、この鼓膜の内側が中耳と考えてください。この鼓膜の内側に人体中最も小さな耳小骨が連なっています。ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨の3つであります。外から入ってきた音波を中耳と内耳神経のある中耳の前庭とを繋ぐ前庭窓という凹みがあり、アブミ骨の底にある骨の板がはまり込んでいます。この前庭窓の下方に蝸牛窓という穴があり、第2鼓膜によって閉ざされています。なぜ第2鼓膜というかというと、皆さんご存知のように、外耳道の奥に鼓膜があります。その鼓膜を本来ならば第1鼓膜というべきでありますが、これと区別するために第2鼓膜と名づけたのです。前庭窓は卵の形に近い円でありますが、蝸牛窓はまんまるに近いので正円窓ともいいます。

 なぜ2つの窓があるのでしょうか?内耳の仕事は、平衡感覚を司る仕事と音を聞き分ける仕事の2つがあることはご存知でしょう。内耳の写真を見たことがあるでしょう。三半規管といって、3次元の座標であるX軸Y軸Z軸の面に3つのU字型の管があるのを見たことがあるでしょう。これが三半規管です。この三半規管を支配する神経は前庭神経であり、この前庭神経にヘルペスが居座り、免疫がこのヘルペスをやっつけると、殺そうとした時に炎症が起こり、めまいが起こったりするのです。

 一方、蝸牛窓は何のためにあるのでしょうか?内耳はカタツムリのような構造をしていますね。このカタツムリの構造を蝸牛管といいます。この蝸牛管を支配する神経を蝸牛神経といいます。この蝸牛神経にヘルペスが居座り、免疫がこのヘルペスをやっつけると、殺そうとした時に炎症が起こり、耳鳴りや難聴が起こるのです。前庭神経と蝸牛神経のふたつをまとめて第八脳神経といったり、内耳神経といったり、前庭蝸牛神経ということもあります。この第八脳神経にいるヘルペスと免疫が戦う時にメニエール病が起こるのです。さらに完全なメニエール病はめまいと難聴と頭痛の3つが同時に生じるのです。

 それでは頭痛はどうして起こるのでしょうか?既にメニエール病について述べたように、頭痛は三叉神経の一番上の眼枝が血管に沿って脳の中にのびていった脳血管神経で、ヘルペスウイルスと免疫が戦うと生じるのです。人によってめまいの症状だけの人や、ときに難聴だけの人や、耳鳴りだけの人や、頭痛だけの人がいるのは、免疫が戦う神経が異なるからです。免疫がヘルペスウイルスと戦う場所である神経の種類が多ければ多いほど、それだけ症状が多彩になるのです。

-ヘルペス関連, 中耳炎, 理論
-, , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

どのようにして免疫は自己の成分と敵の成分とを明確に判別しているのでしょうか?更新2025.7.18

どのようにして免疫は自己の成分と敵の成分とを明確に判別しているのでしょうか?自然免疫と獲得免疫は敵である非自己の病原体と自己の成分とを見分けることができるのでしょうか?何故自己免疫疾患は存在しないのか …

no image

ヘルペスによる部位特異的遺伝子組み換えによって生ずる細胞の形質転換によってうまれるのは癌細胞(増殖過剰細胞)以外に現在知られている異常な症状や異常な遺伝子の発現のすべてを列記しておきます。更新2025.8.18

ヘルペスによる部位特異的遺伝子組み換えによって生ずる細胞の形質転換によってうまれるのは癌細胞(増殖過剰細胞)以外に現在知られている異常な症状や異常な遺伝子の発現のすべてを列記しておきます。 1.細胞増 …

no image

STAP細胞について

 今日、1月30日の各種大新聞トップ記事から『理化学研究所(理研)の研究者である小保方晴子研究員がiPSよりも簡単に万能細胞を作り出した』というニュースが目に飛び込んできました。小保方研究員はマウスの …

no image

人体に感染したヘルペスウイルスを殺す免疫の方法とその作用の順序のすべてについて語ります。更新2024.2.21

人体に感染したヘルペスvirusを殺す免疫の方法とその作用の順序のすべてについて語ります。ヘルペスと闘う最初の免疫細胞であるnatural killer cell (NK細胞)が敵であるヘルペスを取り …

no image

PGE2(プロスタグランジンE2)の免疫担当細胞に対する作用2020.7.30更新

PGE2(プロスタグランジンE2)と免疫 PGE2(プロスタグランジンE2)の免疫担当細胞に対する作用は、全てヘルペスとの戦いをやめて共存するという合目的な目的を持っています。以下にその証拠を具体的に …