理論 病気とは何か?

膠原病こそ過敏反応だ

投稿日:

学者先生方は免疫の働きではあるけれども、人間にとって無害な異物を排除するために起こる都合の悪い免疫の働きをアレルギーと定義しています。ところで無害であるかは誰が判断するのでしょうか。免疫にとっては、異物である限り無害有害にかかわらず、異物である限りはそれを排除するようにアプリオリ(先天的)に遺伝子により、決められているだけなのです。例えば、食べ物に含まれている農薬も今のところ農薬の使用量は決められていますから、人体に影響はありませんが、今許されている農薬の許容量を500倍にすれば農薬は殺人兵器になるでしょう。さらに微量でも人体にとって有害であるのはいくらでもあります。例えば青酸カリなどもほんの微量で人の命を奪ってしまいます。だからこそ異物を量に関係なく排除しようとする働きは正しいのであり、人間が勝手に無害有害と決めているだけなのです。しかも、人体は有害であるか無害であるかを決めるよりもはじめは異物だと認識していても生命に危害がない限りは共存できるとわかれば、自然後天的免疫寛容によって異物と認識することを止めてしまうという賢い働きも内蔵しているのです。

ところが、免疫は殺さなくてもよい異物に対し、殺すために用いるIgG抗体を使って膠原病を起こします。これを過敏反応といわずして他に何と言えばいいのでしょうか。いわば死んだ毒蛇を生きていると見なし、切りつけたり銃で殺そうとするようなものです。死んだ毒蛇に慌てふためいた状態は過敏反応と言うべきでしょう。さらにあえて付け加えると、ウイルスが体内に侵入して、熱が出たり咳き込んだりくしゃみをしたり体がだるくなるのは都合の悪い反応とは言えないでしょうか。このような時にウイルス感染症を過敏反応と言っているでしょうか。

-理論, 病気とは何か?
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

Herpesによる神経炎症による老廃物をミクログリアはどのように処理するのか?更新2022.4.8

Herpesによる神経炎症による老廃物をミクログリアはどのように処理するのか? 基本的には末梢神経にいるマクロファージと同じ仕事をしています。ミクログリアはマクロファージと同じく様々な受容体を発現して …

no image

グルコースにL型とD型があるのは何故でしょうか?2020.9.26更新

①グルコースにL型とD型があるのは何故でしょうか? 6単糖の5番目の炭素の右にOHがあるのをD型といいます。英語のdexterous(器用な、右利きの)のDですね。カルボニル基から最も遠い不斉炭素(C …

no image

人間の免疫によってウイルス(特にヘルペスウイルス)はどのようにして殺されるのか

 これから病原菌の中で最も手ごわかったウイルスをどのようにして人体の免疫は殺してきたのかと、その方法の全てを説明しましょう。ADCCについては既に述べましたから、それ以外のウイルスが細胞に入り込んだと …

no image

何故インフルエンザワクチンが必要でないのか?

〜それどころか重篤な副作用が問題となる〜 まず、インフルエンザがどんな病気であるかを述べ、さらにワクチンが必要でないという理論とその証拠をお見せしましょう。  まず風邪とは何なのでしょうか?上気道の粘 …

no image

アレルギー反応に分類される4つのタイプについて更新2022.6.12

アレルギー反応に分類されるタイプがⅠ~Ⅳ型がありますが、ひとつひとつについてその意味について解説しましょう。 Ⅰ型のアレルギーは、即時型アレルギーで、IgE型といわれるものであり、ときに液性型アレルギ …