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ヘルペスウイルスと大腸菌バクテリオファージとは異母兄弟です。更新2025.7.2

投稿日:2025年6月30日 更新日:

ヘルペスの溶原感染はバクテリアファージが細菌に感染するのと基本的には同じ機構ですがほんの少しだけ違っています。

ヘルペスウイルスは人のゲノムDNAに侵入して自分のDNAを組み込みこんだ状態で潜伏感染します。初感染の後、神経節の細胞内や他のあらゆる細胞のゲノムDNAにDNAを組みこんだ形で潜伏し、患者の免疫力が低下し、かつ細胞が増殖分裂する際にヘルペスウイルスも娘ウイルスを細胞の中でたっぷり増殖させ細胞がヘルペスの増えすぎた娘ウイルスたちに5大栄要素やエネルギーを奪われ過ぎて利用価値がなくなると溶解感染になり細胞は解けるように死んでしまうので、別の新しい細胞に感染していきます。これをウイルス学者たちはヘルペスウイルスの再活性化と呼んでいますが間違った表現です。

ヘルペスウイルスはDNAウイルスの一種で、8種類あります。これらのウイルスは、初感染後、特定の神経節(顔面神経節、三叉神経節、仙骨神経節など)の細胞内にDNAの状態で潜伏します.潜伏感染中は、ウイルスの遺伝子発現が抑制され、ほとんど活動を停止した状態になります.しかし、患者の疲労やストレス、免疫力の低下などが原因で、潜伏中のウイルスが再活性化し、再び増殖を開始するのです。しかもヘルペスが増えすぎるとヘルペスに感染した細胞も生き続けることもできなくなりを溶解感染で死んでしまうのです。

ヘルペスがあらゆるウイルスの中で一番恐るべきウイルスである特徴は何だと思いますか?ヘルペスを免疫で殺すことが出来ないので価値のあるワクチンも作れないのでDNAの状態で潜伏し続けている間「増殖関連遺伝子」に突然変異を起こして最後に癌細胞(増殖過剰細胞)を生み出してしまうことです。この世の癌や癌細胞や癌遺伝子はないのです。癌についてはここを読んでください。

この潜伏感染(溶原感染)と再活性化と溶解感染を繰り返し、癌(増殖過剰細胞)を生み出し、最後の最後は死をもたらすウイルスであるのに世界中の医者の誰一人として口に出さないヘルペスウイルスの最も恐るべき大きな特徴なのです。

一方、バクテリオファージは、細菌に感染して増殖し、最終的に細菌を破壊(溶解)します。
ヘルペスウイルスはDNAの状態で潜伏感染(溶原感染)します。初感染の後、神経節の細胞内や他の細胞にDNAの形で潜伏し、最終的に感染した細胞を破壊(溶解)させることが出来るのでバクテリオファージとヘルペスウイルスの違いは感染するのが細菌であるか細胞であるかの違いだけに過ぎないと言ってもいいのです。しかもバクテリオファージもヘルペスウイルスもウイルスなのです。

バクテリオファージは細菌のDNAに感染するウイルスです。バクテリオファージの「ファージ」は、ギリシャ語で「食べる」という意味の「phage」に由来し、バクテリア(細菌)を食べる(感染して増殖する)ウイルスから名付けられました。「バクテリア」は「細菌」ですからバクテリオファージは「細菌に感染するウイルス」という意味で、細菌の細胞内で増殖し、最終的に細菌を破壊(溶菌)するため、この名前が付けられました。とりわけ大腸菌に感染するバクテリオファージの遺伝物質はDNAです。例えば、T4ファージやT7ファージなどが大腸菌に感染する際に、そのDNAを大腸菌の細胞内に注入し、増殖します。細菌に感染するウイルスの一種で、細菌の細胞内で増殖し、最終的に細菌を破壊します。この過程で、バクテリオファージの遺伝物質(DNA)が細菌のDNAに組み込まれたり、細菌の遺伝情報を利用して自身の遺伝子を複製したりするのもヘルペスウイルスとよく似ています。

大腸菌のバクテリオファージの大腸菌に感染する順序は1. 吸着2. 注入3. 増殖4. 溶菌の4段階となります。ヘルペスとそっくりです。
1. 吸着:バクテリオファージは、細菌の細胞表面にある特定の受容体に結合することで、細菌に吸着します。
2. 注入:吸着後、バクテリオファージは自身の遺伝物質(DNAまたはRNA)を細菌の細胞内に注入します。
3. 増殖:注入された遺伝物質は、細菌の細胞内の仕組みを利用して増殖し、バクテリオファージ自身の遺伝子やタンパク質を合成します。
4. 溶菌:
増殖が完了すると、バクテリオファージは細菌の細胞を破壊(溶菌)し、新たなバクテリオファージが放出されて、他の細菌に感染していきます。

このように、大腸バクテリオファージは細菌のDNAに感染し、その中で増殖することで、細菌の生命活動を乗っ取り、最終的に細菌を死滅させます。ヘルペスと極めて似ているのでこのコラムの出だしを「ヘルペスウイルスと大腸菌バクテリオファージとは異母兄弟です。」としたのです。

ヘルペスウイルスと大腸バクテリオファージの最も大きい違いは(?)ヘルペスは人の細胞の遺伝子を突然変異させて癌細胞(増殖過剰細胞)にしますが大腸バクテリオファージは細菌の遺伝子を突然変異させて癌細菌(増殖過剰細菌)にすることが絶対にないことですね。アッハッハッハ!!!!!!
言うまでもなく大腸菌は単細胞で成り立っている真核生物です。

バクテリオファージのゲノムは、通常は環状の二本鎖DNAですが、一部のファージでは直鎖状のDNAを持つものも存在します。また、一部のファージは、宿主細胞内で複製する際に、直鎖状のDNAを環状化することがあります。
環状DNAとは:多くのバクテリオファージは、環状の二本鎖DNAをゲノムとして持っています。これは、ファージが宿主細胞に感染し、複製する際に、環状の形が安定しているためです。直鎖DNAとは:一部のバクテリオファージ、特に一部のラムダファージやT7ファージなどは、直鎖状のDNAをゲノムとして持っています。これらのファージは、宿主細胞内で複製する際に、直鎖状DNAの両端に存在する末端反復配列を利用して、環状化できます。
環状化とは:多くのファージは、宿主細胞内で複製する際に、直鎖状のDNAを環状化します。これは、環状DNAの方が、複製や組換えが効率的に行えるためです。
直鎖化とは:逆に、一部のファージは、環状DNAを直鎖化して複製することもあります。これは、宿主細胞内の酵素の働きによって行われます.
このように、バクテリオファージのゲノムは、環状と直鎖の間で変化することがあり、その変化は、ファージの増殖戦略や宿主細胞との相互作用と深く関係しているのです。
ラムダファージとはゲノムとして約50kbの、両末端に接着端をもつ直鎖DNAを持つ大腸菌ファージで、大腸菌に感染すると溶菌サイクルか溶原サイクルのどちらかのサイクルで増殖する。T2ファージというのは、 タンパク質 と DNA だけでできており、大腸菌に感染する ウイルス です。T7ファージとはポドウイルス科に属し、二本鎖DNAをゲノムとして持ち、大腸菌を宿主とするバクテリオファージである。溶源化せずに必ず溶菌サイクルを送る。
バクテリアファージP1のDNAは環状から直鎖になることがありますか?
バクテリアファージP1のDNAは、感染時には環状から直鎖状になることがあります。
バクテリアファージP1のDNAは、元々環状の二本鎖DNAとしてファージ粒子内に存在します。しかし、大腸菌に感染すると、ファージのDNAは宿主細胞内で複製される際に、まず直鎖状に開裂します。その後、宿主細胞内で環状化し、再び複製されるというサイクルを繰り返します。
つまり、P1ファージのDNAは、感染初期には直鎖状になり、その後環状化して増殖し、再び直鎖状になってパッケージングされるという、環状と直鎖状を使い分ける形になっています。
P1ファージの感染前の状態:大腸菌に感染前のP1ファージのDNAは、環状の二本鎖DNAとしてファージ粒子内に存在します。感染初期:宿主細胞(大腸菌)に感染すると、ファージのDNAは宿主細胞内に注入され、環状DNAが直鎖状に開裂し大腸菌のDNAに入り込みます。この時に細菌の遺伝子の組み換えが起こるからです。いわゆる部位特異的遺伝子組み換えが起こったからです。増殖段階:開裂した直鎖状DNAは、宿主細胞内で環状化し、ファージのDNAの複製が開始されます。パッケージング:複製されたDNAは、再び直鎖状にパッケージングされ、新しいファージ粒子となります。残された細胞はこのために殺されて(ファージされて)しまうのです。ファージは「殺す」という意味があるので「バクテリアファージ」はもともと「細菌を殺すウイルス」なのです。P1ファージのDNAも、感染サイクルの中で環状と直鎖状を使い分けています。

バクテリアファージが原核細胞である単細胞で成り立っている細菌の大腸菌に感染します。一方ヘルペスウイルスは真核細胞の多細胞で成り立っている人のあらゆる種類の細胞に感染します。この違いの意味は何でしょうか?ウイルスの長い時間の進化の中でヘルペスウイルスはバクテリアファージから枝分かれしたと推察されます。進化しきれなかったバクテリアファージは単細胞である1個の細菌に感染して新しいファージ粒子を生み出した後、大腸菌は死んでしまうので「新しいファージ粒子(子供)」は別の新しい大腸菌を探す必要があります。ところがherpesウイルスはヒトに感染して溶解感染で一個の細胞を殺しても簡単に探さなくても近隣の好きな細胞に感染してherpes粒子を人が死ぬまで増やすことができるからバクテリアファージから枝分かれしてからさらに優れた進化をしたウイルスと断言できるのです。何故大腸菌はバクテリアファージに殺されてしまうのでしょうか?
バクテリアファージにゲノムDNAの組み換えをされて生き続けるために必要な遺伝子が変異してしまい異常な蛋白質しか作れなくなったからです。
因みに大腸菌の遺伝子はおよそ4,300個で、二重鎖DNAの数は460万塩基対です。人の遺伝子の数は23500個ですが、大腸菌の遺伝子数は、約4,300個と推定されています。大腸菌のDNAは環状二本鎖で、全長は約460万塩基対です。ヒトのDNAは全長で30億塩基対です。遺伝子とは、タンパク質の設計図となるDNAの領域のことです。大腸菌の遺伝子の中で、実際にタンパク質の合成に関わることが確認されているものは、全体の約54%程度です。残りの遺伝子については、その機能がまだ完全に解明されていません。

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